♪ボンボコボコボコ、ボンボコボコボコ、ボココンッ!ボコボコ、ボボボボボボボッ ボボンッ!ボボンッ!カッ、カッ!ボボンッ、ボボボボ・・・・ボコボコ・・ボンッ!

『ブラックゴースト団、団歌斉唱〜〜〜!』 作詞 作者不詳 作曲 スカール閣下

♭我らは、ブラックゴースト団〜。世界に名立たる死の商人!存在知られぬ闇の組織、ひとは闇に満ちている。
誰も逆らえぬ、抗えぬ。欲望を押し進め、強い者がすべてを手に入れる。
  ・・・・使うわ新型、新兵器〜、並ぶもの無き高性能〜、正義の味方は吹っ飛ばせ
  ♭いつかーはーつかむーぞー、支配者はこーのー私
いつかーはーつかむーぞー、こーのー世界をー・・・
                                チャン、チャン♪




ブラックゴースト団の朝は早い。
寮生活中の下っ端団員は、毎朝、正規の「ブラックゴースト団、団歌〜世界は我らの手に〜」のメロディと共に、爽やかな(?)朝を迎える。

アフリカの狩猟民族、<ヤンデル族の狩りの歌>神聖なるこの歌をベースに作られている団歌は、リズムが非常に難しい。だが、これが歌えないと、栄えあるブラックゴーストの“正規団員”にはなれないので、団員達は皆必死で覚えるのだ。いわゆる必修科目である。
ちなみに、冒頭の“ボンゴ”は恐れ多くも、スカール閣下ご自身の演奏によるものである。

「いい歌だよな〜、これ・・・」
「え?」
「本当にいい歌だ・・・さすが、スカール様だよな・・・」
「・・・俺には、めちゃめちゃ難しかったが・・・おまえ、この歌は得意なのか?」
「まあな・・俺は、ラップとかレゲエとか・・・ああいうのが好きだったんだが、この曲に出会って、正に、魂の叫びを聞いたって、感じがしたぜ!」
「そ、そうか・・・なんか凄えな・・・おまえ・・・」

同室である、団員275号と318号は、戦闘服に着替えながら、団歌について、熱く(?)語っていた。朝も早から・・・

その話を聞きつけた、寮長の、クロスター(地獄耳を持つサイボーグ)は、突然、この部屋に飛び込んできた。

バッターンッ!

「おい!そこのお前!」
「は!私でありますか?」
「そうだお前だ!コード番号を言え!」
「は、318号であります」
「よし!お前に幹部団員の受験資格を与える!直ちに用意して、Fブロックへ移れ!」
「は・・・?か、幹部・・・?わ、私が・・・で、ありますか?」
「何か不満かね?」
「い、いえ・・・滅相もない!あ、ありがとうございます!」
「ウム・・・よろしい!幹部ともなると訓練は厳しくなるが、がんばってくれたまえ。」
「はい!がんばります!」

クロスターがこの318号の肩をポンッと叩き、ニヤリと不適な笑みを湛えて、でていった後、この団員は、思わずガッツポーズをとった。

「いやったぁっ!これで俺も、幹部の道が開けたぜ!」
「すごいなぁ・・・がんばれよ、318号。」
「うん、ありがとう!275号。先いって待ってるから、お前も早く上がってこいよ。」
「ああ。」

2人は握手を交わし、318号は速やかにFブロックに移動していった。

だが・・・
318号は知らなかった。幹部になる為には、更に過酷な訓練と、厳しい試練がある事を。


―― Fブロック:幹部養成訓練室 ――

そこは異様な熱気に満ち溢れていた。照明器具はなく、明かりはすべて、松明が掲げられ、薄暗い中、赤い炎が幻想的な空間を作りだしている。
奥では、炎に包まれたバーが置かれ、体中から汗を拭きだした褐色の男達が、“熱気を帯びた訓練”を行っていた。
その訓練とは・・・

