電子制御スロットルに関する考察

スポーツ走行をされる方には何かと不評な電子制御スロットル。

アフターパーツメーカーさんはこんなグラフを出して、いかにも「レスポンス悪いですよ」というイメージを印象付けようとします。
おかげでスロットルコントローラーなんてものが良く売れているそうです。
だが、本当にそうなのだろうか?今更ながら考えてみた。


これはeマネのログから起こしたグラフですが、アクセルペダルを踏んでいるにも関わらず、スロットルが瞬間的に閉じるという現象が起きた時のデータです。
仕様なのか、バグなのか、スロットルの故障なのかは判然としませんが、確かにこういう現象が起きる事はたまにある。
傾向としては水温が低い状態(始動直後でエンジンがまだ冷えている状態など)にアクセルペダルをガバッと踏み込んだりしたときに割とよく起きるようです。
スロットルの洗浄を行えば症状が改善されるかもしれないんですが、K12に関してはスロットル洗浄を行うと余計不調になるケースもあるようですので、私の場合はとりあえずほったらかしです(笑)
上のグラフのケースですと、スロットル開度が下がる直前にインジェクターの噴射率もしくは噴射時間の低下が見られますので、何らかの補正制御が入っている可能性はありますね。

次に、電子制御スロットルでよく言われる「反応の遅れ」について。

これもeマネのログから起こしたグラフでギヤは2速で計測。スロットル全開まで約1.8秒といったところですか。
これによるとアクセルペダルを踏んでからスロットルが反応するまで、約0.1〜0.2秒ほどのタイムラグが出るようです。

でもこのグラフではチョットわかりにくいので、もう少しゆっくりアクセルペダルを踏んでみたのがこのグラフ。

スロットル開度30%あたりまではゆっくり目に開いているのは確かなようです。
でもアクセルペダルの電圧変化とスロットル開度は、ほぼ連動して動いているといっていいでしょう。

次にエンジン回転数とスロットル開度の変化を比較してみました。

意外な事に回転数はほぼ一直線に上昇しています。
という事は、エンジンが要求する空気を取り込むためのスロットル開度は確保されているという事?
考えてみれば、スロットルを開ければ即回転数が上がるというモンでもありませんから、「スロットルをムダに開けない」という事かも。

次にエンジン回転数とアクセル電圧を比較してみます。

エンジン回転数とアクセル電圧はだいぶ近い形で推移していると思われます。
もう少しゆっくりペダルを踏めば、エンジン回転数とアクセル電圧のグラフはもっと近い形になるでしょう。
まぁ、私のペダルの踏み方がヘタクソだったとも言えますが(笑)

ところで疑問なんですが、皆さん0.1〜0.2秒のズレを敏感に感じ取っていらっしゃるんでしょうか?
従来のワイヤー式のスロットルは時々ワイヤーの調整が必要だったと思うんですが、ワイヤーが伸びていた場合タイムラグが出ないんでしょうかね?
ペダル自体の遊びというのもありますし、ワイヤー式でもそれなりのタイムラグは出るのではないかと思うんですが。
要するに電制スロの反応の遅れというのは、「単なる思い込み」という部分もあるのではないかと思う訳です。

それにスロットル開度30%以下ではゆっくり開閉するのにも、理由があるのではないかと思います。
特に雪道のような路面状況が悪い時に感じるんですが、こういった状況であまり俊敏にスロットルが開いてしまうとかえって走りにくいんですよね。
低速域で微妙なアクセル操作が必要な場合は、むしろこの位のダルさで丁度良いのではないかと思うのです。
メーカーは万人向けのセッティングをしますから、どうしてもこのような設定になるのではないかというのが、私の考えです。
足りなきゃアクセルを踏み足せばいいだけの話ですしね。

個人的には、これはこれで良いという何ともありきたりな結論(笑)

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