●第62回 農林水産省賞典 阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)● 12月12日阪神11R 芝1600m外、2歳、牝、国際、馬齢、指定 12月11日更新 変更点 国際化、J1→G1、賞金6000→6500
【 過去9年経歴 】
【 考察 】 <1.国際化元年> 今年から平地の重賞が国際化された。 この2歳世代からは「混合」重賞を知らない馬たちで争われる。 これは年齢表記の変更で、それまでの「阪神3歳牝馬S」から「阪神ジュベナイルフィリーズ」と名を変えた01年並みの大変更と受け取っていいだろう。 その時はタムロチェリーが制したが、この馬も小倉「2歳S」と表記を変えたレースを勝った前科がある。 この流れは、今回も受け継がれるのではないだろうか。 つまり、出番が来るのはこれまでに「国際」歴を持つ馬。 そして、その出番を求めるために必要な条件は、単に出てきただけではなく、1着歴だろう。 ならば、今回登録している重賞勝ち馬の3頭(マイネイサベル、マルモセーラ、レーヴディソール)が出走するならば、それなりの役割を担ってくることだろう。 (ここまで12月7日更新) <2.マイル歴> このレースの距離は桜花賞と同じ1600。 この距離未満のG1は年齢限定戦では存在しない。 だからなのだろうか? 勝ち馬が走った距離を見ると、マイル戦以上での実績を求めているように見える。 参考 阪神JF連対馬距離実績
このレースが馬齢化した03年以降は、1600以上の勝利歴か無敗馬のどちらかしか出番が来ていない。 無敗馬は登録段階で1戦1勝馬4頭を含む7頭。 そして、1600以上での勝利歴を持つ馬は、登録段階で11頭。 ただ、外回りになってからは無敗馬が1着になっていない。 国際化されたうえに賞金が増額された新時代。 新たなる時代を求めるのならば、無敗の連勝馬に出番が来ることも考えられる。 そしてもちろんマイル以上の距離歴。 該当するのは2頭、ダンスファンタジア、レーヴディソール。 歩んだ道で交差するところはない。 この2頭ですんなり終わる可能性が大だろう。 (ここまで12月9日更新、表のみ11日補足更新) <3.2歳牝馬の総括> このレースを勝てば、それまでは何がどうであれ、年明けには「最優秀2歳牝馬」の称号を得る。 それは、このレース以降に2歳「牝馬」のオープン戦が存在しないことでも明らかで、ここまでの総括を行う役割を担っていると考えられる。 本来なら夏番組〜秋番組と渡り歩いた2歳戦線をまとめるはず。 ならば、夏番組での実績は欠かせない。 しかし、08年からは1週繰り下げて施行されるようになった。 JCダートの移設もあるが、これは「指定」重賞が存在しない夏番組は軽視することの表れともいえるだろう。 そして、国際化元年のモデルケースとなる年でそのような馬が出てきたら、来年以降は夏の重賞を勝たない限り、このレースを勝てなくなる。 それなら、12月にまとめる必要などない。 つまり、夏番組だけの実績なら出番は限りなくゼロに近いと考えたい。 <4.最終結論> 長々と解釈論を書いたが、結論を。 実は1.2でもう触れているのだが、外回りになってから新馬勝ちを果たした馬が勝っていないこのレース。 その歴史が終わり、国際化される今年こそ、新馬勝ちを求めてくるだろう。 そして、もう1つ。 これまでの阪神JFにないキャリアが来る「新時代」の幕開けになる。 該当する馬が2頭いる。 夏番組の新馬、デイリー杯を連勝したレーヴディソールと、秋番組の新馬、500万を連勝したダンスファンタジア。 2戦以上した無敗馬。そしてマイル以上のキャリアあり。 新馬勝ちの時期も異なり、キャリアは交わらない。 この2頭で決まり、あとは3着争いだろう。 ただ、ダンスファンタジアに牡馬対戦歴がないことをマイナスとみて、◎はレーヴディソールとする。 同枠にツルマルワンピースが入ったことで、枠で500万勝ちと重賞勝ちを併せ持つ形になったこともプラスだろう。 馬連なら1点と見てるので、予想印は変則的に入れます。 ×印とした残りの4頭はあくまでも3着候補ということで。 【 買い目 】 馬連 11-14、3連複、3連単 11.14→11.14→1.6.7.16 計13点 【 結果 】 1着 ◎ 11 レーヴディソール 2着 -- 04 ホエールキャプチャ 3着 -- 18 ライステラス ----- 9着 ○ 14 ダンスファンタジア 【 再考 】 正直なところ、やりすぎた感もある。 国際化新時代の到来となった今年。 これまで、阪神外回りになってから出ていない全勝、しかも重賞勝ち馬のレーヴディソールが制した。 これは予想通りの結末だったが、問題は2着。 同じく無敗のダンスファンタジアを○としたが、全勝馬同士の決着は考えづらい。 しかも、牝馬限定戦でしか出走歴がないことを見落とすという、致命的なミスもあった。 赤松賞勝ちを勝ったものの、これは昨年の勝ち馬アパパネ、一昨年の2着馬ダノンベルベールと同じ。 ここを逆に見る必要があったことと、自身の秋番組のみでの出走歴もマイナスだったか。 2着に入ったホエールキャプチャの夏季出走→秋加算→オープン勝ち。 夏季番組で出走こそするものの、加算歴がなかったことをマイナスとしたのだが、芙蓉Sを制したことで、このレースに最低限必要なマイル戦加算歴を加えたことを見ておくべきだっただろう。 あと、消すべき馬だったのが、リトルダーリン、グルーヴィクィーンの1戦1勝馬。 同タイプが2頭いたら、出番は両方ともないのが一般的。 まだまだ見るべきものがある、知るべきことがある。 そう感じただけでもプラスです。 |