●第29回 フェブラリーステークス(G1)● 
    2月19日東京11R ダート1600m、国際、定量、指定

    2月18日更新
    変更点 WIN5発売
15 トランセンド 57 藤田 10 ワンダーアキュート 57 和田
11 ダノンカモン 57 福永 09 エスポワールシチー 57 武豊
× 16 テスタマッタ 57 岩田      

【 過去10年経歴 】
回数 年、日程、条件   変更点 当日変更 1着馬名
19回 02年 2東8ダ16、混、定、指、2場       アグネスデジタル
20回 03年 2中8ダ18、混、定、指、2場   代替中山ダ1800、馬単・3連複発売
定量規定変更
  ゴールドアリュール
21回 04年 1東8ダ16、混、定、指、2場   代替戻り、定量規定変更   アドマイヤドン
22回 05年 1東8ダ16、混、定、指、2場 8歳なし 3連単発売   メイショウボーラー
23回 06年 1東8ダ16、混、定、指、2場       カネヒキリ
24回 07年 1東8ダ16、国、定、指、2場   国際化   サンライズバッカス
25回 08年 1東8ダ16、国、定、指、2場 5.10.11歳なし     ヴァーミリアン
26回 09年 1東8ダ16、国、定、指       サクセスブロッケン
27回 10年 1東8ダ16、国、定、指、2場     当日番組変更あり
取消、枠連ゾロ目
エスポワールシチー
28回 11年 1東8ダ16、国、定、指、2場       トランセンド
29回 12年 1東8ダ16、国、定、指、2場   WIN5発売    

【 考察 】
 1.はじめてのWIN5とトランセンド 2.[地]馬の出走 3.ヒラボクキングの回避 4.最終結論

 1.はじめてのWIN5とトランセンド

 昨年の皐月賞で始まったWIN5も間もなく1年。
 フェブラリーS、高松宮記念、桜花賞で新馬券発売が一周することになる。

 このレースも新馬券1年目ということから見ていきたい。

 これまでの馬単、3連単発売初年となった03年、05年は1番人気馬の勝利。
 (ちなみにワイド発売初年の00年は1番人気キングヘイローは13着と惨敗したが、1番人気で単勝が5.1倍もついていた。)

 そうなると、人気となるであろうトランセンドには追い風。
 さらに、この馬は「何かの初年」は異様なまでの強さを見せている。

 参考:トランセンドの全重賞(JRAのみ)
年、レース名、着順 変更点
09年 京都新聞杯 9着 国際化、Jpn2→G2、11R施行→10R施行
09年 レパードS 1着 新設戦、降着あり
09年 エルムS 4着 代替新潟4日ダ1800、祝日、国際化、Jpn3→G3
09年 武蔵野S 6着 当日8R⇔9R
10年 アンタレスS 8着 賞金減額(39→38)
10年 東海S 2着 中京ダ2300→京都ダ1900、賞金減額(55→53)、取消
10年 みやこS 1着 新設戦
10年 JCダート 1着 3場開催化、ステップ戦みやこS創設初年
11年 フェブラリーS 1着  
11年 南部杯 1着 東京開催
11年 JCダート 1着 WIN5発売初年

 国際化元年となった芝の京都新聞杯は出番がなかったものの、他のリニューアルされたダート戦では出番有り。
 ならば、新馬券発売初年となるここも出番で、JCダートと合わせて連覇を果たすのではないだろうか。

 さらに補うとすると、今年も東京大賞典、川崎記念をパスしてJCダートから直行。
 昨年も表で触れたが、これまた出番が来る。

 参考 JCダートから直行した馬のフェブラリーS成績(01年以降)
着、馬名 JCダート 前年G1 前年Jpn1 前年G2.3 前年Jpn2.3
01年 2着 ウイングアロー  2着 フェブ、JCダート2着   ブリーダーズ  
03年 着外 アドマイヤドン  3着   JBC    
04年 1着 アドマイヤドン  2着 JCダート2着 JBC、南部杯 エルムS  
06年 1着 カネヒキリ  1着 JCダート ダービーGP、JDD ユニコーンS、武蔵野2着  
10年 1着 エスポワールシチー  1着 JCダート 南部杯、かしわ記 マーチS  
11年 1着 トランセンド  1着 JCダート   東海S2着、みやこS2着 日テレ2着
6着 クリールパッション  6着     エルムS  
12着 オーロマイスター  11着   南部杯 エルムS2着  
12年 ? トランセンド  1着 フェブ、ドバイWC2着
JCダート
南部杯
JBCクラシック2着
   

 JCダート連対から直行で消えた過去なし。
 ここまでを見る限り、この馬には逆らえそうもない。

 (ここまで2月14日更新)

 2.[地]馬の出走

 船橋のナイキマドリードが出走を予定している。
 
 参考:[地]出走年のフェブラリーS(全馬57K化した04年以降)
  1着馬 G1、Jpn1実績 2着馬 G1、Jpn1実績
04年 アドマイヤドン JBCクラシック、南部杯、JCダート2着 サイレントディール (全戦重賞、G1出走歴あり)
06年 カネヒキリ JCダート、ダービーGP
ジャパンダートダービー
シーキングザダイヤ 川崎記念2着、東京大賞典2着
JCダート2着、南部杯2着
フェブラリーS2着
07年 サンライズバッカス (全戦重賞、G1出走歴あり) ブルーコンコルド 東京大賞典、JBCマイル
南部杯、かしわ記念2着
08年 ヴァーミリアン 東京大賞典、JCダート、JBCクラシック ブルーコンコルド 南部杯、かしわ記念、
帝王賞2着、フェブラリーS2着
11年 トランセンド JCダート フリオーソ 川崎記念、帝王賞
東京大賞典2着、JBCクラシック2着
 (赤字は前年フェブラリーS出走歴あり)

