●第53回 神戸新聞杯(G2)(菊花賞TR)● 
    ( 着まで菊花賞優先出走権 )
    9月25日阪神11R 芝2000m、3歳、牡牝、混合、馬齢、指定

    9月24日更新
    変更点 3着以内入線の外国産馬にも優先権付与
09 ディープインパクト 56 武豊 13 シックスセンス 56 上村
10 マチカネキララ 56 北村宏 04 ストーミーカフェ 56 四位
12 エイシンニーザン 56 幸      

【 過去3年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
50回 02年 4阪6芝20、3歳、牡牝、混、定、指 馬単・3連複発売   シンボリクリスエス
51回 03年 4阪6芝20、3歳、牡牝、混、馬、指 定量→馬齢   ゼンノロブロイ
52回 04年 4阪6芝20、3歳、牡牝、混、馬、指 3連単発売 8頭 キングカメハメハ
53回 05年 4阪6芝20、3歳、牡牝、混、馬、指 3着までの外国産馬優先権付与    

【 考察 】
 
 まずは、2つのトライアルがそれぞれどんな遍歴を辿り、どんな馬を勝たせてきたかを簡潔にまとめてみたい。
レース名 変更点 1着馬名 戦歴
02年
馬単発売
セントライト記念 代替新潟 バランスオブゲーム G1歴あり、G2馬
神戸新聞杯   シンボリクリスエス G12着あり、G2馬
皐月賞後加算あり
03年
定量→馬齢
セントライト記念   ヴィータローザ G1歴なし、G3馬
皐月賞後加算あり
神戸新聞杯   ゼンノロブロイ G12着歴、G2馬
皐月賞後加算あり
04年
3連単発売
セントライト記念 50周年記念、9R⇔10R コスモバルク 公営馬、G12着あり
皐月賞後公営加算あり
神戸新聞杯 8頭立 キングカメハメハ G1馬、G3馬
皐月賞後加算あり
05年 セントライト記念 9R⇔10R キングストレイル 3歳時出走歴なし
G1歴なし
神戸新聞杯 3着までの外国産馬優先権付与 ?????  
 
 よく見ると、似たようで違うことがある。
 両レースの勝ち馬は、片側では皐月賞後の賞金加算歴を持ち、もう片方は持っていない。
 そして、2000年から6日目に日程が変更されているが、それ以降の神戸新聞杯の勝ち馬は全て、皐月賞後の賞金加算歴を持っている。

 さらに、セントライト記念の1着馬は、当日の変更がなかった03年以外はすべて、皐月賞後の賞金加算歴を持っていない。
 先週も、該当するキングストレイルが勝った。

 今年から神戸新聞杯は3着以内に入った外国産馬にも菊花賞の優先権を与えることになったが、これは内国産の馬には何ら影響はなく、しかも外国産馬が神戸新聞杯は出走しない。

 あと、セントライト記念と神戸新聞杯との大きな違いは「セン馬」の出走有無。
 神戸新聞杯は「牡牝」のため、セン馬は出走できない。

 次代への「種の継続」 をうたうJRAだからこそ、セン馬の排除を目論むと考えるならば、「神戸新聞杯>セントライト記念」の図式がなりたつはずである。

 それを基にして考えれば、無敗の2冠馬ディープインパクトがここから出走するのは至極当然ということになるであろう。

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 ■ タテに見る

 2003年から、このレースは馬齢化した。
 それ以降の勝ち馬は全て、「ダービー連対→休養」の馬たち。

 ダービー連対馬とその後
2003年  ダービー後の出走歴 菊花賞トライアル
1着 ネオユニヴァース 宝塚記念 4着 神戸新聞杯 3着
2着 ゼンノロブロイ 休養 神戸新聞杯 1着
2004年 8頭、3連単初年    
1着 キングカメハメハ 休養 神戸新聞杯 1着
2着 ハーツクライ 休養 神戸新聞杯 3着
2005年    
1着 ディープインパクト 休養 神戸新聞杯 ?着
2着 インティライミ 休養 不出走

 これで見ると、ダービー2着馬インティライミがいない以上、ダービー馬ディープインパクトが勝つというシナリオになるであろう。
 インティライミがいないことが、若干気にはなるが。

