●第143回 天皇賞(春)(G1)●
     5月1日京都11R 芝3200m、国際、定量、指定

     4月30日更新
     変更点 10R→11R、番組発表後変更
04 ローズキングダム 58 武豊 06 ペルーサ 58 横山典
08 マイネルキッツ 58 松岡 05 ジェントゥー 58 ブフ
× 09 トゥザグローリー 58 四位 × 15 エイシンフラッシュ 58 内田

【 過去9年経歴 】
回数 年、日程、条件   変更点 当日変更 1着馬名
125回 02年 3京4芝32、牡牝、定、指 7歳上なし     マンハッタンカフェ
127回 03年 3京4芝32、牡牝、定、指   馬単・3連複発売   ヒシミラクル
129回 04年 3京4芝32、牡牝、定、指       イングランディーレ
131回 05年 3京4芝32、牡牝、国、定、指   国際化、3連単発売
(ステップ戦阪神大賞典賞金増額)
  スズカマンボ
133回 06年 3京4芝32、牡牝、国、定、指   (ステップ戦3レース別定規定変更) 9R⇔10R ディープインパクト
135回 07年 3京4芝32、牡牝、国、定、指     祝日施行 メイショウサムソン
137回 08年 3京4芝32、国、定、指   セン馬出走可 祝日施行、3R⇔5R アドマイヤジュピタ
139回 09年 3京4芝32、国、定、指 9歳なし 11R→10R
(ステップ戦大阪杯11R→10R)
祝日施行
JRAプレミアム
マイネルキッツ
141回 10年 3京4芝32、国、定、指     当日番組変更あり ジャガーメイル
143回 11年 3京4芝32、国、定、指   10R→11R
(日経賞1週遅れ阪神、大阪杯11R施行)
番組発表後変更  

【 考察 】
 1.壊れたレース 2.エイシンフラッシュの出走 3.「定量」58K 4.最終結論

 <1.壊れたレース>

 当初は10Rで予定されていたが、プチ薄暮競馬が中止されたため9R〜12Rが変更されて、11Rに組まれることになった。

 いかなる理由であれ、当初の番組表通り行われなくなった以上、それに見合った対策が求められる。

 6月まで新潟開催が行われることが決まったため、高松宮記念から安田記念までの全G1がこれに該当するので、注意してみる必要もあるでしょう。

レース 変更点等 1着馬   2着馬  
高松宮記念 中京→阪神、2場開催 キンシャサノキセキ 前年1着
オーシャンS2着
サンカルロ 阪神C1着
桜花賞 10R→11R
TR優先権非行使あり
マルセリーナ エルフィンS1着 ホエールキャプチャ クイーンC1着
皐月賞 1週遅れ、中山→東京
TR優先権全馬行使
オルフェーブル スプリングS1着
(阪神移設)
サダムパテック 弥生賞1着

 [指定]ステップ戦勝ち馬が全て揃った高松宮記念、皐月賞はステップ戦連対馬、揃わなかった桜花賞はステップ戦以外の組を起用している。

 ステップ戦3レースの勝ち馬は全て出走予定の今回。
 それなら、勝ち馬3頭を含む連対馬5頭で終わる競馬なのだろうか。

 (ここまで4月26日更新)

 そして、昨年、一昨年は日経賞1着馬が天皇賞で2着に入線しているが、この2年は「京都10R」。
 11Rに変わる今年は同じような結果にはならない、と考えている。

 <2.エイシンフラッシュの出走>

 昨年のダービー馬エイシンフラッシュが出走するが、前年ダービー馬が天皇賞を制することは基本的にはない。
 それだけ、このレースの関門は厚い。

 ただ、それで終わりというわけにはいかないので、前年ダービー馬が出てきた年の天皇賞はどうだったのかを少し考えたい。

 参考:前年ダービー馬出走の天皇賞(春) (01年以降)
1着馬 前走(直前加算) 2着馬 前走(直前加算)
02年 マンハッタンカフェ 日経賞6着
(有馬記念1着)
ジャングルポケット 阪神大賞典2着
04年 イングランディーレ ダイオ記念2着 ゼンノロブロイ 日経賞2着
06年 ディープインパクト 阪神大賞典1着 リンカーン 日経賞1着
07年 メイショウサムソン 大阪杯1着 エリモエクスパイア 日経賞10着
(ダイヤモンドS2着)
 (馬名赤字は前年ダービー馬)
 
 前年ダービー馬が出てきて敗れたのは02年のジャングルポケット(2着)、04年のネオユニヴァース(着外)の2回。
 あとは全て連対した。

 ステップ戦勝ちを求めているように見えるが、ネオユニヴァースが大阪杯1着で敗れている。
 
 あと、昨年までの3年間は出ていない(ウオッカ、ディープスカイ、ロジユニヴァース)が、この3年間は「Jpn1」で行われていたので、それらを排除する目的があったとも考えられる。

 「3歳」初年のジャングルポケット、3連単初年のディープインパクト、ダービーデー12R化初年のメイショウサムソン。
 ダービーでそれそれの幕開けを飾ったのなら、今回も出番はある。

