生きる事を諦めても
present by ゲバチエル
登場人物
レナ(高校二年、16歳)
マサコ(レナの母40過ぎ?)
ヒロシ(レナの父同じく40過ぎ?)
ヒカリ(高校二年。ミサキグループと対立するリーダー的存在。17歳)
リカ(高校二年。ヒカリの仲間 17歳)
ミサキ(高校二年。ヒカリグループと対立するリーダーでいじめっこ。17歳)
ユナ(ミサキのグル)
サヨミ(同じくグル)
マナミ(同じグル)
シュウ(レナと同じクラスの男子。レナの友達で席が隣)
マサシ(教師。イジメがばれるのがいやなので、ミサキと口車をあわせている)

あらすじ
たびたび嫌がらせを受ける、高校生のレナ。
レナはある日、母親が「あんなこいらない」と言うのを聞いてしまう。
それを聞いてから、嫌な事全てがやってられなくなって、
だんだんと生きる希望をなくしていく・・・・。
生きる事をあきらめたレナは、ついに自殺を決心するのだが・・・・

本編

レナ「ただいま・・・」
夜遅く帰ってきたレナを迎えるものは何もなかった。
聞こえてくるのは、ドアから漏れる父と母の会話
マサコ「貴方・・・レナ、またいじめてるみたいよ?」
ヒロシ「いじめっこに育てた覚えはないのにな」
マサコ「そのせいか知らないけど、高校の成績だって落ちる一方よ?」
ヒロシ「あれだけ勉強はしっかりしなさいといっているのに・・・」
マサコ「あんな子に育てた覚えはないわ!あんな子いなければいいのに!
    何度言っても私の言ってる事分ってくれない・・・。そんな子産んだ覚えないわ!
    私が産んだのはもっとしっかり思いやりのある子だったはずなのに。
    子供なんていなきゃ良かったわ・・・」
ヒロシ「マサコ。それは言いすぎじゃないか?レナだってきっと判ってくれるさ」
レナはヒロシの話も耳に入らず、
ただいてもいられなくなって部屋の中へと静かに逃げ出していった。
レナ「・・・私はきっと要らない人間なんだ。
   そのせいで両親からは見放されてしまった・・・。無理もないか・・・。
   母が思ってるようないい子じゃないんだもんね・・・。
   学校でもいじめられてばっかだし・・・。いっそ死んじゃおうかな。
   そうだ。私が死ねば、いじめられないし、親だって私なんかに構わなくてすむ。
   そっか。そーだよね」
レナの心境がゆっくりとゆっくりと暗くなっていく・・・。
場面変わって学校
レナ「何・・・これ」
朝学校へ行くと、レナの机には花瓶が置いてあった。
ミサキ「あーそれ?いやぁーあんた生きてるとは思わなかった。」
ミサキ達のグループはレナを見下すように笑っていた。
ユナ「てっきり死んじゃったかと思った。あっはっはっは」
マナミ「てかいてもいなくてもいっしょじゃん!?あ。言っちゃった」
サヨミ「マナミ〜いいこと言うじゃん!!最高だよ!!」
レナ「何が最高なの・・・?そんな事して楽しいの!?」
ミサキ「楽しい。楽しい。ね?」
ユナ・マナミ・ユカリ「楽しい〜」
レナ「やめてよ・・・!」
シュウ・ヒカリ・リカが入ってくる。
ヒカリ「貴方たち。今日は酷すぎるんじゃないの!?」
ミサキ「なんで?死んだと思ったからやったまでじゃん?」
ヒカリ「冗談にも程があるでしょ!?そういうのをイジメって言うんじゃないの?」
ミサキ「レナの奴いっつもなんかすると反抗してくんの。そっちのほうがうちらにとっていじめなんだけど?」
レナ「ヒカリちゃん・・・もういいって。」
リカ「よくないってレナ。あーいうのはガツンとやってやんなきゃわかんないんだってば」
ヒカリ「いじめいじめってねえ、自分のした事判ってるの?
