●ジャパン・オータムインターナショナル 第36回 エリザベス女王杯(G1)●
    11月13日京都11R 芝2200m、牝、国際、定量、指定

    11月12日更新
    変更点 WIN5発売、ステップ戦府中牝馬S、G2昇格(来年は府中牝馬S土曜日開催)
14 ダンシングレイン 54 ムルタ 01 アヴェンチュラ 54 岩田
18 スノーフェアリー 56 ムーア 02 イタリアンレッド 56 浜中

【 過去10年経歴 】
回数 年、日程、条件   変更点 当日変更 1着馬名
26回 01年 5京4芝22、牝、国、定、指     8R⇔10R、9R⇔12R トゥザヴィクトリー
27回 02年 5京4芝22、牝、国、定、指   馬単・3連複発売   ファインモーション
28回 03年 5京4芝22、牝、国、定、指     9R⇔10R アドマイヤグルーヴ
29回 04年 5京4芝22、牝、国、定、指   3連単発売   アドマイヤグルーヴ
30回 05年 5京4芝22、牝、国、定、指       スイープトウショウ
31回 06年 6京4芝22、牝、国、定、指 6歳上なし 賞金減額(10000→9000) 取消、降着 フサイチパンドラ
32回 07年 5京4芝22、牝、国、定、指     取消 ダイワスカーレット
33回 08年 5京4芝22、牝、国、定、指   JAI組込   リトルアマポーラ
34回 09年 5京4芝22、牝、国、定、指       クィーンスプマンテ
35回 10年 6京4芝22、牝、国、定、指     取消 スノーフェアリー
36回 11年 6京4芝22、牝、国、定、指 6歳なし WIN5発売    
 (JAI……ジャパン・オータムインターナショナル)

【 考察 】
 1.女王に求めるもの 2.外国馬の存在 3.今年の番組 4.3歳馬 5.古馬 6.WIN5 7.最終結論 

 1.女王に求めるもの

 このレースの由来となった「エリザベス女王」。
 女王となるためには、男勝りのものがなければいけない。

 それは過去のこのレースが如実に物語っている。
 特に日本馬はG2以上の牡馬混成戦で連対実績を持つ馬が出てきたら即刻軸馬にできた。

 ブエナビスタがこちらに回ってこれば連軸鉄板だったが、残念ながらパス。

 そのため、逆解釈をしたい。
 つまり、「牡馬相手にはG3以下でしか出番のない馬たち」が集った年の女王杯はどうだったのか?
   
 参考:G2以上牡馬混成戦連対歴が直前1年間に「いなかった」年のエリザベス女王杯
1着 重賞連対歴 2着 重賞連対歴
02年 ファインモーション 秋華賞、ローズS ダイヤモンドビコー 府中牝馬S、中山牝馬S
03年 外国2頭 アドマイヤグルーヴ 秋華賞2着、ローズS スティルインラブ 秋華賞、優駿牝馬、桜花賞
04年 外国1頭 アドマイヤグルーヴ 女王杯、マーメイドS オースミハルカ 府中牝馬S、クイーンS
08年 外国2頭 リトルアマポーラ クイーンC カワカミプリンセス 府中牝馬S2着

 勝ち馬は3歳時に同じ京都のG1秋華賞出走、さらには重賞1着歴があった。
 2着馬には秋の重賞実績が求められている。

 ただ、それを蹴散らして余りある実績を持つのが香港Cを勝った前年1着馬のスノーフェアリー。
 さらには、去年のスノーフェアリー同様、英国オークス馬のタイトルを持つダンシングレインの両外国馬。

 これは項目を改めて触れたい。

 (ここまで11月8日更新)

 2.外国馬の存在

 「ジャパン・オータムインターナショナル」と銘打たれてからは毎年参戦する外国馬。
 昨年、本家英国オークスを勝ったスノーフェアリーが外国馬として初の連対を果たした。