「う〜〜っ!リンボゥッ!」

♪ボンボコボコボコボコボコ・・・・ ボンボコボコボコ・・・・

更に激しく、軽快なリズムに乗って、幹部候補生達は、よりパワーアップした“リンボーダンス”を体得していく・・・・


「スカール様、本日、幹部候補生が、Gブロックの、我が、クロスター寮から一人でました。」
「うむ・・・今度の者はどうだ。見込みがありそうかね?クロスター」
「は。あの者は、スカール様に心酔しておりまして、団歌についても“魂の歌”と、語っておりました。」
「それは、結構!あの歌の事がわかるなど、なかなか見所がある。期待しているよ。クロスター。」
「ははっ!ありがたき、お言葉。・・・ですが、あの訓練についていけますでしょうか?」
「あの歌がわかるようなら、“リンボーダンス”の重要性もわかるはずであろう。」
「と、おっしゃいますと・・・」
「クロスター・・・そんな事もわからないのかね。君は何年このブラックゴーストにいる?」
「も、申し訳ございません!!わたくしめの貧弱な頭では、スカール様の大いなるお考えには到底、及びもつかぬ代物でして・・・恐れながら、お教え頂けないでしょうか?」
「ふ・・・まあ、いい。我々が開発している物は何かね?」
「兵器であります。」
「兵器だけかね?」
「い、いえ・・・戦闘部隊も・・・」
「そうであろう?その戦闘部隊を指揮するのが、いわゆる幹部達だ。戦争というのはだね、季候のいい土地で行われる事はまず少ないのだ。大体が、ジャングルや極寒の地・・・これら局地戦に備えて、いくら戦闘部隊を強くしても命令指揮系統の幹部達が惰弱では、部隊は動かぬ。
その為に“リンボーダンス”は、欠かせないのだ。柔軟性のある、しなやかな体を造り、暑さ(熱さ)に強い体力を付ける。
もちろん、極寒の地における訓練もあるが、まずは、体を自由自在にコントロールするという事が基本になるのだ。」
「なるほど。さすがはスカール様ですな。そこまでお考えになられ、指示を出されるとは・・・
ですが、体の強化という面では、サイボーグ化した方が手っ取り早く有効なのでは?」
「もちろん、サイボーグ化する事で、より、強靱な体に造り替えられる。だが、もともとの身体能力が高い方が、大きな効果を発揮するのだ。しかもコスト面においても、安くすむというもの。」
「素晴らしい!さすがでございます。スカール様!!そんな事だったとは、考えも及びませんで・・・・」
「クロスターよ、さらなる、精進を積むように。」
「はは〜っ」

閣下の深〜いお考えに、感銘を受けた(アホ)幹部が、また一人・・・

もっともらしい理由の“リンボーダンス”・・・じつは、これが、スカール閣下の個人的な趣味の範疇である事は、誰も知らない。  注:作者を除く


う〜〜っ!リンボゥ!

♪ドンドコドコドコドコ・・・・  ドンドコドコドコ・・・

今日もどこかの訓練室で、熱気を帯びた掛け声と激しいリズムの音楽と熱気を帯びたダンスが、繰り広げられている・・・・

318号のぼやき
「な、なんで悪の組織が“リンボーダンス”をしなきゃならないんだ・・・・」
「そこ!私語は慎め!それになんだ!その腰の硬さは・・・もっとこう・・・!」

グキッ!

