国道402号線(以下R402)は、新潟市より日本海に沿って、岩室、巻、寺泊、出雲崎を経て西山町へと続く海岸道路です。途中には海水浴場もたくさんあり、ここから見る夕陽がとても綺麗なこともあって、シーズンを通してたくさんの人で賑わう道でもあります。
スポットというには随分と長い距離ではありますが、今回はこの道をレポートしてみたいと思います。


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R402は、新潟市内の関谷付近を走るR116より分岐する交差点から始まります。
道はすぐに関谷分水の河口を渡る橋へと続きます。
右の写真は、関谷分水の河口にある河口堰です。R402の通る橋は、この堰より二本ほど上流にあります。



堰の向こう側は、自転車専用道路や散歩道などがよく整備された海岸道路が続いており、よく晴れた休日などには、散歩やドライブを楽しむ人たちが数多く見られます。
もちろん、海水浴場もたくさんあります。





  この日も、天気が良かったので、写真のように堤防で釣りをする人、遊歩道を散歩する人などもたくさん見られました。



この関谷分水を越えると、R402は海沿いを走る道と、内陸の住宅街(といっても海岸からさほど離れるわけではありませんが)を走る道に分かれます。
内陸を通る道はさして面白くないので、今回は海沿いを通る道を走ります(実はここで道を間違えてしまい、内陸を通る道に入ってしまったのはここだけの話です(^_^;))。






関谷分水から先の道は、約5キロほどの海岸をよく見渡せる道が続きます。信号も少なく、道路も十分に広いので気持ちよく走れる道です。


途中にあった駐車場で、ふとこんな風景を見かけました。
日本に入ってきてまだ数年という新しいマリンスポーツ、カイトボードです。
ウィンドサーフィンによく似たスポーツで、帆の代わりにカイト(凧)を使います。きっと、これだけ大掛かりなマリンスポーツを行うには、テトラポットも防波堤もない広い砂浜が必要なのでしょう。新潟でカイトボードをやっているのを見たのはここだけでした。




この辺りは、右の写真のようなほとんど一直線の道が続きます。
防砂林も防風林のありませんから、海を眺めながら走ることのできるとても気持ちがいい道です。
ただ、風の強い日などは、横風に煽られたり、ところどころで路面を覆う砂に脚を取られかねないので注意が必要です。











さて、5キロの海岸沿いの道を走ると、道なりに左折します。
その先は五十嵐川を渡るまで、海岸を離れた道が続きます。
五十嵐川を渡って少し走ると再び海岸へと出ますが、今度は防風林があるため海はなかなか見えません。
けれども、防砂林の中を走るのも、森林浴ができるためなかなか気持ちがいいものです。
この辺りにはさまざまな畑があり、見るだけでも四季の移り変わりがよくわかります。ただ、場所によってはスプリンクラーの水が道路まで届いているような箇所もありますので、ライダーにはちょっと要注意、というところでしょうか。
(ちなみに、この辺りではよくスピード違反の取締りをやっています。それだけ、走っていて爽快な道だということなのでしょうね)





防砂林の中をしばらく走っていると、角田山のふもとに出ます。
ここは越前浜、角田浜という海水浴場があり、またここから越後七浦シーサイドラインが始まります。
(写真には、日本海夕日ラインとあります。ここは何度も通っているはずなのですが、この標識には初めて気づきました)
ここからは、比較的変化に富んだワインデイングの続く海岸沿いの道路が始まります。










ここを抜けて坂を上っていくと、頂上付近でこの辺りの海水浴場が一望できました。
夏になると海水浴客のクルマで埋まる駐車場も、まだ静かなものです。
バイクを止めて、静かな砂浜をゆっくり散歩したり、あるいは海を眺めたり。
オフシーズンにそんなふうにしてツーリングを楽しむのも、またいいものですね。









シーサイドラインに入ると、角田山から弥彦山沿いに、ワインデングに富んだ坂とトンネルを交互に通っていきます。
坂を上がり、その頂上でトンネルに入り、出た先の坂を下れば目の前に日本海が眩しく輝く。天気がよければ、そんな風景の中を走ることになります。
ただ、場所によっては道路状態の悪いところもありますので、天気の悪いときなどは注意が必要です。

また、この辺りにはたくさんの海水浴場があります。
右の写真は、その中のひとつで休憩を取ったときのものです。
すぐ後ろは弥彦山ですから、緑もたっぷりあります。ここで休憩を取ったとき、静かな海岸に鳥の声がのどかに響いていたのがとても印象的でした。




