絵本・児童書
源義経を扱った絵本、児童書などをご案内。
(小学校の図書室に置いてそうな本、という適当なコンセプトで選びました)

発表年の古いものから順にならべています。
■色の文字はオビや表紙、裏表紙などに載っている内容紹介文。
また★マークはシャナリン独断の評価。
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児童書(伝記など)
※学習漫画は学習教養コミックコーナーに
タイトル
著者
出版社 形態 発表年(初出)
源義経
(子どもの伝記全集F)

宮脇紀雄
ポプラ社 ハードカバー 1968
  一の谷に屋島に平家追討に天才ぶりを発揮した義経。
「いさましく、やさしく、かなしい義経のものがたり」。巻末には義経に対する冷静な解説(文学博士・中村孝也)と簡単な年表も載っていて、義経のことをまったく知らない人でも安心して読める一冊になっています。表紙や挿絵の義経が美青年でうれしい。
★★★
  
少年少女
世界名作全集27
源義経

著・円城寺健
画・梶鮎太
鶴書房 ハードカバー
源義経ほど、日本人から親しまれ、愛され人気のある武将はいないでしょう。義経の、やさしい、美しい心が、人びとの心をうつのです。(中略)この本には、そういう義経の、やさしい心と強い姿が、少年時代から平家をほろぼす壇ノ浦の戦いまで、面白く書かれています。
「シンデレラ姫」「ガリバー旅行記」なんかにまざって“世界名作シリーズ”として扱われている児童向け義経記。壇ノ浦の海戦で話が終わっているのは「この物語の最後をあかるく色どりたい」との著者の意向。義経の物語が面白くなるのはこの後からだと思うんですが…。
★★★
平家物語
(全10巻)

文・生越嘉治
絵・佐藤やゑ子
あすなろ書房 ハードカバー 1996〜97
  日本の古典文学の中で、日本人に最も親しまれてきた平家一門の運命を描いた「平家物語」を物語化した劇的な歴史読物。
児童向けのダイジェスト版平家物語。読みやすくて面白い、平家物語入門としても最適の作品。お子さま向け文庫独特の甘ったるさのない、端的でさばさばとした文体は大人が読んでも痛快で心地良い。挿絵もかわいくて、文句なくおすすめのシリーズ!
★★★★★
  
白狐魔記 源平の風

斉藤洋
偕成社 ハードカバー 1996
  白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになったきつね、白狐魔丸の人間探求の物語。第一巻にあたる本書では、世にいう「源平の戦い」にまきこまれたきつねが、兄頼朝に追われ落ちゆく源義経一行に同行、武士の無情を目のあたりにする。
きつねの目に映る義経は、戦さの天才、なのにやさしくてみんなに愛されて、兄に追われる悲しい運命を背負った不思議な人間。人間とは、兄弟とは、争いとは何だろう…。きつねは考えます。子供向けですが、子供よりも大人が読んで味わい深い、哲学的歴史ファンタジー。
★★★★★
  
義経記
はじめてであう日本の古典

久保喬
小峰書店 ハードカバー 1998
  児童のための古典文学シリーズ。「義経と弁慶」と「曾我きょうだい」を一冊に収録。義経の生涯を手っ取り早く知りたい人におすすめ。あとがき(久保喬)では、義経の物語が生れるに至った背景や過程などが解説されています。
★★★
 
僕は、彼らと共にいた
―僕的源義経伝―

櫻井優魚
日本文学館 ソフトカバー 2004
  「ねえ、弁慶。なぜ僕は、この時代へ呼ばれたの?」現代から平安末期へ――。ごく普通に過ぎないはずの小学生「萩」を、八百年もの時空を超えた世界で待っていたモノとは?人々との出会いと別れ、そして生と死を目の当たりにし、成長していく少年の姿を描く、歴史ファンタジー
家族と一緒に平泉旅行にきていた小学生・萩は、弁慶の声に導かれて平安末期の世界へタイムスリップ、源平争乱の顛末を見届けます。平和で幸せな現代と凄惨な源平時代のギャップに萩はとまどい、ことに同じ年頃の義高と大姫の悲劇には心を打ちのめされます。でも登場人物たちは基本的に皆穏やかで心優しく、読後感も爽快。女性作家ならではの愛に満ちた心温まる歴史ファンタジーです。
★★★
  
