● 東京優駿(第78回 日本ダービー)(G1) ●
     5月29日東京11R 芝2400m、3歳、国際、牡牝、定量、指定

     5月28日更新
     変更点 10R→11R、2場→3場、番組発表後変更
05 オルフェーヴル 57 池添 11 デボネア 57 デットーリ
06 クレスコグランド 57 浜中 01 ウインバリアシオン 57 安藤勝
× 02 サダムパテック 57 岩田 × 17 ユニバーサルバンク 57 福永

【 過去9年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
69回 02年 4東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 9R施行→10R施行   タニノギムレット
70回 03年 2東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 馬単・3連複発売 8R⇔9R ネオユニヴァース
71回 04年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場     キングカメハメハ
72回 05年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 3連単発売   ディープインパクト
73回 06年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 11R施行日→12R施行日   メイショウサムソン
74回 07年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 表記G1→Jpn1   ウオッカ
75回 08年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場 JRAプレミアム   ディープスカイ
76回 09年 3東4芝24、3歳、牡牝、定、指、2場     ロジユニヴァース
77回 10年 3東4芝24、3歳、国、牡牝、定、指、2場 国際化、Jpn1→G1、優先権変更
(青葉賞 3→2、プリンシパルS 2→1)
  エイシンフラッシュ
78回 11年 3東4芝24、3歳、国、牡牝、定、指 (皐月賞東京施行) 2場→3場、10R→11R
番組発表後変更
 

【 考察 】

 1.「東京」の皐月賞&勝ち馬オルフェーヴル 2.優先権馬が揃わない 3.デボネアの存在 4.グランプリボスがいない 5.最終結論

 <1.「東京」皐月賞&勝ち馬オルフェーヴル>
 
 ご存じのとおり、ダービーへの最有力路線となっているうえに、上位4頭に優先権を与える皐月賞。
 今年は震災の影響で東京施行となった。
 
 この春のG1は、2月のフェブラリーS、先週のオークス以外はステップ戦、もしくは本体の開催地変更が行われ
 ているが、その変更の有無が結果に影響を与えたことは言うまでもない。

レース名 本体変更 ステップ変更 結果概略
高松宮記念 (中京→阪神)3場→2場   初の連覇
桜花賞 10R→11R、3場→2場 アネモネS中止
報知杯FR 1週遅れ
トライアル未出走馬の組み合わせ
皐月賞 1週遅れ 中山→東京 スプリングS 1週遅れ 中山→阪神 阪神施行スプリングS1着馬の制覇
ステップ戦1着馬の組み合わせ
天皇賞春 10R→11R 日経賞 中山2500→阪神2400 大阪杯組で連対席独占
NHKマイル   NZT 中山→阪神 朝日杯1着馬の初制覇
ヴィクトリア   福島牝馬S 福島→新潟 前走古馬混成戦未連対馬の制覇
東京優駿 10R→11R、2場→3場 皐月賞 1週遅れ 中山→東京  
 注:( )は震災前から変更が確定

 おのおののレース史にこれまでになかった結末を見せているが、今回も同じことがあってもいいだろう。

 ダービーが10R化してから、連対していないのは

 ・「前走青葉賞、プリンシパルS、京都新聞杯負け」
 ・「皐月賞4着優先権」 ←(去年の2着馬が皐月賞4着なので訂正します)

 といったところ。
 本来、G1以外の負けは許されないように思えるが、何でもありの今年は来てもおかしくない。

 その「東京」皐月賞を制したオルフェーヴル。

 4日目初年のきさらぎ賞3着、「阪神」スプリングS勝ちから「東京」皐月賞勝ち。

 この流れを見ると、突発的な1度限りの重賞を勝つ役割を担っているとも考えられる。

 今年は「11R」のダービーという前代未聞のケースになったが、2冠となるのだろうか?