このシーサイドラインでは、磯釣りが楽しめるところが何ヶ所もあります。
この橋の上でも釣りをしている人がいましたし、この左手では海に張り出した岩の上で釣りを楽しむこともできます。
日がな一日、海辺で釣りを楽しむのも、また釣った魚をその場で料理するのもきっと楽しいことでしょう。
さて、今は一体、どんな魚が釣れる季節なのでしょうか…。










この日は少し風があったにもかかわらず、凪いだ海が続いていました。
ちょっと霞みがかかっていたのが残念でしたが、こんなに澄んだ海を見たのは、実に久しぶりのことです。













寺泊に近づくにつれて、このように広い砂浜海岸が続くようになります。
ちなみに、この海岸には、弥彦山が降りてくるハンググライダーがよく着陸しています。
この日も、一人ここでハンググライダーを整備している人を見かけました。











右の写真は、大河津分水の河口にかかる野積橋です。
この橋の河口でも、多くの人が釣りを楽しんでいました。
この大河津分水の河口には、天の橋立のような砂州ができることがよくあります。時期によってその長さが変わるのですが、日によっては河口の幅の大半の占めることもあります。それを見るのも、この道を通る楽しみのひとつと言えるでしょう。


この橋を越えると、いよいよ寺泊に入ります。








さて、ここが県内でも有名な、寺泊のアメヤ横丁です。ここは、十数軒の鮮魚店が軒を並べる一大観光地で、休日には遠く関東からも観光バスがやって来ます。
鮮魚店に面した歩道は、人であふれており、いつもにぎやかな場所です。












ここは、食堂などもたくさんありますし、店先でもイカの串焼きなどいろいろなものが売っていますので、海産物の好きな人にはここで食事を摂るのもいいかと思います。

ちなみに、私は魚以外の海産物が苦手なので、ここは写真を撮るだけで引き上げました…(^_^;)










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途中で、寺泊港に立ち寄ってみました。寺泊港は、県内でも有数の漁港でもあります。港の雰囲気って、何かいいですね。
夕方が近いこともあって、湾内にはたくさんの漁船が停泊していました。

ここでも、たくさんの人たちが釣りをしていました。一日のんびりと釣りを楽しんで、帰る人もちらほら見られました。今日の釣果はどんなものだったのでしょうか。

ちなみに、この反対側の埠頭には、佐渡島へ行くフェリーの船着場があります。






さて、寺泊を抜けると、R402は再び静かな海岸道路になります。寺泊から先は直線も多く、道路のすぐ向こうは海になりますので、爽快な気分で走ることができます。ちなみに、右の写真は、寺泊を越えてしばらく走ったところから、後ろを振り返って撮ったものです。












同じ場所から前を見ると、このようになります。海が本当に、道路の近くまで迫っているのがわかるかと思います。海の荒い日などは、波飛沫が道路までかかってくることもあるので、バイクで通るときには、風と波の状況に注意する必要があります。













15分ほど走ると、天領の里に出ます。ここは、道の駅にもなっていますので、R402を走るさいに休憩するポイントとしても適地かと思います。着いたのが夕刻ということもあって、場内はとても静かでした。
この建物の2階は食堂にもなっていますので、海を眺めながら食事を摂ることもできます。











海辺に出てみると、そこには海に張り出した展望台があります。この先端まで行くと、そこから先は、遮るもののない日本海が広がっています。
見渡すかぎりの水平線。地球が丸いんだな、というのを実感できる瞬間です。

ちなみに、先端の展望台には、たくさんの絵馬やお守りなどがくくり連れられていました。きっと、たくさんの恋人たちがここに来た記念に、あるいは末永い恋を願って付けていったものなのでしょうね…。







天領の里を過ぎると、その先に橋をがあります。
ここを過ぎれば、R402ももうすぐ終わりです。















西山町のフィッシングセンターを越えたところで、R402は終わりになります。ここで振り返って、ちかくの海水浴場を撮ってみました。

この先はR352という国道が続いており、R402から一直線で柏崎まで行くことができます。今回はR402のレポートなので、その辺りのことはまた、別の機会に…。








…さて、これでR402のレポートは終わりです。
もし機会がありましたら、天気にいい凪いだ日などに、ここを通ってみて下さい。
きっと、豊かな海と、綺麗な景色が出迎えてくれるはずです。


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