●第26回 フェブラリーステークス(G1)● 
    2月22日東京11R ダート1600m、国際、定量、指定

    2月21日更新
    変更点 なし(3場開催日)
09 ヴァーミリアン 57 武豊 02 カネヒキリ 57 ルメール
14 カジノドライヴ 57 安藤勝 15 サクセスブロッケン 57 内田
× 10 ビクトリーテツニー 57 横山典 × 16 フェラーリピサ 57 岩田

【 過去7年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
19回 02年 2東8ダ16、混、定、指     アグネスデジタル
20回 03年 2中8ダ18、混、定、指 代替中山ダ1800、馬単・3連複発売、定量規定変更   ゴールドアリュール
21回 04年 1東8ダ16、混、定、指 代替戻り、定量規定変更   アドマイヤドン
22回 05年 1東8ダ16、混、定、指 3連単発売   メイショウボーラー
23回 06年 1東8ダ16、混、定、指     カネヒキリ
24回 07年 1東8ダ16、国、定、指 国際化   サンライズバッカス
25回 08年 1東8ダ16、国、定、指     ヴァーミリアン
26回 09年 1東8ダ16、国、定、指      

【 考察 】
 このレースを検討するにあたって、まずは例年通り過去の勝ち馬の分析から。
年、1着馬名 前走 変更点
01年 ノボトゥルー 根岸S 1着  
02年 アグネスデジタル 香港C 1着  
03年 ゴールドアリュール 東京大賞典 1着 代替中山ダ1800、馬単・3連複発売、定量規定変更
04年 アドマイヤドン JCダート 2着 代替戻り、定量規定変更
05年 メイショウボーラー 根岸S 1着 3連単発売
06年 カネヒキリ JCダート 1着  
07年 サンライズバッカス 平安S 2着 国際化
08年 ヴァーミリアン 東京大賞典 1着
(川崎記念 取消)
 

 現行馬齢表記となった01年以降、「1着馬は前走重賞連対馬」という歴史は続いている。
 
 今年の登録馬で該当するのは5頭。

 02 カネヒキリ 川崎記念 1着
 07 ヒシカツリーダー 根岸S 2着
 09 ヴァーミリアン 東京大賞典 2着
 12 エスポワールシチー 平安S 2着
 16 フェラーリピサ 根岸S 1着

 そして、01年以降、前年のJCダート1着馬がフェブラリーSに出走してきたときは連対枠に必ず入っている。

 そんな過去を見るとカネヒキリの軸は固そうだが、気になることが1つ。
 JCダートは昨年、東京1600から阪神1800に移設されている。

 同一競馬場(東京)だったからこそ引っ張ってきていたのか、それとも同じJRAダートG1としての役割をになうためなのか?
 こればかりは終わって見ないことにはわからない。

 参考資料 前年JCダート、当年フェブラリーS相関図(JCダートは01年、フェブラリーSは02年以降)
JCダート1着馬 フェブS成績 当年備考 フェブS ダートG1 備考
01年 クロフネ 不出走   02年 アグネスデジタル 南部杯  
02年 イーグルカフェ 3着(2着同枠) 代替中山、4歳不在 03年 ゴールドアリュール 東京大賞典 代替中山
03年 フリートストリート 外国馬権利なし 枠連ゾロ目 04年 アドマイヤドン クラシック  
04年 タイムパラドックス 4着(2着同枠) 8日10R施行 05年 メイショウボーラー   8歳不在
05年 カネヒキリ 1着   06年 カネヒキリ JCダート  
06年 アロンダイト 不出走   07年 サンライズバッカス   国際化
07年 ヴァーミリアン 1着 8R⇔9R、4歳不在 08年 ヴァーミリアン 東京大賞典 5歳不在
08年 カネヒキリ 阪神ダ1800移設、取消 09年 ?    
 (馬名赤字は最下級生(JCダートは3歳、フェブSは4歳馬))
 (03年JCダート1着馬はフリートストリートダンサー、「権利なし」というのはフェブラリーSが混合戦のため)
 (03年JCダート1着同枠馬はアドマイヤドン)
 (05年フェブラリーSは9歳馬出走のため)

 JCダート、フェブラリーSが揃って何かの変更を受けるか、「世代抜け」があるとJCダート連対馬に出番が来ている。
 現時点では4歳〜8歳が「世代抜けなし」で出走予定なので、当日の番組変更か取消がないとカネヒキリには厳しいかもしれない。

 そして、出走馬の顔ぶれを見て気になることが。

 ここへのステップ戦としては、平安S、根岸Sが考えられるが、平安S勝ち馬ワンダースピードが登録すらしてこなかった。
 その平安S勝ち馬が出走しないフェブラリーSは現行日程になってからは02年のみだが、気になることが多々。

 02年勝ち馬 アグネスデジタル……芝G1勝ちあり、ダート同距離G1勝ちあり
 2着馬 トーシンブリザード……4歳G1馬、対古馬未勝利
 1着同枠馬 スノーエンデバー……直前1年間連対なし
 2着同枠馬 ゴールドティアラ……牝馬、直前1年間連対なし、前年出走歴、芝G1出走歴あり

