多段式インパルス電圧発生器(Marx Generator)の製作

これは、高圧直流電圧をさらに数倍に電圧を高めるための回路で容易に100KV以上の電圧を作り出すことができます。
この回路は抵抗器とコンデンサによって構成されるシンプルな回路です。
また名前のとおりこの回路はインパルス発生回路なので放電は瞬間ですが、それにより非常に高い電圧を作り出すことができます。
また、非常な高電圧が発生するので雷のシミュレータとしても利用されているようです。


この回路は極めて高い電圧(100KV〜150KV)を発生するので非常に危険です。自己責任で製作してください



多段式インパルス電圧発生器の仕組み
これはコンデンサと抵抗で構成されておりその仕組みは非常に簡単なものです。
1.高圧直流電圧を印加すると抵抗を介してそれぞれのコンデンサーに高電圧が充電されます。
2.コンデンサーに充電され電圧が高くなるとスパークギャップ間で絶縁破壊してスパークします。
3.ギャップ間で放電することで、それぞれのコンデンサが直列につながったように動作し高圧を生み出します。


この回路は高圧コンデンサが必要になるので、主に高圧コンデンサを製作してみたいと思います。

■部品表

直流高圧電源装置 参照
ビニールシート(1mm厚)  
アルミテープ  
抵抗器(2W・2MΩ) 8個
抵抗器(2W・20MΩ) 1個



■製作
●高圧コンデンサの製作
高圧コンデンサには市販品もありますが結構な値段がして入手も困難なので身近なもので作ってみました。
製作したコンデンサはフィルムコンデンサの一種です。
誘電体にはテーブルクロスなどに使われている軟質塩化ビニルシートを使いました
電極にはアルミの導電性テープを使います。
塩ビを誘電損失が高いのでベストな材料とはいえませんが、この用途で使うのなら十分でしょう。

@塩ビのシートを細長く切断した物を2枚作ります
Aそれぞれのシートの片側に均等になるようにアルミテープを貼り付けます。

Bそれぞれのアルミテープに針金を接続しこれを電極とします。
Cシートを重ねて端を接着し、きれいに固く巻いていきます。
D最後に少しでもリークを抑えるためにエポキシで端を固めて完成です。

製作中 コンデンサ

●多段式インパルス電圧発生回路の製作
この回路自体は非常に簡単なものでコンデンサと抵抗器とスパークギャップによって構成されています。
下記の回路図のように組み立てます。
使った抵抗器は酸化金属皮膜抵抗1MΩ・2W×2です。スパークギャップは写真のように針金を丸めたものを使います。
また高圧の入力部には高圧電源保護用に20MΩ・2Wほどの抵抗器を入れます。

回路図 写真 スパークギャップ

■作動確認
  回路の高圧部分とGNDの間に5cmほどのスパークギャップを作ります。
 
直流高圧電源をつなぎ通電するとコンデンサー間のギャップで放電が起こり、高圧とGNDの間で激しくスパークします。
 
コンデンサー間のギャップの隙間が大事で、狭くすると小さな放電しか起こさず、大きくすると大きなスパークになります。
 
最長13cmほどのスパークが発生します。また非常に大きな音を発します。
 
しかしギャップ間を広めに取りすぎると充電に時間がかかったり、スパークしないこともあります。
 
また非常な高電圧を取り扱うので、装置は発泡スチロール・ゴム板などの上に置いて絶縁してください。

放電の様子


■注意
 ・この回路は高電圧を発生させるので非常に危険です、細心の注意を払ってください。
 ・また感電の恐れがあるので通電中は装置に触らないでください。
 ・またコンデンサーにたまった電荷は非常に危険で感電した場合は
重大な障害・生命の危険があります。
 ・この回路の製作・使用等によっての不具合・傷害等については責任はとれません。あくまでも自己責任です。


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