ネットでは兎角「油温がー」と言われがちなM16A。
ここのところエンジンオイルに関してゴニョゴニョやっておりましたので、ここまでの分をまとめてみようかと思います。
まずはオイルの粘度の違いで油温の上昇に変化があるのか調べてみました。
使用したオイルは、BPバービスキュート 0W-20、モリドライブサイレントプラス 5W-30、カストロールマグナテック 5W-40の3種類。
SN規格の部分合成油で統一してみました。
テストはシンプルにリンクサーキットを15周して油温の変化を見るというもの。
結果の一覧がこちら
製品名 |
当日の気温 及び天候 |
走行開始時 油温 |
走行中の 水温 |
油温130℃到達 周回数 |
15周後の 油温 |
走行終了後の 油圧 |
バービスキュート 0W-20 |
20℃(晴れ) |
76℃ |
92〜95℃ |
10周 |
131℃ |
0.48kgf/cm3 |
サイレントプラス 5W-30 |
21℃(晴れ) |
74℃ |
93〜96℃ |
10周 |
131℃ |
0.59kgf/cm3 |
マグナテック 5W-40 |
24℃(曇り) |
78℃ |
94〜97℃ |
8周 |
134℃ |
0.68kgf/cm3 |
(面倒なのでここでは100kPa=1kgf/cm3という事にします)
実はマグナテック以外はメーター目視による確認ですので参考程度にしかなりません(^^;
気温等による差はありますが油温の上昇に粘度はほとんど関係ないようです。
正直、少しは変化あるんじゃないかと期待してたんですが・・・変わるのは油圧だけですね(^^;
M16Aの基準油圧は4000rpmで270kPa(水温の指定は記載が無かったのですが、おそらくサーモ開弁温度の88℃で問題ないと思われます)なので0W−20で問題無いと思いますが、走行後の油圧が不安なら5W−30を選択すればよいと思います。
K12のCR12は同じ5W−30のオイルでサーキット走行後も1kgf/cm3近い油圧を保ってましたので、M16Aの油圧の低さは興味深いです。
おそらくはフリクションロスの低減を狙っての事なんでしょうけど・・・最近のエンジンは皆こんなモンなんでしょうかね?
ちなみに、マグナテックでは全開時、最大で4.4kgf/cm3ほどの油圧が掛かっていました。
元々の油圧が低めの設定ですので高粘度のオイルとは相性がよくないかもしれません。
次に水温と油温の関係をもう少し分かりやすくするため、ヒーターのON、OFFで水温、油温に変化が出るのか実験してみました。
やり方は簡単で、置賜の某峠道の上りをヒーターON、OFFでそれぞれ走行するだけ(笑)一応、計測開始時の水温、油温はできるだけ近い値に合わせてから計測しています。(違法な速度を出さなくても、それなりにエンジン負荷の掛かる場所で計測しました 笑)
その結果が下のグラフです。
ん〜、水温の変化は認められますけど、油温は・・・正直微妙な結果ですねぇ。
実験場所に着くまでに油温が110℃近くまで上がっちゃったおかげで変化がわかりにくくなったのか、それともこんなモンなのか・・・
理屈の上では、水温が下がれば油温も下がるんですが・・・
水温も予想ほどの変化ではなかったですしねぇ。もう少し水温が低い方が良いのかな?
それとも、そもそも実験のやり方を間違えてるのか?
さて、どうしようか。