● 東京優駿(第74回 日本ダービー)(Jpn1) ● 5月27日東京10R 芝2400m、3歳、牡牝、定量、指定 5月26日更新 変更点 表記G1→Jpn1
【 過去5年経歴 】
【 考察 】 今年も競馬の祭典、東京優駿(第74回日本ダービー)がやってきました。 まずは、タテに見ていきたい。 現行の馬齢表記となった2001年以降の皐月賞馬とダービーの関連は以下のとおり。
ここ6年間はダービーに出なかったアグネスタキオン以外は「2冠達成」か「惨敗」と両極端な結果が出ているが、ダービーを制した3頭は「皐月賞トライアル」も勝っている。
単純に見れば、ヴィクトリーの2冠と受け取れるだろうが、ヴィクトリーが出た皐月賞へのステップレースが若葉S。 弥生賞、スプリングSのJpn2(G2)なら素直に狙えたが、このローテが気になる。 ここがひっかかるうえに、ヴィクトリーはそれまでの3頭に共通している3歳別定戦歴がないこともあり、この点がどう出るかが気になる。そのため◎は打ち辛い。 一方、「タテ」という面では、父ジャングルポケットと同じローテ(共同通信杯から直行)、同じ馬番(1番)で挑み、同じ着順(3着)だったフサイチホウオーだが、ダービーで連対できる「皐月賞3着馬」の実績を共同通信杯勝ちで満たしたことは注目する必要があるだろう。 参考:過去10年間、皐月賞3着からダービー連対を果たした馬
ダービーで連対できた皐月賞3着馬は、3歳別定重賞での勝ちクラを持っている。 しかも、フサイチホウオーの父、ジャングルポケットがダービーを制した年と今年の時代背景は似ている。 というのは、ジャングルポケットが勝った2001年は、この年から馬齢表記が変更され、ジャングルポケットの世代は「2年間3歳馬として扱われた年」であった。 そして、「札幌3歳S」や「ラジオたんぱ杯3歳S」といった、最後の「3歳S」とネーミングされた重賞を勝った。 今年はパートT国昇格に伴い、2歳、3歳限定戦は「G」表記でなく、「Jpn」表記に変更される。 フサイチホウオーが昨年、「GV」として最後の東京スポーツ杯2歳SとラジオNIKKEI杯2歳Sを勝った、ということが妙に被って見えてしまう。 しかし、同じようにタテに見ると気になる点が出てくる。 それは、ダービーが10R施行となってから勝ったのは、資格賞金1位の馬だけということ。 ちなみに、今年の該当馬はヴィクトリーでもフサイチホウオーでもなく、牝馬ウオッカ。 さらには、今年の3歳JpnT。 妙な共通点が1つある。
1着馬には「オープン勝ち歴があるが、重賞勝ち歴がない」。 今回、これに該当する馬はプリンシパルS勝ちのゴールデンダリアのみ。 そのウオッカとゴールデンダリアが同枠配置されたことは、意味深いものとして考えたい。 一方で、先週のオークスと対比する必要があるだろう。 オークスでは注目点が2つあった。 ・優先権を行使しなかった馬がいたが、馬券対象となったのは優先権保持馬。 ・勝ったのが外国産馬 勝ったローブデコルテはチューリップ賞5着→桜花賞4着。 桜花賞への優先権は取れなかったが、オークスへの優先権は取った。 ダービーは優先権保持馬が全馬出走する。 ローブデコルテの逆となると、 「皐月賞への優先権は取ったが、ダービーへの優先権は取れなかった」 となるのではないだろうか? 優先権を獲得し皐月賞に出走したが、ダービーへの優先権を取れなかった馬は、ドリームジャーニー(弥生賞3着→皐月賞8着)、フライングアップル(スプリングS1着→皐月賞12着)のわずか2頭。 この2頭ならば、トライアルで賞金を加算したフライングアップルを上としたい。 ローブデコルテと同じ外国産馬というのも意味がありそうだ。 ---------- さて、長々と考察を書いてきたが、そろそろ結論を。 今年から「JpnT」となった東京優駿。 そうなったきっかけは「パートT国昇格」によるもの。 JRAが国際化を始めた年のダービー1着馬はジャングルポケット。 その血を受けつぎ、同じローテーションで挑むフサイチホウオーを◎としたい。 前述の「ダービーを勝てる皐月賞3着馬」を評価したい。 相手筆頭には、今年の定番(?)となっている「オープン勝ちあり、重賞勝ちなし」を持つゴールデンダリア。 その後はTR勝ちの皐月賞馬ヴィクトリー。最後に書いたオークスとの対比で浮上したフライングアップルと再度同枠配置されたというのも何かの縁だろう。 皐月賞2着で波乱を呼んだサンツェッペリン。 2001年のリメークとなるならば来てもおかしくない。 あとは優先権組で囲まれた5枠からヒラボクロイヤル、外国産馬フライングアップルを。 【 買い目 】 馬連 15-4.9.12.17.18 計5点 【 結果 】 1着 -- 03 ウオッカ 2着 -- 16 アサクサキングス 3着 -- 14 アドマイヤオーラ ( ◎ 15 フサイチホウオー 7着、○ 04 ゴールデンダリア 6着、▲ 17 ヴィクトリー 9着 ) 【 再考 】 64年ぶりの牝馬優勝で幕を閉じた。 勝ったウオッカだが、考察の途中に書いた「10R施行となったダービーは資格賞金1位馬が勝っていること」が大きくものをいったのだろう。 タテの流れを見事に守った。 そして、その同枠に配置されたのが、今年の3歳Jpn1で連対を続ける「オープン勝ちあり、重賞未勝利」の○ゴールデンダリア。 ウオッカ単独では勝ちきることができないため、この馬を帯同させる必要があったとして考えたい。 一方で2着のアサクサキングス。 同枠に▲ヴィクトリーや、気になる外国産馬として押さえとした×フライングアップルと同枠。 これで外国産馬が連対枠入りすることは必要だったが、「優先権獲得→クラシック出走」までは求めていないということをアピールしたかったのだろう。 ウオッカのオープン初加算が阪神JF(記念競走)1着、アサクサキングスの初加算はきさらぎ賞(祝日)1着。 ダービーデーの目黒記念が突如記念競走化したことも踏まえておく必要があったのだろう。 最後に消えた◎フサイチホウオー。 ゴールドアグリやナムラマースあたりと同枠になるかと思っていた。 というのは、ジャングルポケットにない夏競馬加算歴を補充する必要がある、と考えたため。 しかし、期待した重賞1着加算歴ではなく、勝ち歴はあるが、重賞は2着までのローレルゲレイロでもまかなえると思っていた。 結果を見ると、そうはいかなかったことと、同日に目黒記念が組まれるようになった番組の変遷というものをもう少しきちんと考える必要があったということなのだろう。 |