5レベルキャンペーンレポート「悪魔のいざない」
(2004.1.25/DM:DM-SKMさん/レポート:ダメえもん)

 

<<プロローグ>>
 
 「もうすぐだな・・・」
 ”彼”は言った。いずれ、ここへ愚かな人間達がやって来る。
 眼を閉じて”彼”は思った。
 (人間風情に何ができるというのか・・・だが)
 そういって”彼”はかすかに微笑んだ。
 (どこまで奴らが足掻けるか、じっくりと見させてもらおうか・・・)
 ”彼”は、その翼を楽しそうに羽ばたかせた。
 「・・・さあ、ゲームの始まりだ。」


「やあ、みんな。久しぶりだね。まあ、何人かは初めまして・・・かな?」
「・・・偶然というのものは、あるもんだな・・。」
 シルバードラゴンのいる獣人のクランへと帰還した一行を待っていたのは、ホークアイとの別れ(このクランに残って修行したいそうだった)と、懐かしい仲間達との再開だった。前の冒険で別の場所へと旅立った2人がクランに来ていたのだ。
 一人はドルイドのジョン。友である狼のクリスを自然に帰し、新しくコウモリを友として一行の元へ帰って来てくれた。
 もう一人はウィザードのソンディ。知識を求めて旅立ったが、ドラゴンと出会うという経験の方が知識に勝ると感じて一行の元へと戻ってきた。
 2人はミルミルと名乗るフードを被ったエルフに、一行が雪山に来ていると聞いて駆けつけたらしい。
(ミルミルにこのクランの場所を教えた覚えはないが・・・?)
 首を傾げるギルダール。だが、仲間が増えたのはありがたかった。以前村人から聞いた話では、この後会うクリスタルドラゴンは気まぐれな性格らしい。もしかすると戦いになるかもしれなかったので、人数は一人でも多いほうがありがたかった。

 最後に、一行はダミニの墓の前にやって来た。笑うダミニの墓はクランの外れにあり、目印にはダミニの使っていたランスが刺さっていた。
「・・・?」
 ジェリーは、雪が降っているのにランスにちっとも雪が積もっていない事に気づいた。手を伸ばしてランスに触るジェリー。
「あちっ。」
 あわてて手を引っ込める。ランスは熱く熱せられていた。何かの間違いだと思い、再びジェリーはランスに手を伸ばした・・・と、雪の中からジェリーの手を掴む手が現れた。
「ひ、ひぇぇぇ・・・。」
 雪の上に尻餅をつくジェリーに構わず、雪を掻き分けて人物が登場する。それは額に傷を持つダミニそっくりの男だった。その右手はランスと一体化していた。
「・・・復讐だ。」
 男はそう言ってかすかに笑った。燃えるダミニ=Mの誕生である。

 そして、ダミニを加えた一行は、クリスタルドラゴンの待つ洞窟の奥へと向かって行った・・・・。

DM注)復活となっていますが、実際にはキャラの作り直しを行っています(私はそんなに甘くはないです)。
 本当は別人ですので注意(笑)



<<キャラクター紹介>>

ソンディ(人間のウィザード5レベル HP20、AC12):あずまさん
<チワワ使いの召還士。最後の方は怪獣大決戦になってました。>
 ソンディ「変な亀にジャイアント語で話し掛けます。・・この亀大きいからきっとジャイアント語しゃべれるだろ。」
 DM「えーと・・・あっ、ホントにしゃべれるね。」
 ソンディ「ふふふ・・・優越感。」
 DM「・・でもこの亀って共通語も喋れるんだよね(笑)。君達には共通語で語りかけてくるけど(笑)」
 ソンディ「なにぃー(笑)。」

ガース(人間のウィザード5レベル HP22、AC12):Hrakkyさん
<パーティの知恵袋。今回は空を飛ぶ敵が多かったので、呪文の選択に苦労されてました>
 ジェリー「じゃあ、これパーティ資金ね。」
 ガース「で・・・いくらまで使っていいのですかね?」
 ジェリー「え? いくらでもいいんじゃないの?」
 ガース「なんと無謀な事を・・・ウィザードにお金を与えたら最後の一滴まで絞り尽くしますよ(笑)」

