牛若丸
一、
京の五條の橋の上、
大のをとこの弁慶は
長い長刀ふりあげて、
牛若めがけて切りかかる。
二、
牛若丸は飛びのいて、
持った扇を投げつけて、
来い来い来いと欄干の
上へあがって手を叩く。
三、
前やうしろや右左
ここと思へば又あちら、
燕のやうな早業に、
鬼の弁慶あやまった。
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