●第66回 皐月賞(G1)●
     4月16日中山11R 芝2000m、3歳、牡牝、定量、指定

     4月15日更新
     変更点 当日8R⇔9R
15 アドマイヤムーン 57 武豊 01 フサイチリシャール 57 福永
05 メイショウサムソン 57 石橋守 12 サクラメガワンダー 57 内田博
× 06 フサイチジャンク 57 岩田 × -- --

【 過去4年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
62回 02年 2中8芝20、3歳、牡牝、定、指 外国産馬一部開放 単勝万馬券 ノーリーズン
63回 03年 4中8芝20、3歳、牡牝、定、指 馬単・3連複発売   ネオユニヴァース
64回 04年 3中8芝20、3歳、牡牝、定、指     ダイワメジャー
65回 05年 3中8芝20、3歳、牡牝、定、指 3連単発売   ディープインパクト
66回 05年 3中8芝20、3歳、牡牝、定、指   8R⇔9R  

【 考察 】

 まずは過去の1着馬の経歴を振り返りたい。
 ただし、サンプルとして考えるのは馬単発売後の3年間とする。
  初勝利 500万 OP 重賞
03年1着馬 ネオユニヴァース 秋新馬 白梅賞 未経験 スプリングS、きさらぎ賞
03年2着馬 サクラプレジデント 夏新馬 未経験 未経験 札幌2歳S、朝日FS2着、スプリS2着
04年1着馬 ダイワメジャー 春未勝利 4着 未経験  
04年2着馬 コスモバルク 公営 百日草 未経験 弥生賞、ラジオたんぱ2歳S
− 3連単発売 −
05年1着馬 ディープインパクト 秋新馬 未経験 若駒S 弥生賞
05年2着馬 シックスセンス 夏未勝利 未経験 3着 京成杯2着
 ( 備考 馬名赤字は優先権あり、その他赤字は同距離 ) 

 過去11年間の皐月賞で優先権を持たずに皐月賞馬となったのは、テイエムオペラオー(99年)とノーリーズン(02年)の2回だけだが、その2回にはいずれも共通点があり、00年からワイド、03年から馬単と翌年から新馬券を発売している。

 さらに、3着優先権で皐月賞に出走して勝った馬も、サニーブライアン(97年)とダイワメジャー(04年)の2回だけ。これまた、97年は「10R」施行皐月賞の最終回(現在は11R施行)、04年は翌年から3連単を発売するということで最終年となっている。

 来年からさらなる新馬券が発売されたり、競馬法が改正されて1日13レース施行となったり、皐月賞が阪神施行になるということは考えづらいので、今年は3着優先権の馬やトライアル未出走組が皐月賞馬の栄冠に輝くことはないと考えたい。

 同じことは若葉S2着の賞金加算歴がない馬にもいえるので、このレースを勝つ可能性のある馬はトライアルで賞金を加算した5頭ということになる。  

 そこで今年出走する18頭をまとめてみたい。
    初勝利 500万 OP 重賞 朝日FS
01 フサイチリシャ 秋未勝利 萩S 朝日FS、東京スポ、スプリ2着、共同通信2着 1着
02 ドリームパスポ 秋未勝利 萩S2着、京都2歳2着 きさらぎ賞  
03 ナイアガラ 春未勝利 京都平 すみれS  
04 キャプテンベガ 春未勝利 京都平 若葉S2着    
05 メイショウサム 夏未勝利 中京2歳、野路菊 スプリS、きさらぎ2着、東京スポ2着  
06 フサイチジャン 秋新馬 福寿草 若駒S、若葉S  
07 ショウナンタキ 夏新馬 新潟2歳 4着
08 ダイアモンドヘ 夏新馬 デイリー杯2着 5着
09 ゴウゴウキリシ 夏未勝利 千両賞 シンザン  
10 トウショウシロ 秋未勝利 京成杯2着  
11 ステキシンスケ 秋新馬 クロッ2着、クリス2着 アーリントンC  
12 サクラメガワン 夏未勝利 エリカ たんぱ  
13 インテレット 秋未勝利 中山平 毎日杯2着  
14 スーパーホーネ 夏未勝利 くるみ   朝日FS2着 2着
15 アドマイヤムー 夏新馬 未経験 クローバー 弥生賞、共同通信、札幌2歳、たんぱ2着  
16 ジャリスコライ 秋新馬 いちょう 京成杯 3着
17 ディープエアー 夏未勝利 コスモス 札幌2歳2着 6着
18 ニシノアンサー 夏未勝利 2着 ホープフルS    
( 備考 未は出走歴なし、馬名赤字は優先権、その他の赤は同距離戦 )

