千英のひとりごと〜 Chie's words 〜

2004/5/9
続・・・写真
諏訪大社鳥居、曳行される本宮二之御柱、宮入する本宮一之御柱

2004/5/9
 気まぐれ旅ときっちり旅、いろいろな旅があるけれど皆様はどのような旅がお好きですか?ふらりふらりと車を走らせて、景色の美しいところがあれば車をとめて日光浴とまんまるおにぎりをほおばって、鼻歌まじりにまた出発。「今日はこれからどうする?明日はどこに行く?」泊まるところもあるような、ないような?そこに素敵な出会いがあれば、幸せは120パーセント。今回の旅はそんなそして不思議な出会いのある旅でした。三泊四日で目一杯動き回り、走り回り、笑いまくりました。
 福井県の永平寺を訪れ、石川県のお墓参りに行き、心に残る美味しいものに出会い、次の日は北アルプスを経て美ヶ原、マイナスイオンたっぷりの霧が峰、エトセトラエトセトラ。すべては語りきれない今回の旅を写真を追って少しご案内します。

 北アルプスの景色は雄大でした。透き通った雪解け水の流れる川原で昼食。

 主人の本籍地の氏神様が諏訪神社で、私の実家の氏神様も諏訪神社・・ならば、どうせ近くまで来たのだから本家の諏訪大社にもお参りしようか?と言って車を走らせたところ、諏訪大社の半被姿の人がたくさんいらして、「諏訪大社にも熱心な信者さんが大勢いらっしゃるんだね」と感心していたところなんのなんの!7年に一度の御柱祭じゃないですか!そのとき御柱祭の事をなにも知らなかった私たちは、とりあえずお参りだけして大阪へ帰ろうと10時半に車をとめました。それにしてもなんと人の賑わっている事だろうと、諏訪大社に向けて歩き出し、その祭りの雄大さに引き込まれ町を練り歩くこと7時間!気が付けば前宮の御柱が立ち上がるまで見届けました。その日は大阪に帰る事ができず、また一泊。
 一日が暮れればその街の温泉を訪ねて疲れを癒し、ねぐらを探し、なんともなんとも楽しい旅でした。

平成16年 5月 9日 千英

北アルプス

2004/4/6
続・・・写真
 

2004/4/6
続・・・写真
 

2004/4/6
美しい季節
 日本がいちばん彩られ美しい季節となりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか?私は先日母と二人、京都を散策してまいりました。うっとりとする一日でした。
 花は満開に咲くよりも、蕾が目いっぱいふくらんで咲きかける瞬間が一番美しいと私は感じます。その日はまさにそんな日でした。京阪出町柳駅よりタクシーで北白川天満宮へ向かいました。もう老木の桜でしょうか。四本の色違いの枝垂桜が鳥居の前で春風をうけて、たおやかに咲いていました。お参りしている人はなく、母と二人。心地よい静寂に包まれて清清しい気持ちになりました。それから歩いて哲学の道へ。そちらは花も満開なら人も賑わっていて、「あぁ、春だなぁ」と感じました。気持ちよさそうに咲いている桜の下の茶屋で、五穀米のおにぎりをほおばりました。それが何よりのご馳走!。それからタクシーで知恩院の三門へ向かいました。息を切らせて男坂を上りきると、華頂山をいただいた御影堂がそれは見事でした。写真の苦手な私もその日は天候に恵まれて、とても上手に撮れました。おのぼりさんよろしく、左甚五郎の忘れ傘をツアーの人に混じって見上げ、一緒に「へぇー」と感心する。とっても楽しい気分です。それから二人は円山公園へ。なんと美しい枝垂桜でしょうか。一番状態の良い花を見せていただくのは本当に難しいですよね。その日はいずれも素晴らしかった!自然に感謝です。そして大谷祖廟にてきちんとご先祖様に挨拶して、隣の甘味処に行きおぜんざいをいただきました。そこは雰囲気もよく、とても美味しいお店です。その後、島原の揚屋へ。よく遊ぶでしょう?揚屋のお話はまた後日に。

平成16年 4月 6日 千英

2004/3/5
続・・・写真
 

2004/3/5
奨励賞
 桜の咲く美しい季節となりました。春夏秋冬それぞれに好きだけれど、この季節になると心までも温まり、幸福を感じることの多くなるのは私だけでしょうか?
 鳥たちは恋をしてさえずり、冬、少しさみしそうだった植物たちは競って芽吹き、太陽の光に目を輝かせています。ちょっとしたことに目をとめて鼻歌を歌ったり、話し掛けてみたり。少しおかしいかな?
 幸福といえば、先日私のために盛大なパーティーを開催していただいたこと、本当にうれしく幸せに思います。未熟な私をいつもやさしく導いてくださる御家元や皆様に心から感謝し、奨励賞を戴いたことをこれからの励みにして、また力強く歩んでまいりたいと存じます。
 その折にゆうの会会員の増田利明先生より頂戴いたしましたお祝いの重ね言葉をここでご紹介させていただきます。

