●第16回 NHKマイルカップ(G1)●
     5月8日東京11R 芝1600m、3歳、国際、定量、指定

     5月7日更新
     変更点 当日番組変更あり、ファルコンS、NZT阪神施行
03 エイシンオスマン 57 後藤 04 エーシンジャッカル 57 岩田
13 グランプリボス 57 ウィリア 08 プレイ 57 柴田大
× 06 ダンスファンタジア 55 北村宏 × 10 フォーエバーマーク 55 吉田豊

【 過去9年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
7回 02年 3東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指   4R→5R→6R テレグノシス
8回 03年 1東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指 馬単・3連複発売   ウインクリューガー
9回 04年 2東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指     キングカメハメハ
10回 05年 2東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指 3連単発売   ラインクラフト
11回 06年 2東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指     ロジック
12回 07年 2東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指 表記G1→Jpn1   ピンクカメオ
13回 08年 2東6芝16、3歳、牡牝、混、定、指     ディープスカイ
14回 09年 2東6芝16、3歳、牡牝、国、定、指 国際化、Jpn1→G1 降着あり ジョーカプチーノ
15回 10年 2東6芝16、3歳、牡牝、国、定、指   当日番組変更あり ダノンシャンティ
16回 11年 2東6芝16、3歳、牡牝、国、定、指 (ファルコンS、NZT阪神施行) 当日番組変更あり  

【 考察 】
 1.前代未聞の結末 2.負け残りの集い? 3.エイシンオスマンのキャリア 4.56K加算歴 5.最終結論

 <1.前代未聞の結末>
 桜花賞は前走非トライアル勝ち、皐月賞は弥生賞とスプリングS1着馬どうしの組み合わせ、天皇賞は前走大阪杯組……と、桜花賞から後(つまりは大震災で番組変更後)のG1はこれまでになかった結末を見せた。

 [地]ステップ戦のファルコンSとトライアルのNZTが阪神へ移設されたうえに、当日の番組も発表後に変更されている今回。
 ここも同じような結末が待っているのだろうか?

 ちなみに、これまでにありそうでなかったのは、
 ・ NZTの1着馬と3着馬
 ・ ファルコンS1着馬とNZT優先権保有馬
 ・ 前走丸指定(G1とそのステップ戦)以外 
 ・ 前走3歳500万(今年は抽選待ち)
 
 ただ、今年は前走が毎日杯1着馬や、前走クラシックトライアルで優先権を獲得したような馬はいない。

 阪神NZTの時点でありえない話なので、そこを持ち込んでくる可能性は否めないが、皐月賞と違って本番の移設はないので、何らかの違いを見せてくることだろう。

 参考資料:NHKマイルC連対馬前走と備考(赤字はNHKマイルCへの優先権)
1着馬前走 2着馬前走 備考 G1勝ち馬 出馬備考  
96年 毎日杯1着 弥生賞2着     クラシック優先権馬あり  
97年 NZT1着 NZT2着 枠連ゾロ目 朝日杯    
98年 NZT1着 2歳500万1着        
99年 マーガレット1着 NZT1着        
00年 NZT7着 NZT4着 NZT1着不出走      
01年 毎日杯1着 NZT14着        
02年 スプリングS2着 スプリングS3着 NZT2着不出走   クラシック優先権馬あり  
03年 毎日杯8着 NZT1着        
04年 毎日杯1着 皐月賞4着   朝日杯 クラシック優先権馬あり ダービー優先権馬あり
05年 桜花賞1着 桜花賞3着   桜花賞 クラシック優先権馬あり オークス優先権馬あり
06年 NZT3着 NZT2着   朝日杯 クラシック優先権馬あり  
07年 桜花賞14着 皐月賞6着     クラシック優先権馬あり オークス優先権馬あり
08年 毎日杯1着 皐月賞6着 NZT3着不出走 朝日杯 クラシック優先権馬あり  
09年 NZT3着 スプリングS2着     クラシック優先権馬あり  
10年 毎日杯1着 NZT2着     クラシック優先権馬あり  
11年   朝日杯 クラシック優先権馬あり  

 <2.負け残りの集い?>

 前述したように毎日杯勝ち馬がいないが、出走予定馬を見ると、毎年1頭は出ている1800m以上の重賞勝ち歴を持っている馬がいない。

 これは本来は大手を振って3歳最高峰への東京優駿(優駿牝馬)へ向かうべきキャリアを持つ馬がいないことを意する。

 こんなケースは03年と05年の2回あるが、ともに賞金額1位馬の枠が勝った。
 今年はグランプリボスだが、この馬はブログでも触れたように、京王杯、朝日杯FSと国際化元年のレースを制している。