 今年の皐月賞は当日の8R(野島崎特別)と9R(ベンジャミンS)の施行順が入れ替えられた。

 同じように当日の施行順が変更された年としては98年(10R設計から1レース増やして11R施行に変更)と03年(午前のレースに変更あり)がある。
 
年、1着枠、馬名 トライアル成績 その他OP加算歴
98年1着馬 セイウンスカイ 弥生賞2着 ジュニアC
   同枠  ディヴァインライト 弥生賞5着 毎日杯2着
03年1着馬 ネオユニヴァース スプリングS1着 きさらぎ賞
   同枠  ダイワセレクション スプリングS5着  

 ともに前述したようにトライアルで賞金を加算して優先権を獲得した馬が皐月賞馬となったのだが、同枠馬は同じレースで優先権獲得に失敗した馬が入っている。

 そういった枠配置になっているところがあるかどうか調べてみると、唯一、7枠が該当する。
 3頭枠なので若干の違いがあるが、弥生賞1着のアドマイヤムーンと5着のスーパーホーネット、さらにはトライアル後に毎日杯2着で唯一賞金を加算したインテレットが配置された。

 98年の1着枠の構図と似ていることもあり、ここから狙いたい。

 ◎は馬主、厩舎、騎手が同じ組み合わせで桜花賞を2着としくじった(?)リベンジに期待するというわけではないが、前述したように優先権獲得馬アドマイヤムーンとする。

 なお、先週の桜花賞を制したフラワーC1着馬キストゥヘブンと同じ、TR終了後の賞金加算歴保有馬となったインテレットを組み込むことで新生化したイメージを与えることができるために3頭枠としたのではないだろうか。

 もちろん、賞金は加算したもののレースを勝っていないということで、インテレットは同枠馬どまりと受け取りたい。

 相手馬だが、施行順変更ということで、今年は2着続きだが取消戦朝日杯FS勝ちのフサイチリシャールを筆頭。
 同枠に先週の桜花賞に見られる3着優先権馬、新生別定G3勝ち馬を持ってきたことも好都合であると受け取りたい。

 参考 06年桜花賞結果
着、馬名 トライアル 別定戦加算歴 直前加算
1着 キストゥヘヴン   フラワーC フラワーC
同枠 ミッキーコマンド フィリーズ11着 ひまわり賞 ひまわり賞
同枠 ウインシンシア チューリップ3着   新馬
2着 アドマイヤキッス チューリップ1着 (出走歴なし) チューリップ賞
同枠 エイシンアモーレ フィリーズ3着 フェニックス賞 フェニックス賞

 3番手にはトライアル1着馬が同居した3枠からメイショウサムソン。
 この馬の持つ、小倉開催未勝利勝ちとトライアル1着歴を共有する経歴の扱いには注目。

 ラジオたんぱ2歳Sの裏表の組み合わせとなるサクラメガワンダーに△。
 同枠馬のステキシンスケクンが朝日杯、TRともに未経験であり、かつ3歳新規別定重賞を勝ちあがっていることで、再度注目したい。

 あとは、直前加算が非枠連戦の2頭で揃えた若葉S組の1着馬であり、メイショウサムソンと同枠配置されたフサイチジャンクを押さえとしたい。
 
 馬券はアドマイヤからの流しとするが、前述した98年と03年の皐月賞はトライアルの1着、2着の裏返しで決まっている。
 弥生賞2着馬グロリアスウィークがパンクしたこともあって、弥生賞組のワンツーは無理なので、それに代わる形としてスプリングS組の裏表もあるとみてリシャールとメイショウの組み合わせだけはおさえたい。

