上海、杭州囲碁の旅(ファンファン会)

 囲碁同好会ファンファン会(会長佐々木康夫)の中国遠征囲碁の旅に参加させて頂きました。
期間は3月3日(金)から3月7日(火)に、JTBの自作自演の旅パックを利用しましたので安くできました。
伊藤忠OB中心の同好会ですので、海外の旅は慣れたものですので安心できます。

上の写真は上海での対局後の全員記念写真です。

 囲碁親善対局は3月4日の岩月さん(ファンファン会幹事)の友人の女流アマ高段者方芳(ファンファン)さんのお世話による「上海の囲碁フアンとの公式手合」と3月6日「杭州棋院との親善手合の2日を行いました。
杭州棋院での対局相手は少年少女の高段者でして、楽しく面白い体験ができました。この杭州での親善対局は11才から15才の少年少女ですが、やはり英才教育を受けているようでまことに強い。結果は上海の交流対局は8勝4敗、杭州棋院での親善対局は3勝8敗でした。
3月5日(日)は観光日で、岩槻さんと西岡さんはゴルフ、私と小林さんは上海での先輩格の長坂さんの案内で博物館、予園などの上海観光をしました。小林さんと私は夜、上海の雑技団によるサーカス見学をしました。旅行社を通さずに食事や観光をしましたので、結構面白く安上がりとなりました。
世話役の岩月さん、いろいろとお世話ありがとう御座いました。




1.上海親善囲碁親善大会の概要と結果


 この対局はファンファン会の公式対局で年間正式対局に加算されます。
これは上海市体育クラブ(南京西路)で行った対局風景です。
中国側は手前より徐志偉2級、徐志華2段(方芳の夫)、姜連根3段、方芳5段、徐柏華2段の各氏です。なお表示段位は中国基準で、日本アマ段位より3段辛くしております。 対局結果は以下のとおりです。

      第一回戦
 O 岩月泰4段   徐柏華2段 X 
 X 長坂昇3段   方芳5段  O
 X 小林克巳3段 姜連根3段 O 
 O 浅井忠3段   徐志華2段 X
 O 西岡鑑2段   徐志偉2級 X

第二回戦
 O 岩月泰4段   姜連根3段 X   X 長坂昇3段  徐柏華2段 O
 O 小林克巳3段  徐志華2段 X   X 浅井忠3段  方芳5段  O
 O 西岡鑑2段   華銓丙1級 X

第三回戦
 O 長坂昇3段   華銓丙1級 X    O 浅井忠3段   徐志偉2級 X

 私は2勝1負でしたが、方芳5段には序盤で勝負ありの楽敗となりました。第1回戦の徐志華戦の棋譜は取っておりましたので、参考までに見て下さい。
これが浅井忠3段対徐志華2段戦の棋譜データです。

2.杭州での親善試合

                                    

 これは杭州棋院の入り口です。玄関に立っているのは小林さんと私です。結果は次のとおりです。
3月6日(月)非公式オープン戦    於:杭州棋院、杭州市六公園
邊志文(Bian Zhi Wen)15才 5段
楊予桑(Yang Yu Sang)11才 3段
銭楽平(Qian Le Ping)11才 3段
張妍祺(Zhang Yan Qi)11才(女) 3段
陳淑楠(Cheng Xiao Nan) 3段
王晃 (Wang Yu)23才(女) 3段

この杭州棋院が私達のために、集めて頂いたチームは、御覧のとおりの少年少女ですが英才教育されている児童達で流石に強いし、形がよい碁を打ちます。
対戦成績は3勝8敗で完敗に近い結果でした。


 私は1勝1敗でした、やはり最初の碁は棋譜を取っていましたので参考のために載せます。
左の少女が私と最初に対戦した張妍祺3段(11才)で、これが浅井対張妍祺3段戦の棋譜データです。
序盤上手く立ち回れましたが、中盤反撃が効き、逆転勝ちとなりました。どうも私が勝った碁しか棋譜を載せていないことになり、恐縮しますが負けた碁は棋譜を取っているどころでなく、対応に苦労しておりましたので棋譜が取れませんでした。

SGF棋譜再生ソフトをお持ちでない方は、
こちらを浅井対張妍祺3段戦をクリックすれば、JAVA碁盤(GoodShape)で再生できます。

3.耳寄りな情報ー「上海で暇のとき、一人でも碁が打てる場所」

 今回の上海では、岩月さんが開拓した「囲碁好きな主人がいる食堂」を2回ほど訪問して、主人と囲碁をしながら昼飯を食べました。今後上海の旅で暇ができた方は、一度訪問して下さい。
三流食堂ですので、一人では入りにくいところですが、ともかく安いのですが食事の味も良く、主人は囲碁好きですので喜んで相手してくれます。