 同枠馬に「過去1年間の連対歴なし」がいる。
 今年の出走予定馬ではそういった馬はいないが、「賞金加算歴なし」と置き換えればカフェオリンポス。

 また、2着馬のトーシンブリザードと似たようなキャリアの馬がサクセスブロッケン。
 4歳馬ではカジノドライヴよりもこちらに注目かもしれない。

 参考資料 3歳時にダートG1(Jpn1)勝ちのある4歳馬の出走したフェブラリーS(02年以降)
年、馬 成績 G1(Jpn1)勝ち歴 対古馬重賞加算
02年 トーシンブリザード(船橋) 2着 JDD  
03年 ゴールドアリュール
    アドマイヤドン
1着
着外
東京大賞典、GP、JDD
JBCクラシック
東京大賞典
JBCクラシック
04年 ユートピア 着外 GP (前走芝)
05年 カフェオリンポス
    パーソナルラッシュ
着外
着外
JDD
GP

エルムS
06年 カネヒキリ 1着 JCダート、GP、JDD JCダート、武蔵野S2着
09年 サクセスブロッケン JDD JBCクラシック2着
 (JDD:ジャパンダートダービー(大井)、GP:ダービーグランプリ(盛岡、現在なし))

 古馬相手のG1(Jpn1)で連対歴を持っていれば勝負になる。
 サクセスブロッケンにJBCクラシック2着歴があるので、この点は押さえておきたい。

 一方、ステップ戦のもう1つとして考えられているのが根岸S。
 こちらの勝ち馬がフェブラリーSに出走しなかったのは03年。
 平安Sとあわせて、「本来のステップ戦と考えられる両レースの勝ち馬が揃わなかった」と考えることが出来るだろう。

 その02年、03年に共通しているのが「勝ち馬は年内初出走」だが、これを満たすのがキクノサリーレとヴァーミリアン。
 02、03年の勝ち馬が前走G1勝ちという結果から考えると、OP特別ベテルギウスS6着のキクノサリーレでは厳しいだろう。
 
 さらに今年は例年より2週遅く小倉開催が組まれており、普段は2場開催だが、今年は3場開催。
 それらの点から今年は、一種の変則戦を組んでくると考えたい。

 長々と書いてきたが、そろそろ結論に入りたい。

 平安Sの勝ち馬不在という点から年明け初出走となるG1馬ヴァーミリアン。
 復活したカネヒキリに連敗したことで時代の終わりを思わせるが、再度狙う。
 ただし、前走は2着だったことで、勝ちきるまでは難しく、馬単は買っても2着軸までだろう。

 相手筆頭にはカネヒキリ。
 本来なら「JCダート変更、フェブラリーS据置」ということで狙いづらいが、フェブラリーSが3場開催日となったことで、狙う手はあるだろう。

 その後は事実上再現不能なキャリアを持つカジノドライヴ。
 「海外G2勝ち→国内1600万下勝ち」などというキャリアは再現するのがほぼ不可能。
 それにあわせるかのように、前走は当日の9Rと10Rを入れ替えて施行していた。
 今年の3場開催日化が一度限りだろうから、ここを持っていくことも可能だろう。

 そして、前述した現4歳でJpn1勝ち歴を持つサクセスブロッケンが4番手。
 最後に重賞勝ちのあるステップ戦勝ち馬フェラーリピサと、ヴァーミリアンとゾロ目を組むことになるカペラS勝ち馬ビクトリーテツニーを押さえたい。

【 買い目 】 馬連 9-2.10.14.15.16 計5点
 

【 結果 】
1着 △ 15 サクセスブロッケン
2着 ▲ 14 カジノドライヴ
3着 ○ 02 カネヒキリ
-----
6着 ◎ 09 ヴァーミリアン
( 参考 馬連 4710円、馬単 14070円、3連複 5730円、3連単 57720円 )

【 再考 】
 週中考察でJCダートとの関連性から○カネヒキリには「厳しいかも」と、さらには△サクセスブロッケンについては「勝負になる」と触れていながら、結果につながらず。

 取捨選択が逆で、最悪に近い予想。

 まず、勝ったサクセスブロッケンを「現4歳G1勝ち歴保有馬」でありながら◎に推せなかったのは「前走負け」を否定的に見てしまったこと。
 ゴールドアリュール、カネヒキリといった馬が勝っていたが、サクセスは02年2着のトーシンブリザードと同じく「前走3着、対古馬勝ち歴なし」。
 とはいえ、馬券対象だったから〜と、この時点でゴリ押しすればよかった。
 (アドマイヤドンというコケた前科がいることを知ってましたので、これはちょっと無理あり)

 それ以上に酷いな、とレース後に思わせたのが◎ヴァーミリアン。
 平安S勝ち馬不在で本年初戦の馬を狙ったが、2着だったとはいえど「負け残り」でのもので、厳しかったか。


 そして、「阪神移行、取消戦」と化したJCダートの取捨選択に迷ったことも事実。
 JCダート、フェブラリーSが両方とも変わるか、両方とも据置で残るかのどちらかならJCダート勝ち馬のカネヒキリでよかったはずだったが、フェブラリーSが小倉開催に伴う「3場開催日」に移行したことが最後までつかめなかった。

 とはいえ、フェブラリーS本体に変更がなかったのだから、JCダート連対枠組は「消し」だったのだろう。

 しかし、例年の東京、京都の2場開催とは違う開催日程だったからこそ、祝日戦JBC連対歴のサクセスと当日施行順入れ替え戦勝ちのカジノドライヴで決まったと考えることも出来るだろうが、これは時間が解決するのかもしれない。

 あと、もう1つ予想では書かなかったが触れておきたいのが▲カジノドライヴ。
 次走がドバイというのは公表済。
 ローテーションとしてはドバイへの壮行レースという意味合いもあるだろう。
 昨年のヴァーミリアンのように、そういった馬を上位に来させるレースかもしれない。  
 
 勝てなかったのは、「国内OP勝ち歴なし」という自身のキャリアが大きかったかと思っている。
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