●第133回 天皇賞(春)(G1)●
     4月30日京都11R 芝3200m、牡牝、国際、定量、指定

     4月27日更新
     変更点 当日9R⇔10R
07 ディープインパクト 58 武豊 05 トウカイトリック 58 芹沢
06 トウカイカムカム  58 幸 04 ローゼンクロイツ 58 安藤
× 14 アイポッパー 58 福永 × 09 デルタブルース 58 岩田

【 過去4年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
125回 02年 3京4芝32、牡牝、定、指     マンハッタンカフェ
127回 03年 3京4芝32、牡牝、定、指 馬単・3連複発売   ヒシミラクル
129回 04年 3京4芝32、牡牝、定、指     イングランディーレ
131回 05年 3京4芝32、牡牝、国、定、指 国際化、3連単発売
(TR阪神大賞典賞金増額)
  スズカマンボ
133回 06年 3京4芝32、牡牝、国、定、指 (TR3レース全戦別定規定変更) 9R⇔10R  

【 考察 】

 ディープインパクトがここにコマを進めてきたことで、シンボリルドルフ以来の前年3冠馬による天皇賞(春)出走となった。

 3冠馬という意味ではナリタブライアンがその間に入ることになるが、ブライアンは前哨戦阪神大賞典を勝ちながら天皇賞(春)には出走しなかった。

 その面から考えても、「前年の3冠馬が天皇賞(春)に出走できた=勝つ資格がある」と受け取って、この馬を素直に◎としたい。

 もう1つの検討材料としてあげられるのは、天皇賞の負担重量の58K。

 「前年のG1で連対し、かつ前走で58Kを背負って勝った」馬はワイド馬券発売以後、わずか2頭。
年 着 馬名 前年G1連対歴 本年58Kでの1着歴
00年 1着 テイエムオペラオー 皐月賞 菊花賞2着 阪神大賞典
01年 2着 メイショウドトウ 宝塚2着、天皇賞秋2着、JC2着、有馬2着 日経賞
     
06年 ?着 ディープインパクト 皐月賞、東京優駿、菊花賞、有馬2着 阪神大賞典

 前走の阪神大賞典を58Kで勝ったディープインパクトにとってはさらなる追い風が吹いたと受け取りたい。

 一方、2番人気が予想されるリンカーンは無印。

 その理由は昨年、一昨年と2年続けた天皇賞(春)1番人気負け歴。

 99年のシルクジャスティスがそうなのだが、現行日程(3回京都4日目)施行となってからは、過去に天皇賞春で1番人気を背負いながら負けた馬の復権を許していないのもこのレースの1つの特徴である。

 つまり、最高峰のレースに手が届く位置にいるとファンの視点から扱われた馬であるにもかかわらず、栄冠を手に入れられなかった馬は、次なるチャンスはない、いわゆる「女神の後ろ髪はハゲだった」ではないだろうか。

 ならば、リンカーンに関しては、その点と配当的妙味のなさから、今回はこの馬が来たら潔く諦めたい。
 
 では、相手馬は何か。

 今回はトウカイトリックを筆頭としたい。

 ディープインパクトが「阪神大賞典58K1番人気勝ち→天皇賞1番人気」となることは大方の予想通りとなるだろうが、こういったケースの天皇賞は過去10年間でに2度行われている。

 99年 天皇賞1着 スペシャルウィーク 2着 メジロブライト
 00年 天皇賞1着 テイエムオペラオー 2着 ラスカルスズカ

 メジロブライトとラスカルスズカの共通点は何か。

 それは、「前走 阪神大賞典2着」。今年はこれを満たすトウカイトリックをG1未経験ということがネックだが押さえたい。

 その後に考えられることとしては、天皇賞当日の施行順変更があげられる。

 「3連単発売後のG1で、当日施行順変更のあったレース」は過去に4つあり、全て昨年。

レース名 1着馬名 前走 2着馬名 前走
安田記念 アサクサデンエン 京王杯SC 1着 スイープトウショウ 都大路S 5着
秋華賞 エアメサイア ローズS 1着 ラインクラフト ローズS 2着
天皇賞秋 ヘヴンリーロマンス 札幌記念 1着 ゼンノロブロイ インターナショナル(英) 2着
有馬記念 ハーツクライ JC 2着 ディープインパクト 菊花賞 1着
 