燃えるダミニ=M(人間のバーバリアン1/ファイター1/レンジャー1/サイキック・ウォーリアー2 HP50、AC12):Atsさん
<見事に復活(?)したダミニパート2。ジェリーと同じくMの正式名称はは秘密です?>
 DM「もうダミニは復活させん、もういっちょとどめの一撃だ・・・全然とどめにならんが。」
 ダミニ「ふっふっふ、HPが-108(普通はHP-10で死亡。バイオフィードバックの超能力のためほぼ全部非致傷ダメージになっていて死なない。)だね。煩悩を超越しているぜ(笑)。」
 DM「てか、とっとと死ね(笑)。」

リック(こうもりのウォービースト5レベル HP47、AC22):瀬尾さん
ジョン(トールフェロウのドルイド5レベル HP36、AC19):瀬尾さん

<今回の主戦力。今回は空を飛べる敵が多かったので、大活躍でした。ところでほぼ毎回コウモリを召還できるって一体・・・>
 ジョン「サモン・スウォームで召還します。8-14でコウモリ出現です」
 DM「そう毎回毎回コウモリを出現されてたまるかぁ」
 ジョン「(ころころ)・・・11! コウモリ召還(笑)」
 DM「くー、ムカツク(笑)。」

ジェリー・M・ビーンズ(人間のローグ2/ファイター1/サイキック・ウォーリアー2 HP27、AC17):ダメえもん
<自称アーチャーだが、矢が当りません。今回は・・・>
 ガース「じゃあ後は」
 ソンディ「ジェリーにまかせましょうか。ほい『マジックウェポン』(笑)」
 ジェリー「うわあ、変なプレッシャーが・・・・(ころころ)えー、1が出てます・・・(笑)。」

アンドリュー(人間のクレリック5レベル HP33、AC18):フジイさん
<今回はパーティーの回復役に徹していました。さすがにけが人が多くて一人ではつらかった模様>
 DM「アンドリューの番だが。ギルダールもダミニもリック(コウモリ)も怪我しているようだね。」
 アンドリュー「うーん。よし決めた! ・・・自分可愛いキュア・モデレート・ウーンズ自分かけ!(笑)」
(こう書くと随分ひどい人みたいになっちゃうな・・・フォローすると他の人と距離が離れすぎていて届かなかったのが原因です)

ギルダール・ヴェールメント(人間のクレリック3/パラディン2 HP36、AC18):宮ノ下さん
<パーティの交渉担当。キャンペーンの最初から全部参加していて、かつキャラクターが変ってないのって実はギルダールだけだったり・・。>
 ジェリー「わかさぎ買ったよー。」
 ジョン「でも、おみやげにしても馬車で1週間じゃ腐っちゃうね。」
 ギルダール「よし、『ジェントル・リポウズ』の呪文で保存しよう(笑)。」
 ダミニ「そっかー、あの呪文ってこうやって使うのかー(笑)」


<<うぉー・げーむ>>

 前回、オシリスの仕掛けた敵をからくも倒した一行は、傷つきながらもシルバードラゴンのいる獣人のクランへと戻り手当てを行った。そして新しいメンバーを加えた一行は、再びクリスタルドラゴンの待つ洞窟の奥へと進むのだった。

 途中は特に大きな出来事はなく、なんとかクリスタルドラゴンの元へと辿り着く一行。クリスタルドラゴンのいる洞窟は暗く、ランタンの光では先を見渡す事ができなかった。しかし、ここにドラゴンがいることは間違いなかった。一行はギルダールを先頭にゆっくりと固まって先に進む。(それじゃブレスの餌食だってば)

 と、いきなりダミニとジェリーが頭を抱えて苦しみ出した。どうやらサイキック関係の攻撃を受けたようだ(3ラウンドの間吐き気&部分アクションしか取れない)。2人がゲーゲーやっている所にクリスタルドラゴンがのそのそとやって来る。考えてみると結構汚い光景である。