 気になるのは直前の別定戦が、きさらぎ賞3着と連を外していること。
 直前の別定戦で連を外したままダービーで連対できた馬は04年2着のハーツクライのみ。

 この点は引っかかります。

 (ここまで5月24日更新)

 参考:皐月賞馬、NHKマイルC1着馬のダービー成績
皐月賞馬、ダービー着順 皐月賞TR 別定戦 NHK1着馬、ダービー着順 別定戦
02年 ノーリーズン 着外 若葉S (出走歴なし) テレグノシス 着外  
03年 ネオユニヴァース 1着 スプリング きさらぎ (不出走)  
04年 ダイワメジャー 着外 スプリング 3着 (出走歴なし) キングカメハメハ 1着 毎日杯
05年 ディープインパクト 1着 弥生賞 若駒S (不出走)  
06年 メイショウサムソン 1着 スプリング きさらぎ2着 ロジック 着外 アーC2着
07年 ヴィクトリー 2着同枠 若葉S (出走歴なし) (不出走)  
08年 (不出走)     ディープスカイ 1着 毎日杯
09年 アンライバルド 着外 スプリング 若駒S ジョーカプチーノ 着外 ファルコンS
10年 ヴィクトワールピサ 3着(2着同枠) 弥生賞 (出走歴なし) ダノンシャンティ 取消 毎日杯
11年 オルフェーヴル ? スプリング シンザン2着 (不出走)  

 <2.優先権馬が揃わない>

 今日になって皐月賞3着のダノンバラードが出走回避を表明した。
 これで優先権を持つ馬が全て揃わなくなったが、そんなダービーは01.04.06.08年。

不在優先権 1着 前走 2着 前走  
01年 皐月賞1着
青葉賞3着
プリンシパル1着
ジャングルポケット 皐月賞3着 ダンツフレーム 皐月賞2着 1着同枠NHK1着
2着同枠青葉賞2着
04年 皐月賞3着 キングカメハメハ NHK1着 ハーツクライ 京都新聞1着 1着枠優先権なし
2着同枠皐月賞1着
06年 青葉賞2着 メイショウサムソン 皐月賞1着 アドマイヤメイン 青葉賞1着 2着同枠京都新聞1着
08年 皐月賞1着 ディープスカイ NHK1着 スマイルジャック 皐月賞9着 1着枠優先権なし
2着同枠青葉賞1着

 NHKマイルC、皐月賞どちらかの1着馬が入った枠に出番が来ている。
 今年はNHKマイルC1着馬がいないので、01年、06年をサンプルとするならば優先権組の枠で終わる。
 
 本命戦となるのだろうか……。
 
 (ここまで5月25日更新)

 <3.デボネアの存在>

 今回、避けられないのは、デットーリが1週限定で短期免許を取得してまで騎乗するデボネアの存在。
 
 これにより、ダービーでは初となる「外国人馬主(H.H.シェイク モハメド)×外国人騎手」の組み合わせになった。

 この組み合わせを、仮想外国馬として考えたい。

 もちろん、外国馬が日本のクラシックに出走したことはないので、この手の馬の出番は初めて。

 外国産馬(いわゆるマル外)に開放された初年の01年。
 NHKマイルCを楽勝したクロフネと青葉賞勝ちのルゼルが挑み、クロフネは1着同枠のポジションを得た。

 今回、初の仮想[外]として扱うなら出番ありだろう。
 
 <4.グランプリボスがいない>

 朝日杯FS、NHKマイルCを制したグランプリボスがこちらに来ることはなかった。
 裏返せば、G1格を勝っている馬は皐月賞馬のオルフェーヴルのみ。

 NHKマイルC1着馬不在の東京優駿(01年以降)
1着 G1   別定 2着馬 G1  
03年 ネオユニヴァース 皐月賞 スプS きさらぎ ゼンノロブロイ   青葉賞
05年 ディープインパクト 皐月賞 弥生賞 若駒S インティライミ   京都新聞
07年 ウオッカ 阪神JF、桜花2着 チュー2着 エルフィン アサクサキングス NHK11着  