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ・・・・っ!」


思わず呟いてしまった一言に、監視要員の容赦ない腰折りが炸裂する。
318号の幹部までも道のりは、まだ、遠い・・・・



     





     **スカール閣下は、毎朝、決まった時刻に起こされる。**

ケース1)新兵の場合・・・
「おはようございます、スカール様。お目覚めのお時間でございます。」

スカール閣下は、朝、弱い・・・機嫌も悪い・・・横を向いたまま、レバーを引く。次の瞬間、新兵の立っている床が割れ、奈落へと突き落とされる。

「ス、スカールさまああああああああ・・・・・」ジ・エンド

ケース2)セクシー美女な戦闘員の場合・・・
「お・は・よ・う・・・スカール様・・・・(チュッ)あ・さ・よ・・・・起きて〜・・・・(すりすりと、お顔を撫で撫でする)」

閣下は、爽やかにお目覚めになる。




     **スカール閣下は本日のお衣装をお選びになる**

総統たる者、日々の衣装選びは重要である。閣下は、いつも同じ衣装に見えるが、同じ色、同じデザインの衣装を、たくさんお持ちである。なぜなら、お気に入りだから・・・
しかし、材質、ブランドはそれぞれ違う為、その日の気温、天候、湿度、あるいは、スケジュールに応じて、御召し替えをなさる。実は、一日のうちに何度も衣装替えをしたりもする。近づいて見ると、微妙に柄が入っていたりする。最近のお気に入りは唐草模様、バラ、某テレビアニメのキャラクターなどである。(○トロ、Dr.○ン、セーラー○―ンなど)←美少女アニメ系は、特に気に入っている

御召し替えお手伝い1)新兵の場合・・・
 スカール閣下の鉄拳が飛び、即効、大破!   「ぐえ・・・っ」

御召し替えお手伝い2)美人な侍女の場合・・・
 「今日は―、マリリンちゃんが選んで〜」
「え〜、マリリン、困っちゃううん(ハート)。じゃ、あ〜・・・きょ、お、わあ〜、○ルサーチのスーパーブラック、な・ン・て・・・どお〜う?ウフッ。」
 「もう、マリリンちゃんたら、センス良いんだから・・・じゃ、これにしようかな〜」

バサッとマントを羽織る、閣下。

「きゃ〜、閣下、ステキ〜」

パチパチパチ・・・・

 「そうかな・・・やっぱし・・・じゃ、今日も、営業、頑張ってくるね、ハニー」
「いってらっしゃ〜い。(投げキッス)またご指名してね。(はあと)」





     **スカール閣下は、朝食を召し上がる**

常にバランスの良い食事を心がける。悪役たるもの、不健康でいては目立たない。説得力も無い。おそらく、正義の味方より、はるかに丈夫でなくてはならない。

朝食その1)大英帝国式、正当な朝ごはん
メニュー:ロイヤルミルクティー、シリアル・・・オートミール、ホットディッシュ・・・スクランブルエッグベーコン添え、薄く切ったこんがりトースト・マーマレード添え、フルーツ・・・メロン

テーブルと一緒に、運んできた戦闘員を、海の彼方へ発射!

朝食その2)中国式、朝粥
メニュー:鶏粥(ケイツァオ)、ザーツァイ、温野菜、杏仁豆腐

バズーカ砲発射!部屋ごと跡形も無く吹っ飛ぶ。

朝食その3)典型的な日本の朝ごはん
メニュー:白飯、豆腐と油揚げの味噌汁、納豆、鯵の開き、おしんこ

最近、高たんぱく低カロリーの日本食が、いたくお気に入りである。





     **スカール閣下は、世界の新聞に目を通す**    

紛争の火種が無いか、常にチェックを怠らない。さすがである。そこへ、秘書達がスケジュールを伝えにやってくる。
女性秘書は知性が滲み出る、麗しき美女。ちょっときつめの瞳は隙がないように、眼鏡で隠しているのが、男性団員の心をそそり・・・・・いや、そうじゃなくて・・・
まずは女性秘書が一日のスケジュールを読み上げた。

「スカール様、本日の予定を申し上げます。午前10:00から新兵の入隊式、10:30より、営業総括会議、12:30より、δ島基地に於いて、昼食会。出席者は、○○国大統領、○○国△△長官、ホニャララコンツェルン××部長、etc…総勢15名でございます。その後、フリーとなっております。」