 当然、この状況で活躍できるのはただ一人。そう、ギルダールの親分だ。ギルダールが一歩前に進むと、他の人々は散らばっていった。そう、ブレスを避けるためだ。パターンとはいえ、かわいそうな役回りである。

 ギルダール「突然お邪魔してすみません。」
 ドラゴン「下等な人間が、何の用だ。」
 ギルダール「実は・・・古のエルフとの盟約の宝石をご存知ですか?」
 ドラゴン「くっ・・・いやらしい人間どもめ。俺様にその宝石に力を入れさせようというわけか・・・・。」
 ドラゴン「だが、タダではやれんな・・・・そうだ、面白い事を考えたぞ。」
  クリスタルドラゴンはそういってにやりと笑う。
 ドラゴン「どうだ、一つゲームといこうじゃないか。お前達が俺様に傷一つでもつけられれば、宝石に力を入れてやってもいいぞ。さあ、どうする?」

 どうするって、選択肢が全然ないんですけど・・・。しぶしぶ了承する一行。そしてバトルが始まった。

 バトルはドラゴンが空に浮かび上がる所から始まった。さあこれで陸戦部隊は手が出せない。頼りはコウモリだけになってしまった。リック(ジョンのお供のこうもり)がドラゴンに迫る。そしてドラゴンに攻撃・・・ヒット! よっしゃー、クリアだ。タイムボーナスとか出ないかなー、なんて思っているとドラゴンが一言。

 ドラゴン「今のノーカンな。」

 ガーン!(笑)、理由はコウモリで人型生物じゃないからだって・・・ず、ずるいぞ。コウモリにも人権を!

DM:CNだからな(笑)

 なんていっていても始まらない。なにせここじゃドラゴン様がルールブックなのだ。ガースのマジックミサイルやジェリーの矢などが飛ぶも、全然効果なし。これでは勝てないぞ。なんて思っていると、そこへとどめの一撃とばかりに光のブレスが飛んでくる。8d4の無属性のダメージという、おいおいレジストできないじゃんてな攻撃でかなりへこんでくる一行。

DM:CNだからな(笑)

 ソンディ「これはいかん。よーし、フェーンディッシュ・ダイヤバット召還! ・・次のラウンドで登場だ。」

 だが、ガースが隠し玉のフライの呪文をギルダールにかけ、宙に浮かんだギルダールのドメイン・スマイトの一撃でようやくドラゴンに傷をつけることに成功した。降りてくるドラゴン。ゲームは終了したようだ。ほっと胸を撫で下ろす一行。

 そして現れるフィーンディッシュ・ダイヤバット!!

 パタパタパタ・・・・パタパタパタ・・・・・。

 ・・・・虚しい・・・・。


ま、ともかくクリスタルドラゴンに勝った? 一行は、宝石にパワーを込めてもらうと、ドラゴンの気が変らないうちにそそくさと退散するのでした。

 ・・・その頃、ダイヤバットはまだドラゴンの洞窟内で飛んでいた・・。
 パタパタパタ・・・・パタパタパタ・・・・・。


<<プリズナー7+1>>

 もはやタイトルが古すぎて分かる人がいないのではないか、という余計な事は置いといて(昔の海外ドラマです)。クリスタルドラゴンとのゲームをなんとかクリアした一行は再び雪山へと戻ってきた・・・だが、何か様子がおかしいようだ。

 吹雪の吹く中、おかしな気配が漂う。ジェリーが雪の中に潜む獣を発見する。どうやら白い狼が3匹、雪の中に潜んでいるようだった。そして、遥か向こうには憎きオシリスの姿も!

