●ジャパン・オータムインターナショナル 第29回 ジャパンカップ(国際招待)(G1)● 11月29日東京10R 芝2400m、国際、定量、指定 11月28日更新 変更点 なし
【 過去8年経歴 】
【 考察 】 天皇賞馬カンパニーはマイルCSを制して引退、菊花賞馬スリーロールス、女王杯馬クィーンスプマンテは登録すら無し。 秋のG1格を制した馬で顔を出すのは秋華賞勝ちのレッドディザイアのみとなった。 この点から見てみたい。 馬齢表記を変更した01年以降、その年の天皇賞秋、菊花賞の勝ち馬が両方ともジャパンCに出てこなかった年は01年、06年がある。 参考:当年の天皇賞秋、菊花賞1着馬不在年のジャパンC。
「ダービー馬」VS「前走、G1格2着のクラシック連対歴保有馬」というワンパターン決着。 これだけを見ると、ロジユニヴァースではない、ウオッカの独壇場じゃないか!と思えてしまう。 そう考えられる根拠としては、3冠全戦出走歴と古馬対戦歴があげられる。 ジャングルポケットはダービー勝ちのあとに、札幌記念3着で古馬対戦歴をクリアしているが、ロジユニヴァースはダービー後は休養していたうえに菊花賞不出走。 おまけに勝ち馬は「前走負け」。 さらには、クラシック3冠全戦出走に加え、古馬対戦歴のない3歳馬は最高でも2着までという結果も出ており、この点が引っかかる。 参考:01年以降、菊花賞馬不在年のジャパンC
上表を見る限り、菊花賞馬が出てこないジャパンCは海外歴/外国人騎手の天国と受け取ることができる。 さらには、01年以降で菊花賞馬が不在の年が6年あるが、勝ち馬の騎手を見ると、06年が武豊、07年が岩田であとは全て外国人。 ディープインパクト、アドマイヤムーンには外国遠征歴があることを考えると、海外遠征歴/外国人騎手のどちらか(もしくは両方)を求めてくるのではないだろうか? その点から見ると、今年の春にドバイ遠征歴を持つウオッカ。 昨年は天皇賞1着で挑んだが敗れた。 前述したサンプルではディープインパクト、アドマイヤムーンという日本馬の名があるが、ともに前走で負けている。 (ちなみに、上表内で前走を勝っているのは11R施行年となった04年のゼンノロブロイのみ。) 騎手が日本人の武豊でも問題はなかったと思えるが、前走負けの成績に加えて、ルメールへの乗り代わりでポジションを明確にした、と考えるなら巻き返す余地は十二分にあるだろう。 ただし、致命的な欠点が1つある。 昨年もそうだが、毎日王冠2着が致命傷になりかねない。 というのは、「東京」ジャパンCは過去1年以内にG2格勝ち歴を持つ馬が1着枠に必ずいるので、同枠馬の手助けが必要かもしれない。 (昨年、ウオッカと同枠馬トーセンキャプテンにはなかった。) 一方、ウオッカから「降ろされた」武豊。 騎乗馬が3冠全てに出走しダービー2着までのリーチザクラウンなら、2着としての出番も考えられるが、ウオッカと同様に枠次第ではないだろうか。 (ここまで11月24日更新) さて、まだ出馬が確定していないが気になる馬が2頭いる。 昨年の勝ち馬スクリーンヒーローとその同枠のコスモバルク。 特にコスモバルクのほうが気になる。 3歳時にはこのレースでゼンノロブロイの2着に食い込んだ実績もあったが、最近は出番がまったくといっていいほどないこの馬だが、昨年、一昨年はきっちりと連対枠に入っていた。 出走は無意味で、単なる馬場掃除だけなら出すことはないだろうが、別の意味で出番があるからこそ、顔を出すのでないか?と考えることも出来る。 そして、先週も書いたが、この秋の古馬G1は天皇賞を除いて前年連対枠入り馬に出番が来ている。 参考:前年連対枠入り馬が出走した今秋G1
これを受けるなら昨年の1着枠両馬だろうが、天皇賞やエリザベス女王杯で連覇に失敗した現状を見る限り、スクリーンヒーローよりかはコスモバルクの枠を見たほうがいいかもしれない。 しかし、先週まではステップ戦併設G1だったが、ここから有馬記念までの3戦にそのようなものはない。 いずれにしても、昨年の連対枠入り馬が既に引退した有馬記念では違うものを出す必要がある以上、ここから変えてくると考えることもできるだろう。 ちなみに、天皇賞が外れているが、このレースは「JRAプレミアム」だったことが影響していると考えることも出来る。 参考:同年ダービー馬が出走した年のジャパンC
