●ジャパン・オータムインターナショナル 第11回 ジャパンカップダート(国際招待)(G1)● 12月5日阪神11R ダート1800m、国際、定量、指定 12月4日更新 変更点 なし(2場開催→3場開催、ステップ戦みやこS創設、武蔵野S日程変更、外国招待馬なし)
【 過去9年経歴 】
【 考察 】 <1.外国招待馬、JBCクラシックの勝ち馬不在> 06年以来となる外国招待馬不在の顔ぶれとなった。 並大抵のG1なら何とも思わないが、「国際招待」のここは別。 理由はどうであれ、招待されるはずのゲストがゼロというのは異質なものとして扱いたい。 さらにはJBCクラシックを勝ったスマートファルコンも回避。 そんな外国馬もJBCクラシックの勝ち馬もいないJCダートは過去に1度、06年がある。 勝ったのは当時4連勝中の上り馬アロンダイト。そして2着には前年2着馬のシーキングザダイヤ。 アロンダイトのキャリアを見ると、3歳馬でここが初の重賞出走。 これまでのJCダートを勝った馬にはないものだった。 当然、同じような馬を探したいところだが、ここが初重賞というような馬は出走どころか登録すらしていない。 そのため、何か別の視点から見る必要があるだろう。 今年が先に書いたように「異質」のものと考えられる以上、それに見合うキャリアがふさわしいはず。 前述した06年の2着同枠馬としてブルーコンコルドがいるが、その前走はJBC「マイル」1着。 あり得ないレースで出番が来た馬だからこそ、ここで連対枠に入ることを許されたのだろう。 そうなると、出番がありそうなのは再現不能なレースを制した馬。 今年では「京都」東海Sを勝ったシルクメビウスなどが浮かぶが、気になるのは最後となる「東京」JCダートを制したヴァーミリアン。 久々になるが、この馬の出番なのだろうか……。 (ここまで11月30日更新) <2.3場開催週> 今週から裏開催として小倉が開幕。 そのため、今年は3場開催週で施行される。 いわゆる「裏開催」があるかないかでこのレースの勝ち馬は一変する。 参考 同一週に裏開催が行われた年のJCダート
これまでの3回、G1勝ち歴と芝重賞勝ち歴を併せ持つ馬に出番が来ている。 該当するのはここもヴァーミリアンのみ。 (芝重賞勝ち歴を持つのはマルカシェンク、アリゼオ、ヴァーミリアン) <3.今秋の傾向> 毎度毎度になるが、この秋の古馬G1を振り返ってみたい。
先週のジャパンCでは4枠以外すべてとなったが、1着馬は外国歴のある枠。 そして、2着馬はステップ戦とされるレースを勝ち上がった馬が入っている。 過去1年以内で外国歴を持つ馬はグロリアスノアだが、加算歴を持っていない。 この点がこれまでのG1とは違う。 海外連対歴を持つ馬がいない、いわゆる鎖国戦を行うのならば、これまでのG1とは違う流れを求めてくることになるだろう。 <4.ステップ戦の変更> 昨年までは武蔵野S、トパーズSだったステップ戦だが、今年からみやこSが創設され、武蔵野Sが1週繰下げられた。 新生されると同時に鎖国状態となった今年。 ステップ重賞の勝ち馬がここで出番を持つと、今後は勝ち馬がすべてといっていいほど、囮として扱うことになる。 それを望んでいるだろうか。 そして、外国馬がいないという特殊事情になった今年を考えると、新生された武蔵野S、みやこSの勝ち馬は正直なところ買いづらい。 (ここまで12月2日更新) ただ、出番があるとするなら、世代抜けとなったみやこSのほうか。 <5.マコトスパルビエロの回避> マコトスパルビエロがこのレースを回避したため、6歳世代が不在の顔ぶれとなった。 そのような世代ぬけの顔ぶれとなったのは、02.04.07.08年の4回。
これを見ると、2着馬に前年出走歴があるうえに、代替中山施行となった02年以外は馬券対象枠に入っていた。 前年出走歴を持つのは、シルクメビウス(2着)、ラヴェリータ(2着同枠)、アドマイヤスバル、ヴァーミリアン、ダイショウジェットの5頭。 <6.結論> 毎度のごとく長々と書いたが結論を。 「外国馬不在、マコトスパルビエロの回避で6歳馬ゼロ、同一週にWSJSなし。」 この3つが揃うJCダートは簡単に見れないだろう。 阪神に移行した初年は武蔵野Sを移設した初年でもあったが、過去の勝ち馬カネヒキリに出番が来た。 今年も武蔵野Sは1週遅れての施行に変わった。 ならば、ここで東京時代のJCダートを勝ったヴァーミリアンが大復活を遂げてもおかしくはない。 そのため、この馬に◎。 むしろこちらが連軸ともいえそうだが、前年2着のうえに代替京都施行となった東海Sに加えて、ブリーダーズGC勝ちを持つシルクメビウスを相手筆頭。 その後は、条件歴を持つ上に、枠連ゾロ目でシリウスSを勝ったキングスエンブレム。 ここと同じく「世代抜け」となったみやこSを制したトランセンド。 あとは、前年出走馬で同枠を組んだ3枠からラヴェリータと、同じく前年歴を持つアドマイヤスバルを。 【 買い目 】 馬連 10-1.2.3.5.12、1-2.3 計7点 【 結果 】 1着 △ 03 トランセンド 2着 -- 14 グロリアスノア 3着 × 12 アドマイヤスバル ----- 5着 ○ 01 シルクメビウス 9着 ▲ 02 キングスエンブレム 14着 ◎ 10 ヴァーミリアン 【 再考 】 まるで明後日を向いた予想となってしまった。 今年からステップ戦としてみやこSが創設され、G3が2レースとなったが、その2つの勝ち馬でワンツーフィニッシュ。 指定ステップ戦ではない、ということで、さほど重視はしていなかったが、G1のステップ戦でG3を2つというのはフェブラリーSや高松宮記念と同じ形。 フェブラリーSには平安S1着馬が出走しておらず、G1格の勝ち歴を持つ2頭で終わった。 ここにステップ戦の勝ち馬が揃った時点で違う形を見ておく必要があっただろう。 高松宮記念は、オーシャンS1着馬と阪急杯1着馬の枠で決まっていることを合わせても、私自身の周辺への配慮不足がもたらした結果とも受け取れる。 ただ、外国馬不在のレースではやってこないとみていた結末を見せており、想定外の結末だったことは事実。 しかし、勝ったトランセンドを見ると、ここで出番があってもおかしくはない形はもっていた。 第1回レパードS 1着…新設 第1回みやこS 1着…新設 第11回JCダート 1着…ステップ戦増設1年目 1年目にかかわるレースはすべてものにした形となったが、これを見ておくべきということなのでしょう。 そして、本文にも書いたが、このレースは6歳馬不在の世代抜け。 みやこSも世代抜けで行われた。 新設戦ということばかりに目が向いていたが、世代抜けの顔ぶれでレースを行ったことで、再現不能戦を実施したことと同義になる。 ならば、ここでも出番有り、ということだったのでしょう。 一方、2着のグロリアスノア。 武蔵野S勝ちをこちらも軽視したのだが、阪神に移設され2場開催となった初年の08年は武蔵野S経由のカネヒキリに出番が来た。 3場開催となった今年も同じように見ておくべきだったのかもしれないが、今秋の「お約束」でもある「海外出走歴」を出走馬で唯一持っていたこの馬。 単純に行けばよかった、ということなのでしょうか。 |