 今年もそのスノーフェアリーと、今年の英国オークス馬ダンシングレインが来日する。

 去年は取消戦、さらにはアパパネの同枠馬だったことは一因として否めない。
 英国オークスを勝つこと、自身がG1馬であること、そして日本のG1馬の同枠となること。

 それらが必要なのか、それとも、昨年は単なる取消戦の総括としての出番だったかは今年判明することだろう。

 3.今年の番組

 さて、今年のエリザベス女王杯をとりまく番組を考えたい。

 桜花賞、オークスは発表後に当日の番組変更を行い、秋華賞は同日の東京開催を奇数開催日として施行した。

 来年、それは「ない」と仮定するなら、今年も来年も同じポジションで行われるこのレースでは、
 今年の3歳G1馬は揃って出番を失うことになる。

 古馬ステップ戦府中牝馬Sもしかり。
 今年は日曜5日目施行だったが、来年は土曜施行で立場が変わる。

 6歳世代の登録が最初からなく、登録している7歳馬ワルキューレが除外対象のため、6歳上世代不在となりそうだが、
 現時点で人気となりそうな馬たちはそこに頼るのだろうか。

 それとも、6歳馬不在で行われた06年のように、前年1着馬を2着席に起用してくるのだろうか。

 (ここまで11月9日更新) 

 4.3歳馬

 番組の視点から見れば、06年から1着賞金が引き下げられた。
 これによって、「優駿牝馬>エリザベス女王杯」と賞金額1位レースが逆転したのだが、それを含めてみてみたい。

 3歳馬が連対したエリザベス女王杯は現行馬齢表記後ではのべ8頭。

 参考:3歳馬が連対したエリザベス女王杯(01年以降)
1着   2着   出馬備考
01年 トゥザヴィクトリー ドバイWC2着 ローズバド 優駿牝馬2着、秋華2着 オークス馬不在
02年 ファインモーション 秋華、ローズ ダイヤモンドビコー 府中牝馬 桜花賞馬不在
03年 アドマイヤグルーヴ 秋華2着、ローズ スティルインラブ 牝馬3冠  
06年 フサイチパンドラ 優駿牝馬2着 スイープトウショウ エリザベス 除外、降着あり
07年 ダイワスカーレット 秋華、桜花、ローズ フサイチパンドラ エリザベス 取消あり
08年 リトルアマポーラ (同枠桜花賞馬) カワカミプリンセス 府中牝馬2着 オークス、秋華賞馬不在
フルゲート施行
10年 スノーフェアリー 外国馬
(同枠牝馬3冠)
メイショウベルーガ 京都大賞典 取消あり
 (注:赤字3歳馬)
 
 過去の傾向として
 ・ 牝馬G1連対歴は必須(最低でも同枠には必要)
 ・ 秋華賞連対馬はローズS勝ち
 
 こうなると、ローズSをパスしたアヴェンチュラ、逆に秋華賞をしくじったホエールキャプチャでは厳しく、
 優駿牝馬以外出番のないエリンコートも同様と受け取れる。

 ならば、今年も外国馬ダンシングレインは侮れない。

 (ここまで11月10日更新)

 5.古馬
 
 国際化されてから古馬が連対したケースはあるが、そのすべてが3つに分けられる。

 1.過去に女王杯で連対枠入りした馬の枠
 2.府中牝馬S連対
 3.当年、牡馬混成重賞勝ち

 こうなると、今年は一気に減る。

 1は、アパパネ、スノーフェアリー、ブロードストリート。2は、イタリアンレッド、アニメイトバイオ。
 3は、イタリアンレッドだが牡馬相手ではハンデG3しか勝っていないので評価は下げる。

