2003.04.13  早稲田 JERRY JEFF   報告者 うすあげ

出演  野澤享司
Opening Act  寺島慎吾  三輪二郎

1.迷走
2.悲しみは Blues で
3.Over the Rainbow
4.あの日のままで
5.大地の鼓動
    〜  休 憩  〜
6.Whiskey River Blues
7.アルバートが唄ってる2003
8.時はいつも静かに
9.夢の続きでも
10.Every Day (over 40バージョン)
11.Come Together 〜 それでも Lucy は空に
12.遥かな海へ

 6はギターソロの途中でリズムが変わるマイナーチェンジバージョンです。10は「Everyday 毎日同じことの繰り返し…」から始まるものでした。昨年末より新曲やリメイク版を立て続けに発表し、ライブの演目もだいぶ様変わりしました。
 7の「アルバートが唄ってる2003」は言わずと知れた先頃再発になった『白昼夢』所収の「アルバートが唄ってる」のリメイク版です。単なるリメイク版というのではなく、フルモデルチェンジでオリジナルとはまったくちがう世界を歌った曲だと思われます。
 アルバート〈オリジナル〉はおそらく自分の声が嫌いだったのではないでしょうか。にもかかわらず歌わずにいられない何かがあって歌っていたのに、当然わかってくれると思っていた母親にはしわがれ声のせいで(しかも生物学的には母親には半分責任があるにもかかわらず)そのメッセージは届かなかったうえに騒音としてしか認識されていず、絶望したアルバートは母親を殺してしまった、というようなストーリーを『白昼夢』を聴いたときに私は考えていました。母親が何でもわかってくれると思っていたのは自分勝手な思い込みだったと、オリジナル・アルバートは気づいたようにも思われます。精神的な「母親殺し」がテーマだったとも言えそうです。
 ところが「アルバートが唄ってる2003」ではまるで様子がちがっています。冒頭から母親は「ヒステリーママ」と規定され、アルバートは陽気にビートルズナンバーを歌っています。自分の声がどんなだろうとおかまいなし。何も考えずに歌って気分がよかったのに、母親に怒鳴られてブチ切れたという雰囲気です。アルバート〈2003〉が歌っているのは、永遠の愛が欲しいと歌う「SHE'S A WOMAN」です。『ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー』(集英社1981年刊)によるとポールの曲。この明るさ、軽さが、ホントにそんなもの欲しいのかと思わせられて、不気味なムードを盛り上げています。アルバート〈2003〉のカラッポさがこわい。この日は聴いていてゾクゾクしました。



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