        人を傷つけるような事してるんだから、反抗されて当然でしょ!?なんでわからないの」
ミサキ「判ってるよ。ただのイタズラ。」
シュウ「人を傷つけておいてイタズラだって!?」
ミサキ「女と一緒に居るような男は静かにしてな」
シュウ「友達に男も女も関係ないだろう!だいたいどうしてレナばっかり酷い目にあわせるんだよ!」
ミサキ「気に入らないって言うかなんていうか・・・」
リカ「それだけで?」
ミサキ「理由としては充分だと思うんだけどな」
シュウ「そう言う理由でお前は今みたいなイタズラされたいか!?」
ミサキ「されていい気分なわけないじゃん。私は嫌だね」
ユナ「私も」
マナミ「私も〜」
サヨミ「自分が嫌だから相手にするんじゃん」
ヒカリ「よくも平気にそう言うことを!」
レナ「みんな、もういって」
ミサキ「あーうっさいな・・。みんなあっちいこー」
ミサキたちはそのまま立ち去ってしまった。
レナ「ヒカリちゃん・・・。リカ・・・。シュウ・・・、ごめんねいっつも迷惑ばかりで・・・」
ヒカリ「迷惑?あいつらが迷惑なだけ。レナが気にすることじゃないって。
    そりゃああいつに文句つけられるのはなんか気に障るけどね」
リカ「ミサキ達が悪いんだよ。私達がなに言われても気にしないで」
シュウ「悪いのはあいつら。俺はああいうのを許せないだけだ」
レナ「だけど・・・」
ヒカリ「毎回言ってるでしょ?気にしすぎは毒って。
    レナが言われれば私達だって傷つくんだから。」
レナ「そっか・・・。あ、もうすぐ授業だね」
リカ「あ。本当。それじゃあ後でね」
三人は各自席に着く。
レナ「ヒカリちゃんも私が言われる事で傷つくんだ・・・。私がいなければ一緒に傷つく事もないよね。
    私って迷惑かけてばっかり。出来る事なんてないデクの棒。
    この世に私がいなければ、ヒカリちゃんは今日みたいなめに会わないで済む・・・。
    それに・・・いい加減学校には疲れたし・・・あ」
持ってたシャーペンをレナは落としてしまう。それを拾おうとするとミサキはそれを拾う。
ミサキ「はいシャーペン」
シャーペンにガムが張り付けられてレナの手に帰ってきていた。
レナ「・・・・・・・・・生きてたって良い事なんてない。」
シュウ「レナ・・・。最近思いつめてるみたいだけど・・・。
     ミサキのせいだろうな。最近どんどんエスカレートしてるしな・・・あいつ。」
レナ「やっぱり自殺・・・しちゃうべきかな・・・」
チャイムが鳴り、マサシが入ってくる
マサシ「ホームルームを始める。今日はお前らに言っておきたい事がある。
     最近うちのクラス内部でいじめだとかなんとかが起こってるらしいが、
     イジメる側も少しは非があるがな、そういうのはいじめられる奴にも原因がある。
     前に何かちょっかいを出したとか、それとは別にそいつ自信が持つ弱さ。
     いじめられてるんだと思ったら少しは自分を変えろ。
     まあ内のクラスで起こってるのは悪ふざけ程度だろう。」
ヒカリ「そんなの酷すぎます!!」
マサシ「駄目な奴は自分で自分を克服するしかないんだよ。」
ミサキ「そうそう。駄目な奴がいじめられるんじゃん?だったら駄目を克服すれば良いっての。」
ヒカリ「それじゃあいじめは全ていじめられてる人間に責任があるとでも?」
マサシ「その通り。みんながみんなしっかりした人間ならいじめなんて起こらないだろう?」
ミサキ「いじめられた。なんて言うのはそいつの自意識過剰なんだよ。」
マサシ「ま、私はっこのクラスにいじめなんて起こってないと信じる。」
レナ「・・・先生も私を必要としていない。いじめられてる人間は要らないんだ。
    こんなつまらない人生・・・本当に投げ出してしまったほうがいいんじゃないかなぁ・・?」
マサシ「それじゃあこの間の数学のテストを返すぞ。レナ」
レナ「・・・はい」
マサシ「お前のテスト白紙だったぞ?もっと勉強が出来るように勉強しなさい」
レナ「・・・はい・・・」
ミサキ「ギャハハハ。白紙・・・0点?馬鹿じゃないの?」