 「3歳牝馬」という出走に条件のつく秋華賞を除く3レースは、「前走国際戦加算」VS「国際戦馬券対象歴なし」の組み合わせで決まっている。

 今回の軸、ディープインパクトが前走国際戦加算馬である以上、相手は当然逆を取りたい。

 その国際戦馬券対象歴を持っていない馬といえば、チャクラ、トウカイトリック、アドマイヤモナーク、ハイフレンドトライ、ブルートルネードの5頭。

 とはいえ、アドマイヤ、ハイフレンド、ブルーの3頭は直前加算が条件戦ということで共通していて、狙いづらい。

 また、チャクラには過去の天皇賞での敗戦歴があるので、こういった経歴を持っていない上がり馬のトウカイカムカムを上位としたい。

 さらに、今回と同じ「ゾロ目開催、当日施行順変更あり」となると、昨年の安田記念(55回、9R⇔10R)。

 参考 05年 第55回農林水産省賞典安田記念(G1)
着、馬名 前走 国際加算歴
1着 アサクサデンエン 京王杯SC 1着 京王杯SC
同枠 バランスオブゲーム 中山記念 1着 中山記念
2着 スイープトウショウ 都大路S 5着 (なし)
同枠 サイレントウィットネス(香港) チャンピオンズマイル 2着 (外国馬)

 注目は2着枠。スイープトウショウと同枠の外国馬サイレントウィットネスの扱いだが、これの解釈。

 「直前1年間に国際戦加算歴を持たない馬と、直前の賞金加算が外国の馬」の組み合わせと考えると、天皇賞では7枠。

 もう1つ、「前走、非国際戦負けの馬と、2着加算までの馬の枠」と捉えれば、天皇賞では2枠。

 この両枠から、アイポッパー、ローゼンクロイツの直前加算が2着までの馬を選びたい。

 最後に、マーブルチーフの直前回避によって「国際、特指」のレースで唯一加算歴をもつことになったデルタブルースを入れて、この6頭としたい。

【 買い目 】 馬連流し 5点と 3連単 7→5⇔4.6.9.14 8点の計13点


【 結果 】
1着 ◎ 07 ディープインパクト 2着 -- 11 リンカーン 3着 -- 01 ストラタジェム
( ○ 05 トウカイトリック 9着、▲ 06 トウカイカムカム 5着 )

【 再考 】
 半永久的に破られることはないのではないか?と思わせるような、3分13秒4のレコードでディープインパクトが制した。

 で、それは本文中にもあげたように、出走できた時点で勝ちと読めていたことなので割愛して、問題の2着馬を。

 2着のリンカーンを予想では無印にしたのだが、結果的には「54回日経賞」を「58Kで勝った」ことが最も大きかったと見ています。

 過去のステップ戦勝ちは56Kに57Kでしたから、やはり同斤量勝ちを評価すべきだったんでしょうね。

 参考:ステップ戦とG1 リンカーン(牡6歳)
年、レース名、着順、重量 レース名、着順
03年 神戸新聞杯 4着 56K(5人気、馬齢戦) 菊花賞 2着(4人気、1K増)
04年 阪神大賞典 1着 56K(1人気、増量なし) 天皇賞春 13着(1人気、2K増)
05年 京都大賞典 1着 57K(1人気、増量なし) 天皇賞秋 15着(3人気、1K増)
06年 日経賞 1着 58K(1人気、1K増) 天皇賞春 2着(2人気、同斤量)

 ○にあげたトウカイトリックはやはりG1未経験というのがネックだったんでしょう。
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