●有馬記念(第56回グランプリ)(G1)● 12月25日中山10R 芝2500m、国際、定量、指定 12月24日更新 変更点 WIN5発売、賞金増額(18000→20000)
【 過去10年経歴 】
【 考察 】 1全て揃った 2.来季の日程 3.オルフェーヴルの出走 4.1枠 5.ペルーサの取消 6.最終結論 1.全て揃った 今年の出走馬を見ると、去年の勝ち馬、ダービー馬、宝塚記念馬、菊花賞馬、天皇賞馬にJC馬……。 出ないのは女王杯1着馬くらいで、ここに出てきそうなG1の勝ち馬が全て揃った。 こんなことも珍しいこと。 特に、有馬記念と同じファン投票を行う宝塚記念連対馬が出走する。 参考:宝塚記念連対馬出走年の有馬記念
01年以来となる1.2着馬の両出走。 その01年は両馬ともこけたが、この年は慶祝競走のため、ある意味で当然。 そして、今回は宝塚記念は4日間という変則番組で行われたことを見ると、出番なしとも受け取れる。 しかし、来年の有馬記念は9日間開催の8日目施行。 有馬の翌日も競馬があるという、不思議な開催日程となった。 そう見ると、両面変更になり、問題はなさそう。 この2頭で今までの時代を終焉させる役割があるのかもしれない。 あと、連対馬を見ていると、気になることが。 秋番組で連対歴を持たない馬に出番が来ていないうえに、海外歴&春秋連対歴を持つ馬は鉄板クラス。 ならば、ブエナビスタで仕方ないのだろうか? そして、慶祝競走の01年以外は出番が来ている以上、アーネストリーでいいのだろうか? (ここまで12月20日更新) 2.来季の日程 1.でも少し触れたが、来年は「一年の終わりが有馬記念」ではない。 最終週が3日間開催となり、最終日に阪神Cが組まれた。 北海道開催がまるまる1開催減った形となっているが、正式な理由は札幌のスタンド改築工事。 ただ、赤字垂れ流しともいわれる北海道開催を減らし、中央開催を増やしたいJRAにとっては渡りに船。 この時期に3連休が組める来年、再来年で馬券売上増を目指したテストをするといってもいいだろう。 そんな先のことは知ったことではないが、来年はとりあえず初の9日間開催のなかで行われる有馬記念となる。 一つの節目とするために、今回はここまでのオールスターキャストで来たとも考えられる。 3.オルフェーヴルの出走 実は回避するとみていたオルフェーヴルが出走する。 ブログでもふれたが、3冠馬の出走する有馬記念はグレード制施行後3回。
3冠馬はいずれも連対し、相手は前走G1連対馬とワンパターンの決着。 3連単導入初年クラシックを制したディープインパクトを見ると、WIN5導入初年となるここでもそん色ないだろう。 古馬はジャパンCと決まっているのならば、連対馬2頭を相手にすれば十分とも考えられる。 しかし、この馬の通ってきた道は再現不能ともいえるもの。 「東京」皐月賞1着、「11R」東京優駿1着、「枠連ゾロ目」菊花賞1着。 (さらには東京優駿、神戸新聞杯と相手馬は同じウインバリアシオン)。 そんなキャリアのこの馬で出番が来るのだろうか。 菊花賞馬が出走した年の有馬記念で、同世代(3歳馬)が連対しなかったのは99年と04年の新馬券発売初年。 ちなみに馬単初年の02年も菊花賞馬ではなく、3歳天皇賞馬となったシンボリクリスエスがレースを勝った。 いい悪いそれぞれの話が出ているが、今回はここまで通ってきた道のりが厳しいものであることを象徴しているようにも思える。 (ここまで12月21日更新) 4.1枠 今回、枠が出る前から注目していたのは1枠。 この枠が今回は二重に重なり合っている。 まずは、WIN5発売初年という視点。 参考:新馬券初年の有馬記念
ワイド馬券発売初年以外は1枠に出番。 そもそも、2着-3着の組み合わせで的中になるワイド馬券は「勝ち馬」探しにはあてはまらない。 逆に、馬連、馬単、3連単、そして今回のWIN5は1着馬を当てないと無意味な馬券。 そう考えると、1枠に出番が来る年ともいえる。 もう1つは宝塚記念勝ち馬が出てきた年もなぜか1枠。 参考:宝塚記念1着馬出走年の有馬記念(一部再出)(有馬記念定量化の01年以降)
これで1枠を買うなとはとても言えない過去がある。 5.ペルーサの取消 ペルーサが出走を取り消した。 2年連続の取消戦となったことで、再現不能なキャリアを持つ馬に出番が来たとも受け取れる。 とはいえ、今年はそういう馬ばかりで手の付けようがない。 ある意味で、WIN5発売戦を経験した現2歳馬が出てくるまでを空洞化する狙いもあるのだろう。 参考:取消発生年の有馬記念(グレード制導入後)
