300<スリーハンドレッド>

残酷な戦闘描写てR-15指定のこの300<スリーハンドレッド>

北斗の拳の漫画やアニメはOKでも、血しぶきがビシュッ・・・!ブッシュ・・・!のリアルな音と映像が全く駄目なわたしは映画館に行って吐いたら周りの人が迷惑するだろうなあと、映画館で見ることをためらったりもしていたのですが、来日した主演俳優のジェラルド・バトラーのあまりのかっこよさに(オペラ座の怪人の時よりもさらにいい男になっている!!)くらくらとなって、結局初日に行って来ました。




感想は・・・、
映像が美しい!どのシーンを切り取っても一枚の絵になるんです。
ギリシアの荒々しい大地のざらついた砂の感じがする映像・・・、夜の月も海も金色の麦畑も戦闘場面も、みんな。画面を見てため息をついておりました。
すご〜い!きれ〜い! かっこいい〜!!
感想を簡潔に述べるなら、この「凄い!綺麗!かっこいい!」です。
残酷なシーンもエフェクトがかかって、どこかリアルさにかけていて、グロいとは感じませんでした。
もっともYou Tubeで一番最初に見た↓の絵のシーンは最後まで見ることが出来なかったのですから、慣れたのだと思いますが。

映像はそりゃもう謳い文句の革命です。
が、中身は薄い・・・・・・。
宣伝でさんざん見ていた「THIS IS SPAARTAAAAA!!!」
え、もう言うの・・・?早すぎません?あの偉そうな使者って雑魚だったの?

議会や神官たちからあっさり派兵を禁じられた王様はちょっと散歩に行ってくると言ってスパルタ軍の中でも最強の299人を率いて決戦の地へ出て行くわけですが、スパルタ軍と議会と神官どもの思惑とか、王の苦悩とか兵士たちのエピソードとかももっと描写して欲しかったし、スパルタ以外のアテネその他の都市国家の様子や、当時のギリシアが置かれた状況とかを説明して欲しかったです。

それがあったら、スパルタ兵たちのあの戦いにカタルシスをもっと感じることが出来たのに、ちょっともったいないですね。戦いがそりゃもう凄いだけに。

戦闘シーンは凄いとしか言い様がないけど、ほんと凄いです。
ファランクスの集団戦法とか、全員が盾を一瞬で構え(ここ2番目に好きなシーン)、その間から槍をだし、一枚の岩のようになって相手を押していったり、舞うように敵を倒していくシーンの美しさ・・・。語弊があるかもしれないけど、本当に動きが美しいんです。
(殺される方はたまったものではありませんけどね、まあ映画だし・・・。)

一番好きなシーンがこの二人が敵を倒していくところ


この二人・・・ステリオスとアスティノス

(セリフがちと違ってました。ホントは「生きてたのか」「おまえが心配で」「冗談は後だ」みたいなの)



王以下300人は結局一人を残してこのテルモピュライの戦いで全滅するのですが、彼らの死の意味が最後のあのシーンに見事につながって、じーんときました。自由を守るためとか民主主義がどーこーとか王様は言ったけど、そんなセリフはなくていい。(現実の世界情勢・政治背景が見えて何だか・・・・・・ね・・・)
そんなことよりも彼らの死の戦略的な意味、これこそが彼らが何のために死んでいったのかという答えなんですよね。その答えがラストでわかったのです・・・・・・。このためにスパルタの兵たちは死ぬとわかっている戦いに笑って行ったのね・・・。周りからすすり泣きも聞こえてきました。

彼らの生き様がとても愛しいものに思えてきます。薄っぺらな話でも(・・・おい!)
だからもっと人間ドラマとして深くきっちり作ってくれていたらと、そこが少し残念ですね。



さて、何回見に行こうかな?



おまけ

おしめじゃないけど・・・。



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