礼をして、うやうやしく、一歩下がると、スカール閣下の重厚感あふれる一言が響き渡った。

「新兵の入隊式は、時間を短縮せよ。」

秘書には(他の幹部および部下達も)、もちろん異議を唱える事など許されません。
女性秘書は頷くと、確認しながら、短縮時間を申し出る。

「かしこまりました。15分でよろしいですか?」
「うむ・・・」
「承知いたしました、では、そのように・・・」

女性秘書が下がると、今度は男性秘書が歩み出た。
幹部達は違った意味で重要な位置を占める秘書室長。くそまじめで面白みが何ともない為、女性団員の人気度は今ひとつ・・・渋めの美形なんだが・・・
だから、ここでは、関係ないんだってば!

「閣下、ここ数日、お目通り願いたいと申し出るものが、おりますが、いかがいたしましょうか?」
「何処の者だ?」
「は、欧州★★財団P局長クラッシュ、H国の軍務大臣バトリターイ、θ国将軍コウガン・ムーチョ・・(その他大勢)・・で、ございます。」
「用件は?」
「クラッシュ、バトリターイは、我がブラックゴースト団の武器と部隊を購入したい・・と。コウガン・ムーチョは、我らの武器が使い物にならないので、返品と金を返せ・・・と、(その他大勢は)営業報告と、加盟金の上納について、で、ございます。」
「クラッシュ、バトリターイには、会ってやろう。(その他大勢)は、わしのサイン入りブロマイドと、ねぎらいの文書(口だけほめ言葉)の紙切れを渡して、追い返せ。コウガン・ムーチョはロケットで打ち上げ、我らの武器の性能を、か〜ら〜だ〜で、確かめさせよ。」
「ははっ!かしこまりました。」

これで一日のスケジュールは、ほぼ確定。あとは、閣下のご機嫌や緊急事態がない限り、変わる事はございません。
有能秘書達は最後の締めに入り・・・・もとい、確認を、スカール閣下に頂き、退場致します。

「スカール様、スケジュールの最終確認をいたします。新兵の入隊式は15分短縮し、決まったスケジュールを昇華した後、2名と面会・・・それでよろしいですか?」
「うむ・・・」
「面会時間は、何時からがよろしいですか?」
「4時からとする。」
「場所はどちらにいたしましょう?」
「地中海のビーナス島がよい。ブラック・レディー・ソルジャー(注:1)を集めて置け。私は、昼食会が終わった後、すぐに向かう。」
「かしこまりました。では、早速手配を・・・」

そう申し上げ、女性秘書は、下がった。
続いて、男性秘書も、

「本日の移動は、新型音速機、Black Whale ステルスタイプα3000でございます。デモンストレーションも兼ね、閣下に性能もチェックして頂きとうございます。では・・・」

と、申し上げて、下がっていった。

「ほほ〜・・・あれができたのか・・・ふ、ふふふ、フハハハハハ・・・・」

閣下の高らかな笑い声が響き渡り、本日のお仕事が始まるのでございます。←お約束

(注:1)ブラック・レディー・ソルジャーとは、スカール閣下のハーレムの女・・・の隠語である。権力者が、大勢の女を侍らせるのは世の常というもの・・・





    **スカール閣下、新兵の入隊式に出席する。(午前10:00)**

ブラックゴースト団では、兵隊は使い捨ての為、常に新兵の入隊がある。それこそ毎日のように・・・しかし、入隊式は、月に一回である。

入隊式;開会の言葉に始まり、B・G団、団歌斉唱(ブラックゴースト〜世界は我らの手に)・・・・入隊式バージョン
 
チャラリラ〜、チャラリラ〜、チャラリラ〜♪♪←前奏
  ♭我らは、ブラックゴースト団〜。世界に名立たる死の商人・・・(中略)・・・・
  ・・・・使うわ新型、新兵器〜、並ぶもの無き高性能〜、正義の味方は吹っ飛ばせ
  ♭いつかーはーつかむーぞー・・・・(中略)・・こーのー世界をー・・・
                                チャン、チャン♪

