細胞診検体提出方法

検査材料 提出方法 標本作製上の注意点 固定方法 スライド枚数 染色法
婦人科          (膣・頸部、子宮体内膜など) 塗抹標本 塗抹後、直ちに固定 湿潤固定 1枚 パパニコロウ染色
喀痰 塗抹標本 血痰部、透明用白濁部、ゼリー状粘液部などから、微量ずつ小豆大量の検体を取り、均等にすり合わせる  (すり合わせ回数は3回を限度とします) 湿潤固定 2〜4枚 パパニコロウ染色
尿 保存液に沈渣を混和後、  塗抹標本 遠心後の沈渣量に応じて標本作製を行ってください スプレー固定(湿潤固定) 1〜2枚 パパニコロウ染色
液状検体          (胸水、腹水、心嚢水、膵液、胆汁、関節液など) 塗抹標本              又は
保存液にバッフィコート(沈渣の上部)を混和後の塗抹標本
遠心後の沈渣量、および臨床診断に応じて、標本作製を行ってください 湿潤固定 1〜2枚 パパニコロウ染色
乾燥固定 1〜2枚 ギムザ染色
PAS染色
  針穿刺吸引検体   (乳腺、甲状腺、肺、前立腺、 リンパ節、軟部腫瘤など) 湿固定、乾燥標本各1枚       および               保存液での針洗浄液検体標本(塗抹標本作製後) 塗抹後、直ちに固定   乾燥固定標本作成後、保存液を吸引し、針内洗浄液の標本も作製してください 湿潤固定 2〜3枚 パパニコロウ染色
乾燥固定 1枚 ギムザ染色又はPAS染色
リコール 塗抹標本 遠心条件:800回転、5分温風にて急速乾燥 乾燥固定 1〜2枚 ギムザ染色
※細胞診は、パパニコロウ染色による診断が基本となっておりますので、必ず湿潤固定標本を提出してください。       ただし、髄液(リコール)や、造血器系(リンパ節など)の材料の場合には、ギムザ染色用の乾燥固定標本も併せて、ご提出ください。