● 悠仁親王殿下御誕生慶祝 第134回 天皇賞(秋)(G1)●
     10月29日東京11R 芝2000m、牡牝、国際、定量、指定

     10月28日更新
     変更点 10R施行→11R施行、慶祝競走
07 スイープトウショウ 56 池添 15 アドマイヤムーン 56 武豊
08 コスモバルク 58 五十嵐冬 04 ダンスインザムード 56 北村宏
× 14 ダイワメジャー 58 安藤 × 02 カンパニー 58 福永
 ( -- 06 トリリオンカット 競走除外、× 02 カンパニー 外枠発走 )
 ( -- 17 ローゼンクロイツ 騎手 小牧→後藤、-- 01 アサクサデンエン 騎手 藤田→田中勝 )

【 過去4年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
126回 02年 4中8芝20、牡牝、定、指 代替中山、馬単・3連複発売   シンボリクリスエス
128回 03年 3東8芝20、牡牝、定、指 代替戻り   シンボリクリスエス
130回 04年 4東8芝20、牡牝、定、指 JRA50周年記念、3連単発売、別定規定変更   ゼンノロブロイ
132回 05年 4東8芝20、牡牝、国、定、指 国際化、エンペラーズカップ100周年記念
行幸啓(天覧競馬)
11R→10R ヘヴンリーロマンス
134回 06年 4東8芝20、牡牝、国、定、指 10R→11R、慶祝競走    

【 考察 】

 3年連続してサブタイトルを付与した記念競走としての実施となった。

 しかし、1つの戒律は変わっていないと受け取りたい。

 それは「負担重量での連対歴を求めている」こと。

 特に、今年の夏競馬から生まれた「古馬条件定量戦」の出現では見られない「牡馬58K、牝馬56K」の重量規定はそれをいっそう濃くしているものとして考えてもいいのではないだろうか。

  過去の1着馬の負担重量での連対歴を下にまとめてみた。
変更点、出走注意点 馬名 負担重量加算歴
平成12年  外国産一部開放 1着 テイエムオペラオー 天皇賞春、宝塚記念など
2着 メイショウドトウ オールカマー
平成13年    1着 アグネスデジタル 日本テレビ盃
牝馬なし 2着 テイエムオペラオー 天皇賞春、宝塚記念2着
平成14年  代替中山、馬単発売 1着 シンボリクリスエス 3歳 古馬未対戦 神戸新聞杯、青葉賞
2着 ナリタトップロード  
平成15年    1着 シンボリクリスエス  
3歳なし、牝馬なし 2着 ツルマルボーイ 宝塚記念2着
平成16年  50周年記念、3連単発売 1着 ゼンノロブロイ 天皇賞春2着
2着 ダンスインザムード 3歳牝 古馬未対戦 フラワーC
平成17年 エンペラーズカップ100年記念
国際化(ただし外国馬なし)
1着 ヘヴンリーロマンス ゴールデンホイップT
2着 ゼンノロブロイ 天皇賞秋
平成18年 慶祝記念競走    
 
 全馬58Kで出走した(つまり、3歳馬や牝馬がいない)平成15年以外は、負担重量での賞金加算歴を求めている。

 今年は3歳馬も牝馬も出走するので、負担重量での加算が必要とみたい。
 
 参考:出走予定馬の負担重量加算歴
馬番 馬名 負担重量加算歴(前1年間)
01
アサクサデンエン 安田記念2着
02
カンパニー  
03
サクラメガワンダー 3歳  
04
ダンスインザムード 牝 キャッシュコールマイル、毎日王冠2着
05
ローエングリン  
06
トリリオンカット  
07
スイープトウショウ 牝 エリザベス女王杯、京都大賞典
08
コスモバルク  
09
インティライミ (過去1年58K出走歴なし)
10
スウィフトカレント (過去1年58K出走歴なし)
11
ファストタテヤマ  
12
ハットトリック  
13
オースミグラスワン (過去1年58K出走歴なし)
14
ダイワメジャー マイラーズC、毎日王冠、中山記念2着
15
アドマイヤムーン 3歳 弥生賞
16
グレイトジャーニー  
17
ローゼンクロイツ  
 (備考:古馬未対戦の3歳馬なし)

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 一方、当初出走を予定していたバランスオブゲームが追い切り後に故障を発生(競走能力喪失)したため、出走しなくなった。

 登録していたディープインパクトの回避はブログにも書いたように、やはり薬物問題で揺れている馬を天皇家の慶祝絡みの競走に出すわけにはいかないということだろう。

 しかし、ここで1つの共通点が出た。
 ディープインパクト、バランスオブムードともに、3歳時にはトライアル1着歴をもってクラシックに出走している。しかも2回も。

 それにもかかわらず、同じようなキャリアを持つコスモバルクは出走する。

ディープインパクト 弥生賞1着 皐月賞1着、ダービー1着 神戸新聞杯1着 菊花賞1着
バランスオブゲーム 弥生賞1着 皐月賞8着、ダービー7着 セントライト記念1着 菊花賞5着
         
コスモバルク 弥生賞1着 皐月賞2着、ダービー8着 セントライト記念1着 菊花賞4着

 トライアル勝ちをもってクラシック3冠に挑んだ馬がコスモバルク1頭になったことも注目すべき点であろう。
 
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 ちなみに、今年も「慶祝記念競走」としてサブタイトルを付与したレースとなっている。

 そうすると、気にしなければいけないのが、「牝馬の存在」

 04年は2着にダンスインザムード、05年はヘヴンリーロマンスが勝ち、3着にアドマイヤグルーヴと2桁人気の牝馬が入ったことは記憶に新しい。

 しかし、今年出走する牝馬2頭はヘタしたら1番人気になるのではないか?というくらいの人気馬でもあるので、「2桁人気の牝馬」という過去の実績でのデータにはならないだろう。
 
 その牝馬2頭の戦歴(トライアル→G1)をあげてみたい。
 なお、トライアルの定義だが、「地」が出走できるG1ステップレースとする。

 04ダンスインザムード

 04年桜花賞1着→オークス4着→秋華賞4着(注1)
 04年天皇賞秋2着(50周年記念)→マイルCS2着(21回)(注2)
 06年毎日王冠2着→天皇賞秋???