 しかし、逆に馬単初年のネオが負けたのは?と考えると、気になるのは2点。
 ・ 当年のダービーが8Rと9Rを入れ替えていた
 ・ ダービー2着馬も出走してきた。(天皇賞2着馬)

 本来なら国際化元年で出番だろうが、ダービーは取消戦となったうえに、2着馬ローズキングダムも参戦する。
 これで立場が逆転したと扱うこともできるだろう。

 (ここまで4月27日更新)

 参考:前年ダービー連対馬の天皇賞春(「3歳」ダービー馬が出走する02年以降)
前年ダービー馬、天皇賞成績 3歳秋 対古馬 前年ダービー2着馬、天皇賞成績 3歳秋 対古馬
02年 ジャングルポケット 2着   ジャパンC
阪神大2着
     
04年 ネオユニヴァース 着外   大阪杯 ゼンノロブロイ 2着 神戸 日経賞2着
05年       ハーツクライ 着外(2着同枠)   大阪杯2着
06年 ディープインパクト 1着 神戸
菊花賞
有馬記2着
阪神大
     
07年 メイショウサムソン 1着 神戸2着 大阪杯      
08年       アサクサキングス 3着(1着同枠) 神戸2着
菊花賞
 
11年 エイシンフラッシュ ? 神戸2着   ローズキングダム ? 神戸
菊花2着
ジャパンC
(空欄は不出走)

 エイシンには古馬加算歴がないことが気になる。
 それならば、3歳時に対古馬G1勝ちを持つローズキングダムを上ととりたい。

 <3.「定量」58K>

 安田記念、宝塚記念とともに古馬は定量58Kを背負う春秋の天皇賞。
 3歳馬が出走しないため、「58K」の記載で始まるのはこのレースだけになる。

 それもあり、前年連対馬に求めるものは非常に大きい。
 同じ58KG1でいくつ連対歴を重ねようが、前年のこのレースでの出番のほうが上。

着、馬名 前年連対歴
01年 1着 テイエムオペラオー 前年1着、天皇賞秋1着など
04年 1着同枠 サンライズジェガー 前年2着
06年 1着同枠 ビッグゴールド 前年2着
08年 2着 メイショウサムソン 前年1着
10年 2着 マイネルキッツ 前年1着

 ステップG2など他のレースで58K連対歴を持つ馬はごまんといるが、出番があったりなかったり。これほどはっきりしたものはない。

 今年も前年2着のマイネルキッツが顔を出す。3年連続となった発表後の当日番組変更。
 そういうところでの「出番」があるからこそ、出てきたのではないだろうか。

 <4.最終結論>

 ステップ戦も本番も全部変更されたが、最も大きなものは日経賞の阪神2400施行だろう。

 「会場を変更して行ったステップ戦が1つある」。

 古馬戦では06年のスプリンターズSが直近になるだろう。
 中京代替戦セントウルSを2着に負けた外国馬テイクオーバーターゲットが制した。

 同じことをするのなら、会場を変更した日経賞2着のペルーサ。
 この馬は昨年秋の天皇賞2着歴、同枠外国馬、58K連対歴……と気になる点は多い。
 
 もう1つ考えられるのはG1既勝馬で2K増、そしてステップ戦負け。
 それなら、日経賞3着のローズキングダム、エイシンフラッシュになるがエイシンは古馬加算歴がないので評価を下げる。

 あとは前年連対馬で出走するマイネルキッツの意義を問いたい。

 この3頭を上と見る。

 本命は3歳時に古馬G1を勝ったことを評価して、ローズキングダム。
 相手にペルーサ、同枠馬に不安があるマイネルキッツは3番手とする。

 暮れの中日新聞杯以降、あり得ないレースばかり制するトゥザヴィクトリーのまとめ上げ。
 この時期に来日した外国馬ジェントゥーに加えて、対古馬戦未連対はマイナスだろうがエイシンを押さえる。

 ただ、何か引っかかるものがある。
 どっかで1頭取り消すとか、そんなことがあっても何らおかしくない。
 
【 買い目 】 馬連 4.5.6.8ボックス、4-9.15 計8点


【 結果 】
1着 -- 02 ヒルノダムール
2着 × 15 エイシンフラッシュ
3着 -- 03 ナムラクレセント
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6着 ▲ 08 マイネルキッツ
8着 ○ 06 ペルーサ
11着 ◎ 04 ローズキングダム

【 再考 】
 違和感が抜けないままでしたが、最後に書いた「引っかかるもの」。

 これを解消するために、ギリギリに競走除外が起きてローズキングダムが突き抜ける。
 そんな形を予想してましたが、何もなくゲートが開いた時点で違ったことが判明しました。

 これまでになかった結末を見せるこの春のG1戦線。
 ここも例にもれず大阪杯組でのワンツー。

 勝ったヒルノダムールはここと同じ10R→11R化大阪杯勝ち、2着に取消戦ダービー馬のエイシンフラッシュ。
 考えられない形ではないが、ヒルノは58K歴なし、エイシンは対古馬加算歴なしを軽視した結果。

 いずれにしても、マイネルキッツを上位評価していた以上、ドモナラズな結末でしたが、日経賞負けの時点で評価を下げるべきだったかもしれません。
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