●第58回 農林水産省賞典 安田記念(G1)●
     6月8日東京11R 芝1600m、国際、定量、指定

     6月7日更新
     変更点 なし
11 スーパーホーネット 58 藤岡佑 10 コンゴウリキシオー 58 藤田
17 スズカフェニックス 58 武豊 14 エアシェイディ 58 後藤
× 04 ニシノマナムスメ 56 吉田隼 × 12 ドラゴンウェルズ 58 鮫島

【 過去6年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
52回 02年 4東6芝16、国、定、指 (地TR都大路S日程変更) 枠連ゾロ目 アドマイヤコジーン
53回 03年 2東6芝16、国、定、指 馬単・3連複発売   アグネスデジタル
54回 04年 3東6芝16、国、定、指 (地TRマイラーズC国際化)   ツルマルボーイ
55回 05年 3東6芝16、国、定、指 3連単発売
(地TR都大路S→谷川岳S)
8R⇔9R アサクサデンエン
56回 06年 3東6芝16、国、定、指 賞金増額(9400→10000)
(地TR京王杯、マイラーズCの別定規定変更)
  ブリッシュラック
57回 07年 3東6芝16、国、定、指 (地TRマイラーズC外回りに変更、
同 谷川岳S別定規定変更)
使用芝コースA→C ダイワメジャー
58回 08年 3東6芝16、国、定、指      

【 考察 】
 今年も香港から3頭がやってきた。
 まず、その香港馬だが、今年も勝ちきるまではいかないと考えたい。

 というのも、香港馬が勝った年は安田記念に大きな変更があった年に限られている、という歴史がある。
 
 00年 1着 フェアリーキングプローン 8日目→6日目
 06年 1着 ブリッシュラック      1着賞金9400万→1億

 今年の安田記念は昨年と設計は変わっていないので、香港馬は最高でも2着までではないだろうか。

 となると、勝つのは日本馬。
 そこで、今年の春に行われた古馬GTを振り返ってみたい。

レース名 変更点 1着馬名 前走 2着馬名 前走
フェブラリーS   ヴァーミリアン 川崎記念取消
(東京大賞典1着)
ブルーコンコルド 東京大賞典5着
高松宮記念 8日→10日 ファイングレイン シルクロードS1着 キンシャノキセキ 阪急杯5着
天皇賞春 祝日施行 アドマイヤジュピタ 阪神大賞典1着 メイショウサムソン 大阪杯6着
ヴィクトリアマイル (Jpn最終年?) エイジアンウインズ 阪神牝馬S1着 ウオッカ ドバイDF4着

 勝ち馬は見事なまでに「前走重賞1着」、2着馬は「前走4着以下」で揃っているうえに、GUをTRに持つレースではその勝ち馬が制している。

 今年の出走馬で前走重賞勝ちを果たした馬は、カンパニーの回避により、スーパーホーネット(京王杯SC)のみ。
 京王杯SCはGUなのでここを制するだけの資格はある。

 ただし、1着同枠馬に気になる馬がいる。

レース名 1着同枠馬  
天皇賞春 アサクサキングス 菊花賞、東京優駿2着
ヴィクトリアM ピンクカメオ NHKマイルC、優駿牝馬1着同枠

 祝日施行の天皇賞、JpnT最終年のヴィクトリアマイルだからこそ出てきたのかもしれない昨年の3歳限定JpnT勝ち馬。
 今年はウオッカ(東京優駿、桜花賞2着、秋華賞2着同枠)、ピンクカメオと2頭いる。

 スーパーホーネットの裏で、ウオッカ、ピンクカメオの4歳牝馬2頭の枠にも注目したい。

 
 次に見たいのが「負担重量連対歴」。
 1着賞金が1億円に上がってからの2年間は負担重量での連対歴を持つ馬が連対枠にいる。
着、馬名 負担重量連対歴 着、馬名 負担重量連対歴
06年 1着 ブリッシュラック 国際マイルTR(香港G2) 2着 アサクサデンエン 安田記念
  同枠 テレグノシス 毎日王冠2着    
07年 1着 ダイワメジャー 天皇賞秋、毎日王冠 2着 コンゴウリキシオー マイラーズC、ポートアイランドS

 高松宮記念とは違い、古馬が58K(牝56K)を背負うこともあり、この条件を求めていることが考えられる。

 今年の出走馬で該当する馬は、エイシンドーバー(中山記念2着)、コンゴウリキシオー(かきつばた記念、安田記念2着)、スーパーホーネット(京王杯SC)のわずか3頭で、香港馬は全て消える。

