●第144回 天皇賞(秋)(G1)● 10月30日東京11R 芝2000m、国際、定量、指定 10月29日更新 変更点 WIN5発売、8日→9日
【 過去9年経歴 】
【 考察 】 1.3歳なし 2.9日目開催 3.牝馬の存在 4.58K 5.揃った勝ち馬 6.最終結論 1.3歳馬不在 登録段階から3歳馬がいない天皇賞になった。 国際化されてから3歳馬がいない年は07年、09年とあるが、ともに58K連対歴を持つ馬が制した。 参考:3歳馬不在の天皇賞秋(国際化(05年)以降)
これを見ると、「指定ステップ戦連対馬vs前走58KG1連対枠入り馬」の図式が成り立つ。 前者はアーネストリー、ゲシュタルト、ダークシャドウ、ローズキングダムの4頭。 一方、後者は宝塚記念2着のブエナビスタのみ。 ただ、よく見ると、「前走2着組」か「前走1着枠組」のどちらか。 ブエナビスタが前走2着ということから、唯一前走2着で出走するゲシュタルトになるが現在は除外対象。 そのため、別の視点から見る必要もあるだろう。 2.「9日目」開催 4年ぶりに「9日目」で行われるこのレース。 前回の9日目天皇賞は07年。1.でも出てきたが、メイショウサムソンの春秋連覇で幕を閉じた。 当時のメイショウサムソンのローテは、大阪杯1着→天皇賞1着→宝塚記念2着。 その後の夏番組や秋のステップ戦はパス。 しかし、今回は天皇賞春を勝ったヒルノダムールはいない。 3歳G1勝ち歴、古馬58KG1勝ち……そんな実績馬、今年はブエナビスタのみ。 メイショウサムソンが勝った春の天皇賞は祝日戦。 そういったキャリアを求めてくるのならば、降着戦となった昨年の天皇賞秋のブエナビスタ、ジャパンCのローズキングダム、 取消戦となった昨年の東京優駿勝ちのエイシンフラッシュといったG1馬がそろって出ている。 一方、競馬番組という大枠から今回を見たい。 競馬法で施行日数は288日(のべ)と定められており、今回の東京9日目に際してはどこかを削らなければいけない。 今年はどこが削られているかというと、震災当時の阪神開催。 震災の翌週、3月21日(祝)に阪神だけが1場開催を行った(メインはフィリーズレビュー)関係で1回阪神だけが7日開催。 同じように9日間化した07年は、1月京都、中山開催が7日間化したことの穴埋め。 そして、その年の天皇賞秋2着席はアグネスアークが座った。 この馬は、削られた1月京都開催で賞金加算歴(1000万伏見特別)を持ち、増やされた10月開催の毎日王冠2着。 増加も減少もした番組で揃って賞金加算歴を持つ馬だった。 今回は1回阪神開催で加算歴を持つ馬はゼロのため、そういった馬はいない。 一方、この9日間化した番組で賞金加算歴を唯一持つダークシャドウには注意しておく必要があるのではないだろうか。 (ここまで10月26日更新) 3.牝馬の存在 今回、これを欠いている段階で1番人気は去年に次いで牝馬ブエナビスタ。 その牝馬について考えたい。 過去の天皇賞秋で牝馬が連対したのは4回。 参考:牝馬連対年の天皇賞秋(01年以降)
結果を見る限り、枠に何か強烈な伝達事項があるように受け取れる。 同年と組むか、牡馬混成G1勝ち馬と組み、そのアシストがない限り連対枠に入っていない。 ブエナビスタの同枠馬は昨年の菊花賞馬ビッグウィーク。 「クラシック勝ち馬」、「本年未勝利」は共通しているが…… 4.58K このレースの負担重量は「3歳56K、4歳上58K、牝2K減」。 3歳馬はマイルCSと同じ、古馬牝馬は女王杯と同じだが、古馬牡馬はここでしか背負わない重量。 直前1年間に負担重量で賞金加算歴のない馬が勝ったのは、03年のシンボリクリスエスのみ。 ちなみに、この03年は3歳馬も牝馬も不在。 