『 3−4 は ベスト・カップル ? 』
ベスト・カップルって期待なさった方、ごめんなさい! 当サイトな93サイトですので・・・そのテの話題をお望み
でしたらスミマセン、その系統の素適・サイト様方へ飛んでくださいませ。
えっと。 つまりですね、ファン・サイト上では今や不動の伝説となったピアニストとしてのアルベルト氏とダンサ−、
あるいはバレエ・ミストレスとしてのフランソワ−ズ嬢の<あ〜んなハナシ>なのです ♪☆♪☆♪☆♪
音楽なくしてバレエは成立しません。舞台はもとより日常のお稽古でも始めから終わりまで<音>が必要です。
日本では小さなバレエ教室やカルチャ−・センタ−などではテ−プやMDを使用している所が多いですが、
バレエ団とかオ−プン・クラスのプロフェッショナル・レベルでは、必ず<生(なま)>の音、つまりピアニストさんが
伴奏をして下さいます。
以前 「 毎日 『 白鳥の湖 』 を踊っているの? 」 と真顔で尋ねられてびっくりしたことがあるのですが、
クラシックのクラスだからと言ってバレエ音楽だけを使うわけではありませ〜ん。
バ−・レッスンから始まって最後のセンタ−でのグラン・ワルツ、 グラン・フェッテまで、バレエ・ピアニストさん方は
じつにいろいろな曲を弾いて下さいます。 バレエ音楽は勿論、普通のクラシック音楽、オペラ曲、ポップス系、
歌謡曲、演歌! 果ては CM・ソングまで! パ (ステップ)の組み合わせとか先生の指示 ( あ、コレは
三拍子で、とか 同じ振りで 6/8( 8分の6拍子 )ね、など ) に合わせて様々な音が流れます。
いろんな曲 そう!忘れもしません、昨年ヨミ編放映中でなにかと情緒不安定な日々を送っていたころ。
朝のクラスで。 センタ−でのなが〜〜〜い64小節のアダ−ジオで 『 亜麻色の髪の乙女 』 ( ドヴュッシ−
のじゃない方、島〇ひとみサンの方。 ) を弾いてくださったピアニストさんがありまして。
ウチの稽古場のこのアダ−ジオは常に片足が空中90度以上あがっている、というバランスとテクニックの極致の
超・難関なのですが。 先生のデモンストレ−ションや先輩方のをマ−キングして、さて自分のグル−プの番。
記憶力の総決算しながら、踊り始め・・たのはよかったのですが。 〜〜♪♪〜〜・・・・ああ・・・だめ・・・ダ・・・
亜麻色の髪の乙女 (当然の連想) ⇒ フランソワ−ズ! ⇒ ああ! 『 地上より永遠に 』 ううう・・・
もうもう・・・『 さよなら ドルフィン・・・』 とか < こわいの、あなたのいない明日が・・>
< 僕はいつもここにいるよ・・・> とか後から後から湧き上がってきて。 頭の中を流れるのはあのピアノ曲と
【 I do 】、静かに瞳を閉じて行くジョ−の姿・・・ 現実の曲の後半はナミダ・ぼろぼろ・・・
バランス取るどころの騒ぎじゃありませんでした。
周囲の声 ⇒ 「 ヘンな子ねえ・・・ なに泣いてるの、朝っぱらから・・・ 」
「 泣くほどの曲? これ・・・ 」 「 さあ・・・・? このごろヘンじゃん、〇〇子。( ← ばちるどのこと ) 」
ダンサ−にとって毎朝のクラス・レッスンはゴハン食べるのと同じようなもモノ。 歌手や俳優の発声練習や
ピアニストの音階練習と同じです。 バ−・レッスンもセンタ−でのレッスンもメニュ−はほぼ決まっていますが
パの組み合わせはその都度違います。 ぱぱっと先生が言う順番を頭に入れ組み立て、音に乗ってゆきます。
この音がダンサ−を援けてくれるのです。 上手な、そして自分と感性の合うピアニストさんだと気持ちよく
軽く・高く・しなやかに踊ってゆけます。
実際にはピアストさん達もいろいろ御苦労があるようで、ネットで【 バレエ・ピアニスト 】 検索すると
その方面の方々のHPがありまして、踊り手、弾き手、観客、いずれの立場から読んでも大層興味深いです。
関心のある方、是非検索してみてください。
パリである古いお稽古場に行った時のこと。 ピアノの代わりに、な、なんと オルガン があったんですね〜
それももちろん電子オルガンとかエレクト−ンとかじゃなくて、ほら、幼稚園のころ (現代ではきっと上等な
ハモンドオルガンとかなんでしょうが) あったフガフガいう?アレです! え・・・っと思ってたら、現れた弾き手が
白髪の太ったオジイチャン。 うわ・・・・と覚悟(失礼!)してたら。
クラスが始まって・・・ス・・・素晴らしい!! まるまっちい彼の手は、魔法の手、あんな古ぼけた楽器から
どうしたらこんなに素適な優しい円やかな音が出るの〜!!!