 連対馬は負担重量で勝っている、と考えるならばコンゴウリキシオーとスーパーホーネットしか残らない。
 (ちなみに、スズカフェニックスには59Kで阪急杯2着歴がある。)

 一方、このレースというと「アジアマイルチャレンジ」最終戦。
 05年にチャンピオンズマイルと安田記念の2レースで創設され、06年に豪州のフューチュリティSとUAEのドバイデューティーフリーが加わり、現行の4レース体系となった。
 
 現行体制となったのは06年。
 安田記念の1着賞金が1億円に値上がりした年でもあるのだが、この年以降の連対馬は「マイル」を強く意識している。
着、馬名 直前加算
06年 1着 ブリッシュラック チャンピオンズマイル 1着
2着 アサクサデンエン 安田記念 1着
07年 1着 ダイワメジャー マイルCS 1着
2着 コンゴウリキシオー マイラーズC 1着

 06年以降の連対馬4頭の直前加算は見事なまでにマイル戦。
 今年の出走予定馬で直前加算がマイル戦という馬は、アルマダ(チャンピオンズマイル2着)、ウオッカ(ヴィクトリアマイル2着)、グッドババ(チャンピオンズマイル)、ドラゴンウェルズ(ダービー卿CT2着)、ニシノマナムスメ(マイラーズC2着)の5頭。

 返す返す、カンパニーの「眼科直行」が残念だが、逆に書くと、カンパニーに出てもらっては困る要素があったのだろう。

 さて、考察もそろそろ結論を出したい。
 最初の表に出したように、この春の古馬GTは何らかの変更がされている。
 何もなかったフェブラリーSは5歳馬不在の顔ぶれ。

 そして今年の安田記念はアドマイヤオーラ、アドマイヤキッス、エイジアンウインズ、カンパニー、サイレントプライド、ローレルゲレイロ……今年のマイル重賞の勝ち馬がこぞっていない。

 こうなると、当日に何かが取り消すのではないか?と疑いたくなるが、それを書くなら土曜日に予想なんかするな!ということになってしまうので、横に置いて(汗)、今回は「58K」「マイル戦歴」を評価してスーパーホーネットから入りたい。

 相手は同じ58K歴を評価してエイシンドーバー、コンゴウリキシオーを上位評価したいが、過去1年未勝利のエイシンは厳しいと見て切り、古馬JpnU勝ち歴を持つスズカフェニックス、エアシェイディを入れる。

 押さえにはマイル重賞加算歴のあるニシノマナムスメ、ドラゴンウェルズを。
 人気となるだろうウオッカだが、56K連対歴なし、牡馬混成戦過去1年未連対ということもあり、今回は無印とした。
 
【 買い目 】 馬連 11-4.10.12.14.17 計5点


【 結果 】
1着 -- 05 ウオッカ
2着 -- 16 アルマダ
3着 -- 03 エイシンドーバー
-----
5着 ▲ 17 スズカフェニックス
6着 ○ 10 コンゴウリキシオー
8着 ◎ 11 スーパーホーネット

【 再考 】
 お見事なまでの真逆。
 我ながら感心してしまいますが、中途半端な「2着抜け」とか「頭抜け」ならこっちのほうがいいです。

 まるで明後日を向いていた、と割り切れますから。

 さて、大まかにあっていたことと違っていたことから見直したい。

 まず、合っていたことは
 ・ 「香港馬は2着まで」(勝つのは日本馬)
 ・マイルを強く意識する、の2つ。

 連対した2頭は直前加算がマイル戦でしたし、日本馬で前走マイル戦連対したのは勝ったウオッカだけでしたからね……。

 一方、外れていたのが
 ・「前走勝ち」
 ・「負担重賞連対歴」の2つ

 こっちを上位としてスーパーホーネットを◎にしたんで、見事な真逆ぶりを披露下だけに終わったんですが、文中にも少し書いたように、これまでの古馬GT(JpnT)には変更点があったが、安田記念にはなかったことを見ておくべきだっただろう。

 そうすれば、前走勝ち、負担重量連対なんて選べなかったはずだから。
 そして、日本調教馬に過去1年間のマイル重賞勝ち馬がいなかったという事実。

 こういったところを見なさい、ということでしょう。
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