それどころか、天皇賞春、宝塚記念、さらにはステップ戦3レースの勝ち馬も全ていないという「ないないづくし」の顔ぶれ。 さらには翌年から3連単が発売。 振り返ると、「馬単発売期」の2年間をまとめるだけの馬だったのだろう。 ちなみに2着加算のみの馬で、勝ったのは04年のゼンノロブロイのみ。 この年も天皇賞春、宝塚記念の勝ち馬はいなかった。 今年は負担重量での加算歴を持つ馬は、10頭と古馬のみにしては多い方だが、1着加算は少なく、 ブエナビスタ、トーセンジョーダン、トゥザグローリー、アーネストリー、ミッキードリームの5頭にまで減る。 5.揃った勝ち馬 今年はステップ戦ともいえる、オールカマー、京都大賞典、毎日王冠1着馬が全て揃った。 そんな年は00.04.05.09年の4回。
国際化された05年以降は前走G2を勝った馬、2着に前走G1出走のG1馬とワンパターン。 前者がステップ戦勝ち馬3頭とトーセンジョーダン(札幌記念)、後者はブエナビスタとエイシンフラッシュ。 この中で気になるのは、最近全く出番のない京都大賞典組。 前述した04年2着のゼンノロブロイ以降、天皇賞での連対ゼロだが、今年は8頭立と枠連未発売で行われた。 前回8頭以下で行われたのは、02年(8頭)、その前は01年(7頭)。 この両年は勝ち馬(ナリタトップロード、テイエムオペラオー)が2着に入ったことは見ておきたい。 6.最終結論 前年の1着馬で、今年未勝利、宝塚記念2着から直行、同枠に同じ本年未勝利のG1馬、さらには今年は3歳馬ゼロ……。 あまりにもブエナビスタに綺麗に揃った以上、ここから入りたい。 詳細は割愛するが、定量戦札幌記念1着直行馬がいる年はG1馬の出番でもあり、そこはプラスと考える。 相手筆頭は前走G2組から、条件歴を持つ上に前走毎日王冠1着のダークシャドウ。 その後に8頭立となった京都大賞典勝ちのローズキングダム。 この3頭ボックスが本線。 あと、G1馬からは前走宝塚記念出走のエイシンフラッシュ、宝塚記念のコピーとなるアーネストリー。 今年出番のある本年1600万加算歴を持つミッキードリームを最後の押さえとしたい。 【 買い目 】 馬連 5.7.11ボックス、5-4.13.18 計6点 【 結果 】 1着 -- 12 トーセンジョーダン 2着 ○ 07 ダークシャドウ 3着 -- 08 ペルーサ ----- 4着 ◎ 05 ブエナビスタ 10着 ▲ 11 ローズキングダム 【 再考 】 結果的には完敗。 2.に記載したが、9日間化したこの東京開催で唯一の賞金加算歴を持つダークシャドウは2着と力走した。 これは読み通り。 単純にこの馬から入るべきだったが、それ以前に◎ブエナビスタという甘さがあった。 1.で、「指定ステップ戦連対馬vs前走58KG1連対枠入り馬」と書いた。 しかし、前走G1勝ち馬と、ステップG2を2着でクリアした馬がそれぞれいないことで、図式は不成立。 さらには、去年のショウワモダンと違って、同枠馬ビッグウィークが直近1年間未勝利。 こういうマイナス材料があったことは承知していたが、5.でも触れたように「2着なら」と見て買った自分の判断ミス。 一方で勝ったトーセンジョーダン。 騎手が外国人のピンナということで、仮想[外]とも扱え、国際化時代には最適。 そして、定量化した札幌記念の存在。 下表を作成したが、直近1年以内のG1、G2出走歴は必要だった。 参考:定量戦札幌記念1着から直行した馬と天皇賞
昨年、記念競走化したAR共和国杯1着、AJCCを枠連ゾロ目58Kでクリアし、震災明けの阪神大賞典を取消。 宝塚記念を走って年内G1出走をクリアしてから、11R化した札幌記念勝ち。 来年も再度9日目施行となることを嫌った面はあったが、再現性ゼロに近いレースばかり勝っていることを確認しておく 必要があったようです。 |