出走取消があった年の有馬記念をまとめてみた。 グレード制導入から今回で4回目と意外に多いが、該当年の2着は牝馬。 出走馬で牝馬はブエナビスタのみ。 そして、勝ち馬は中山での勝ち鞍を2度以上1年以内に持っている。 今年と限定すると該当馬はゼロだが、昨年の有馬記念まで広げるとヴィクトワールピサ(有馬記念、中山記念)。 ちなみに、どうでもいい話かもしれないが、今年の有馬記念は12月25日。 グレード制導入後、この日に行われたのは88年、94年、05年。 88年はオグリキャップ−タマモクロス、94年はナリタブライアン−ヒシアマゾン、05年はハーツクライ−ディープインパクト。 全て1番人気の馬が連対している(2着→1着→2着)。 6.最終結論 いろいろ触れてみたが、取消年の2着は牝馬。おまけに1枠に入ったブエナビスタ。 この馬を軸として馬券を組んでみたい。 相手筆頭は「東京」皐月賞勝ちという再現不能な3冠を成し遂げた1番人気のオルフェーヴル。 古馬初対戦となるが、ナリタブライアン同様に取消年となったことがプラスに作用するのではないだろうか。 この1点で終わるとみるが、一応の押さえを。 3番手に「4日間番組」宝塚記念勝ちは捨てがたいアーネストリー。 その後は中山加算歴を持つ前年1着馬ヴィクトワールピサ。 「9日目」天皇賞勝ちを持ち、ジャパンCで裏表を組んだトーセンジョーダン。 最後に、来年はポジションを移ることで再現不能なシンザン記念、毎日杯、鳴尾記念を勝ったレッドデイヴィス。 マイネルキッツの回避で、唯一の前走「非G1」となったこの馬の役割にも注目したい。 【 買い目 】 馬単 9→1、馬連1流し、3連単 9→1→2.10.12.13 計10点 【 結果 】 1着 ○ 09 オルフェーヴル 2着 -- 05 エイシンフラッシュ 3着 -- 07 トゥザグローリー ----- 7着 ◎ 01 ブエナビスタ 10着 ▲ 12 アーネストリー (出走取消 04 ペルーサ) 【 再考 】 年内最終戦は見事な完敗。 ジャパンC→有馬記念の連続連対は同年天皇賞馬以外無理。 それをわかっていたが、牝馬ブエナビスタが1枠に入ったうえに取消があった時点で、そこにしか目が向かなかった。 参考:ジャパンC勝ち馬の有馬記念(出走年のみ)
結果としては、3冠馬オルフェーヴルが「同年3冠馬出走年」の有馬記念を見事に踏襲した。 シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクトといずれも連対。 ディープインパクトが2着と敗れた05年と今年を含むその他3回との違いは何かといわれると、フルゲート16頭か否かだろう。 ディープが敗れた年はフルゲートの16頭立。 その一方で3冠馬が勝った年は11頭(ルドルフ)、13頭(ブライアン)、そして今年が13頭。 フルゲート割れの時点で1着馬になる資格あり。 しかし、今回はWIN5発売初年、賞金増額初年。 本来なら綺麗なキャリアを求めるだろうが、今年はご存じのとおりズタズタに変更された番組で行われた1年だった。 その中、再現不能な形で3冠を制したこの馬に役割を「合法的に」求めるというのならば、取消が最も手早い手段。 そう受け取れば、この馬から入る手もあった。 一方の2着馬エイシンフラッシュ。 国際化されてから毎年のように馬券対象となる外国人騎手騎乗に乗り替わった(池添→ルメール)のもプラスだっただろう。 それと、前走のジャパンCは敗れたものの、トーセンジョーダンと同枠に入った「2着同枠馬」でもあった。 ジャパンCで連対同枠馬となった馬が有馬記念で連対枠入りしたのは過去10年で5回目と多い。
こちらも、ペルーサ取消で示唆を受けたのだろう。 ペルーサは日経賞2着で年内未勝利、そして天皇賞秋2着同枠馬。 エイシンも天皇賞春2着で年内未勝利、そしてジャパンC2着同枠馬。 よく似ている。 今のところはこれくらいしか浮かんでこないが、もう1つ出すのなら、今回と同じ取消戦となったダービー1着馬。 いずれにしても予想段階でエイシンは全く出てこなかったし、ブエナビスタにこだわった以上、ハズレは必然だったのでしょう。 |