サウナに行こう その3
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水風呂
 サウナには水風呂が付き物である。水風呂が無くてサウナだけのところもあるようですが、面白くない。
 サウナは熱い、汗をかく。体温がどんどん上がって大量の汗をかくのだ。しかし、あがりっぱなしだと普通は死んでしまう。サウナで熱中症になったら恥ずかしいから水風呂があるのだろう。
 サウナは体温を上げるために行くのであるが、体温を上げるより、体温を下げる方が難しいのである。体温を上げるのは我慢大会のようにサウナに入り続けていればよいのだ。しかし、体温を下げる方になるとそれほど簡単に下がらないようだ。先に書いたサウナから出てぐったりと伸びているおじさんたちがその類にはいるのだろう。
 そこで水風呂が楽しくなるのだ。体温をあげることより、体温を下げることの方が難しいのだから、体温を上手に下げることができ、サウナと水風呂を交互に楽しめればサウナは我慢大会ではなくなる。

 従って、どの程度体温が上がったら水風呂に入って体温を下げるというタイミングを計らなければならない。それにはまず、体温を上げすぎないことだ。通常、サウナといえば最低でも摂氏80度から100度くらいの間であろう。熱エントロピーが高い方から低いほうへ移っていくことは誰もが知っている。サウナに入り続けているときっと体温は80度か90度くらいまで上がってしまうのだろう。サウナの中で体温の変化を測ったことはないが、実際にはせいぜい1度か2度くらいの体温上昇で収まっているのだろう。
 体温を下げるのもほんの1度か2度下げればいいんだから簡単なものだ。ところがこれがうまく行かない。なぜなら人間の身体の熱伝導というのそれほど高くないからだ。これが簡単に冷やせる物なら、サウナで簡単に体温が50度くらいに上がってしまうだろうし、冬場の屋外ならばあっという間に20度くらいに下がってしまう。
 ここまであがったりさがったりしたら、大概の人は死んでしまうのだから、人間の身体というのはうまくできているのだ。
 ともかくも体温を下げるには身体を冷やすのが第一だ。水風呂に入るとはいっても、汗だらけの身体でそのまま水風呂に入るのは見た目がよくない。時々というかほとんどのおじさんは、サウナから出て一直線に水風呂に飛び込む。おじさんは汗だらけなのだ。中には、そのまま頭まで水風呂に沈めてしまうおじさんもいる。私はなるべくシャワーを使うようにしている。
 もっとも、普通のお風呂でも入っている間に汗はかいているのだから、同じことだといえばそれまでだ。しかし、見た目はあんまり気持ちよくない。あのおじさんのあの汗が冷たい透明に輝く水風呂の中に入っちまうのかと思うとつい水風呂から上がってしまうのである。

 お風呂に入るときに首まで浸かりなさいと言われるがこれは頸動脈を暖めて身体全体の血液の温度を上げようと言うのだ。同じように水風呂も首まで浸かって身体を効率よく冷やすという方法もある。皮膚の温度は一瞬で冷える。従って、皮膚の付近の毛細血管は温度が下がった状態で静脈に戻って行く。きっと心臓には大きな負担がかかるのだろう。一方では熱い血潮、一方では冷血ということだ。アクション映画とホラー映画を同時に見ているようなものなのだろうか。通常のお風呂が摂氏39度から42度程度だと思う。42度だと普通は熱いお風呂だ。体温との温度差は3度から7度の間である。水風呂は摂氏18度から20度程度。もしかしたらもう少し低いかも知れないが、体温を37度として差は摂氏19度度から21度ということになる。これはかなり気をつけて水風呂に入らないと危ない状態だ。冷たさを確かめながら、最初は足から入る。いきなりそのまま飛び込むようにする人もいるが、次にかがんで両手を冷やす。つまりは心臓に遠いところから冷やしていくということだ。その後、ゆっくりと身体を沈めてゆくということになる。
 案外、私は心臓が弱いのだ。

サウナ 必須のアイテム
 サウナに行くための必須のアイテムというのはない。タオル一本あればサウナに行ける。それでも体重計などは面白い。サウナに入ると汗をかく。汗をかいたらそれだけ体重が減る。私の場合、サウナに行くと1000グラムから多いときは1200グラムくらい体重が減る。そのため、100グラム単位で測れる体重計が必要だ。体重計のないサウナに行くときには持参してまで測っている。
 もうひとつの必須アイテムといえばビールであろう。サウナの後のビールは何よりもおいしい。ビールでなく、水であってもコーラであっても水分なら何でもおいしい。
 ただ、私はビールが好きだから、サウナの後のビールはいっそうおいしいのだ。

(サウナに行こうおしまい)     トップページに戻る