ユナ「馬鹿なんてもんじゃないよ。」
マナミ「論外?」
ユカリ「0点!0点!0点!」
ヒカリ「静かにして!!」
ミサキ「ちぇっうっせえなぁ・・。」
レナ「・・・おかしい。確かに全部埋めたはず。どうして白紙・・・。
    何これ・・・。名前のところ・・・。私の名前の下にミサキの名前が・・・。」
シュウ「レナ・・・。あいつはいじめがばれるのが嫌だからって、ミサキとグルになってるんだ。
     そうでもなければレナとミサキのテストを変えたりしないはずだ。」
マサシ「ミサキ。お前よくやったな。86点だぞ。よく勉強した」
ミサキ「先生。そんなに褒めないで下さい」
マサシ「いやいや。勲章ものだぞ。これは」
ヒカリ「ミサキが・・・86点!?それにレナが白紙なはずはない・・・」
ミサキ「86点か。やった。成績UPって感じ」
レナ「学校なんていい事が一つもない。頑張っても頑張ってもあの教師に踏みにじられる。
    それにミサキに馬鹿にされるばっかりで、辛い事ばかり待ってる。
    今回のテストは自信があった。でもこの結果。生きる事がこんなにつまらないなんて」
シュウ「馬鹿言うなよ。きっといいことあるって」
レナ「そう思ったって良い事なんかなかった。だからつまらない・・・」
シュウ「・・・・・(レナの言葉に声をかけられずにいる)」
マサシ「それじゃあホームルームはおしまい。それじゃあまた来週」
マサシが去ると同時にチャイムがあたりに鳴り響いていた。
ヒカリ「あれでも教師なの!?信じられない。あんな奴のいう事とか気にしないでいいんだよ?」
リカ「自分の地位の為にあんなことを言うなんてね・・・」
レナ「・・・0点・・・か。どうして私だけこんな目に遭うんだろう。ミサキとテストすり変えられたり」
ヒカリ「レナはレナだよ。」
リカ「私達は仲間・・・友達だから安心して。」
レナ「もう疲れた・・・。・・・ごめん今日は先に帰るね」
シュウ「レナ・・・!」
ヒカリ「シュウ。今はそっとしておいてあげようよ」
レナ一人先に帰ってしまう。
ヒカリ「レナ・・・。そうとう思いつめてるみたいね・・・」
リカ「レナの親も酷いらしいよ・・・。前に話聞いたけど、
   レナがいじめてると思い込んで、おまけにレナの言い分も聞かないらしいよ」
ヒカリ「何・・・それ・・・。レナの居場所がないじゃない」
リカ「・・・。私達が心の支えにならないと・・・」
ヒカリ「・・・・・。レナ・・・」
レナは家へと静かに帰っていた。
レナ「ただいま」
マサコ「おかえり。今日テスト返しだったんでしょ?テストを見せて頂戴」
レナ「・・・・・・。」
マサコ「早く見せなさい。持って帰ってきてるでしょ?」
レナ「・・・・・・(無言でテストをマサコに渡す)」
マサコ「何これ!0点ですって!?一体何を学校で勉強しているの?」
レナ「このテストは・・・」
マサコ「言い訳なんて要らないわ!!あれだけ勉強しなさいって言ったでしょ?
     私はレナのためを思って勉強させてるのよ?
     勉強をすればいい大学に入って、いい働き先を見つけて、いい生活が出来るでしょ?
     それなのに0点なんて信じられない!!外行って頭冷やしてくると良いわ!
ヒロシ「マサコ!レナの意見も聞いてあげなさい」
マサコ「言い訳なんて聞きたくないわ!!
     あなた学校でいじめてるらしいけどね、そんな最低な人間に育てた覚えはないのよ?
     だから外に行って1回考え直してくるといいわ!!」
レナ「違う・・・。私はいじめてなんていない!」
マサコ「近所で有名よ?貴方がミサキちゃんをいじめていること。」
レナ「それが間違ってるのに。」
マサコ「まだ言い訳するつもりなの!?いいから外行って頭冷やしてきなさい!」
ヒロシ「マサコ!!いい加減に!」
マサコ「貴方も何かいうつもり!?こういう子にはお仕置きが必要なのよ!ほらとっとと外へ出なさい」
マサコによって強制的に外へ追い出されるレナ    
レナ「先生も・・・親も・・・みんな私を必要としてない!
    私が居ていい場所なんてもう何処にもないんだ!