 (注1:桜花賞1着馬には秋華賞優先権あり)
 (注2:天皇賞秋2着以内馬にはマイルCS「地」優先権あり)


 07スイープトウショウ

 04年チューリップ賞1着(11回、混合化)→桜花賞5着
 04年ローズS3着(3日目移行、枠連万馬券)→秋華賞1着→女王杯5着
 06年京都大賞典1着(枠連ゾロ目)→天皇賞秋???

 実はこの2頭が連対したG1(ダンスインザムードの桜花賞、ヴィクトリアマイル、天皇賞秋2着、マイルCS2着、スイープトウショウの秋華賞、宝塚記念、女王杯、オークス2着、安田記念2着)は、スイープトウショウの秋華賞を除いては、いずれもトライアルレースには出走していないか、出走して見事な負けを喫している。

 この2頭でどちらを上にするかということになると、今回の天皇賞が慶祝競走ということもあるが、エリザベス女王杯勝ちで前走の京都大賞典が枠連ゾロ目の1着ということもあり、スイープトウショウを上として扱いたい。

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 競馬の国際化が進んでいることは、日本馬の海外遠征が多くなったことでも明らかだろう。
 昨年2着のゼンノロブロイ、一昨年2着のダンスインザムードはともに直前の連対が海外での戦歴だった。
 
 今年も海外で賞金を稼いできた馬がダンスインザムード、コスモバルク、ハットトリックと3頭いる。
 
 ダンス、コスモは帰国後に国内で賞金を加算しているが、ハットトリックは香港で賞金加算後は連対していない。
 これをどう扱うかも思考対象になるだろう。

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 さて脈絡なくいろいろと書いてきたが、結論に入りたい。

 今回だが、来年はありえない記念競走となったことで、1回限りの競走となる。

 そうなると、2度とありえない「1着賞金1億円のエリザベス女王杯」を勝ったスイープトウショウ。
 前年のこのレースでの2着枠入り、そして女王杯で56Kをクリアしたことで、今年はこの馬に出番がきてもいいだろう。

 トライアルレースも枠連ゾロ目決着となった京都大賞典をステップとしたことで、この馬を軸としたい。

 相手筆頭には同じ牝馬のダンスではなく、アドマイヤムーンをあげる。
 3歳馬で56Kをクリアしていること、そして今年から「定量戦」となった札幌記念(取消戦)を勝ち上がったことを評価したい。
 同枠に札幌記念1着同枠馬、毎日王冠2着同枠馬となったグレイトジャーニーが入ったこともプラスと受け取りたい。

 オールカマーで権利と取った道営馬コスモバルクが3番手。
 58Kでの連対歴がないことは気になるが、ディープ、ハーツ不在がこの馬に与える影響を考慮したい。

 毎日王冠はマイラーズCと同決着となったが、その連対馬2頭とアサクサデンエンと同枠に入ったカンパニーを押さえたい。

【 買い目 】 枠連 4-1.2.4.7.8が軸だが、馬単7→2.4.8.14.15を押さえ 計10点


【 結果 】
1着 × 14 ダイワメジャー 2着 -- 10 スウィフトカレント 3着 ○ 15 アドマイヤムーン
( ◎ 07 スイープトウショウ 5着、▲ 08 コスモバルク 4着 )
( -- 06 トリリオンカット 競走除外、× 02 カンパニー 外枠発走 )
( -- 17 ローゼンクロイツ 騎手 小牧→後藤、-- 01 アサクサデンエン 騎手 藤田→田中勝 )

【 再考 】
 トリリオンカットの放馬による除外、カンパニーの外枠発走と本馬場に出てからいろいろあった天皇賞。
 結果的には皐月賞馬ダイワメジャーが制することとなった。

 そのダイワメジャー。
 今年になってから出走した5戦がすべて58K。
 マイラーズC、毎日王冠でともに同世代の桜花賞馬ダンスインザムードを相手に勝つことで斤量面での条件はクリアしていた。

 また、この馬は取り消し戦となった昨年のマイルCS2着。
 記念競走を勝つ資質があったということなのだろう。

 一方、理解に苦しんだのが2着馬のスウィフトカレント。
 斤量面で条件をクリアしたのが、昨年の夕月特別1着。
 これを勝つことで再現不可能な「1000万下別定戦2勝歴」という経歴を持つ馬となった。

 1回限りの記念競走ということで、こういった馬が走ることも想定できなくはないが、何せ1年以上前の話。
 直近1年間の連対がすべてハンデ戦ということもあり、軽視した。

 今年から組まれた「サマー2000シリーズ」の初代王者となっていたことも、スプリンターズSでのサマースプリントシリーズ王者シーイズトウショウの失速と対比したら検討材料に入れてもよかったのかもしれない。

 しかしながら、新生正規戦と受け取っていた小倉記念勝ちでこの馬を消したことも事実。
 来年、小倉記念が国際化したなんてことになったら、この事実もすんなりと受け入れられるであろう。
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