キリスト教の精神に基づいた教育
上尾富士見幼稚園は、上尾合同教会の付属幼稚園として1965年、市内で三番目に設立されました。キリスト教の精神を基に、神様の愛を知り、人を愛し、人に愛されるように、そして今の時を喜びをもって生きる子どもに育つことを目指しています。イースター、クリスマスなどキリスト教の行事が保育の中に活かされています。
心と体を育む、あそびを中心とした自由な保育
「遊ぶこと、また遊びはこの時期の人間の発達の最高の段階である」こう言ったのは世界の幼稚園の創始者フレーベルですが、子どもの心身の発達にもっとも必要とされるものが遊びであり、私たちも子どもたちにとって良い環境を常に求めています。子どもたちは遊びを通して、人間関係を学び、体を動かし体を作り、自然からはいのちの源流を与えられていることに気付いていきます。
幼児期の子どもにとって大切なことは、自分の体をしっかりとつくり、自分の質を育てることです。それは、早期教育をするということではなく、そのときにしかできない生活、体験、そして自由な遊びをすることで人間としての質を育てていきます。
上尾富士見幼稚園では、「あそぶ」ということをとても大切に考えています。
保育の特色
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私たちの幼稚園は、縦割り保育でクラス編成をしています。異年齢の子ども達がいつも同じクラスで生活します。また、保育形態を、タテとヨコのクラス編成にして、よりゆたかな内容にします。ご承知のように、核家族が増え、家庭において兄弟姉妹や近所の子どもと一緒に遊ぶ経験が乏しく、地域の事情も変わった今、同年齢別の保育だけでよいのか、新園舎建築の時から考えてきました。
縦割り保育とは、アメリカでは、Vertical Grouping(垂直のグループ)とか、Family Groupingと呼ばれているように、家族的なグループ編成と考えています。ですから、はじめて家族以外の他の人と接する新入園時に、家庭の延長と同じ、保育者も子どもたちもみんなが家族の一員という気持ちを持つようになるということです。今までのように年齢別に区切って子どもたちを受け入れるのではなく、年齢の違う子ども同士の間に兄弟姉妹のような人間関係ができるように、また、家庭から幼稚園にスムーズに適応できることになるでしょう。 それと同時に、また、横割りのクラスの存在も重要です。子どもたちは自分の意識に合った、交わりと空間を必要とします。年長になると学習に対する感覚と意欲が生まれ、競争心が芽生えます。この意識も成長にとって大切です。
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音楽経験で使う曲は音楽的に優れた曲の中からリズム表現に適した曲を選んで使うようにしています。リズム経験を通して子ども達の音楽的感性が豊かになり、また音楽をもちいて楽しみながら体の発達がうながされていくようにと考えています。
1.よく聴くこと 聴くことを通して子どもたちは色々に感じます。「明るい感じがした」「木の葉がお話しているようだった」など・・・。音楽から呼びおこされる感じる心を大切に育てています。
2.リズムをとる 体全体を使って、リズムを体に響かせて感じたままを表現しています。 「○○ちゃんはこんな風にしていたよ。まねっこしてみよう」 いくつかのやり方をひろいあげてみんなでリズムをとります。
3.幼児の基本運動をピアノに合わせて動く 幼児期の基本運動の中の歩く、つま先歩き、走る、ジャンプ、ケンケン、スキップ、ギャロップ、スライディング、リーピングなどリズムに合わせて動 きます。音楽に乗って楽しく動いているうちに、心身の成長を助け、よいリズム感が表現を通してはぐくまれていきます。
4.音楽を通して自由表現を楽しむ 子どもたちは自由表現が大好きです。お花や木の葉、飛行機、動物など色々なものになって自由に感じたままを表現します。「葉っぱさん 軽いからふんわり落ちるんだよ」イメージしていることが音楽を通してなお豊かに表現されていきます。
5.歌や奏楽を楽しむ 歌・・・子どもたちと一緒に歌う歌は、詩としてもしっかりしているもの、メロディーも音楽的なものを選んでうたっています。 |
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絵本からのメッセージ | |
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わたしたちの幼稚園では、絵本と子どもの出会いを大切にしています。ホール二階の図書コーナーには選び抜かれた絵本が2400冊以上揃っています。毎週一冊、絵本を借りることができます。 |
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制服はありません | |
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園での服装は自由です。 富士見幼稚園では制服は決めていません。子ども一人ひとりの個性、その子の成長を大切にしているため、画一化、規則化は避けたいと考えています。
