● 優駿牝馬(第72回 オークス)(G1) ● 5月22日東京11R 芝2400m、3歳、国際、牝、定量、指定 5月21日更新 変更点 当日番組変更あり
【 過去9年経歴 】
【 考察 】 1.ステップ戦の扱い 2.レーヴディソールがいない 3.トライアル後の加算歴 4.本年のG1戦線 5.最終結論 <1.ステップ戦の扱い> ご存じのとおり、フェブラリーS以外のG1競走は何らかの変更が行われた。 しかし、オークスはどうだろうか。 桜花賞が11R施行となり、トライアルのフローラSこそ1日目に移される変更はあったが、 これまでのようにトライアルが西へ……というようなことはない。 その桜花賞はアネモネS中止の中で行われたレース。 受け入れ方1つで解釈は変わるが、オークスそのものの大枠の変更はないと考えると、 これまでとは違った流れを起こすレースとも受け取れる。 <2.レーヴディソールがいない> 桜花賞前に故障したレーヴディソール。 わかっていることだが、「阪神JF1着馬がいない」という事実を確認しておきたい。 「指定」が導入された95年以降、前年の阪神JF(旧阪神3歳牝馬S)1着馬が出なかったオ ークスは95年、96年、07年。 95年は[指]戦が前年の2歳戦に導入されていないので割愛し、96年と07年を見ると、奇妙 な形が浮かんでくる。
・ 桜花賞で優先権を得た1枠の馬が連対。 ・ 3つ用意されているオークストライアルのうち、1着馬が出てきたのは1レースのみで、その馬が2着。 ・ 桜花賞前の3歳牝馬OP1着歴を持つ馬が1着。 ただし、今年はトライアル3レースの1着馬は全馬出走予定という点で違いを見せることも考えられる。 ちなみに、桜花賞前に3歳牝馬OPクラスの1着歴を持つのは、桜花賞連対のマルセリーナ(エルフィン S)とホエールキャプチャ(クイーンC)の2頭のみ。 桜花賞組の競馬となるのだろうか?ということを視野に入れておく必要があるだろう。 (ここまで5月17日更新) ただ、これまでのマルセリーナはトライアルを使わずに、別定戦エルフィンSから桜花賞へ直行。 こんなローテの馬が出てきたのは、「前代未聞」を求めているように思える今年ならではのこと。 そんな解釈もできるが、トライアルをパスした桜花賞馬は04年ダンスインザムード、06年キストゥヘヴンと オークスで沈んだことは覚えておきたい。 <3.トライアル後の加算歴> 気になる馬としてあげたいのが、グルヴェイグとサイレントソニック。 それぞれ、矢車賞、平場戦と最終トライアルのスイートピーS後に500万を勝って、ギリギリ滑り込んだ。 こういう馬が出てきた年のオークスには気になる流れがある。 参考:スイートピーS終了後の賞金加算歴保有馬が出てきた年のオークス
トレンドハンターの引退で、今年は優先権馬が全馬揃わない。 その揃わない年をさらに「オークスTR」出走歴の有無でさらに2つに分ける。 出走歴あり → 1頭は連対枠入り 出走歴なし → 出番なし 今のままなら今年は後者だが、今年のG1は今までになかったことを見せてきた。 今回も継続するのなら、ここで出番が来てもおかしくないだろう。 (ここまで5月19日更新) <4.本年のG1戦線> オークスの変更点は大きく2つ。 ・ トライアルのフローラSが日曜→土曜。 ・ 当日の最終レースに被災地支援競走が組まれた関係で、当日の番組変更あり。 このレースはこれまでのG1と違う点が1つある。 高松宮記念以降に行われた今年のG1は、ステップ戦か本番のどちらか(もしくは両方)に開催地 の変更・キャンセルといったできごとがあった。 だからこそ、これまでは前代未聞の結末を用意してきた。 しかし、今回はそのようなことがないので、今年の傾向はいったん終わると考えたい。 <5.最終結論> ブログの週中考察で桜花賞連対馬について触れた。 2冠牝馬を生み出した03年(スティルインラブ)、09年(ブエナビスタ)、10年(アパパネ)。 いずれも桜花賞トライアル連対から道を歩んだこともあるが、トライアルをパスした桜花賞馬には ここでの出番が来ていない。 03年は桜花賞、オークスともに取消戦。 09年、10年は再現不能な「Jpn1」阪神JF勝ちを持っている。 今年の桜花賞も「アネモネSなし」で行われた再現不能戦。 しかし、桜花賞は変われどオークスは前年そのままの優先権枠、レース形式を受け継いだ以上、 マルセリーナの2冠は厳しいのではないか?と受け取り、この馬の評価を下げる。 かわって狙いたいのが、桜花賞2着馬のホエールキャプチャ。 ブログにも記載したが、桜花賞2着からオークス連対を果たしたのはこの10年間で3頭。 05年1着のシーザリオ、08年2着のエフティマイア、09年2着のレッドディザイア。 いずれも「オープン1着歴あり」「桜花賞トライアル未出走」を併せ持っていた。 クイーンC勝ちから桜花賞へ直行したローテを今回は買い、この馬を◎としたい。 相手は前述した3年全てが、桜花賞TRで優先権を獲得し、桜花賞に挑んだ馬を相手としたため、 唯一、両レースとも優先権を獲得したメデタシを筆頭。 さらに、今年の資格賞金額を見ると、桜花賞1着馬が賞金1位馬ではない。 (1位馬はホエールキャプチャ) そのような形のオークスは99年と07年。 ともに桜花賞馬に出番は来ず、桜花賞組と後の加算歴を求める形の枠構成となっていた。 桜花賞後の加算歴を持つ枠からトライアル勝ちのバウンシーチューン。 優先権獲得に加えて、同枠に桜花賞後の加算歴を持つピュアブリーゼ。 唯一、開催地変更重賞加算歴を持つハブルバブル、桜花賞馬マルセリーナは最後の押さえとしたい。 【 買い目 】 馬連流し 計5点 【 結果 】 1着 -- 04 エリンコート 2着 △ 18 ピュアブリーゼ 3着 ◎ 12 ホエールキャプチャ ----- 11着 ○ 02 メデタシ 17着 ▲ 03 バウンシーチューン(1着同枠) 【 再考 】 桜花賞に縁もゆかりもなかった2頭の決着を見せた。 今回の出走馬で桜花賞に出ていない馬のみで組まれた枠は、2.3.8の3枠。 そのうちの2つで決まったことを再確認する必要がある。 アネモネSを中止したことで、桜花賞への優先権は例年の「8」から「6」に減った一方、オークスへの優先権枠は「9」のまま。 一時的な変更となった桜花賞を、本体変更のないオークスが受け入れることはない、ということでしょう。 もう1つは、カルマートの存在。 トライアル後の加算歴を気にしたが、トライアル後に初勝利を飾ったこの馬が抽選を突破して出走してきたことで、 桜花賞までではなく、「後」に注目しなさいという示唆があったと受け取るべきでした。 |