ペイントで何気に描いてみたら気に入ったのでちょっと落書き中です。
セバスチャンと海の王様
貧しい漁師の若者セバスチャンはある夜、
海で溺れかけている金色の魚を助けました。
セバスチャンが魚を海に返そうとしたら、
魚が縋るような目で彼を見たので
セバスチャンは仕方なく魚を家に持って帰りました。
魚は月の光を集めて光る・・・
真夜中です。
セバスチャンのところに1匹の海亀がやって来て
彼に言いました。
「夜明け、太陽が昇る時に入り江からこの魚を海に投げて欲い。」
セバスチャンが海亀の言うとおりにすると、
一匹の巨大な魚が現れて、
金色の魚を飲み込み海の中に消えていきました。
その夜、
セバスチャンの夢の中に見たことのない男が現れて
金色の魚のことは決して他人に言わないようにと言いました。
それ以来どんなに不漁が続く時でも
セバスチャンだけはいつもたくさんの魚が取れるようになりました。
不思議に思った村人が酒を飲ませて理由を聞くと、
酔っ払ったセバスチャンは夢の中の男のことを忘れ
不思議なあの出来事を話したのでした。
金色の魚は海の王様
王様はかなづちだと人々はこっそり噂するようになりました。
噂は深い深い海の底まで・・・
亀のじいやとデビ魚の子供が
王様が生まれた時から守ってきた秘密だったのです
海の生物たちは歌います。
「王様は泳げない、王様はかなづちだ!」
歌声は王様の耳まで聞こえてきました。
恥ずかしさと怒りに我を忘れた海の王様は
その強大な力で彼の王国を滅ぼしてしまったのです。
王様は彼らの時間を石にしました。
その時からセバスチャンの国もまた海の恵みを
一切受けなくなったのです。
続く・・・
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