司会・進行の幹部団員Aが、高らかに宣言する。

「それでは、我らが総統スカール閣下より、お言葉を賜りたいと思います。ハイル・スカール!」

団員が一斉に敬礼し、『ハイル・スカール!』と叫ぶ。

「新人戦闘員の諸君!我がブラックゴースト団は、悪の組織であーる。しかーし、正義の味方が主役というのは、世の定石(セオリー)で、あーる。われわれの活躍(笑い)が無ければ、正義の味方も商売あがったり・・・もとい、盛り上がらないのであーる。真の主役は我々であると言っても過言ではないのだ!この世の誰も気付いてはいないがな。
既に悪が主役の世の中ではあるが、正義の味方が活躍してこそ、我々の目的も、華麗に展開できるというものであーる。したがって、我々が、表立って出歯ってしまうという事は・・・
世間の望むところではないのだ。また、裏で暗躍するからこそ、莫大な富が得られ尚かつ、世界征服への近道であると心得よ。
また、悪である事に憧れを抱く物のヒーローとなる事が、我々の使命であり義務ではあるが、目立ちすぎるのは宜しくないのだ。★陰の美学★を展開できなければ、悪の組織の存続は風前の灯火・・・・もとい、儲かる前に終わってしまうのだ!!
それでは、諸君の素晴らしい活躍を見る前に消滅してしまうのだ。そうなっては元も子もない!諸君の努〜〜力にかかっている事は言うまでも無い・・!新人戦闘員諸君!諸君の活躍を大いに期待する!!せいぜい頑張ってくれたまえ!!!フ、はははははは、ハーッハッハッハハハハ・・・・・」

場内、割れんばかりの拍手と歓声が巻き起こり、『ハイル・スカール!ハイル・スカール!』戦闘員全員が、口々に叫び閣下のお帰りを惜しむのでございます。この間、きっかり15分。スカール閣下は、“仕事きっちり”を、モットーとしておられます。





     **スカール閣下は、営業総括会議に出席なさる。**

議事進行役の幹部団員Bが、本日の議題について説明申し上げる。

「本日の議題は、1.マイクロミサイルのモデルチェンジ、および、新型バズーカの性能報告 2.ナパーム弾、増産に伴う基地増設について 3.生物兵器実験場における、事故について・・・でございます。」
「うむ・・・」

一通り、団員の説明をお聞きになり、御返事はなさいますが、特に関心の無い場合は、「よきに計らえ」のひと言で終わりである。この日もそうでございました。
但し、失敗が許されないのは、周知の事実というのは、みなさまもご存じの通り・・・。



〜〜〜〜〜 閑話休題 〜〜〜〜〜

スカール閣下は、仕事きっちりのお方ゆえ、時間の使い方も上手である。会議が終わり、新型音速機が来る迄の、待ち時間を利用して、○モードのメールをチェック!
ただ今、アメリアちゃんにお電話中・・・

「もしもし、アメリア?今どこの基地?」
「まあ、スカール様?!うっそ、うれしい〜〜〜。お電話頂けるなんて・・・あたくしの事なんてエ、もう、お忘れかと思っちゃいましたわ。え、今?・・・・今ねえ、W島基地のオ、地下7階・・・そこで、≪お花≫のデザインを担当しているの。」
「ほ〜、それは奇遇だねえ。私も、同じ建物にいるんだよ〜」
「ええ、本当?じゃ、じゃあ、会って下さるのー?あ、ごめんなさい・・・こんな事言っちゃいけなかったのよね。でも・・・」
「可愛いのオ・・・そなたは・・・どうじゃ?午後から、私と旅行に行かないか?」
「まあ、連れて行ってくださるの?ラッキー、もちろん行きますわ。どちらに行けばよろしいの?」
「昼食会が終わったら、迎えをやろう・・・待っていておくれ。」
「わかりましたわ。楽しみにしています。じゃあ、あとでね・・・(チュッ)」
「私も楽しみにしているよ、ハニー・・」←(閣下・・・ハニーは何人いるんですか・・・)

