●近代競馬150周年記念 第145回 天皇賞(春)(G1)● 4月29日京都11R 芝3200m、国際、定量、指定 4月28日更新 変更点 記念競走、祝日
【 過去10年経歴 】
【 考察 】 1.記念競走 2.出てきたオルフェーヴル 3.賞金減額G2 4.秋春連覇はあるのか 5.最終結論 1.記念競走 04年の「JRA創立50周年記念」事業についで、今年は「近代競馬150周年記念」事業が行われるJRA。 その中でこのレースに副題が付与された。 JRA創立50周年事業では、京都は菊花賞で副題付与されていたが、今回はこちら。 そこで今回は、あえてここに持ってきた意義を問いたい。 「天皇賞」の名前が歴史を云々というお話ならば、私との会話は間違いなく空転する。 「本格的な歴史を」とか「競馬の象徴で」ということも同様。 「なぜ、(誰もが知る)ダービーや有馬記念でしないのか?」という質問に回答できず、矛盾が解消されない。 解答なんざ、あってないようなものだが、あえて書くならば「ここにする必要があった」からと受け取りたい。 04年の「JRA創立50周年」の副題付与戦同様、この副題がつく天皇賞春は二度とない。 つまり、再現不可能なレースとして名を残すことになる。 そのレースに合わせたかのごとく出走するのがオルフェーヴル。 「阪神」スプリングS → 「東京」皐月賞。 ダービーから菊花賞までの3戦は相手がウインバリアシオンの1点張り。 古馬初対戦の有馬記念は取消戦。 WIN5初年をまとめてきたと同時に、再現不能な道を通ったこの馬。 「出番を与えるがために、記念競走化した?」とうがってみることもできる以上、この馬を外すことは難儀だろう。 (ここまで4月25日更新) 2.出てきたオルフェーヴル 前走で調教再審査処分を受けたオルフェーヴルが試験をパスし、出走する。 この馬が出走することで「前年ダービー1着馬」「前年有馬記念1着馬」、さらには「前年菊花賞1着馬」が出走するが、 それぞれの馬が出てきた年の天皇賞を振り返りたい。 なお、現在の4日目施行となった97年以降とする。 参考:前年ダービー1着馬出走年
参考:前年有馬記念1着馬出走年
参考:前年菊花賞馬出走年
前年にG1を2つ以上制した有馬記念馬が出てきた年は全勝。 こうなると、1番人気がほぼ確定の状態でもあり、オルフェーヴルは外せなくなる。 また、ネオユニヴァース以外の前年ダービー馬は全て連対。 菊花賞前に古馬G1出走歴(宝塚記念4着)を持つのがマイナスに作用したと受け取れば、こちらもプラス。 さらに、今年のG1は前走[地]ステップ戦レース1着馬が勝っていない。
こうなると、阪神大賞典の負けはここへの伏線とも受け取れる。 (ここまで4月26日更新) 3.賞金減額G2 今年からG2以下の賞金が減額された。 前項目と重なる部分があるが、減額賞金[地]ステップ戦(いわゆる[指定]戦)勝ちの馬が未勝利。 フェブラリーSは[地]ステップ戦はあれど、優先権を与えていないことを踏まえると、減額賞金ステップ戦勝ち馬の出番はゼロ。 ネコパンチ(日経賞)、ショウナンマイティ(大阪杯)が回避する中で出てきたギュスターヴクライはどうなるのだろうか。 参考:本年G1と[地]ステップ戦1着馬
ちなみに、今年のように日経賞と大阪杯の1着馬が回避した天皇賞となると、08年。 この年は1K増で阪神大賞典を制したアドマイヤジュピタが大外枠から勝った。 4.秋春連覇はあるのか 昨秋の天皇賞を制したトーセンジョーダンが秋春連覇を目指して出走する。 その天皇賞が「9日目」施行であり、ここを制しても何らおかしくないが、秋春連覇を目指した馬は01年以降では2頭。 01年に勝ったテイエムオペラオーと08年2着のメイショウサムソン。 ともに今回と同じ祝日で行われた天皇賞で連対。 さらには、昨年春のこのレースを勝っている。 そのため、純粋な秋春連覇を目指す馬となるとこの馬が初めてだが、出番ゼロとは言い難い。 今年からG2以下の基礎重量が1K減となったため、背負うことすらままならなくなった58Kでの連対歴はプラスだろう。 5.最終結論 1番人気の前年有馬記念1着馬。 さらには、今年の傾向に沿うように減額賞金G2を負けてここに来たオルフェーヴル。 再現不能なレースを経験してきたこの馬にとって、記念競走化したここは出番だろう。 人気だが、この馬から入りたい。 相手筆頭は枠のゾロ目となるトーセンジョーダン。 昨年の9日目天皇賞勝ちを買う。 ついで、前年1着馬ヒルノダムール。 01年以降、前年連対馬が何らかの意味を持って出てきていることが気になる。 参考:前年天皇賞春連対馬出走年(01年以降) 00年 1着テイエムオペラオー → 01年1着 03年 2着サンライズジェガー → 04年1着同枠 05年 2着ビッグゴールド → 06年1着同枠 07年 1着メイショウサムソン → 08年2着 09年 1着マイネルキッツ → 10年2着 10年 2着マイネルキッツ → 11年着外 11年 1着ヒルノダムール → 12年 ? 最後に、3歳時はオルフェーヴルの相手を常に務めたウインバリアシオンをあげ、この4頭で終わりたい。 【 買い目 】 馬連流し 計3点 【 結果 】 単勝万馬券決着 1着 -- 01 ビートブラック(14人気) 2着 ○ 16 トーセンジョーダン(3人気) 3着 × 11 ウインバリアシオン(2人気) ----- 11着 ◎ 18 オルフェーヴル(1人気、2着同枠) 【 再考 】 14番人気のビートブラックが抜け出して馬券はハズレ。 今回は記念競走のためオルフェーヴルで問題ないと考えての予想だったが、この結末ではどうしようもない。 過去に日経賞が単勝万馬券を出したことが2度あったが、98年のテンジンショウグン、00年のレオリュウホウ。 ともに天皇賞に出走し、レースは阪神大賞典1着馬の出番、馬番5番の連対で終わった。 今回は阪神大賞典1着馬ギュスターヴクライ、5番を背負ったジャガーメイルの両馬とも出番なし。 日経賞で波乱を演出した勝ち馬ネコパンチが出てこなかったことも、この結末に対する引き金となったのだろうか。 継承といえばトウカイトリックが昨年(2着同枠馬)についで連対枠入りしたが、そこまで考えろというのは無茶な話です。 |