 あとは外国馬スノーフェアリー。

 6.WIN5

 今年からは新馬券が発売されるが、過去の新馬券1年目となった女王杯は以下の3回。

 参考:新馬券1年目のエリザベス女王杯
年、種類 1着   2着    
00年 ワイド ファレノプシス   フサイチエアデール 前年2着 枠ゾロ目
02年 馬単、3連複 ファインモーション 秋華賞 ダイヤモンドビコー 府中牝馬S  
04年 3連単 アドマイヤグルーヴ 前年1着 オースミハルカ 府中牝馬S  

 よく見ると、1着馬は全てG1既勝馬。2着馬も別定重賞1着歴は持っている。

 参考:WIN5導入後の古馬G1
レース名 1着馬 前走 2着馬 前走 備考
天皇賞春 ヒルノダムール 大阪杯1着 エイシンフラッシュ 大阪杯3着 ステップ1着馬全出走
ヴィクトリア アパパネ マイラーズ4着 ブエナビスタ ドバイWC8着 ステップ1着馬なし
安田記念 リアルインパクト NHK3着 ストロングリターン 京王杯1着  
宝塚記念 アーネストリー 金鯱賞3着 ブエナビスタ ヴィクトリア2着 (ステップ戦なし)
スプリンターズ カレンチャン キーンC1着 パドトロワ キーンC3着 ステップ1着馬全出走
天皇賞秋 トーセンジョーダン 札幌記念1着 ダークシャドウ 毎日王冠1着 ステップ1着馬全出走

 いわゆる[地]ステップ戦とされるレースとしては京都大賞典と府中牝馬Sだが、京都大賞典組は不在。
 そうなると、ステップ戦1着馬がいたりいなかったり……となるが、3歳馬がいながらステップ戦1着馬が来なかった
 と強引な解釈をすれば安田記念がサンプルとしては落ち着く。

 その安田記念。
 2着枠は、京王杯勝ちのストロングリターンにマイラーズC勝ちのシルポートとステップ1着馬で揃えていた。

 今回も秋華賞1着馬と府中牝馬S1着馬の同居という1枠はやはり気になる。

 7.最終結論

 新馬券1年目という点から秋華賞1着馬アヴェンチュラ、前年1着馬スノーフェアリーといったG1馬。
 さらには、去年のスノーフェアリー、アパパネと同様に、日英オークス馬が今年も同枠配置。

 そのため、もう1頭の外国馬ダンシングレインも評価を下げられない。

 この3頭の上位争いだろう。
 一応、優劣をつけると、去年同様日英オークス馬の同枠配置を買って、ダンシングレインを本命。

 今年、7歳の条件馬ワルキューレをわざわざ出走させてまで、6歳世代不在で行いたかったことが何を意味するか。
 
 最初からイレギュラーな条件で行います、ということを示唆している。
 そのため、1度限りとなる「5日目日曜WIN5あり」の府中牝馬S勝ちイタリアンレッドを入れて、この4頭で終わりたい。

 馬券は4頭ボックスで。

【 買い目 】 馬連ボックス 計6点
 

【 結果 】
1着 ▲ 18 スノーフェアリー
2着 ○ 01 アヴェンチュラ
3着 -- 04 アパパネ
-----
16着 ◎ 14 ダンシングレイン
( 馬連 700円 )
( 参考:馬単1160円 )

【 再考 】
 G1既勝馬スノーフェアリーが勝ち、2着に別定重賞勝ち歴を持つアヴェンチュラと、新馬券1年目をそのまま踏襲。

 過去の傾向そのままに決まった。

 G2以上牡馬混成戦連対歴が直前1年間に「いなかった」年として最初は触れたが、あくまでも日本馬を対象としたもの。
 外国馬まで広げるとスノーフェアリーが該当するが、きっちりとレースを勝った。

 ローズS→秋華賞連勝とならなかったことが引っかかったが、自身がクイーンS勝ち。
 さらには同枠にG2府中牝馬S勝ち馬イタリアンレッドが入ったこともアヴェンチュラにはプラスだっただろう。

 あらゆる角度から傾向を出したが、ほとんど全てを継続させる結果。
 見立ては間違ってなかった。
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