無名抄 その拾九
おかげさまで開設1周年!
「不動心・ゆるがぬこころ」は、皆様のおかげで無事1周年を迎えることが出来ました!
開設記念日の6月7日の夜の時点でのカウンタは「5382」。
一関一高弓道部を応援する、というなんとも限定的な意義をもって開設したこのサイト、
アクセス解析によると現役部員さんたちが授業中の時間帯にもアクセスがありますので、
関高関係者以外のご訪問もあるようです。
また、高総体当日・前日にはアクセスがいきなりガタンと減少します。
いつも見てくれる現役部員さん(もしくは他校の部員かも)が選手として遠征しているからだろうか、
などと管理者もアクセス解析の解析をしたりして、楽しみながら管理をしています。◆◆◆
私がこのサイトを開設した理由は、ひとつではありません。
最も大きな動機は、トップページにあるとおり、「関高弓道部を目に見える形で応援したい」
「好成績を遠隔地にいる関高弓道部卒部生の皆さんにもお知らせしたい」
というふたつです。
1年前、相変わらず絶好調の関高弓道部に「もしかして女子は高総体2連覇ということもあるかも!?」
と、私はひそかにHP作成に着手しました。初めてのことで、試行錯誤の末ようやく仮オープン。
高総体の結果は、惜しくも2連覇ならずでした。しかし、これからは次の代の皆さんが頑張っていくはず。
私も微力ながら、このサイトを使って高校弓士の皆さんを応援していこう!
いい成績を残した時は、ここに掲載すれば遠くに住む卒部生にもお知らせできるし!
かくして「不動心・ゆるがぬこころ」は、現在ネット上に存在するのです。◆◆◆
私たち十代目弓道部員は、卒業以来ほかの形でも後輩の皆さんをずっと応援し続けています。
応援している中で、ときどき「なんか嬉しいな!」と思う場面に遭遇しました。
真冬のある日、弓道場を訪ねてみたら、膝まで雪が積もっているのに練習している部員さんが数名。
応援の品(破魔矢など)を手渡し、練習を見学し、さて帰ろうと車で道場を後にすると、
私たちよりひとあし早く家路を目指し堤防の雪道を歩いていた1人の部員さんが遠くに見えました。
彼女はなんと、別の道路を走る私たちの車に気が付いて立ち止まり、一礼をしてくれたのです。
あの距離からでは、車内の私たちの姿は見えなかったでしょう。私はクラクションで応えました。
なんと礼儀正しい人なんだべ。また応援したくなったっちゃな! 車の中で、私たちは感激していました。
また他の機会にも、その部員さんは私の視界の中で礼儀正しい姿を見せてくれました。
うちの武道館が会場の審査でのこと。実技の一手行射を終えて射場を出てきた彼女は、
道場入口でもきちっと「道場に一礼」をしてから静かに控室へと戻っていきました。
これは、ごく当たり前の動作ではあります。ごく当たり前に彼女は振る舞ったのでしょう。
しかし、高校生の審査では、一手行射の緊張の限界から解放されてぼーっとしているのか、
「正面審査委員長に揖」はちゃんとして出てきたのに「道場に一礼」をしないで出て行く受審者がほとんど。
道場入口で受審者の入場指示係をしていた私は、彼女の姿に小さく感動してしまいました。
ほかの大会の時も、今度は別の男子部員が「道場に一礼」を忘れずにしている姿を目撃。
ほんの一瞬の行動、誰かに見せるためにしているのではなく当たり前だからしている行動。
でも偶然見かけたひとりの卒部生は、大袈裟かもしれませんが「嬉しいな!」と思えるのです。
武道を志す者として当たり前の行動を、ごく自然にできる後輩がいる。
彼らの後輩もまた、先輩の姿から「当たり前の行動」を受け継ぎ、そのまた後輩も続いていく。
そうした流れが部の伝統となるのでしょう。
この「なんか嬉しいな!」の発見も、「不動心」開設のきっかけでした。
しかし、時には「あの高校は受付けに来るのが遅いね」「大会の後片づけにも積極的に参加して」と、
マイナスの評価を聞くこともないとは言えません。
私はしょげてしまいます。「うちの後輩が…申し訳ないです」
いつもどおりにのびのびと、でも仕事や手続きはきびきびと。むずかしいことではありません。
いい伝統を、みんなで創っていきたいものです(^_^)◆◆◆
ハンドルネームでサイトを管理している私ですが、すでに現役部員さんたちには顔がばれています。
ばれてしまってからは、もう猫背で歩いたり、早気やへんな射型ではいられなくなりました。
「あの猫背で早気の人が観さんなんだってよ〜」なんて言われては大変です。いい意味でのプレッシャーです。
私の方では、制服や立ち順表を見ないと「あ、関高生だ」と分からない場合があります。
いつか駅前で「あの人弓道会のひとじゃない?」とすれちがった関高生の声を聞いて、
「ありゃ、弓道部員だったかな」と振り向いてみたことがありました。気が付かなくてごめんなさい(^_^;)◆◆◆
さて、開設当初は現役部員さんに気付かれていない状態で応援をし始め、
卒部生さんや顧問の先生に発見されてさらに応援に力が入り、
現役部員さんの書き込みに喜んだり、お悩み相談にささやかながらアドバイスを返すことができたり、
同期のほかにも全国各地の卒部生さんからも書き込みをいただき、
「不動心・ゆるがぬこころ」はここまで歩みを進めることができました。
ほんとうにありがとうございます。
まだまだ至らぬ点が多く、デザイン的にもあまり格好良くないサイトではありますが、
これからも亀のごとくゆっくりと永く歩いていきたいと思います。
管理者・観の弓の道も同様、少しづつ前進していきたいものです。
これからも、「不動心・ゆるがぬこころ」をどうぞよろしくお願いいたします!
2003.06.12 観