●第142回 天皇賞(秋)(G1)● 10月31日東京11R 芝2000m、国際、定量、指定 10月30日更新 変更点 なし(今開催7日目が代替競馬のため、施行順が8日目→7日目)
【 過去8年経歴 】
【 考察 】 <1.3歳馬の出走> 登録の段階から菊花賞をパスしてこちらに矛先を向けた3歳馬が目立つ。 その3歳馬が出走した天皇賞は、01年以降では01.02.04.05.06.08年の6回。 しかし、連対したのは02年1着のシンボリクリスエス、04年2着のダンスインザムードの2頭のみ。 ちなみに、02年は中山施行、04年は50周年記念の副題がついていた。 クリスエスにはダービー2着、ダンスは桜花賞馬だが、クラシック連対歴を持つうえに、天皇賞がそのような1回限りのレースにならない限り出番は来ないのではないだろうか。 だからこそ、セン馬開放元年となった08年に出走したNHKマイルC、ダービーを連勝したディープスカイは3着に終わったとすれば合点がいく。 そう考えると、今年の天皇賞に番組変更がないので、すべて飛ぶという結論が浮かんでくる。 ただ、気になるのは毎日王冠を3歳馬が勝ったこと。 このケースは馬齢表記が変わった01年以降ではない。 つまりは初めてとなる「3歳毎日王冠馬」の天皇賞参戦。 これがどうでるかはもう少し考えたい。 (ここまで10月26日更新) 参考:毎日王冠1着馬が参戦した年の天皇賞秋(01年以降)
結果を見る限り、同じ重量を背負って春番組で重賞勝ちをしていたら出番がある。 今年のアリゼオはスプリングS勝ち。これがどう出るのだろうか。 <2.天皇賞春との関連性> 春秋と年2回行われる天皇賞。 今回は春の天皇賞を制したジャガーメイルが出走を予定しているので、そちらから。 参考:同年の天皇賞春を制した馬が出走した年の天皇賞秋(01年以降)
前走で連対しているが、必ず1着枠に入っていることに注目したい。 今年のジャガーメイルは前走宝塚記念8着と負けていることが気になるものの、出てくる以上、ただで終わるということはなさそうに思えます。 (ここまで10月27日更新) <3.牝馬の存在> 今回、1番人気となりそうなのが牝馬ブエナビスタ。 その牝馬について考えたい。 過去の天皇賞秋で牝馬が連対したのは3回。 参考:牝馬連対年の天皇賞秋(01年以降)
結果を見る限り、枠に何か強烈な伝達事項があるように受け取れる。 同年と組むか、牡馬混成G1勝ち馬と組み、そのアシストがない限り連対枠に入っていない。 そして、この3年は共通事項が2つ。 1つは3歳馬が出走していたこと。 もう1つはステップ戦との兼ね合い。 04年、05年…ステップ3戦(オールカマー、毎日王冠、京都大賞典)1着馬全出走→天皇賞着外 08年…ステップ3戦1着馬全不出走 今年は3歳馬が出走するが、京都大賞典勝ち馬は不在。 これがどう出るかがカギになる。 そして、ブエナビスタで気になるのは宝塚記念2着歴と牡馬混成G1未勝利。 どこかの国会議員ではないが、2着ではダメなんですという言葉が聞こえてきそう。 ブログの週中考察で書いたが、宝塚記念2着→天皇賞出走、連対はわずか3頭。
いずれも宝塚記念以外で同重量連対歴を持っているがブエナビスタにはない。 一方、忘れてはいけない牝馬をもう1頭。 秋華賞から回るオウケンサクラ。 古馬未対戦の3歳牝馬というと、かのダンスインザムード。 フラワーCから桜花賞連対というローテも同じ。 海外歴のあるダンスと国内残留のオウケン。 この違いがあるが、連対枠に食い込んでもなんらおかしくはない。 (ここまで10月28日更新) <4.負担重量58K> このレースは古馬牡馬の負担重量は58K。 牝馬が56Kで女王杯と同じだが、そのほかはすべて57K。 この1Kの違いを甘く見てはいけない。 過去の勝ち馬を見ると、直前1年間に負担重量で賞金加算歴のない馬が勝った天皇賞は1回。 03年に前年に次いで連覇を果たしたシンボリクリスエスのみ。 ただ、この年は3歳馬も牝馬も不在、おまけに、天皇賞春、宝塚記念、さらにはステップ戦3レースの勝ち馬も全ていないという「ないないづくし」の顔ぶれだったうえに、クリスエスが連覇した2年は「馬単発売期」。 翌年から3連単が発売されたので、その時代をまとめるだけの馬だったのだろう。 ちなみに2着加算のみの馬で勝ったのは04年のゼンノロブロイのみ。 この年も天皇賞春、宝塚記念の勝ち馬はいなかった。 今年は負担重量での加算歴を持つ馬は、3歳馬が全馬。 