●ジャパン・オータムインターナショナル 第12回 ジャパンカップダート(国際招待)(G1)● 12月4日阪神11R ダート1800m、国際、定量、指定 12月3日更新 変更点 WIN5発売
【 過去10年経歴 】
【 考察 】 1.3歳馬不在と新馬券発売 2.出てこないナムラタイタン 3.トランセンドの通った道 4.上り馬の存在 5.最終結論 1.3歳馬不在と新馬券発売 登録の段階から3歳馬がいないレースになった。 そのような「世代抜け」があることから考えたい。 各世代を代表する馬が雌雄を決するのがG1の原点と考えている。 オリンピックでも何でも代表選手がけがをしたら出場を辞退するかというと、そうでもない。 必ずといっていいほど補欠選手が出場する。 しかし、今回はそういったことすら排除した。 これが意味することは何か。 「まともなレース」を勝ち上がった馬に出番はない、ということになる。 この秋のG1で見ても、そういったレースはスプリンターズSと天皇賞秋。 ともに、新馬券発売初年となった重賞を勝って直行した馬に出番が来た。 スプリンターズS1着 カレンチャン キーンランドC1着 天皇賞秋1着 トーセンジョーダン 札幌記念1着 勝ち馬2頭の前走も同じように3歳馬がいなかったが、今回はみやこSがそれに該当する。 さらに、過去10年を見ても5回あるように、JCダートは他のG1に比べてそうなることが多い。 その中でも、今回と同じ新馬券が発売された初年となる02年、04年を見ても気になることが。 02年のイーグルカフェ(七夕賞)、04年のタイムパラドックス(白山大賞典)と、勝ち馬の直前加算はいずれもG3勝ち。 そして、2着にリージェントブラフ(川崎記念)、アドマイヤドン(JBCクラシック)と交流G1勝ちを直前加算とする馬が来た。 今年は前者がエスポワールシチー(みやこS)、ヤマニンキングリー(シリウスS)の2頭。 後者は南部杯勝ちのトランセンドのみ。 みやこSは3歳馬不在のうえに取消戦。シリウスSは4歳馬がいなかった。 南部杯はご存じのとおり、東京代替開催と再現不能な形が揃った。 こうなると、人気となるであろう2頭の競馬なのだろうか。 (ここまで11月30日更新) 2.出てこないナムラタイタン ステップ戦の1つ、武蔵野Sを勝ったナムラタイタンが登録すらせずに回避した。 武蔵野S勝ち馬が出てこなかったのは、04.06.08年の3回。 04年 1着 タイムパラドックス JBCクラシック3着 2着 アドマイヤドン 前年2着、南部杯2着→JBCクラシック 06年 1着 アロンダイト 銀嶺S1着 2着 シーキングザダイヤ 前年2着、南部杯4着→JBCクラシック2着 08年 1着 カネヒキリ 武蔵野S9着 2着 メイショウトウコン 前年1着同枠、JBCクラシック3着 同枠 ヴァーミリアン 前年1着 前年のこのレースで連対枠入りした馬が絡んでいるが、該当4頭中、今年も出てきたのはトランセンド1頭のみ。 (ここまで12月2日更新) 3.トランセンドの通った道 昨年の1着馬で、今年も1番人気となったトランセンド。 この馬が通った道はある意味で独特。 初重賞を飾った09年のレパードSは1回限りの「新設重賞」。その後はエルムS4着、武蔵野S6着。 4歳となってからは、アルデバランSで賞金を積み、アンタレスS8着、東海S2着、日本テレビ盃2着。 新設されたみやこS1着を勝ってから、JCダートも連勝した。 今年は、フェブラリーS勝ち、ドバイWCで2着と力走し、初の東京施行となった南部杯勝ちのあと、JBCクラシック2着。 はじめてのもので出番が来る馬になっている。 今回はWIN5発売初年。ならば……。 4.上り馬の存在 今年の出走馬を見ると、前走で1600万を卒業したソリタリーキングが出走する。 古馬オープンに在籍した初戦がいきなりG1。 そんな形をこのレースで見せた馬は、この馬が4頭目。 参考:前走条件戦勝ち馬が出走した年のJCダート
2着馬は、当年のJBCクラシック最先着馬。 こうなると、トランセンドは消せなくなる。 これがあるから、スマートファルコンは回避したのだろうか。 あと、外国馬、海外遠征馬ゼロの06年以外は外国馬か海外遠征歴を持っていた。 こちらからもトランセンドが浮かんでくる。 5.最終結論 どこをどう切り取ってもトランセンドが残る流れ。 スマートファルコンの回避までもがこの馬に味方したように見える以上、おとなしく従わざるを得ない。 相手はこれまた人気だが、新馬券発売、3歳なしで行われたみやこS勝ちのエスポワールシチー。 そして、1で出てきたヤマニンキングリー。 その後は、トランセンド同様1年目の馬というのなら、今年創設されたJBCレディスクラシックを制したミラクルレジェンド。 枠のゾロ目となるトウショウフリークに、上り馬のソリタリーキングを押さえたい。 【 買い目 】 馬連流し 計5点 【 結果 】 1着 ◎ 16 トランセンド 2着 -- 09 ワンダーアキュート 3着 ○ 06 エスポワールシチー ----- 7着 ▲ 14 ヤマニンキングリー (参考:単勝200円) 【 再考 】 さまざまなステップ戦を経由した馬が一堂に会して雌雄を決するのが「G1」。 それを改めて思い知らされた。 軸としてあげたトランセンドが来たのは本文で触れた通りだが、問題は2着。 過去の出馬表をお持ちならご確認いただきたい。 それぞれの年の連対馬が、前年のこのレース以降の1年間で直接対決をしていたのは、02年と04年のみ。 02年は代替中山、04年はジャパンCと同日施行の変則施行年。 裏を返せば、東京、阪神の通常開催の年は直近1年間に対戦歴があってはいけないと考えられる。 トランセンドは、昨年のこのレースのあとは、フェブラリーS、ドバイWC、南部杯、JBCクラシックに出走。 この4レースのどこかに出走歴のあるのは、エスポワールシチー、ダイショウジェット、バーディバーディ、ダノンカモン。 さらに、連対馬を振り返ると、古馬で過去1年内の条件歴を持つ馬は連対ゼロ。 これで消すと残りは6頭(1.4.5.9.11.14)。 ここからならば、ワンダーアキュートを選ぶのは容易のはず。 過去のデータだけで十分に取れた馬券だったかと。 トランセンドにある、「東京」南部杯勝ちという再現不能な実績。 相手となったワンダーアキュートも、京都「東海テレビ杯」東海Sという来年からは消えるレースの1着歴がある。 (来年も東海Sはなぜか京都ですが、「東海テレビ杯」の冠は消えます) このあたりまで踏み込めれば、あっさり終わったレースでした。 |