    きっと親から観たら私はただの金食い虫。先生から観ても面倒な生徒。
    ヒカリとリカは私がいるせいでミサキにいやなことをいわれてる。
    私が居なければ・・・。どれだけ多くの人が幸せになるのだろう。
    父だって私のせいで母からなに言われてるか想像もつかない。
    やっぱり私は要らない人間なんだ。生きていく事に疲れた・・・。
    私は生きるべきじゃないんだ!!」
レナ一人走り去っていく。
レナが走る方向から一人の男子が声をかけてくる。
シュウ「レナ・・・。どこに行くの!?」
レナ「・・・・・・・。」
シュウ「どうしたんだ!?黙っちゃってさ」
レナ「・・・今まで色々ありがとう。さようなら」
レナはそのまま走り去ってしまう。
シュウ「・・・様子が変だ!追わなきゃ」
シュウ、その後を追いかけていく。
ヒカリ「・・・レナにシュウ?どうしたんだろう・・・」
それを目撃したヒカリも二人の後を追う。
レナ学校に到着してゆっくりと歩き出す。
レナ「・・・もう決めた。私は迷わない。」
隠し持っていた刃物を取り出しそれを握り締める。
レナ「生きていく事。それがどんなに辛い事ばかりか。
   私の頑張りを認めてくれない。
   私のせいで誰かが傷ついていく。
   私がいるから迷惑している人がいる。
   ・・・。今日私は確信した。私は要らない人間なんだって。
   だからこそ今日ここで全てを終わらせようと思う。」
ナイフを自分の胸へと突き出すように構える。
レナ「学校で死ねばすぐに私の死は広まる。そうすればみんな私の事なんて考えないで済む。
   そうして明日から私がいない平穏な日々が始まる・・・・」
シュウが走ってくる。
シュウ「レナ・・・!はぁ・・・はぁ・・・」
レナ「シュウ。私決めたの。今日ここで自殺をするって。」
シュウ「何言ってるんだよ・・・。そのナイフを放せよ」
レナ「止めないで・・・。私はもういいの。疲れちゃったの・・・生きていく事にね・・・。」
シュウ「疲れたって・・・。生きていればきっと良い事はあるって。」
レナ「そう思ってずっと生きてきた。でも・・・良いことなんて訪れなかった。他人を不幸にしてく自分がいて、
   傷ついていく自分がいる。・・・そうやってどんどん傷は広がっていった。
   でももう駄目なの。そんな自分が嫌!だからおわりにするの」
シュウ「・・・どうして諦めるんだよ。諦めたらそこで全部終わりじゃないか!?」
レナ「・・・・・・・・。」
シュウ「諦めないで前へ前へ進めばいつかきっと道は開けるんだ!」
レナ「ごめんなさい・・・。私の気持ちは誰も分ってくれないもの・・・。
   だからこのまま・・・・死んで自由になるわ・・・」
シュウ「待てよ・・・!」
レナ「ほんと今までありがとう。ヒカリちゃんたちにもよろしく言っておいてね。
   それじゃあ・・・・・・・」
レナはナイフを高く構え、今にも振り下ろそうとしていた。
シュウ「止めろ!」
レナ「さよなら・・・・・・・・・」
レナはナイフを突き刺そうと腕を振るう。
それをシュウは止めようと必死に走っていた。
そこにヒカリが入ってくる。
ヒカリ「レナ!!!」

一瞬あたりが暗くなる

ヒカリ「・・そんな・・・。そんな事って・・・・(顔をあげて前を見る)・・・レナ!?」
レナ「あれ・・・?私生きてる・・・どうして・・・」
ナイフを握ったまま放さないシュウの姿がある。
シュウ「・・・さよならなんて・・・馬鹿な事言うなよ・・・」
レナ「どうして?どうして助けたの?私は死ぬつもりだった。
   それに私を必要としている人間なんていないのに!それなのにまた人を傷つけてしまった!」
ヒカリ「ちょっとシュウ!血が・・・」
シュウ「ヒカリ・・・俺のこの傷は・・・レナの傷にくらべたら安いもんだ。
    だからせめて肩代わりしようって・・・思ったんだ」
レナ「私の気持ちを知らないで!そうやって誰かが傷つく事がいやなの!!
   助けてもらうつもりなんてなかった!私は要らない人間だから。」
シュウ「・・・・・。レナは要らない人間なんかじゃないさ・・・。
    何で俺が女のレナの肩をいつも持ってたか判るか・・・・?
    俺はレナが好き・・・だから・・・。好きな人を失う事が嫌だから・・・。
    ・・・理由なんてこれぐらいで充分だろ?誰かを助けるのに理由なんて要らない」
レナ「・・・こんな何をやっても駄目で人を傷つけてばかりの私の何処がいいわけ!?」
シュウ「・・・優しくしてくれるじゃないか。何気ない優しさでいつも俺を助けてくれたじゃないか!
