●第50回 有馬記念(G1)● 12月25日中山9R 芝2500m、混合、定量、指定 12月21日更新 変更点 当日5R⇔6R
【 過去4年経歴 】
【 考察 】 無敗の3冠を達成したディープインパクトがここも勝つかどうかということが焦点になるだろう。 先週、ラインクラフトがあっさりとコケたことで、3歳馬のレベルを疑問視する声もあるが、レースをよく見て欲しい。 夏、秋と3歳馬が重賞に挑戦しているにもかかわらず、3歳馬が古馬相手に重賞を勝ったのはわずか3つ。 確かに少ないといわれればそれまでかもしれない。 しかし、勝ったレースはアイビスSD、武蔵野S、JCダートと全て「指定」戦で、勝ち馬には1つの共通点がある。
見ていただければお分かりでしょうが、オープン特別の連対歴を持っていること。 拡大解釈して2着歴までだが、直近1年間に3頭ともオープン特別を勝っている。 今回、ファン投票の順位から出走できるにもかかわらず、出走登録すらしなかったアドマイヤジャパン、シックスセンス、ローゼンクロイツの3頭には、直近1年間でのオープン特別勝ち歴はない。 走破能力ならば、古馬相手にもひけをとらないと見ている、菊花賞の2〜4着馬が出走登録すらしなかった意味は何か。 考えられるのは、条件を満たさないから、出ても馬場掃除に励む程度で、出る意味はないということではないだろうか。 それは逆にいうと、 3冠馬ディープインパクトが「指定」戦の有馬記念に、「3冠勝ち」と「オープン特別若駒S勝ち」の2点で条件を満たしてしまうことで、役目を果たせるという意味合いなのだろう。 そうでなければ、ディープインパクト以外の3歳馬が一切出走登録すらしないなんてことはないはずだ。 昨年、JRAはJCダート、JCの同日施行等の創立50周年の記念事業を1年間かけて行った。 その年代をまとめたゼンノロブロイは役割を終了したとみたい。 さらに、それを裏付けるかのような出来事もある。 それは、「ダービー馬がその年の有馬記念に出走する」こと自体が、なんとナリタブライアン以来11年ぶりということ。 ナリタブライアンはご存知であろう、ディープの前の3冠馬であり、その年の有馬記念も(現在の定量戦とは違い、馬齢戦だったが)勝った。 「3歳ダービー馬の有馬出走 → 世代交代の実現」と受け取りたい。 新時代の到来を表す代理人(馬)として出てきたのが、3冠馬ディープインパクトとみて、今回も◎をつける。 ネックになっているのは「古馬初対戦」ということだが、同枠馬スズカマンボが何かを補充するものとみたい。 ---------------------------- 「でんでんむし」が予想される馬に◎を入れる以上、相手は絞るか捻るかのどちらかだろう。 今回は前者を取りたい。 サンプリングレースとして考えられるのは、「指定」で「公営馬向けトライアルのないG1」。 該当するのは、フェブラリーS、宝塚記念、JCダートにJCの4レース。
芝はハーツクライ、ダートはシーキングザダイヤと決まっているが、2着馬の共通点は「直前の賞金加算が重賞2着」のただ1つ。 そうなると、該当する馬はオースミハルカ、ゼンノロブロイ、ハーツクライ、ビッグゴールドと4頭いるが、「非トライアル」G1戦で賞金を加算した馬はハーツクライただ1頭。 そのため、宝塚記念、JCとトライアルレースを持たないレースでの2着加算歴を持つハーツクライを最上位とみて○としたい。 あとの馬ということになると難しく、手を広げると妙味もないだろうが、通年指定戦のリンカーン、ゼンノロブロイ、コスモバルク、タップダンスシチーといったところになるが、この1年間賞金を加算していないバルクの評価を下げ、2頭と来年、ゾロ目開催を迎える天皇賞春1着馬のスズカマンボを加えたい。 【 買い目 】 馬連流し 5点 【 結果 】 1着 ○ 10 ハーツクライ 2着 ◎ 06 ディープインパクト 3着 △ 14 リンカーン ( 馬連:750円、参考:馬単3320円、3連複2970円、3連単30500円 ) 【 再考 】 選んだ馬、切った馬はあっており、勝った馬券は本線的中だが、勝負弱っ! 勝った○ハーツクライだが、有馬記念がトライアルを持たないG1であり、これまで、同様のG1宝塚記念やJCで2着となっていたことは伊達ではなかった。 同じような馬が居らず、唯一の形となっていたことと、前走のJCで今回と同じ57Kを背負って2着に来た実績が功を奏したようだ。 今回の出走馬16頭で、過去1年間に今回と負担重量でG1連対を果たした馬はこの馬と同枠馬の△タップダンスシチーのみ。 そういったところもよかったのだろう。 一方、2着となった◎ディープインパクト。 過去にシンボリルドルフ、ナリタブライアンと3冠を達成した馬でさえ、古馬相手に定量戦で戦う初戦は負けた。 (シンボリはJC3着、ナリタは天皇賞秋12着。この2頭が勝った有馬記念は定量戦ではなく馬齢戦。) このレースが馬齢ではなく、定量戦という形になってからは始めてのダービー馬の出走となったが、やはり勝てなかった。 対古馬定量戦初戦は敗れるということなのだろうか。 しかし、世代間競走の様相を呈するこのレースで、1頭しか3歳馬だが出ないのならば、その馬に世代代表という形を取らせるという見方はあっていたようだ。 ただ、これで、ディープインパクトが並みの馬ということになったわけではない。 「対古馬初戦で負ける」という1つの儀式を経験しただけで更なる高みに向かっていくであろう。 恐らく、来年の古馬チャンピオン路線は最低でも宝塚記念までこの馬一色に染まるとみたい。 そして秋は海外遠征して引退→種牡馬入りということになるだろう。 一方で、今回無印とした馬、評価を下げた人気馬にも触れたい。 「渾身の無印」とブログの回顧にも入れたデルタブルース。 根拠は勝ちクラがステイヤーズSの1戦だけで、「指定」戦での賞金加算歴がなかったこと。 馬単発売後の有馬記念連対馬には必ず求められている条件を満たしていなかった。実はただそれだけ。 一方、▲をいれずに△としたゼンノロブロイ。 個人的な趣味といってしまえばそれまでかもしれないが、この馬の過去1年間の連対が昨年の有馬記念と今年の天皇賞秋だけということが気になった。 今年の天皇賞秋が「天覧競馬」であり、当初の予定から変更され10R施行化されたことにより、ここで連対するという発言権を失ったものとして受け取ったため、評価をさげた。 |