続いて、クララちゃんにお電話。

「もしもし、メールありがとう、クララ」
「まあ、閣下・・・うれしい・・・」
(以下同文)

続きまして、最近お気に入りの香花(シャンフォア)ちゃんにもお電話。

「もしもし?香花(シャンフォア)?今日のひざまくら担当は、君だよ・・・」
「まあ、光栄でございます・・・・閣下・・・」
(以下略)

マメである・・・。
閣下は、どうやら、膝枕がお好きなご様子・・・ひょっとして、ひざフェチ?


                                    
話を戻して・・・




     **スカール閣下の昼食会(午後12:30〜)**

δ島基地内、V.I.P専用レストハウスに於いて、15名のお客様を前に、閣下は、華麗に登場なさいます。昼食用のお衣装として、○ルサーチのスーパーブラックから、シャ○ルのブラックローズ、ベルトはそれに合わせて、シルバーで縁取られた、同じブランドのダークブラックをチョイス。マントは、裏に、スカール閣下オリジナルロゴ入りの、特注品。ベルトと同じ色で、光沢の強いシルク素材となっております。ライトに照らされると微妙に風合いの違うブラックがとてもよくお似合いです。ピー○の辛口チェックもおそらくは、甘口になってしまうほどのおしゃれな装い・・・・それは、置いといて・・・

「よくぞ参られた、我がブラックゴーストの信棒者達よ!これより、食事を楽しみながら、我らの絆を更に深め、共に栄光を掴む為、我ら自慢の最新鋭戦闘機を、お目にかけよう。今回は、タンクを中心に素晴らしい能力をお見せすることになる。存分に楽しんでいってくれたまえ・・・!」

閣下の見事な演説の後、前面に映し出されたスクリーンに、最新型タンク2機の、戦闘シーンが繰り広げられているのでございます。スカール閣下の昼食会・・・それは、スーパーV.I.P を集めてのプレゼン。そのひと言でございます。←よく働きますね、閣下

ふいに、出席者の一人から、質問が出されたのでございます。

「赤い戦闘服のサイボーグ達が、××共和国と〜〜王国との開戦を邪魔し、平和協定を結ぶことになったが、あれは、B.Gの者ではないのか・・・」と・・・。

閣下は、わなわなと震えだしながらも、努めて冷静に、「違う・・・」とひと言だけおっしゃいました。いずれ、この出席者には、暗殺者が差し向けられることでございましょう。閣下のプレゼンに出席の際には、見ざる、聞かざる、言わざるは、基本。見ていいのは、商品の説明のみ、言っていいのは、性能についての質問のみ、聞いていいのは、お値段についてのみでございます。尚、値切り交渉については一切応じません。