    レナだって良いところを持ってるんだよ!?どうして自分でそれを台無しにするんだ。
    人を傷つけてばかりだなんて思わないでくれ!・・・・・・ごめん・・・。」
レナ「私・・・。私・・・!」
ヒカリ「(レナの肩に手を置き)もう止めよう?こんな事は・・・。誰もレナをいらないなんて思ってないよ。」
レナ「・・・だけど・・・誰も私の気持ちは判ってくれない・・・・」
ヒカリ「それは・・・レナが気持ちを伝えようとしてないんじゃないのかな?」
レナ「気持ちを・・・・伝える・・・」
シュウ「伝えようとすればきっといつかは判ってくれるはず・・・。レナはレナだからさ。」
レナ「・・・私が・・・私が間違ってたのかな・・・。自分のことしか考えてなくて、
   みんなの気持ちは考えてなかった・・・。」
ヒカリ「死んで楽になるのは・・・逃げるのは簡単だけど、
    生きて前に進む事はきっととっても大変な事だと思う。
    でも大変だから・・・苦しい事があっても楽しい事があるからこそ人は生きられるのだと思う」
レナ「・・・私は・・・逃げる事しかしなかった。それを乗り越えるのが辛いから負けていた。
   だけどみんなのおかげで判った。逃げちゃ駄目なんだって事を」
シュウ「レナ・・・!」
ヒカリ「間違いを正す勇気・・・それが生まれたんだね!」
レナ「ありがとう・・・。私少し前を見て進む事が出来るようになった気がする。
   ・・・生きていれば良い事は必ずあるから・・・・。今日みたいな素敵な日が!」
シュウ「・・・。それでこそレナだ。・・・改めて言うよ。
    俺・・・レナの事が好き・・だよ。一緒に・・・前に進もう!」
レナ「・・・ごめんね・・・シュウ。今はその気持ちに答えられない・・・。
   今までの気持ちに整理をつけて、一緒に前へ進めるような人間になる、
   その日まで・・・。だから・・・・全部終わったらさ・・・もう一度二人で・・・ね?
   ・・・ほんとごめん。しっかしした返事が返せなくて・・・・。」
シュウ「俺にはもったいないくらいの言葉だよ・・・ありがと・・・う」
レナ「・・・ありがとうは・・・私のほう。・・・・言葉じゃ言い尽くせないよ・・・」
レナは泣きついていってしまう。
ヒカリ「さ、レナお母さんが心配してるよ。家に帰らなきゃ」
シュウ「俺たちは大丈夫。レナはレナの答えを見つけて!」
レナ「・・・みんな・・・本当にありがとう!!」
シュウとヒカリは立ち去っていく。
レナ「・・・私は・・・私は自分の居場所を確かに感じた。
   時に傷つき、それでも楽しい事はある、そんな生きる事の素晴らしさを改めて教えてもらった。
   死んで投げ出すことがどんなに悲しいことか・・・悲しむ人がいるってことを思い知った。
   自殺してやる・・・なんて気持ちで命を捨てる事がどんな事か。
   私を好きでいてくれる人だっている・・・。だから私は今までの自分と向き合い、生きていこうと思う。
   生きるという事は死んでしまうよりもずっと大変だと思う。
   だけど、私の友達の気持ちに答える為にも、
   間違いを正す勇気の翼を広げて・・・未来へ飛んでいこうと思う・・・。なんて格好いいことが
   一人で出来るか判らない。けど仲間と支えあいながら進めばきっと道は開ける・・・。
   自分の未来・・・、自分で切り開いていく未来が・・・。
   生きていればきっといつか、いいことはあるんだから・・・!」
END

あとがき

いかがでしょうか? レナが前向きになるまでを書いたものです。 まだまだ書くことに関しては素人なので、文章が変だったり、 所々内容が薄かったりとするかもしれません。 それは作品を作っていく上で、肉付けして成長させていって欲しいです。 自殺というのを背負っているので暗いストーリーだけど、 それだけに切なさとかをうまく表現できたらいいなぁ。と思う。 こうしたらいい、ここは駄目とかどんどん言ってくださいね。 機会や希望があれば、その後の物語も作りたいなぁ。 それではこのへんでさようなら、です。

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