○昆明(こんめい、Kunming)は、中国雲南省の省都。常春の気候に依り、春城の別称が在る。石林など景勝地としても著名。昆河鉄道 -この国際鉄道を滇越鉄道と呼ぶ- に依ってベトナムに通ずる。人口303万5千(2000)。
・石林(せきりん、Shilin)は、中国雲南省東部、石林彝族(イ族)自治県に在る景勝地。石灰岩の溶食(=カルスト地形)に依って様々の形の石柱が屹立。
・滇池(てんち、Dianchi)は、昆明市の南西に在る雲南省で最大の湖(面積298㎢、湖面の海抜1886m)で、琵琶湖(面積670㎢)の44.5%の面積。龍門が有名。因みに「滇(Dian)」は雲南省の別称。
・鄭和(ていわ、Zheng He)は、明の成祖(永楽帝)朝の宦官。本姓は馬、名は三保。昆陽(雲南省昆明市晋寧)の人(1371~1434頃)。色目人で代々イスラム教徒。1381年に明の太祖(=朱元璋)は雲南地方を支配していた元の出先機関を攻略し滅亡させた。鄭和は捕らえられ去勢されて燕王(後の永楽帝)に献上された。大船隊を率いて1405~33年の間に前後7回、南洋/インド洋/アラビア海方面に遠征し、最も遠い地点は東アフリカのケニア迄到達。通商貿易に貢献。三保太監または三宝太監と称された。
・色目人(しきもくじん)とは、(諸種族に属する者の意)元代、その治下のトルコ/イラン/アラビアなどの西方系諸民族の総称。モンゴル人/色目人/漢人/南人の四身分の第2位。準支配階級として財政/流通を担当。
・太監(たいかん)とは、明/清代、宦官の官署の長官。
○雲南(うんなん、Yunnan)は、中国南西部の省。貴州/広西の西、四川の南に位置する高原地帯で、ミャンマー/ラオス/ベトナムと国境を接する。省都は昆明。20余の少数民族が住み、中国で民族の種類が最も多い省。面積39万㎢。略称、雲。別称、滇(てん)。
・少数民族(しょうすうみんぞく、ethnic minorities)とは、社会を構成する民族集団の内で、支配的な民族集団とは異なる言語/宗教/慣習を持ち、社会の周縁部や被支配的な地位に在る、一般に人口の上でも少数の民族。国際人権規約は少数民族の保護を規定。
中国には支配的な民族(=唯一絶対多数民族)である漢族(人口比=92.9%)に対し、残りの7.1%の人口を55の少数民族が分け合って暮らして居ます。
昆陽出身の鄭和は、元朝の色目人行政家サイイド・アジャッルの6代目の直系の子孫です。鄭和の姓の「馬」は予言者ムハンマド(←マホメットはムハンマドの訛)の子孫を表して居ます。鄭和がヨーロッパの大航海時代より90年も早く大船団でアラビア海方面を目指した理由の一つとして「鄭和のルーツ」が考えられます。
●項目の目次(Item-menu)
|昆明市|昆明広域|雲南省|
▼昆明市の地図(Map of Kunming city)
↑ ↓
滇池 昆明国際空港
項目の目次に戻る(Back to Item-menu)
▼昆明広域の地図(Map of Kunming wide area)
項目の目次に戻る(Back to Item-menu)
▼雲南省の地図(Map of Yunnansheng)
項目の目次に戻る(Back to Item-menu)