少々不快な思いをなされながらも、とりあえず、昼食会を終え、W島にお戻りになりました。

午後のお出掛けの為に、衣装替えをなさることになった閣下。侍女の、あけみちゃんをお召しになる。

「は〜い、あけみで〜す。よろしくお願いしま〜す。閣下。」
「おお、よく来たの、あけみ・・・早速だが、私の衣装を選んでおくれ・・・」
「はい、閣下。でもぉ、今も、とお〜っても、お・しゃ・れ。なんて、ステキなのかしらぁ。」
「ありがとう、あけみ・・・でも、今、とっても嫌なことがあったんだよね。だから気分を変えたいと思ってね。これから出かけなくちゃならないし・・・」
「まあ、かわいそう〜・・・そんなに嫌な思いまでしたのにぃ、まだ、お仕事なのぉ?」
「そうなんだよ、私の代わりがいなくてね・・・働かなくちゃいけないんだ。」
「あけみ、さびしいィ・・・」
「ゴメンね・・・あけみ。今度、食事を一緒にどうかな?」
「ほんと?やったあ!じゃあ〜、同伴もして下さるぅ〜?」←お水か、お前・・・
「いいよ・・・すしでも食べに行こうな・・・」←どこへ?やっぱり銀座・・・?
「うれしい・・・!じゃ、とびきりステキなの選んで、あ・げ・る。閣下に似合うのはー、うん、やっぱりこれ!ピ○ール・○ルダンのブラックで、ペイズリー柄。ベルトはぁ、この赤のラインがポイントのブラックでぇ、スカールさま印のバックルのついた、これ。マントは、表地は無地なんだけど、裏地が渋い紫の龍の柄。ブーツは、○ルマーニの、クロコ皮。」
「あけみ・・・これはちょっと派手じゃないか・・・?」
「何言ってるの!?閣下はぁ、このブラックゴースト団のいっちばん偉い人(?)なんだからぁ、このくらい派手にしないとぉ、駄目なの・・・!それでなくても、最近、幹部達の衣装って、すっごいのよ。だから、これでいいの!」
「そうかな・・・」
「そうよ・・・」
「じゃ、これでいくね、今日は、ありがとう、あけみ。」
「お役に立てて光栄ですわ、閣下・・・最後にひとつだけお願いがあるんだけどぉ、いいかしら・・・」
「何かね、言ってごらん・・・」
「この、スカールさま印ってぇ、ちょおかわいいとおもうのォ。だからぁ、特別品に、ブランドとして付けて、売り出せばぁ、すっごおく、売れると思うんだけどォ・・・ダメ?」
「ほほ〜・・・そんなにいいかね、この私のマークは?」
「もう、最高!」
「そうか、そうか・・・君はいい事を言うねえ・・・じゃ、早速、開発担当者に依頼しておこう。」
「ホント、やったあ。」
「じゃ、行ってくるよ・・・もう時間だからね。」
「気を付けてね、いってらっしゃーい。また、ご指名待ってマース。」


少々、ご機嫌が直った閣下でございました。

     

「Black Whale ステルスタイプα3000は、新型の音速機で、MAXマッハ3での飛行が可能です。戦闘母艦としての機能も備え、搭載機の給油、武器弾薬の補完、更に、この機体自体の変形も可能な為、Mission に応じての使い分けが、効率的にできる利点があります。そして、最大の目玉は、機体頭部の噴射口から、噴水状に武器を投下できる、という点です。まさに、その名の通り、鯨が潮を吹くかの如く、小型の爆弾が投下されるというわけでございます。この小型爆弾につきましては、アメリア女史が開発し、デザインも担当してございます。」

「ほほ〜」

スカール閣下は、開発担当部長、Dr.リコールから、新型兵器の説明を聞き、いたく御満悦な様子である。





     
**スカール閣下は、いよいよ、『あれ』に、乗られる。**

一応、悪の組織なので、新型兵器の開発、実験などは日夜行われている。この日も、最新鋭の武器を備えた新型機を、自ら、お乗りになり、チェックしようと試みる事になったのである。この様子は、プロモーションビデオとして、撮影され、プレゼンに使われる。

「機体全体には、最新のステルス処理が施してあり、レーダーは勿論の事、肉眼でも認識することができない様に、なっております。それだけではなく、部分、部分に於いて、ステルスの切替が可能です。」

Dr.リコールの説明に興味深く耳を傾けられる閣下。色々質問もなさいます。

「それはどういうことだ・・・?」
「つまり、見せたい部分だけを見せることができると言うことです。光の利用方法によっては、まったく別な物に見せる事も可能です。例えば、旅客機であったり、飛行船であったり・・・又は本物の鯨のようであったり・・・パイロットの感性と腕次第ですがな・・・」
「それは大したものだが、扱いが難しいのではないか?」
「それは心配ありません。実際に、戦闘経験の無いものにも操縦させましたが、問題なく動かす事ができました。必要とあれば、最初からコンピューターに登録し、自動操縦も可能です・・・。」
「至れり尽せりだのぉ・・・」
「何かご質問は、ありますでしょうか?無ければ、概要は以上でございます。」