 なお、当日の施行順変更を受けて、桜花賞回顧のブログで書いた◎フサイチジャンクから大幅に変更しました。
 あと、特定のテレビ局が絡んだ馬をG1馬にすることがあるのか?という疑問もあって今回は評価を下げた旨、ご理解ください。

【 買い目 】 ◎から馬連流しと○−▲の馬連 計5点


【 結果 】
1着 ▲ 05 メイショウサムソン 2着 -- 02 ドリームパスポート 3着 × 06 フサイチジャンク
( ◎ 15 アドマイヤムーン 4着、○ 01 フサイチリシャール 5着 )

【 再考 】
 デビュー22年目にして、いぶし銀という表現がピッタリ(?)の石橋守に春が来ました。

 年頭のブログでメイショウサムソンをダービー馬に指名したのですが、皐月賞馬となったのは嬉しいようでちょっと複雑です。

 そんな話はさておいて、再考を。

 絶不調であることは認めますが、今回は解釈ミス

 本文中でもあげたように、「皐月賞を制する可能性のある馬は5頭」、その中の1頭が勝ったのですが、今回は

 「はくぼ化小倉1着歴」と「トライアル1着優先権」を使い切ってのものでしょう

 1週前の同じ66回ゾロ目開催桜花賞では、「小倉1着歴+TR3着優先権」のエイシンアモーレと同枠配置された「TR1着馬」アドマイヤキッスが2着。

 同じ66回皐月賞で同じ構図ならば、メイショウサムソンの同枠馬フサイチジャンクが勝ったんでしょうが、今回は当日のレースで8Rと9Rを入れ替え。

 この事実で、同様の結果になるわけがなく、ジャンクの評価を下げたのは正解だったのですが、もう少し突っ込んでみるべきでした。

 おまけに、直前になって弥生賞2着で優先権を持ったグロリアスウィークが故障リタイア。

 グロリアスウイークに「はくぼ小倉減量騎手1着歴+3歳別定重賞連対歴+トライアル優先権」があったのですが、この馬が消えたことで、「はくぼ小倉1着歴+TR優先権」をもって皐月賞に参戦したのはメイショウサムソンただ1頭になった事実を深く考えることが必要だったのでしょう。

 さらにもう1頭いた、はくぼ小倉1着歴を持つゴウゴウキリシマはTR負け組と同枠を組んだことで対象外となったのならば、メイショウの踏んだステップ(朝日杯パス、3歳別定重賞加算歴あり、TR1着歴)をもっと重視すべきだったんでしょう。

 これらのことから、メイショウサムソンは同枠馬ではなく主役に躍り出て、今回の皐月賞制覇に至ったのではないでしょうか。

 一方の2着馬ドリームパスポート。

 初勝利が同距離戦ということで注目はしていましたが、TR3着で評価を下げたことは事実。

 とはいえ、前述したように桜花賞のウラというのならば、TR3着歴を連対起用という考え方もできたでしょう。
 3歳賞金加算歴がない弥生賞3着のディープエアーよりかは、きさらぎ賞勝ちを持つことで上位評価していましたが、ここまでは手が回りませんでした。

 同枠の2歳王者フサイチリシャールの存在が評価されたかもしれません。

 一方の◎アドマイヤムーンは4着。

 当日の施行順変更がなければ無印を決めていたのだが、施行順変更で切ることができなくなり、おまけに同枠配置されたのがTR後の加算歴を持つインテレットに同じTR弥生賞を走ったスーパーホーネット。

 過去の皐月賞の傾向にこだわりすぎたのかもしれない。

 こればかりはどちらを上位にするかという解釈の問題ですので、一概には言えませんが、メイショウを狙うこともできただけに悔やまれます。
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