 これを見る限り、当日変更のある今回は出番がないはず。

 しかし、よくよく見ると、2着馬はともにリアルインパクト。
 同じ馬を相手にしたところを見ると、空洞化を図ったとも考えられる。

 該当2年はともにクラシック出走歴があったが、グランプリボスにはない。
 こうなると、皐月賞(桜花賞)出走歴を持つ馬と同枠になったら注意する必要があるだろう。

 <3.エイシンオスマンのキャリア>
 
 ブログで先にふれたが、先のグランプリボス以外に注目したいのがエイシンオスマン。

 「阪神」NZT勝ちで権利獲得→皐月賞→NHKマイルC。

 最初からして異質のキャリアだが、「優先権を獲得してからもう1走した」ことを考えたい。

 この流れはNZT出走後に皐月賞最終登録が行える今年ならではのできごと。
 例年では連闘になるため、できないが、今年は1週遅れたことがプラスに傾くことも考えられる。

 3歳春の段階で、このような馬は手元に資料のある96年以降では7回。

年、レース 着、馬名 2走前 前走 1着馬 前走
96年 優駿牝馬 16着(隣枠2着) カネトシシェーバー 桜花賞4着 端午賞3着 エアグルーヴ チューリップ賞1着
(桜花賞不出走)
96年 東京優駿 3着(1着同枠) メイショウジェニエ 皐月賞3着 青葉賞5着 フサイチコンコルド すみれS1着
97年 皐月賞 1着 サニーブライアン 弥生賞3着 若葉S4着    
97年 東京優駿 16着(隣枠1着) フジヤマビザン 皐月賞3着 青葉賞2着 サニーブライアン 皐月賞1着
99年 優駿牝馬 5着(隣枠2着)フサイチエアデール 桜花賞2着 4歳牝特2着 ウメノファイバー 桜花賞6着
02年 東京優駿 1着 タニノギムレット 皐月賞3着 NHK3着    
04年 東京優駿 12着(隣枠1着) コスモサンビーム 皐月賞4着 NHK2着 キングカメハメハ NHKマイルC1着
11年 NHK ? エイシンオスマン NZT1着 皐月賞8着
 
 赤字とした2レースは優先権を1頭で2枚獲得したケースで、今回とは別になる。

 さらに、2走前のトライアルでは1着加算歴、そして前走掲示板漏れ(8着)のケースも見当たらない。
 ただし、自身の枠か隣の枠が連対。牝馬限定戦の優駿牝馬以外は1着枠で出番もありそうに見える。

 ちなみに、自身が連対した97年皐月賞は同枠にシャコーテスコ(スプリングS3着)、02年東京優駿はダイタクフラッグ(皐月賞4着)がいた。

 優先権保持馬(NZT2.3着馬)と同枠にならない限り、隣の枠に出番ということだろうか。

 <4.56K加算歴>

 過去の連対馬を見ると、ここでは重賞を含む56K連続加算歴を連対馬に求めているケースが多い。
 56Kというと、3歳の基礎重量。

 同距離G1の朝日杯、阪神JFとは基礎重量が違うので、その点を明確に分類しているとも考えられます。

 そういった馬に出番がなかったのはゾロ目開催となる第11回までさかのぼるが、今回該当していたノーザンリバーが回避した。

 これで該当馬はNZT2着歴を持つエーシンジャッカルのみ。
 同じような馬を2頭出さないために回避したのだろうか。

 <5.最終結論>

 考察で入れたエイシンオスマンが同じく優先権を持つエーシンジャッカルと同枠配置となった。
 しかも、NZTの1.2着馬での枠構成。

 97年、06年、09年とNZT1着馬が2.3着馬のどちらかと同枠配置になったときは、全て連対枠と化した。
 ならば、今回も狙いたい。

 ◎はNZT1着馬エイシンオスマンで、2枠のゾロ目が大本線。

 3番手はクラシック組と同枠にならなかったことが気になるが、グランプリボス。

 押さえにクラシック組のプレイ、ダンスファンタジア、フォーエバーマークを。

【 買い目 】 単複3、枠連、馬連流し 計11点


【 結果 】
1着 ▲ 13 グランプリボス
2着 -- 17 コティリオン
3着 -- 01 リアルインパクト
-----
4着 ◎ 03 エイシンオスマン
9着 ○ 04 エーシンジャッカル

【 再考 】
 これまでのNHKマイルCになかった朝日杯1着馬の勝利、そして、前走別定G3で2着歴を持つ馬が2着。

 終わってみれば、今年の傾向を綺麗に受け継いだが、こうなったらお手上げ。
 
 2枠にNZT連対馬が同居したので、今回は97年以来となるNZT連対馬による枠連ゾロ目決着。
 もしくは06年(第11回)のようなNZT組での決着を予想していた。

 しかし、そうならなかった。

 考えられるのは、97年はNZTも枠連ゾロ目決着。しかもNHKと同じ枠連7-7。
 今年はNZTがゾロ目ではなかったうえに、エイシンオスマンが皐月賞を挟んだ。
 プラスと見ていたことが逆効果に働いたのだろうか?
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