スカール閣下は、すっかり新型のメカが気に入っご様子。次は中をご覧になりたいとおっしゃいます。

「うむ・・・では、中を案内してもらおうか・・・」
「かしこまりました。では、こちらへ・・・」

内部について説明を受ける閣下。閣下専用の玉座の間に通され、そこで、全ての戦闘をご覧になれることをお聞きになる。寝室や操舵室にも通じており、いざというときの脱出用カプセルにもなる。そこまで聞いた閣下は、賞賛の声をあげ、Dr.リコールにお褒めの言葉をかけられました。

「素晴らしい!素晴らしいぞ!!Dr.リコール!これで、わが愛しき者たちも喜ぶであろう!」
「ははッ、ありがたきお言葉・・・光栄に存じます。」

Drは、敬礼して答える。

「では、早速、初フライトに出かけようぞ。我が、ブラック・レディー・ソルジャーを連れてまいれ!」

ははッ、と側近がバラバラと下がり、『閣下の女たち』を迎えにいくのであった。

「これで、退屈な昼食会の憂さ晴らしができるというもの・・・クックック・・・しばらくは、酒池肉林の日々・・・フフフフフフ・・・」


そこへ、女性秘書、男性秘書が現れる。

「スカール様、明日の予定もございますので、私も同乗させて頂いてよろしいでしょうか?」
「うむ・・・面会人の、段取りも頼む・・・マチルダ」←へー、女性秘書はマチルダさんなんだ
「かしこまりました。」

「スカール様、本日のレディー・ソルジャーたちは、選りすぐりの美女を集めておきました。こちらが、その者達の、カタログでございます。」

スリーサイズ、趣味、特技などのプロフィールの入ったカタログを渡す。(写真集)

「うむ、ご苦労であった。お前はこのまま、この基地に残り、私宛の、仕事の整理を頼むぞ。ミハエル・・・」←男性秘書は、ミハエルさんなのね
「ははっ、かしこまりました。」


そこへ、ブラック・レディー・ソルジャー達がやって来た。その中で、スカール閣下が直々に声をかけた、3名は、女性幹部である。

「よく、参った、我が、麗しの女たちよ。これより、新しい戦闘機のデモンストレーションを、行う。各自、戦闘服に着替え、出発の準備をいたせ。」

高らかに、閣下が号令すると、「ははっ」一斉に敬礼し、威儀を正す女たち。

通常、最高幹部である、スカール閣下は、ここまでしない。が、プロモーションビデオ撮影と、美女軍団を前に、テンションが高い様子である。

「アメリア、クララ、香花(シャンフォア)・・・3名はこちらに参れ。」
「はい、スカール様」

閣下は、3名を呼び、玉座の間へ誘う。

「そなた達は、幹部ゆえ、衣装が違うのだ。マチルダ、持って参れ・・。」
「かしこまりました。」

マチルダ秘書が持ってきた衣装、それは・・・トゲトゲがたくさんついた、露出度の(かなり)高い、ボンテージルック。完全に、閣下の趣味である。

「そなた達が、これを身につけ、皆を指揮するのが目に見えるようだの。それから、事あるごとに、高らかに笑うがよい。素晴らしく映える事であろう・・・武器は、好きなのを選ぶがよい。」

閣下自ら出してきた武器・・・それは・・・鞭、縄、ローソク・・・いわゆる三種の神器である。←閣下、これでどうしろというんですか・・・

「では、楽しみにしておるぞ、ワッハッハッハッハ、ハハハハハ・・・」

満足そうに、玉座へ向かった、スカール閣下。

後には、固まった、アメリア、クララ、香花(シャンフォア)が、衣装を握り締め、茫然としていた。 


かくして、ビーナス島へ向け、Take off・・・いったいこれから、どうなる?




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スカール閣下の華麗な(?)一日