表紙へ

七星闘神ガイファード


カプコンがメインスポンサーとなった、特撮番組の、ゲーム化です。
一話も見たことがありませんが。
秋葉原で、1980円でした。
明らかに、マイナス方向で値段に見合ってないのは、分かっていましたが
購入に踏みきりました。
がさすことは、僕にとっては良くあることです。

僕の正常な判断機能を狂わせたこのゲームの引きは、
ゲームオリジナルのヒーローが、番組ヒーロー助けて、活躍。
って所にありました。

ここから世界観
悪の秘密結社クラウン。
人体を改造したサイボーグ戦闘員、「ガイボーグ」
謎の宇宙生物、「ファラー」を格闘家に寄生させることで産まれる、
「ミューティアン」
この二つの恐るべき力を使って世界を征服を企むクラウンに、
今敢然と立ち向かう男が、一人。

悪の組織に捕まったが、洗脳の前に脱走
。 ガイボーグの体にファラーの力を手に入れた、究極の超人
ガイファードだっっっっっ!!!!!

ってのが本編で、
あ、ごめん、もうひとりいたや。
というのが、このゲーム、ということに、なるわけです。
ま、「ガイボーグ」が、ショッカーで言えば、
「黒い全身タイツでいーっとか言う人たち」
で、「ミューティアン」が「怪人」に当たるわけっす。
そこから一ミリも飛躍しなかったのが問題らしかったんですけどね。

で、われらが分身、ゲームの主人公は、「早見耕一」ジャーナリストで、クラウンの
ひみつを知ってしまったために捕まって改造を受けてしまった、試練の男
なわけです。
早見は、変身してもガイファードのように派手なカッコをしていません。
っていうか、戦闘員そのまんま。
下手すると、装備が戦闘員より貧弱。
カッコ的には、メタルヒーローの廉価版、「Jスワット」の
ごつくなった感じといえば、分かる方には、分かるかも。

一般兵が、組織裏切って、ヒーローと共闘、
んでラストに死んじゃう。
ってのは、ヒーロー番組のお約束の話。
燃えませんか? 僕は大燃えです。

死ぬかどうか知りませんが、
「ガイファード、ここは俺にまかせろっっっっ!」
これがゲームの中で言えるなら、ラストが死だって、いいじゃないですか。
どうせ戻らぬ忌まわしき力、悪に作られたこの体。
正義のために散ることになったって、何を惜しむことがあるだろう、
いや、ない。

そんな訳で、購入したのです。
長かったですかね? 狂った言い訳。

で、臆面もなく、帰りの電車で(ほぼ満員)マニュアル鑑賞。
早見の写真。
なんか……・何の特徴も無いねぇ。
ま、大部屋役者なんて、そんなもんだべ。

で、ゲームの説明。
きゃあ、カタカナにふりがな振ってあるぅぅぅぅぅぅ!
げーむのすすめかた
プロローグ→クラウン基地→エピローグ
ぐわ。基地の3Dダンジョンしか、ゲーム画面ないじゃないですか。
戦闘は、カードバトルね、ふむふむ。
うーん。
期待がしぼんでいく。

おうちに着いて、ゲーム始めます。
テロップも、歌も無い、本編のオープニングムービー。
歌代ケチったのかしら?
当たり。(信憑性、40%)

で、上に書いた設定の説明ムービーですが、本編の使いまわしフィルム。
そして、動かない早見。
しゃ…写真……だけ?
っていうか、せめて出しなさい早見。
改造されたのも、ガイファードと怪人のムービーだけでしたよ。

で、一面。第一話かな? もうどっちでもいいや。
3Dダンジョンがあって、適当にフラグ立てて、とく。
ただの迷宮探検フラグゲームな上、ストーリー性なし
一粒で二度おいしいとは行っても、RPG感覚なし。ヒーローの感覚なし。
ゲーム内での独立宣言って言うか、水と油。
迷宮製作者は、迷路の走破のみに快感を追求させ、ムービーには早見が出てこない。
いずこにおわすや、早見?

で、迷宮を走破するとラスボス。
それまでもワンダリング戦闘員が戦い挑んでくるのですが、
戦闘で成長しないため、楽しみなし。
映像も、全部で五本の指で数えられる豊富さの為、
オプションで、戦闘ある/なし スイッチを探しましたよ、あたしゃ。

戦闘の解説を少し。
カードバトルじゃありません。ドラクエ方式。
ちょっと変なのが、ボーナスポイントを、連打で勝った方がもらえるというもの。
迷宮ゲームを、連射装置付きのジョイスティックでプレイしたのは、
初めてでした。
効果音は声のでない打撃音のみ、勝ったところで、何の得も無い戦闘。
たのしい? ねぇ、開発者の皆さん? ねぇってば。
で、迷宮のラストにおわすは、なんと、「ミューティアン」
そう、ガイファードと戦う怪人と、戦闘員にすぎない早見が、一騎打ちしちゃうのです。
これは燃えるでしょ。
圧勝です。
ざまあみさらせガイファード。主人公は俺よぉ。
と、おもったら。
ちっ逃げられたか。
の、文字。
「ガイファードを助けに行かなければ!」
の台詞と共に画面は一転、ムービーへ。
ガイファードと戦うミューティアン。で、 何の伏線も無く、ガイファードの出す奥義で、怪物爆散。
助けに行くも何も、画面でいくらガイファードがピンチになっていても、
手を出すことのかなわぬ映像世界。
早見はカメラにもうつらず、おくゆかしげに見守るのみ。
明子ねーちゃんか、早見!

そして第二話。
ダンジョンはさらに意地悪に。
で、
ちっ逃げられたか。「助けに行かねば!」
ぼがーん。

ラストまでこれ。
新撮ぬいぐるみも、挿入オリジナルストーリーも、早見のムービーも、
ライバル出現も、改造の苦しみも後遺症も、短くなった寿命も、
早見のこと特別視してくれる敵も・・…
一切、まったく、絶無。
逃げられたか、じゃねーって。
ねーでしょうが、開発者様!

制作費がそっち方向になかったのとかそういうのは、分かりますが、
七回同じことさせて、変化なしって、甘えてませんか?

3Dダンジョンが、みょうに書き込まれてて、スムーズなのが、
より一層悲しかったりします。

で、ラストは、たのしげに街を歩くレギュラー御一行様。
早見の姿は無し。
本編の使い回しだから。

スタッフロールもなし。
そんなとこだけ、正常に判断してどうする開発者。
名前を出したくないのはよくわかるが、責任者出て来いや!

ま、ガイファードそのものは、「格闘ゲームのカプコン」の
カラーを出そうと製作者が頑張っており、ムエタイ怪人は、
ちゃんと、ムエタイの構えに、首相撲してたり、頑張ってる感じはしました。
毛むくじゃらのファニーな狼のきぐるみがムエタイの構えしてるっていう、
構図はアレとしてですが。

で、まあ、「ちっ逃げられたか」
な、わけですから、
「俺が瀕死まで追いこんでるんだから、勝って当たり前なんだよ
わかってんのか? ガイファード」

とかいって、溜飲下げましょうか。
さがりません。