 そして、再び戦いが始まった。しかし、他の人には白い狼(らしき敵)は見えない。ジェリーは弓に矢をつがえると叫んだ。

 ジェリー「この矢の刺さった敵を目印にするんだ!」

 そして皆が注目する中、敵に向かい矢を撃ち・・・・見事にあさっての方向に(笑)。
 一行「ああ、あれが敵か。でも、なぜ動かないんだ?」
 ジェリー「い、いや、あの・・・。」

 そんなバカなことをやっている間に、敵は迫ってくる。しかも、白い狼はただの狼ではなかった。敵の名はティンダロスの猟犬・・・じゃなくデビル・ドックといい、近くによって狼(デビル・ドック)の顔を見たものは恐怖に支配されて逃げ出してしまう事もあるのだ。(案の定ジェリーはそれで逃走しかけました。後でアンドリューに直してもらったけど。)

 雪の中移動力が激減している中、なんとかオシリスの元へと近づこうとする一行。しかし、オシリスは前回行ったのと同じくアイス・ウォールを出して一行の邪魔をする。前回の対ドラゴン戦でフライの呪文を使い果たしていたので、氷の壁を飛んで逃げる事もできない。一行は手に持っている武器や呪文で壁をがんがんと叩き始めた。

 ここで大活躍したのが、リック(コウモリ)だった。空を飛べる長所を十二分に活かし、オシリスに迫ると噛む、噛む、そして噛む。他のキャラクター達が氷の壁と悪戦苦闘している間にもオシリスの体力をげしげしと削っていく。さらにソンディの召還したフィーンディッシュ・チワワとフィーンディッシュ・エイプが登場し、さながらこの場は怪獣大戦争に(笑)。

 その間に、一行は氷の壁を抜け(抜ける時にダメージをかなり受けるのが痛かった。)ようやくオシリスの元に向かった時にはかなり勝負がついていた。

 途中、オシリスの攻撃を受けてリックが撃墜されてしまうという不幸があったものの、再びジョンによって召還されたコウモリによって、オシリスはあえなく撃沈したのだった。

 ・・・てか今回、地上部隊の活躍がないんですけど・・・。

DM:オシリスはクレリック/ローグです。こいつらの戦術は
 @まずオシリスがインビジ+ハイド状態から某サプリの「スナイパー・クロスボウ」で100'先から狙撃します(スネーク発生)
 Aさらに、デビルドックが接近戦位置に入るとBoVDの「Heartache」でヘルプレス化させて、デビルドックの特殊能力「クー・デ・グラ」をさせます。
 (ただ犬のダメージが1d3+3と低すぎて、FortSTの高い前衛にはいまいち効果がなかった模様)
 B危険な敵(アーチャーとユーザー)は早々にウォールに閉じ込めて、視線を遮り無力化させる。

 しかし、この戦闘が非常に長引きました。なぜなら、飛べるPCがおらず、コールドダメージへの対策も皆無だったためです。
 事前にオシリスの襲撃があるという事はわかっていたのにね・・・。



<<ドラゴンメールZ>>

 オシリスを倒した一行は、エメラルドドラゴンの言っていた事を思い出した。
「1匹目はクリスタルドラゴンのレインボー・ブラスト。町から馬で7日ほど行った先の万年雪の山中にいる。
 2匹目はサファイアドラゴンのダーク・ブルー。町から馬で10日ほど行った先の砂漠の地下にいる。
 3匹目はトパーズドラゴンのディープ・マインド。町から3日ほど行った先の湖の底にいる。」
 なんとかクリスタルドラゴンからパワーを分けてもらい、今光っている宝石は・・・エメラルドとクリスタル。後、残るはサファイアとアメジストとトパーズだ。

 一行はリックの亡骸に黙祷を捧げ、墓を掘り始めた。リックがいなければ全滅していたかもしれない。一行が助かったのはひとえに彼の決死の活躍の賜物でもあった。
 穴を掘り終えると、ジョンはリックを丁寧に穴に運び、そしてゆっくりと土をかけていく。そして墓に背を向けると、悲しみをこらえるかのように町へと歩き出した。ジョンは二度と振り向かなかった・・・。


 オシリスを倒した一行は、リックを丁寧に埋葬すると、再びロブノの町へと戻ってきた。町に帰り、支度を整える一行。ギルダールは夢にまでみた魔法の武器(モール+1)を手に入れ思わず男泣き。ジョンは新しいお供、リッキーと友達になる。次に行く場所は湖の底と決めていたので、一行は湖に必要そうなもの(スイミングのポーションとか、ウォーター・ブリージングのポーションとか、そんなもの)を次々と購入していく。