 今年は牝馬不在のため、サンプルとするなら03年、05年。
 ともに、皐月賞のステップ戦勝ちから2冠となった。

 <5.最終結論>

 大震災の影響で新潟開催が加えられ3場開催となったうえに、「東京11R」で行われる東京優駿はおそらく最初で最後。

 今年の「阪神」スプリングSから「東京」皐月賞が再現されることはないだろう。

 そんな1回限りのレースを連勝したオルフェーヴルがここでも出番が来ると見たい。

 直前に出走した別定戦のきさらぎ賞を3着と負けていることは気になるが、きさらぎ賞は日程変更した初年。
 それを負けることが必要だった、と考えるなら納得もいく。

 相手は「国際化元年」の昨年に初めて出てきた「皐月賞4着」のデボネア。
 前述したように仮想[外]として初の出走がどう出るかを見たい。

 その後は、枠のゾロ目となるうえに、大震災後しか加算歴を持たないクレスコグランド。
     
 プリンシパルSで優先権を得たトーセンレーヴが青葉賞も使っていた。

 ブログの週中考察でも書いたが、トライアルを2走して優先権を取った馬が出てきた年は02年、08年、09年の3回。

 いずれも青葉賞組に出番が来ているので、ウインバリアシオンと、その同枠で皐月賞のコピーとなるサダムパテック。

 あとは、再現性のない形を見せている今年。
 今年は何でもありの面が否めないが、それならば万年2着で1勝馬のままのユニバーサルバンクを押さえたい。

【 買い目 】 馬連流し 計5点


【 結果 】
1着 ◎ 05 オルフェーヴル
2着 △ 01 ウインバリアシオン
3着 -- 07 ベルシャザール
-----
5着 ▲ 06 クレスコグランド
12着 ○ 11 デボネア
( 馬連3380円 )
(参考:単勝300円、馬単4540円)

【 再考 】
 オルフェーヴルが2冠を達成した。

 こちらでも、ダノンバラードの回避やグランプリボスの不在から、オルフェーヴルが主役を担うことを示唆した。
 ただ、今回はブログの週中考察で取り上げたこと、そのままで終わった。

 ブログではオルフェーヴル、サダムパテック、トーセンレーヴの3頭について触れた。

 その中では、トーセンレーヴの「ダービー出走への執念」が最も大きかっただろう。
 青葉賞3着から連闘してプリンシパルS勝ち。

 京都新聞杯ではなく、あえて優先権を取りに行ったことで「トライアル2度走り」の馬が出ることになった。
 これで、青葉賞1着馬ウインバリアシオンのいる1枠に出番が回ってくる。

 ※参考:ダービーへの優先権付与レースを「2走」した馬
    ([地]優先権のみのNHKマイルCは除く)
年、該当馬 TR 1着馬 TR 2着馬 TR
02年 ヤマノブリザード 皐月10→青葉3 タニノギムレット 皐月賞3着
同枠皐月賞4着
シンボリクリスエス 青葉賞1着
08年 ベンチャーナイン 皐月13→プリ1 ディープスカイ (NHK1着馬) スマイルジャック
皐月賞9着
同枠青葉賞1着
09年 アントニオバローズ 皐月9→プリ2 ロジユニヴァース 皐月賞14着
同枠青葉賞1着
リーチザクラウン 皐月賞13着
同枠皐月賞3着
11年 トーセンレーヴ 青葉3→プリ1 オルフェーヴル 皐月賞1着 ウインバリアシオン 青葉賞1着
同枠皐月賞2着
  (優先権:09年まで 皐月4、青葉3、プリンシパル2、10年以降 皐月4、青葉2、プリンシパル1)

 オルフェーヴルが京都新聞杯1着馬と同枠、ウインバリアシオンが皐月賞2着馬と同枠。

 あまりも見え透いた形に見えたので、勘ぐってしまったため手を広げる形となったが、
 この流れをキッチリと読めたので、十分です。

 惨敗が続いていたので、たまにはこういうことも必要ですね。
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