オイル交換における出力変化に関する考察 その2

先回交換したBPのminiCuteについての続きです。
まずはパワーチェックの表をご覧下さい

赤いグラフはXFー08、青はミニキュートとなります。

XFー08は8月に計測したデータ(外気温25℃)ですので出力値はあまり参考にはなりません。(元々路面状況や気象状況で誤差が出やすい計測法ですので)あくまでグラフの形を見てください。なお、ミニキュートの計測時の外気温は8℃。
ミニキュートでは3500回転前後での出力の谷間がほぼ消えているようです。これは粘度が低いおかげもあるでしょう。(気温低下による充填効率のアップというのもあるかとは思いますが)
外気温(正確には吸気温)の差を考慮に入れても4千回転以下の低速時には効果があるようですが、ピークパワーはさほど向上はしないのではないかというのが私の考えです。
なお、もっとも期待していた燃費は殆ど変化がありませんでした( ̄▽ ̄;
低粘度オイル=省燃費という図式は必ずしも正しくは無いのかも。

で問題はこの後に起きました。オイル交換後1500kmを過ぎた当りから、5千回転以降でパワーが出なくなってきたのです。
正確にはピークは5千回転手前に前倒しになって、それ以降の回転の伸びがなくなってきたんです。
確かに外気温もしくは吸気温度が下がるとパワーピークは低回転よりにズレてくるんですが、せいぜい500回転ほど手前にずれるのが普通。
それが1000回転近く手前に来ているのですから、これは何かあるなぁ・・・と。
これは私の推論ですが、ミニキュートに関しては高回転域を多用した場合の劣化が激しいのではないかと考え、それを実証すべく次の一手を打つ事にしました。

コイツです。

以前にも使用した事のあるモリドライブプラス。今回新たに3L缶が発売されていたのでコイツを注入してみます。
で、出来たグラフがこちら

赤のグラフがモリドライブ、青がミニキュートの直近のグラフです。

ミニキュートのグラフが上の物と比べて5500回転以降で落ちているのが確認できます。
そしてモリドライブのグラフはというと、大分綺麗な曲線を描いております。ちなみにXFー08でもこんなに綺麗な曲線グラフが出来た事はありません。
その分だけ滑らかに回転しているということか?恐るべしモリブデン添加物(笑)

今回の検証で、ミニキュートのような省燃費オイルでは高回転を多用した場合の劣化が早いというのがわかりました。まぁ普通に走っている分にはあまり問題にはならないとは思いますが高回転型エンジンには不向きではないかと思います。粘度については、0W-20でも高回転型エンジン向けの製品もありますのでこの場合あまり重要ではないのかも。(燃費も変わりませんでしたので)
ただし低粘度オイルの方が若干でも低速トルクが向上するようです。
でも高回転時の安定性ならXF-08ですねぇ。
しかし、このモリドライブのグラフは脅威ですね。これで耐久性もあればバッチリなんですけど。
まぁ3L缶の店頭価格は1550円でしたから(ミニキュートの半値以下!)コイツを短いサイクルで交換するという手もありますな( ̄▽ ̄)

TOPへもどる