 また、町では意外な人物? との出会いもあった。

 ?「やあ、久しぶり。」

 それは、ギルダールとジェリーがトパーズドラゴンの調査のために神殿へと向かう途中だった。ジェリーの後ろで彼らを呼び止める声を聞いたのだ。

 ジェリーが振り返ると、そこにはたこ焼きを食べているアメジストドラゴンの子供、ロウタが浮かんでいた。
 ジェリー「ロ、ロウタ?」
 ロウタ「そう。はい、これ(エメラルドドラゴンの)兄貴から(もぐもぐ)」
 ジェリー「これは・・・袋?」

 ジェリーが中を覗くと、そこには(2ポイントのパワーのこもった)パワーストーンが入っていた。

 ジェリー「?? なぜこんなものが?」
 ギルダール「他に何かないのか?」
 ロウタ「あ、そうそうエメラルドの兄貴から手紙ももらってた(もぐもぐ)」
 ジェリー&ギルダール「そっちを先に出せってば。(笑)」

 手紙はエメラルドドラゴンからのものだった。「ここにはお前達の探していたロウタの親父のパワーがこもっている。しかし、このままではパワーを宝石に移す事はできない。パワーを移す為には、ドラゴンの力が必要だ。」

 ・・・つまり、ドラゴンに会った際にはそれもお願いする必要があるということか。ジェリーは丁寧にパワーストーンを宝石袋にしまった。

DM:無論ドラゴンの出現に町がパニックになっていたのは言うまでもない・・・。

 一行は更に情報収集を続ける。まずは、ロブノの町の聖カスバートの寺院でわかったのは下記の通り。

・湖には主がいて、めったに人の前には出ない。
・湖の中心部にはクロコダイルがいて危険。しかし村の近くにはほとんどクロコダイルは出ない。
・歴史書には、大雨があっても湖の水面は上昇しないと書かれていた。
・トパーズドラゴンは、冷気が効かない。水中で呼吸ができる。脱水のブレスを吐く。常に混沌にして中立である。


 次にミルミル(エルフの少女。宝石の真の持ち主でギルダールを(の?)お気に入り。今は聖カスバート寺院で預かってもらっている。)に会ってわかったのは下記の通り。

・一昨日、魔法使い風の変なおじさんがやってきて「宝石はどこにあるのか」と聞いてきて、「しらない」って答えたらどこかに行っちゃった。

 うーむ、これでわかったのは寺院の警備が甘いことだけだね。

 とまあ、これだけでは埒があかないので、思い切って湖の近くの村まで調査に行く事にした。ギルダール・ジョン・ジェリーの3人は、湖の村へと馬車で向かった。

 そこで、自称ワニ狩りの名人であるトムじいさんに出会い、話を聞くこと9時間強。なんとか得た情報は下記の通り。

・大雨でも水位が変らないのは、地下水脈が地底にあるからかも?
・湖の主は確かにいる! 翼を見た。夕日の中で金色に輝いていた。
・亀人間(仙人にあらず。)が出る。奴は直立で動いていた。全身甲羅で覆われていた。
・湖は最深部で100フィートくらいある。
・湖底に洞窟があるかどうかはわからない。
・この村の名物はわかさぎとおいしい水だ。
・村の温泉も気持ちよかった。
・ギルダールが『ジェントル・リポウズ』の呪文でわかさぎをお土産に持ち帰った。


 いやー、有意義な情報だったなあ・・・。


<<妙なんとタートルズ>>

 で、呪文の選択も終わったようなので今度は皆で湖の近くの村(便宜上、ハトヤ村とでもしておこうか)へ。村の近くの湖に来た一行は、支度を整えると湖に飛び込んだ。先頭はサメに変身したジョン。その身体にロープを巻きつけ、他のパーティが一人、また一人と続いていく。前回ハトヤ村に来た際に洞窟の場所を探していたジョンは難なく洞窟まで辿り着く。他の一行も水中で動きが制限されていたにもかかわらず、なんとか洞窟に辿り着くことに成功した。(辿り着くのがおそかったら、クロコダイルと戦うことになっていたようだ・・・くわばらくわばら・・・)

