1976.11.23  渋谷 ジァンジァン   報告者 K.T.

出演  渡辺勝(vo.g.pf.)  竹田裕美子(pf.vo.)  

 ジァンジァンの昼間300円で渡辺勝さんを聞いた。ギルドのギターをもって相變わらずの長いかみ。そのかみを耳にかけてうたう。と中で竹田ゆみこさんがノピアとボーカルで入った。さいごは勝さんがひとりでピアノをひいてうたった。
 帰りにシスコで TOM WAITS の Small change をかってかえった。(なんだかへんだな、[帰りに……かってかえった]ではあとのほうのかえったがじゃまくさいね)。ジャケットの寫眞はすばらしいというか、やりすぎというか、やっぱりというかあきれたね。(出典『K.T.日記』)

 とちぎポップ資料館主任学芸員K.T.による解題
 調べたいことがあって20世紀の古文書を検索していたところ、K.T.という人物の日記にこんな記述があったので、本人の承諾を得て、転載させていただいた。表記がメチャクチャであるが、原文を尊重して、改めなかった。基本的な動詞をひらがなで書いているかと思えば、ややこしい旧字体を使ったりしている。当時にさかのぼって反省していただきたいものである。

 執筆者K.T.による補足説明
 セットリストを出せといわれてもおぼえていないのだから出しようがない。“あなたの船”は勝さんのギター弾き語りで聞いたように思うが、あとはどうだったか。竹田裕美子さんが入ってから、“ぼくの部屋においで”をやったかな。イントロのピアノを聞いてクラっときたような記憶がある。まだレコードになっていなかった“一目惚れ”も演奏されたのではないか。そうでなかったら“竹田ゆみこさんがノピアとボーカルで入った”とは書かずに、“竹田ゆみこさんがノピアとコーラスで入った”と書いていたはずだ。オレはそういうところはちょっとうるさい。TOM WAITS のレコードのジャケットは、ストリップ小屋の楽屋で撮ったといった感じのうさんくさい写真で、ハダカのおねえさんと TOM が写っている。今でもそうだけど、当時のオレはもっと純情だったから、レジにさしだすのがえらい恥ずかしかったぜ。(談)



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