NHKにんげん日本史
源頼朝

監修・酒寄雅志
著・小西聖一
理論社 ハードカバー 2004
  NHK教育テレビで放送された番組「NHKにんげん日本史」をもとに制作された児童書。いっこく堂をナビゲーターに頼朝の生涯を易しい文章とイラストでたどります。もちろん義経もたくさん登場、弁慶や静御前のエピソードも紹介されています。いっこく堂と師匠(人形)コンビのノホホンとしつつも結構するどいトークは注目です。
★★★
  
源義経の大常識

監修・樋口州男
ポプラ社 ハードカバー 2004
  「これだけは知っておきたい」学習よみものシリーズの一冊。対象年齢は小学校四年生からで、比較的文章が多いので小さい子にはむずかしいかもしれませんが、マンガや人物紹介コラム、また「源義経達人度チェック」といったクイズなど、趣向を凝らしたさまざまな企画は楽しくてとっつきやすい。
★★★
  
ものがたり日本歴史の事件簿
悲運に散った若武者義経

著・小西聖一
絵・小泉澄夫
理論社 ハードカバー 2005
  時代はどう動いたか?動きを切りとってその切り口から内側をのぞく「歴史の事件簿」
「NHKにんげん日本史」の姉妹編書籍。<事件簿>と銘打たれるとはいえ別に名探偵が現れて歴史の謎を推理してくれるわけではなく、「平家物語」や「義経記」「吾妻鏡」をベースにしたごくオーソドックスな義経物語です。義経個人の活躍のみならず源平争乱の時代背景も作中にきちんと織り込まれています。一応子供向け書籍ですが、時折むずかしい漢字や言い回しが出てくるので高学年向きかな?
★★★
  
牛若丸は名探偵!
源義経とタイムスリップ探偵団

著・楠木誠一郎
絵・村田四郎
講談社 青い鳥文庫 新書 2005
  タイムスリップ探偵団人気シリーズの最新刊!牛若丸が×××になっちゃったのは、わたしたちのせいだったの?
仲良し中学生三人組がいろんな時代の偉人たちと出会う「タイムスリップ探偵団」シリーズの源平編。ボケとツッコミトークが冴えわたる中学生三人組、美少年?なのに「飴ちゃんあげまひょか〜」と関西のオバチャンみたいになっちゃう牛若丸、そしてそんな牛若丸にメロメロになっちゃう弁慶(なぜなら牛若丸は実は…だから)など、みんなやたらキャラが濃くておかしい!終盤には清少納言や安倍晴明、水戸黄門など各時代のクセモノ…もとい偉人達も総出演してテンヤワンヤの展開に。シリーズものですが、この一冊だけでも義経物語パロディとして楽しく読めます。
★★★
  
魔女探偵団
千年のラブストーリー

作・藤真知子
画・岩本真槻
岩崎書店 フォア文庫 新書 2006
  お祭りの日に出会った若武者は時をこえてやってきたウシワカだった!
アヤカ、ビミ、ジンの小学生三人組「魔女探偵団」が活躍するシリーズの源平編。お祭りの日にアヤカの下駄の鼻緒を直してくれた謎の美少年は平安時代から時をこえてきた「ウシワカ」だった!タイムスリップする途中ではぐれてしまった義理の姉・トクコを探しにやってきたというウシワカの時代錯誤な言動にアヤカたちはふりまわされますが…。美少年てんこもりのファンタジックなストーリー、キラキラかわいいイラスト、キャピるん!とはじけた文章…夢見る乙女たちの願望にがっちり応えてくれるうれし恥ずかしの一冊です。少女達はうっとりと、いい大人達はのたうちまわりながら読みましょう。
★★★
  