DM:ネタばれですが。湖底へ行く方法はほかにも、
 1.無理やりテレポート(お金が・・・)。
 2.井戸の地下水脈を伝って行く。
 3.対岸の川にある滝つぼに落ちる(<今回この情報は得られませんでしたが・・・)
 4.地下水脈の下流域からさかのぼる(今回の出口に相当する)
 などがありました。


 そこに、何かが近づいてきた。一行の前に姿を現したそれは、亀の甲羅を全身に纏った亀人間だった。ハラピンというらしい。ソンディがジャイアント語で語りかける。ハラピンはそれに共通語で返す。

 DM:こんなの(笑)

 ハラピン「こんな所に人間が来るとは、まあ、たまげただな。」

 すかさず、交渉に入るギルダール。

 ギルダール「我々はトパーズドラゴンに会いに来た。もし、住んでいる所を知っていたら教えてくれないか?」
 ハラピン「知ってるだども・・・教えるのはどうか・・・。」
 ジェリー「ほら、ここにお仲間もいるし。」
 ロウタ「・・・やあ。僕ロウタだよ。」
 ハラピン「あんれまあ、アメジストドラゴンでねえべさ。こりゃまた、たまのげた男だべ。」
 ハラピン「わかった。わすにまかせんしゃい。よっく聞くだよ。しばらく行くと道が左右にわかれとるだども、左さ行くべさ。そんでホールがあるげどもその壁にゃあラクガキせんでな。あと、水だまりあるげども、そこ渡るときゃ注意すべさ。」

 で、実際にハラピンの指示の通りに動く。道は左に曲がり、水溜りではウーズとマリモと戦闘をし(端折るけど、グラップルとか使ってくる結構な難敵でした)、壁画にラクガキするロウタを止め(これは、ちょっと遅かったらしい・・・詳しくは後で。)、そして、なんとかトパーズドラゴンの元へとやってきた。

DM:ウーズはS&SのCC収載の「CaveShrike」。マリモはBastionのMinions収載の「Dank」。
 戦場は約30'幅の通路で、5'の高さに水が溜まっています。
 水の中には30’リーチと10回攻撃を行うDankが潜んでおり、70'ほどの天井には100'のリーチを生かしてCaveShrikeがいます。
 (CaveShrikeは普通の光源では届かず。ブルズアイ+夜目でないと見えません)
 Dankはしかも、CombatRef持ちなので、CaveShrikeを潰して天井側を行くとかなり楽。
 DankはCR7でhp90、CaveShrikeはCR5でhp114。削りあいは死への階段・・・。


 そこは、左右に池のある大きく開けた洞窟で、100フィート先に何かがいるようだった。荒い息遣いと、羽の羽ばたく音が暗い洞窟に響く。不意に、洞窟から声が聞こえてきた。

 ?「何用だ、人間よ。」
 奥から現れたのは、美しい金色のドラゴン。これが、トパーズドラゴンのディープ・マインドだというのか。
 ギルダールが一歩ドラゴンに近づく。
 ギルダール「お休みの所、失礼とは思いましたが、我々は・・・」
 ドラゴン「・・・いや、主達が来る事は予言によって知らされていた。・・・その目的もな。」
 ギルダール「ならば、この宝石に力をこめて頂けますでしょうか。」
 ドラゴン「ふむ・・・・。」
 ドラゴンはしばらく考えるかごとく目を閉じて黙っていた。再び目を開けた彼は少し悲しそうな目をして一行を見た。
 ドラゴン「主達の要求はわかった。・・・予言によれば、選択肢は2つある。わが力を持ち帰るのであれば、主達には災難が。そのまま帰るのであれば、ここから無事に帰してやろう。好きな方を選ぶがよい。」
 ギルダール「ジェリー、宝石を。ディープ・マインドよ。われ等は苦難の道を歩みます。」
 ドラゴン「・・・冒険者とは愚かなるものよ・・・。しかし、それもまた運命か・・・。」
 トパーズドラゴンのディープ・マインドは、宝石に力を込める。