一人ひとりの体に合った好きな服装でその子らしさを発揮し活き活きと幼稚園生活を楽しんで欲しいと願います。 |
『食育』 〜恵みに感謝しながら〜 |
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ご家庭の食生活はどうなっていますか。子どもたちを交えた家族でいっしょの食卓を囲む機会はありますか。
食物は、神様から与えられているわたしたちの生命を維持していく上でなくてはならないもの。
私たちの幼稚園では、子どもたちが「食べること」のよろこびと感謝を深く味わうように、「食育」を試みています。おにぎり弁当を週に一日、家庭よりのお弁当二日、給食センター及びお弁当屋さんからの給食二日と、バラエティーをもたせています。家庭からのお弁当は、家庭の愛情こもった手作り感で子どもの好みに合わせたもの。給食ではそうはいきません。「残す」と言って来た子にお話をしたり、ちょっと口に入れてあげると「おいしい」と目覚める子もいます。
年長組になると、色々な食材について関心を持ち、作る喜びを味わうことが出来るように、お料理に直接参加します。包丁を使うこと、皮むきなど、道具に慣れることから始まり、三学期になるとどの子も自信を持ってお料理にとりくみます。 五感を働かせ、匂い、固さややわらかさ、ぐつぐつ煮える音、いろいろな味を知り、おうちの人が毎日お食事を作るのがどんなに大変か、その気分も、ちょっぴり味わいます。年長コックさんは準備から片づけまでやりとげます。使用した大きな机をもとにもどす時は、子ども達の工夫と協力、普段養われる想像力が発揮するところ。教えるのは簡単ですが、自分達で考えると学ぶ事も大きいです。今日のみそ汁「おいしい?」と他のクラスに聞きにいく子もいます。自分達の作ったものは特別おいしいんですね。
誕生会の会食パーティーには、季節のものを取り上げたり、和の食も取り入れています。 春は蓬摘みをして蓬団子・夏は冷やしそうめん・おにぎり、秋は・芋掘りした芋を使って芋ご飯、外でガーディンパーティー風にお好み焼きをしたり、古代米を味わったり、、鯖をおろすところから見て鯖の味噌煮なども美味しく頂きます。
食生活は近年急激な変化にさらされています。今までは家庭で調理されていたものが外食や昼食に代わることが多くなりました。また、食べる時間や場所も多様化し、24時間営業のレストラン、コンビニ、林立する自動販売機。 誰もがいつでもグルメを楽しめる飽食ニッポン。 そして対極には生活習慣病がはびこっています。
21世紀を生きる子どもたち、人工的な味をではなく本物の味を知って、賢く食の選択をし、生涯を健康に送ってくれるようになればと思います。そして、五感を養い、野菜や魚の旬を考え、日本古来の食生活を見直し、環境問題についても心してほしいと願っています。
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靴のまま入っていける幼稚園 |
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「エーッ!ようちえんはくつのままではいるの?」
私達の幼稚園では、室内は外と一緒・靴のままで入ります。 最初ははだしになる子どももいます。私達教師も恐る恐る歩いていたのですか、毎日の保育活動がとてもスムーズに行動できるようになりました。 どうして靴のままがいいのか?
鬼ごっこ・かくれんぼをしていてそのまま外や中に出たりできて園庭と園舍が広く使えます。また、子どもがケガや事故等の緊急を要する場合も、すぐにかけつけることが出来ます。また自由遊びでの遊びも中断することなく続いていける面も見られます。
靴が泥んこで汚れていないか、よく見るようになったり、外遊びも履き替えなくてすぐに外に出られますし、その習慣がスーパーや図書館やデパートでもコシコシしてから入るようになります。
保護者会の集まりの時等も、各自のスリッパも持参することもなく来園できます。赤ちゃん連れの方は乳母車のまま幼稚園に出入りできますし、エレベーターもついていますので二階のクラスにもそのまま行けます。
幼稚園は障がいのある子もいますので、車椅子の子や足の筋力が弱く、装具をつけている子もスムーズに、園舎内外、移動できてうれしいです。さらに、靴の文化に馴染みの薄い日本ですが、幼児期の靴の重要性にも気付いて欲しいと思っています。
98%の子どもは健康な足で生まれてくるのに対し、60%の大人は足に障害を持っているという靴文化先進国のドイツで研究結果がでています(WMS規格/ドイツ靴研究所)。ドイツでは親から子どものころより足について学び、靴の選び方まで関心を持たせます。園では一日中靴を履いて、泥遊びしたり、かけっこしたり、時には裸足でリズム遊びで跳ね回ったりしています。子ども達の体のこと、一緒にもっと考えていきましょう!
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