ピアノとはまた違ったちょっと哀愁がかった音にノック・アウトでした。
某サイト様でアルベルト氏がオペラ歌手の伴奏を引き受ける素適なSSを拝読いたしましたが、
もし、彼がバレエ・ピアニストだったら! フランソワ−ズの踊りの曲を弾いたなら。 また、 彼女が教える
クラスで、彼女がレッスンスルクラスで、ピアノを担当したとしたら。
これはもう最高の組み合わせでしょうね〜♪♪♪ 第一世代設定から考えれば長い長い付き合いの彼ら、
いまさら脳波通信を使うまでも無く 【 以心伝心 】 、 【 あ・うん の呼吸 】。
音は踊りを助け、舞は音楽を揚め、最高のコンビネ−ション、観客は至福の夢ごこち・・・・。
観たいっ! 聴きたいっ! ( じたばた・・・ ) どなたか 捏造してくださ〜〜〜い
***** おまけ *****
「 お待ちどうさま! 」
大きなバッグと花束を腕に息を切らせてフランソワ−ズが駆けてくる。 ジョ−は車のドアを開けた。
ほんのり紅潮させた頬に舞台の高揚感の余韻を漂わせて、それはますます彼女に光を添えていた。
「 ごめんなさい、遅くなっちゃって・・・・。 あ、お花、ありがとう、ジョ−♪ わたし、薔薇はピンクが一番好き! 」
胸に抱いていた花束にキスをして、フランソワ−ズはその花よりも艶やかにジョ−へ微笑んだ。
「 アルベルトは? 一緒じゃなかったんだ、本日の名ピアニスト氏は? 」
「 ええ、お前らには付き合えんって舞台が跳ねたあと早々に帰っちゃったわよ。 でも〜アレは逃げ、かナ、
今度の舞台でバレエ団でも彼のファン、激増ですもん。 捕まらないうちに逃亡したのよ、きっと。 」
「 ふう〜ん・・・・・・・ 」
助手席で楽しそうに話すフランソワ−ズに、ジョ−は少々憮然とした面持ちで応えた。
「 ・・・? どうしたの・・? 待ちくたびれた? だったら・・・ゴメンなさい。 え、ちがうの? 」
「 ・・・・キミ達って・・・なんか、すごく息が合ってて。 なにげに目線とかも・・・絡んでて、さ。 」
「 ・・・・? ・・・・( くすっ・・・・ ) やだ・・・ジョ−ったら・・・・ 」
長い前髪の陰で ムキになってしっかりと前方だけを見詰めているジョ−の顔をちらりと覗き込んで。
フランソワ−ズは こっそり・そうっと・小さく微笑んで・・・・そして、澄まして答えた。
「 そうね〜 彼以上にわたしと合うヒトは・・・ちょっと見つからなんじゃないかしら。 わたし自身、こんな素適に
音に乗れたのは初めてですもの。 彼は、 そうね、最高のパ−トナ−だわ。 」
「 ふう〜ん・・・・・・・ 」
・・・・・っぷ・・・・・ あまりの彼の不機嫌さにフランソワ−ズはとうとう吹き出してしまった。
「 ジョ−ぉ・・・・! なに拗ねてるの、コドモみたいよ? 」
「 ・・・・ そんな、べつに。 拗ねてるなんて・・・僕は。 」
「 ね? ジョ−。 <お仕事>は お・し・ま・い・♪ 次は 人生のパ−トナ−と踊りたいの、わたし。
ほら、パ−トナ−はこっちよ? こっち、む ・ い ・ て ♪ 」
「 ・・・・ わっ・・・! 」
ジョ−の顎に指を添えて。 ちょっと強引に こっちへ引っ張って・・・・・
突然のキスにさしもの F-1レ−サ−も危うくハンドルを切り損ねそうだったとか、ナントカ、カントカ。
***** おしまい *****
Last update : 5,26,2003
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