 ジェリーはさらにアメジストドラゴンのパワーストーンを取り出し、このパワーをアメジストの宝石に移す事はできないかと頼んだ。

 ドラゴン「残念ながら、わしにはできん。・・・だが、わしの記憶が確かなら、サファイアドラゴンがパワートランス(パワーを移しかえる)の能力を持っておったな。しかし、人から人へ移し変える能力なので、物から物へはできないかもしれん。奴の情報? わしは奴には会ったことがないのでよく知らんな。奴は縄張り意識が強いことだけは確かだ。」

 そして、ドラゴンは先ほどの亀人間(ハラピン)に言えば地上に出る道を教えてくれると告げた後、ここを去ろうとする一行に向けてこう言った。

 ドラゴン「気をつけろ。主達に暗い影が迫っている。・・主達は選択をしたのだ。」


<<ジェリー・ビーンズ最期の悲劇>>

 ジェリーは、側を歩いているギルダールに話し掛けた。
 ジェリー「なあ、ギルダール。もし、私の身に何かあったら・・・その時はこの宝石袋を持っていってくれないかな。」
 ギルダール「な、なんだよ突然そんな不吉なことを。さっきのドラゴンの言ったことをまだ気にしてるのか?」
 ジェリー「いや・・・なんでもない、忘れてくれ。・・・それにしても、もうすぐあの村に帰れるのか。もう一回わかさぎを食べて、おいしい水を飲んで・・・楽しみだなあ。」
 ギルダール「ああ、そうだな。」
 ジェリー「でな、村に帰ったら、私は冒険者を引退しようと思うんだ。」
 ギルダール「・・なぜ?」
 ジェリー「怖くなったのさ・・・。ただ、それだけだよ。」
 ギルダール「・・・わかった。それ以上は何も聞かんさ。」
 ジェリー「・・ありがとう。・・村に帰ったら、宝石を渡すよ。」
 ギルダール「・・・ああ、確かに受け取ろう。」


 ハラピンの指示に従い、船に乗せられる一行。途中何度か水の中に落ちそうになる一行だったが、なんとか全員岸に着くことに成功する。船を降りる一行。

 そこにフードを被ったドロウエルフが現れた。プライムである。いや、今となってはその名は無意味なのかもしれないが。

 プライムと名乗っていた悪魔は、ヒドラとコウモリのようなデヴィル、そして絵に描いた猫のような生物を連れていた。って、あの猫ってばロウタがさっきホールでラクガキしていた絵にそっくりなんですけど・・。

DM:時間があれば、あのホールでそういった連中と戦ったんですが、今回のは別に落書きが動いているわけではありません。
 単に、その様に見あるだけです・・・


 ドロウエルフは言う「おとなしくすべての宝石を渡せば、命だけは助けてやる。」

 一行は首を横に振った。

 ドロウエルフは続ける。「そうか・・・では、しょうがない。・・・やれ!」

 一行の目の前にヒドラが突然現れた。そして炎を一行に向けて吐き出す。
・・・炎が去り、傷ついた一行の耳に誰かが倒れる音が聞こえた。

 ・・・即死でした。今回の目標値は「反応セーヴ」で17なので、呪文等の影響で反応セーヴが10あって、さらに前に人がいる影響でカバーの+3がついている状況では、4以上が出れば回避成功(かつ「身かわし」を持っていたので、ダメージゼロ)でした。

 ・・・その状況で3を出すかな(涙)。ええ、即死したのはジェリーでした。

 幸運にも、他のパーティはなんとか戦える状態だった。そして最期の戦いが始まった。戦闘開始と共にドロウエルフ(正確にはハーフデビル/ハーフドロウ)の姿は消え、残るはヒドラ(DRAHCIR)とコウモリのようなデヴィル(アビシェイ)、そして猫(マジカルビーストでクリティカルすると一発で死亡という特殊能力持ち)だった。