  食堂の名前  緑島(グリーンアイランドと日本名の看板があります)
  場所      南京西路 国際飯店を曲がり、200メートル
  電話番号   63273963
  主人名     曾憲櫻さん

ここを2回ほど行き、昼飯を食べながら主人と碁を打ちました。結局全員が打って3勝1敗でした。
結構強いのですが全て、独学ですので段位は不明とのことでしたが、中国段位で初段くらいと思います。

4.感想

 以上がファンファン会の中国遠征囲碁の旅の報告です。 私は初ての参加でしたが皆様の暖かいお世話をいただき、楽しい囲碁の旅ができました。
この写真は杭州の博物館前での全員写真です。 今回が第4回目とのことですが、都合がつけば毎年参加してみたいと思っているところです。 どうも有り難う御座いました。


以下は同行の西岡鑑様がファンファン会の連絡誌に書かれた感想紀行文です。


                    ファンファン会第4回中国遠征   2000年3月   西岡鑑   

恒例の中国遠征に、3月3日から7日まで、岩月、長坂、小林、浅井、西岡の5名が参加し、上海での公式手合と杭州での親善手合を終えて無事帰国しました。今回も例年どうり、岩月さんの周到な準備によるもので、道中なんの不安もなく碁に集中できたせいか、実力があがったせいか望外の成果をご報告できる事になりました。対局の詳細は同行の浅井さんのホームページに一部棋譜を含めて、写真入りで詳報されていますのでご覧頂きたく、ここでは遠征にまつわる雑感を述べる事とします。
まず、上海での公式対局は3月4日(土)午後、上海体育倶楽部で方芳(五段)を筆頭に徐志偉(二級)までの6名と全12局を行い8勝4敗の戦績でした。第一回遠征では全敗であったことを思えば大躍進と言うべきでしょう。謝裕国プロは対局はされませんでしたが、その後の会食を含め終始にこやかに友好の象徴のような存在で緊張を解していただきました。
宴席の冒頭、岩月さんの中国語での挨拶は見事なもので中国側はよく理解できたようでした。が、肝心の日本側は皆目分からず、後の解説によると第一回から今回にいたるまでの経緯に触れ、今回の戦績の喜びと謝意を述べられたと言う事でした。囲碁と中国語の上達をアッピールされる中で、方や低位者の我が身の両面にわたる怠慢を恥じる想いでした。
3月6日(月)、列車による日帰りで、杭州棋院で親善対局を行いました。一昨年の遠征の時に飛び込みで対局した場所ですが、今回は事前に相手の準備を依頼してあったものです。23歳の女性の王星(wang yu)三段のほかは、11歳から15歳までの少年少女が対局相手でした。棋力は三段から五段です。全対局互先と言うことでしたが、結果は3勝8放でした。
彼等の読みの速さと正確さ、容赦のなさと貪欲さ、無表情なエイリアンと対局している雰囲気でした。それにしても、栄華の歴史に負うとは言え地方都市にすぎない杭州で、これだけの英才を招集できる背景に驚きを禁じえません。上海の喜びも費えた思いです。
楽しい話題を一つ、上海南京西路国際飯店の近くに緑島と称する飯屋が有ります。曾て岩月さんの開拓された、きれいとは言えないが味は一流の店で、親爺が無類の碁好きです。到着の夜やら、対局の狭間の日囁日に有志がここを訪れ親爺と対局しました棋力はこ段くらいでしょうか。今後の上海遠征で暇つぶしの場所として活用できます。
さて、今回の囲碁遠征は例年どうり3月上旬でしたが、三寒四温の暖気のなかで過ごす幸運に恵まれました。杭州西湖の柳も街路の鈴懸も芽吹くには間がありそうでしたが、霧に包まれて墨絵の風情を味わうことが出来ました。小林さんの俳句も数を増しただろうと思います。
上海は南京東路が歩行者専用道路となって見違えるような華やかさでしたし今年中には浦東新空港につながる地下鉄2号線の開通が予定されているなど躍動している様が感じられます。ファンファン女史から‘日本側は強くなりましたね’とのメッセージとお土産のお茶を頂いて、気分よく来年もまた来たい、強くなりたいと念じた次第です。
最後になりますが、岩月さんにはゴルフのお世話にもなりました。感謝申し上げます。佐々木さんは直前にご家族の都合で参加を断念されました。次回ご一緒出来ますよう。     以上
     

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