目出度やな、ああ目出度やな、目出度やな、
 目出度いことの理(コトワリ)は志賀山流の千英さんが、
  都(ミヤコ)京都の季刊賞・奨励賞を戴かれ、ああ目出度やな、目出度やな、
   目出度き事の重なりは千英さんこの度お目出度と、ああ目出度やな、目出度やな

平成16年 3月 5日 千英

2004/2/5
心斎橋
 人も町も賑わう心斎橋。楽しそうな笑い声とお店の喧騒とした中に、ふと立ち止まって空を見上げたくなる、そんな通りがある。石畳の道を入っていくとレンガ造りの風格のある建物=長崎堂本店= ショーウインドウにはいつも季節を先取りしたアンティークの小物やおもちゃ達が、愉快そうにこちらを眺めている。そして夜ともなれば唄ったり踊ったりしているのだろうか。どこからか聞こえてくるおもちゃのマーチの曲に合わせて・・・。
 店に入り二階はゆったりとしたティーサロン。奥の個室には、百年をゆうに越える古い古いオルゴールがある。そのオルゴールに秘められた思い出があると、ご主人と奥様は語ってくれた。それは昭和五十一年九月ロイヤルホテルでの骨董屋さんの展示会で、音を耳にした奥様が、「他のものは何も欲しいと言わないし、着物もいらないからこのオルゴールが欲しい」とおっしゃった。目を輝かせていらっしゃった奥様の顔が思い浮かぶようだ。ショーウインドウにもみられるように、夢いっぱいの少女のような心を持つ素敵な奥様が、時には町のために獅子奮迅の活躍をなさる。それは二十年程前、女三人なにわ革命≠ニ新聞でも取り上げられとても話題になった。
 町の美化、電柱の地中化工事。市からの「一本の共同溝を造るだけでも四十〜五十億はかかる。植樹はできますが」との返事を、ついには町の活性化モデル地域として町づくりの調査費を計上させたのである。
 今は「子供たちのために」をテーマに、近くの市立南小学校の生徒に町に置くベンチのデザインをしてもらうなど、大人と子供が交わる機会を積極的に作っている。
 長崎堂と町にはいろいろな歴史がある。あのオルゴールはいつまでも温かく見守っていることだろう。
 (はなかつみ 第25号より)

平成16年 2月 5日 千英

2004/1/10
舞い初め
 初春のお慶びを申し上げます。皆様、明けましておめでとうございます。天候に恵まれたお正月、いかがお過ごしだったでしょうか?
 お陰さまでこの千英ホームページも1周年を迎えることとなりました。ホームページを開きカウントが少しでも上がっていると嬉しく、このようなつたない文章を書き続けてくることができました。ありがとうございます。
 一週間後の18日には国立文楽劇場小ホールにて伊勢志賀山流16年度の『舞い初め』を開催させていただきます。今年は国立文楽劇場が日本橋にできて20周年、私たち志賀山流の舞い初めも第20回を迎える大切な節目の年となります。私にとりましても今年は大切な節目の年となりました。個人的なことで恐縮ですが、この6月に初めての出産を迎えます。新しい未来と希望と慈愛に満ちて感謝の気持ちでいっぱいです。これからどのような経験が訪れてくるのか楽しみでなりません。もちろん、またすぐに舞いはじめます。お腹の子はもうすでに踊っておりますが・・・。
 本年度もご指導ご鞭撻賜りますようよろしくお願い申し上げます。

平成16年 1月10日 千英
2003/12/17
備中神楽
 私は先日、奈良の大倭教拝殿という所で備中神楽を拝見しに伺いました。太鼓が100畳ほどの会場に鳴り響いて、舞が静かに始まると私は室町か鎌倉時代にタイムスリップしたような錯覚を感じました。
のっしりのっしりと歩く姿はとても素朴でそれは「ナンバ歩き」といい、右手右足、左手左足を同時に出して歩くのですが、江戸時代まで武士や町人もそのような歩き方をなさっていたとか。今となっては信じられないですね。その後西洋の文化が入ると同時に更新を見習って歩き方も変わってきたそうです。
 志賀山流の振りにはナンバが多く残っています。他の流儀にはあまりみられないでしょう。そして大国主命がひとさし舞い終えると、お供え物が皆に配られます。お年寄りも大人も子供も皆、小さな子供が大好きなものをもらう時のような目をして、大きく手を伸ばし、大国主命から撒かれたお餅やお菓子と一緒に福を授かろうと一生懸命です。そして次々と演目はつづき、松尾明神の酒造りは漫才を交えて面白おかしく進行します。太鼓をたたく人が明神に突っ込みを入れながら私たちの身近なネタをユーモアたっぷりに話をしてくれます。現在の漫才そのものです。それから最後に有名なヤマタノオロチ退治(大蛇退治の舞)のお話です。
 舞うということ、演ずるということ、そして落語や漫才など、今の芸能の原典なのだということを改めて感じ感動しました。
 この催しは毎年十一月の最終の土曜日に同じ場所で開催されるそうです。

平成15年12月17日 千英
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