 DRAHCIRと猫も危険ではあるが、なにより危険だったのは、コウモリのようなデヴィル(アビシェイ)だった。こいつが空を飛ぶわ、マインド・ブラスト撃ってくるわ、フランベルジュで攻撃してくるわで大変だった。

 しかも痛かったのは、フライのポーションを持っていたのが今倒れたジェリーだった事。戦いの後半はジェリーから身ぐるみはぐ行為が何回も行われたという。

 途中でダミニが倒される(とはいっても死んではいない。ただHPが-108になっただけ。)も、”祝福された”コウモリであるリッキーの噛み攻撃の前にさすがのアビシャイも徐々に力を奪われていく。

 さらにジョンが『サモン・スゥオーム』で召還したコウモリがアビシャイを襲う。ダメージ自体は小さいものの毎ターン攻撃を受けるので、やっかいな事このうえないようだ。
 ネコが真っ先に倒され、続いてDRACHIRがアシッドレインで倒される。最後にギルダールのディバイン・マイトで攻撃をかけ、ようやくアビシャイも自分のプレーンに帰っていった。

DM:落書きネコはKittyrar(笑)DMが作った適当モンスターでなくれっきとしたモンスター・サプリに収載されています。
 その名も"ON GAMING, CHILDREN AND COLOURING BOOKS"と言う。まあ要するに子供の落書きモンスターを数値化しようという・・・。
 が、その能力はしっかりしてます。たとえばこのネコはクリティカルすると自動的に対象の首を引きちぎる能力持ちですから凶悪。
 ちなみにCR4。 
 アビシェイにはSimbiontsのCerebral Hoodが寄生しています。マインドブラスト打つたびに宿主のIntが下がってゆく・・・。
 低い基本DCと腐ったダイス目で、打っても打ってもコウモリには効かなかった。CR6。
 ヒドラは今回最強のモンスター「Beast of Drahcir」。双頭の竜のようなAberrationです。
 ブリンクドック同様のブリンク&ディメンジョン・ドアーを使いこなしつつ、ブレス攻撃を仕掛けます。強すぎ。
 AC26に加え、ダブルヘッドの攻撃とクロー*2、さらに6本の尾っぽ攻撃。実にフルアタックで12回攻撃を繰り出します!
 これでCR6は酷いと思いました。
 今回デビル相手と言うのが身にしみているはずなので(デビルはファイアー無効)、あえてファイアー(レッド)を選択しましたが、
 パーティーの魔法のダメージがファイアーのみって・・・。

<<エピローグ>>

 ギルダールはジェリーの亡骸に近づくと、彼の開いたままの瞳を閉じ、そして宝石袋を手に取った。

 ギルダール「・・・確かに、宝石は受け取ったぞ・・・。だから・・・今はただ、ゆっくりと休め・・・。」

 ジェリーを村に埋葬した一行は、ロブノの町へと向かった。最後のドラゴンに会うために、そしてプライムとの決着をつけるために・・・。


<<感想>>

 しかし、今回の戦いも厳しかった。飛ぶ敵にはフライがないと何もできないのですね。リッキー(コウモリ)がいなければどうなっていたかわからなかった。なんとか勝ったけれども、次回はどうなるか・・・。それと、分散を忘れていたのは私のミスでした。ブレスでやられたのは予想外でしたが、パーティにアイテムを分散させておくのは基本でしたね。すみませんでした。

 泣いても笑っても次回が最終回。次回はジェリー以外で参加したいと思ってますので、宜しくお願い致します。

お疲れ様でした!なんとか死線を潜り抜けましたね。
ダイスの神様の悪戯で一人死にましたが・・・。彼が生き残っていたらずいぶん違ったような気がしますね。
にしても、今回実質3エンカウンターなんですが、時間かけすぎですね。
戦闘の手番毎に相談していると、ものすごく時間がかかります。
今回はかなり”詰み”状態の戦闘が多かったのも原因でしょうか?
そのため、町でのロウタがらみのイベント等々かなり省かれてしまいました。
次回は、いよいよ最終回です!頑張ってください。