これを見る限り、古馬対戦歴&馬券対象歴が求められそうだ。 となると、ダービーから直行するローテーションがマイナス要素となり、失速する可能性は大だろう。 (ここまで11月25日更新、ロジユニヴァースは出走回避) 一方、外国招待馬にも触れておきたい。 外国招待馬が連対したのは02年の1.2着馬、05年の1着馬と計3頭だが、東京開催では05年のアルカセットのみ。 そのアルカセットは、当年に欧州で同距離G1・G2勝ちというキャリアを持っており、それをサポートするかのごとく同枠に日本馬でG2を2勝しているサンライズペガサスがいた。 今年の外国馬はG1、G2を過去1年に揃って勝った馬はおらず、日本馬でのG2を2勝した馬は春2勝のアサクサキングスのみ。 ここは春秋での連対を求めているようなので、本来なら軽視したいのだが、気になるのは同距離G1を2勝しているコンデュイット。 昨年から、外国の5レース(キングジョージ、凱旋門賞は2着まで、バーデン大賞、チャンピオンS、アーリントンミリオンの1着馬)に優先権が与えられるようになったが、昨年のペイパルブル(バーデン大賞1着)はそれを行使するも敗れた。 それが外国馬マーシュサイドの取り消しによるものならば、今年はキングジョージ1着馬のコンデュイットに出番が来てもいいだろう。 長々と書いたが、そろそろ結論を。 今年は前年連対枠馬に出番が来ている。 天皇賞ではウオッカが沈んだが、1着現物連対だったことが影響していると考えることができるだろう。 ならば、昨年の1着枠に入ったスクリーンヒーローとコスモバルク。 再度の同居となった枠配置。 見てみぬふりはできない。 現物での連対が否定されるのなら残る同枠馬となったコンデュイットから入る。 相手筆頭は3枠に同居した牝馬G1馬からウオッカ。 最初に書いた天皇賞秋・菊花賞1着馬の不在が、海外歴を持つうえに、過去のダービー馬でもあるこの馬にはいい意味で影響するのではないだろうか。 その後はG1連対+G2勝ちを持つ馬で枠を組んだ5枠、6枠からリーチザクラウンとマーシュサイドのG1連対馬。 押さえに、ウオッカと同枠になったレッドディザイア、枠のゾロ目を加味してスクリーンヒーローをあげたい。 馬券は外国人騎手に乗りかわったこともあり、ウオッカからのタテ目も押さえる。 【 買い目 】馬連 16-5.6.9.11.18、5-9 計6点 【 結果 】 1着 ○ 05 ウオッカ 2着 -- 10 オウケンブルースリ 3着 × 06 レッドディザイア ----- 4着 ◎ 16 コンデュイット 9着 ▲ 09 リーチザクラウン 【 再考 】 あまりに見事な結果でツメを誤った典型例。 言い訳となってしまうが、本文に記載したことのほとんどが正解だったことを収穫としたい。 まずは勝った○ウオッカ。 本文記載どおり、「同年の菊花賞、天皇賞秋勝ち馬が不在の年はダービー馬に出番が来る」。 そのままでした。 さらには今年のダービー馬、ロジユニヴァースの回避がそれを明確にしたということでしょう。 前走の負けは武豊の騎乗ミスではなく、ここを勝つための完全な後押しだったかと。 そして4着に負けた◎コンデュイット。 「先週までと違って、ステップ戦を用意していない以上、ここから変えてくるかも」、という意味合いのことを書いたが、これも正解で、見事に変えてきました。 さらには2着に入ったオウケンブルースリだが、同枠にいたのが▲リーチザクラウン。 「クラシック3冠全てに出走し、ダービー2着まででは2着までで出番あり」と書いたら、きっちりと2着同枠のポジション。 ここまで来ると笑うしかありません。 ちなみにオウケンは京都大賞典勝ちがプラスに働いたものと受け取ります。 |