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 ■ ヨコに見る

 このレースを検討するうえで、どうしても気にしてしまうのが、先週行われた、同じ「菊花賞トライアル」セントライト記念。
 「それぞれ、別の道を歩む2頭が出会うのがG1で、そこへ向けて別路線組を用意してくるのがトライアル」というのが持論。

 つまり、菊花賞トライアルのG2はそれぞれのレースで連対馬の個性をを分けて用意していることで、違う路線の組の馬を用意するということ。
 
 言い換えれば、逆の戦歴を辿った馬を用意するということに繋がる。
 下に、馬齢戦化したあとのセントライト記念、神戸新聞杯、両レースの連対馬の戦歴を簡単にまとめてみた。

 馬齢戦後のセントライト記念、神戸新聞杯連対馬の戦歴
2003年 セントライト記念      
1着 ヴィータローザ ラジオたんぱ賞 1着 春G1未出走  ダービー後3歳戦加算歴あり
2着 ニシノシンフォニー 松前特別 3着 春G1未出走  ダービー後3歳戦加算歴あり
 〃   神戸新聞杯      
1着 ゼンノロブロイ 東京優駿 2着 TR優先権(青葉賞)→ダービー出走  
2着 サクラプレジデント 札幌記念 1着 TR優先権(皐月賞)→ダービー出走   ダービー後対古馬戦加算歴あり
2004年 セントライト記念 50周年記念、9R⇔10R    
1着 コスモバルク 北海優駿 1着 TR優先権(皐月賞)→ダービー出走   ダービー後3歳公営戦加算あり 
2着 ホオキパウェーブ 東京優駿 9着 TR優先権(青葉賞)→ダービー出走  
 〃   神戸新聞杯 8頭立    
1着 キングカメハメハ 東京優駿 1着 TR未出走→ダービー1着  
2着 ケイアイガード ラジオたんぱ賞 1着 春G1未出走  ダービー後3歳戦加算あり
2005年 セントライト記念 9R⇔10R    
1着 キングストレイル 京王杯2歳S 2着 3歳初出走  
2着 フサイチアウステル 九州スポーツ杯 1着 春G1未出走   ダービー後3歳戦、古馬戦加算歴あり
 〃   神戸新聞杯 外国産優先権付与    
1着 ?      
2着 ?      

 見ていただければお分かりでしょうが、全くといっていいほど逆の経歴の馬を用意している。
 先週のセントライト記念の連対馬に3歳G1はおろか、3歳オープンの加算歴すらない2頭が連対した。

 今週は当然その逆で、3歳オープン歴を持つ馬、そしてTRでの優先権を持ってダービーに出走した馬を狙いたい。

 該当馬は4頭いるが、これは全てダービー後休養しており、実質は同じとなってしまう。
 別路線からダービー出走という手を使ってきているので、1頭だけ浮いたエイシンニーザンというところになるだろうか。
 
 ■ 結論

 無敗のダービー馬ディープインパクトが出走する。
 タテ、ヨコそれぞれの考察から見ても今回の連対馬となる要素を満たしており、勝負になるとみたい。 

 とはいえ、勝ちきれるかどうかまでは疑問もあるし、馬単といっても配当はさほど変わらないので、馬連を買いたい。
 
 相手には、ディープと同じTR優先権→ダービー出走のシックスセンスが筆頭。
 後は、3歳G1未出走の重賞連対馬ストーミーカフェと、ダービー後の3歳限定戦での加算歴を評価してマチカネキララ、前述したエイシンニーザンとしたい。
 
 ちなみに、ディープインパクトが勝ったときの2着馬はディープとの対戦歴を持っていない馬。
 カフェ、キララは対戦歴がないこともあって上位評価とした。

【 買い目 】  馬連流し 4点。(想定オッズ4倍以下が2組あり、ケンが妥当か)


【 結果 】
1着 ◎ 09 ディープインパクト 2着 ○ 13 シックスセンス 3着 -- 05 ローゼンクロイツ
( ▲ 10 マチカネキララ 4着、騎手 北村宏→池添 )
( 配当:馬連500円、馬単520円 )

【 再考 】
 非枠連戦若駒S勝ちからオープンでのキャリアをスタートさせたディープインパクト。
 外回って余裕を持ってといったレース振りだったが、以前ブログにも書いたように「無敗の3冠馬」となるとみていたので、何も驚かない。
 初対戦の馬を相手にするとみていたが、そうではなく、皐月賞と同じくシックスセンスを2着に従えての決着。

 
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