決定版・心をそだてる
はじめての日本の歴史
名場面101

監修・小和田哲男
講談社 大判ソフトカバー 2006
  「知っておきたい日本史のいろは」をテーマに、史実だけにかぎらず、語りつがれている有名な伝説も掲載。/現代の一流作家・画家による質の高い文章と絵で構成。お子さまの豊かな感性をはぐくみます。/さらにくわしい説明や資料をまとめたコラムつき。豊富な情報でお子さまの「もっと知りたい!」にこたえます。/本書でとりあげた出来事がひとめでわかる年表と、昔の国名と現在の都道府県名入り地図で理解をたすけます。
日本史上の選り抜き名場面101シーンを平明な文章と豊富なイラストでわかりやすく紹介した、オールカラー268ページのずっしりとリッチな一冊。コラムや年表、日本地図も載っていて大人でも十分に楽しめる内容です。義経の物語は「牛若丸と弁慶、運命の出会い」「決戦、壇ノ浦の戦い」「弁慶の仁王立ち」の3シーン、トータル16ページ。(文・西本鶏介/絵・田口智子)義経のイラストが実に優しげで美しい!私はこのイラストのためだけにこの本を買いました。
★★★★
 

絵本
タイトル
著者
出版社 形態 発表年(初出)
絵本 弁慶

絵・赤坂三好
文・谷真介
金の星社 ハードカバー 1986
  すぐよめる!すべてわかる!怪力無双の荒法師・武蔵坊弁慶の壮絶な生涯 日本人に愛され続ける源義経の栄光と悲劇 誰もが知っている名場面すべてが描かれた絵巻物語
五条大橋での牛若丸との出会いから奥州での壮絶な最期まで、武蔵坊弁慶の波乱万丈の人生を描いた本格派「時代絵巻」絵本。端的な文章とダイナミックな版画タッチの絵が印象的。ことに無数の兵がひしめく合戦シーン、弁慶立往生のクライマックスは息をのむ迫力です。
★★★
  
<京の絵本>
牛若丸

絵・箱崎睦昌
文・牧村則村
「京の絵本」刊行委員会 ハードカバー 1999
  不滅のヒーロー源義経の熱血少年時代!
日本画の実力派と児童文学の新鋭が創った美術本として大人も楽しめる「京の歴史絵本<平安建都1200年協会協賛図書>」シリーズ全10巻のうちの一冊。パンフレット大の絵本で、純和風の美しい絵が大判で楽しめます。物語は、牛若の誕生から、成人して頼朝のもとにかけつけるまでの明るく華やかな部分のみ。ページ下にはさりげなく英訳も載っててお得。
★★★
 
名作バイリンガル絵本
USHIWAKAMARU
日本昔話・牛若丸
講談社 ハードカバー 2000
  七歳になった牛若丸は、やさしい母とわかれ、山の中のくらま寺にあずけられました。ある日、みしらぬ坊主があらわれ、こんなことを告げたのです。「若さま、あなたの父君は、平家にほろぼされた源氏の総大将…」
なつかしのテレビアニメ「日本昔話」がかわいい小ぶりの英語絵本になりました。もちろん日本語の原文も添えられており、英文には注訳つきという、至れり尽くせりのバイリンガル絵本。また絵柄もシンプルで見やすく、チビでキュートな牛若丸、バイキンマンばりに歯をむいたワルな弁慶、すべてがかわいい。キャラクターグッズにしてほしい。
★★★★
  
新・講談社の絵本J
牛若丸

画・近藤紫雲
講談社 B5ソフトカバー 2002
  昔なつかし「講談社の絵本」シリーズの復刻版。古風で格調高いタッチの牛若義経にうっとり。これぞ日本人が古来から愛し続けてきた牛若丸の正しき姿です。常盤の都落ちから鞍馬での修行、弁慶との出会い、奥州下り、伊勢三郎との出会い、そして頼朝のもとに馳せ参じる!ところで物語了…。あら…?この後からが面白いのに!タイトルが「牛若丸」だからしょうがないんですが。
★★★★
  