古馬ではショウワモダン、ジャガーメイル、スマイルジャック、ネヴァブションが1着加算、ブエナビスタ、スーパーホーネットが2着加算のみ。 <5.結論> 出馬を見て愕然とした。 安田記念1着馬ショウワモダンが連闘で出走に踏み切ったうえにブエナビスタと同枠。 単独では連対枠に来ても2着までとみていたブエナビスタは、牡馬混成G1勝ち馬と同枠配置。 これで、無印まで考えていたこの馬は消せなくなったどころか、頭に突っ込まれても何らおかしくない形となった。 宝塚記念2着で負担重量をクリアしていることに加えて、今年のG1で求められている打ち止め戦(翌年変更戦)での賞金加算歴を持つこともプラス。 そのため、人気だがブエナビスタから入りたい。 これをサポートする内容を1つ。 季節外れの台風襲来で7日目の東京競馬がキャンセルされて月曜日に代替開催。 このため、本来なら1日目→8日目の順で行われるが、6日目→8日目→7日目の変則日程での施行。 そのような変則開催下のG1というと、馬インフルエンザの代替で9日目が付け加えられたことで、9日→7日→8日となった07年のJCダート、JC。 この時の勝ち馬、ヴァーミリアン、アドマイヤムーンにはJRA以外での賞金加算歴があった。 今年の出走馬ではブエナビスタ(ドバイシーマクラシック2着)、コスモファントム(ジャパンダートダービー2着)の2頭。 こうなるとブエナビスタやコスモの同枠に入った毎日王冠勝ち馬のアリゼオは消せないので、アリゼオを相手筆頭。 ただし、ここまで書いたように、天皇賞1着馬ジャガーメイルや3歳牝馬オウケンサクラが出てきたことは全く無視できない。 天皇賞を制した馬という事実は消せないが、当時、ジャガーメイルはステップ戦をパスして天皇賞春に挑んだ。 これは05年の1着同枠馬スズカマンボと同じ。 そのため、ここで出番が来るのはジャガーメイルではなくて、同枠の3歳馬エイシンアポロンとなるだろう。 同様に、オウケンサクラは桜花賞2着と負けていることが04年の現物2着に食い込んだダンスインザムードとは違うとみて、同枠のスマイルジャックを押さえたい。 なお、人気の一角となりそうなアーネストリーだが、「指定」戦加算歴ゼロのキャリアが気になるので無印としたい。 馬券はこの4頭のボックスとなるように、馬連をベースに枠連、馬単を気になる部分だけ押さえたい。 【 買い目 】 馬連 2.4.6.18ボックス、枠連 2→1.3.8、馬単4.6.18→2 計12点 【 結果 】 1着 ◎ 02 ブエナビスタ 2着 -- 07 ペルーサ 3着 -- 12 アーネストリー ----- 14着 ○ 18 アリゼオ 17着 ▲ 04 エイシンアポロン ( 15着入線 × 03 ジャガーメイル 18着降着 ) 【 再考 】 ◎ブエナビスタが勝った。 あくまでも2着と想定して予想したため、この時点で予想はハズレ。 しかし、気になる点がいくつかあるので、再考がてらまとめたい。 その勝ったブエナビスタだが、やはり同枠に当年安田記念1着馬ショウワモダンが入ったことを無視するわけにはいかない。 というのも、直近1年間で負担重量1着歴を持たない枠が勝ったのは、03年のシンボリクリスエス、04年のゼンノロブロイ以来のことだが、同枠に必ずG1既勝馬が配備されていた。
これだけではなく、自身には3歳時にG1(クラシック)連対歴があったうえに、騎手が全て外国人(03年、04年はペリエ、今回はスミヨン)。 今回、スミヨン騎乗のうえにショウワモダンが同枠となったならば、間違いなく勝つシナリオだったのだろう。 そして、2着に青葉賞勝ちのペルーサ。 毎日王冠敗戦歴が気になったが、これは不要だった。 3歳馬が連対した天皇賞秋
実はこの3頭に共通するのが、「古馬対戦歴なし」。 有力3歳馬が連を外した天皇賞秋
こちらで古馬対戦歴を持たないのは、08年3着のディープスカイのみ。 本来なら来てもおかしくなかったが、来なかったところを見ると、NHKマイルC1着歴、さらには「指定」戦敗戦歴なしのキャリアが引っかかっているのだろう。 だからこそ、○アリゼオ、▲エイシンアポロンは馬群に沈んだと考えることもできる。 そして、気になると書いていたオウケンサクラ。 同枠のスマイルジャックに△を入れたが、こちらは逆に指定戦1着歴なしが、降着となった天皇賞馬ジャガーメイルは同枠のエイシンアポロンに56K1着歴がないうえに、自身が前走連対を外していることがマイナス材料だったと受け取りたい。 |