 勝ち馬を見ると、06年のカネヒキリに3歳限定の500万下、同じく3歳限定のオープン特別(端午S)出走歴があるが、それ以外は全て重賞。
 裏返せば、古馬条件歴を持つ馬に出番は来ない。

 2着馬を見ると、こちらも全戦重賞だが、2着歴まででJRAではすべて未勝利。

 過去1年間JRA未勝利の馬というと、芝から転戦するスマイルジャックと[地]ナイキマドリード。
 そして、連対馬は過去1年内にG1格出走歴を持っている以上、上り馬の出番は来ないと受け取りたい。

 3.ヒラボクキングの回避

 最終登録は済ませていた平安Sの勝ち馬ヒラボクキングが回避した。
 平安Sが行われた第1回京都開催は7日間開催。
 ちなみに、前回7日間開催となった07年。勝ち馬サンライズバッカスは平安S2着馬だった。

 そして、07年は年間を通してこの開催で賞金加算歴を持つ馬がG1を走ったことは記憶に新しい。

 しかし、勝ち馬が出て来ないことで話は変わることが考えられる。

 これにより、ステップ戦勝ち馬として出走するのは根岸S勝ちのシルクフォーチュンのみ。

 参考:平安S勝ち馬不在のフェブラリーS(01年以降)
1着馬 前走 2着馬 前走 備考
02年 アグネスデジタル 香港C1着 トーシンブリザード 東京大賞典3着  
09年 サクセスブロッケン 川崎記念3着 カジノドライブ アレキサンドライトS準1着 3場開催
10年 エルポワールシチー JCダート1着 テスタマッタ 川崎記念3着 当日番組変更有

 3場開催となった09年以外はG1格勝ち馬の出番。
 東京大賞典、川崎記念の勝ち馬スマートファルコンがお約束のごとく欠場した以上、トランセンドで仕方なさそう。

 4.最終結論
 
 JCダート勝ちから直行、平安S勝ち馬ヒラボクキング回避。
 スマートファルコン不在で唯一の前年G1格勝ち馬となったトランセンドを外す要素がどこにもない。

 史上初となる連覇をあっさりと成し遂げるとみて、この馬を◎。

 相手だが、昨年が日本テレビ盃のコピー決着(フリオーソ)を見せたように、同じ馬を使ってくるものとみたい。

 JCダート、南部杯で相手となったダノンカモン、ワンダーアキュート。
 さらには、7日間開催化した平安Sで加算したエスポワールシチー。

 押さえに枠のゾロ目となるテスタマッタ。
 おとなしくこの4頭で。

【 買い目 】 馬連流し 計4点
 

【 結果 】
1着 × 16 テスタマッタ(7人気)
2着 -- 03 シルクフォーチュン(4人気)
3着 ○ 10 ワンダーアキュート(2人気)
-----
4着 ▲ 11 ダノンカモン(5人気)
7着 ◎ 15 トランセンド(1人気、1着同枠)

【 再考 】
 リニューアル初年に出番を持ち、JCダート1着からの直行ローテを評価した◎トランセンドは7着(1着同枠)に終わった。
 
 参考:前年1着馬のフェブラリーS
年、馬名 着順 前走 他G1格 1着馬 前走
00年 メイセイオペラ 着外 東京大賞典11着 帝王賞 ウイングアロー 平安S5着
01年 ウイングアロー 2着 JCダート1着 南部杯2着 ノボトゥルー 根岸S1着
02年 ノボトゥルー 3着 根岸S2着   アグネスデジタル 香港C1着
05年 アドマイヤドン 着外 有馬記念7着 JBCクラシック、帝王賞等 メイショウボーラー 根岸S1着
06年 メイショウボーラー 2着同枠 根岸S7着   カネヒキリ JCダート1着
09年 ヴァーミリアン 着外 東京大賞典2着 JBCクラシック サクセスブロッケン 川崎記念3着
10年 サクセスブロッケン 3着 東京大賞典1着 南部杯2着 エスポワールシチー JCダート1着
12年 トランセンド 1着同枠 JCダート1着 南部杯、JBCクラシック2着等 テスタマッタ 根岸S3着

 このレースは同一馬の連覇を認めていないが、その歴史を覆すことはなかった。
 最低限ともいえる連対枠入りだけの結果となったが、この馬は過去1年以内に公営G1(Jpn1)未勝利(南部杯は東京施行)。
 そして前走1着だからこそ、ここで踏みとどまれたのだろう。

 勝ち馬を見ると、昇格初年となった00年のウイングアロー以外は前走1着馬か3着馬。
 前走3着馬はダートG1(Jpn1)既勝馬であり、同枠に前走1着馬。

 今年はG1既勝馬は8枠2頭以外ではエスポワールシチーのみ。
 
 その一方、2着に入ったのが根岸S勝ちのシルクフォーチュン。
 「近代競馬150周年記念」の副題戦、さらには今年から1着賞金が減額されたが、その減額戦を唯一勝った馬。

 今年の象徴としての馬だったのだろう。

 平安S勝ち馬の回避が気になり、考察2.であげたが、ここは裏目。
 3場開催のため、条件上がりが来たとして消した09年と同様、前走3着→1着での決着だった。

 前走3着馬として勝ち馬が唯一の出走、さらには、根岸Sがここに与える影響。
 それらも、もう少し見ておく必要があったのかもしれない。
このページ最上段へ  トップページへ