かえるの平家ものがたり

絵・斉藤隆夫
文・日野十成
福音館書店 ハードカバー 2002
  源氏沼で楽しく暮らしていたかえるたちは、沼の平和を乱す平家森の「むねもり」猫をやっつけようと総決起!とくさの弓に松葉の矢、くるみの殻のかぶとをかぶり、バッタの馬にまたがっていざ出陣。ところが強い平家ねこ!かえるの力では太刀打ちできない(そりゃそうだ)。困り果てる源氏沼の主「よりとも(とのさまがえる)」、侍大将「よしなか」たち。そこへ小さなかじかがえるの男の子「うしわかまる」が妙案を思いつく!野草の戦装束にめいめい身を包んだかえるたちの多種多様なデザイン、ユーモラスなしぐさがたまらなくカワイイ。源平ファン、かえるフェチ、ともに絶対買いの一冊です。
★★★★★
  
日本の物語絵本
義経と弁慶

絵・赤坂三好
文・谷真介
ポプラ社 ハードカバー 2005
  兄頼朝のもとで平氏を討った義経には、父のように兄のようにつきしがたう弁慶がいた。「義経記」の悲劇の英雄物語
「絵本弁慶」と同じ作者による、「義経記」ベースの義経物語。牛若丸の鞍馬入山から弁慶との出会い、平泉での最期まで、ドラマチックな名シーンがすべて盛り込まれていて読み応えあり。鮮やかで力強い絵と淡々としたかざりけのない文章が逆に無常観をさそい心に沁みます。
★★★
  
繪本 義経ものがたり

絵・村上豊
構成・文・桑原茂夫
講談社 大判ソフトカバー 2006
  美少年?乱暴者?頭脳明晰な戦術師?/現代の物語絵師村上豊が描く「義経物語」30場+巻末・オリジナル画
週刊ビジュアルブック「週刊義経伝説紀行」に連載されていた「新・義経物語」が一冊の絵本にまとめられました。主役義経をはじめ平家の面々、木曾義仲、また文覚のエピソードなど源平時代の名シーンが幅広く取り上げられていて、義経物語というよりは平家物語絵本という感じ。義経ファンにはちょっと物足りないかも?村上氏の描かれる素朴で優雅でどこかコミカルな源平絵巻は一見の価値ありです。巻末には村上氏・桑原氏の対談も収録。
★★★
  
よいこのアニメ絵本D
(読んで聴いて学ぶ英語)
うしわかまる

ダイソー
大創産業 CD本 ――
“100均のダイソー”が出してる「よいこのアニメ絵本(CD付き)\300」シリーズの1冊、「うしわかまる」。日本語・英語の二ヶ国語CDと絵本がセットになった、情操教育と英語学習に最適な1冊です。絵柄も子供が喜びそうなコロコロしたかわいいキャラクターで見やすいし、これで300円はお得。絵本以外にも100円のぬりえシリーズなどが出てます。牛若丸・義経の名を学校で教えなくなったこの時代、こういう手軽な絵本でいい、我ら大人が子供達に牛若・義経物語をしっかり語り伝えてゆかねばなりません。それが我々日本人の使命ですっ!(大マジ)
★★★
まんが日本昔ばなし
絵本文庫シリーズ
「牛若丸」

編・川内彩友美
  
二見書房   ハガキサイズ絵本  2006
  テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」のミニ絵本文庫シリーズ新装改訂版(4冊セット)。その第15巻(最終巻)に「牛若丸」が収録されてます。台紙ケース中央の小窓から修行中の牛若丸がのぞいてるのが嬉しい!ほか収録されてるのは「田植え地蔵」「宝の下駄」「天福地福」の3冊です。
★★★
 

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