●第10回 エルムステークス(G3)● 
    9月3日札幌09R ダート1700m、混合、別定、指定

    9月2日更新
    変更点 賞金減額
06 パーソナルラッシュ 59 藤田 08 エドモンダンテス 56 川島
02 ハードクリスタル 56 横山典 06 ワンダーハヤブサ 56 小林徹

【 過去3年経歴 】
回数 年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
7回 02年 1札7ダ17、混、別、指 2札1→1札7、馬単・3連複発売   プリエミネンス
8回 03年 1札7ダ17、混、別、指     アドマイヤドン
9回 04年 1札7ダ17、混、別、指 11R設計→9R設計、3連単発売   パーソナルラッシュ
10回 05年 1札7ダ17、混、別、指      

【 考察 】
 
 ■ タテに見る

 手元には平成11年(第4回)からデータが残っている。
 この6年間は出走頭数が全てフルゲートの13頭という珍しいレースでもあるが、このレースを単純に歴史の流れだけで見るならば、過去1年間にオープンのダート1700から2000mを勝って賞金を積み重ねてきた馬が必ず勝っている。

  1着馬名 直前加算オープン 施行日時 変更点
4回 ニホンピロジュピタ マリーンS 2回3日11R  
5回 シンコウスプレンダ マリーンS 2回1日11R 1日目に変更、ワイド発売
6回 エンゲルグレーセ マリーンS   〃  
7回 プリエミネンス マーキュリーC(盛岡) 1回7日11R 1回札幌7日目(現行)に変更、馬単発売
8回 アドマイヤドン JBCクラシック(盛岡)   〃  
9回 パーソナルラッシュ 昇竜S 1回7日9R 3連単発売、9R施行

 これを見る限り、直前加算が条件戦となるジンクライシス、マチカネメニモミヨやワンダーハヤブサ、重賞2着加算のカイトヒルウインドなどは消える馬。

 さらには、昨年、交流G2ブリーダーズGCを勝ってここに臨んだタイムパラドックスが3着に敗れ、昇竜S勝ち→ユニコーンS3着で休養を挟んだパーソナルラッシュが勝った。

 馬単期のみ交流重賞加算歴を直前加算に求めたと受け取るのならば、直前加算が交流重賞勝ちのドンクール(兵庫Ch)に、連覇を目指すパーソナルラッシュ(ダイオライト記念)、マルブツトップ(佐賀記念)といった人気馬は揃って勝てなくなるということになるのではないだろうか。

 そうしてみると、残る馬はエドモンダンテスとハードクリスタル。
 しかし、ハードクリスタルはマリーンSを直前加算としているが、そのマリーンS1着馬はエルムSが現行日程(1回札幌7日)となってからことごとく勝てない。

 現行日程移行後のマリーンS、エルムS
  マリーンS設計 1着馬名 エルムS設計 1着馬名
02年 2函2 11R ダ17、混別特 シンコウスプレンダ→着外 1札7 11R ダ17、混別指 プリエミネンス
03年 2函2 11R ダ17、混別特(7頭、11R→10R) エクセシヴワード →着外 1札7 11R ダ17、混別指 アドマイヤドン
04年 2函2 9R ダ17、混別特 ウインデュエル →2着 1札7 9R ダ17、混別指 パーソナルラッシュ
05年 2函2 9R ダ17、混別特(10R⇔11R) ハードクリスタル 1札7 9R ダ17、混別指  

 つまり、現行ではマリーンSとエルムSの接点はほとんどないということになる。
 そのため、タテの流れという意味での結論は、勝つのは「エドモンダンテス」ということになろう。

 一方のエルムS 2着馬。
  2着馬名 直前加算 施行日時 変更点
4回 オースミジェット マーキュリーC(水沢) 2回3日11R  
5回 エーピーバースト 遠州灘S準 2回1日11R 1日目に変更、ワイド発売
6回 トーホウエンペラー(岩手) シアンモア記念(盛岡)   〃  
7回 スマートボーイ マーチS2着 1回7日11R 1回札幌7日目(現行)に変更、馬単発売
8回 トシザボス 漁火S準   〃  
9回 ウインデュエル マリーンS 1回7日9R 3連単発売、9R施行

 かなり難解な組み合わせで・・・・・・(^^;

 とはいえ、一昨年のトシザボスは直前加算の漁火Sは翌年からなくなってしまう最終戦で、オマケに同枠馬は、かの「中山施行JCダート」という今度はいつあるか皆目見当がつかないレースを勝ったイーグルカフェ。

 勝ったアドマイヤドンとあわせても最終戦勝ち馬そろい踏みという、いかにも11R最終戦かつ翌年から3連単を売る前触れらしい結果をもたらした。

 昨年はエルムSと同様にはくぼ競走の実施で9R化したマリーンSを制したウインデュエルが2着に食い込んだが、その前年のトシザボスと同様に今年になってからの準オープン加算歴を持っていた。

 今回の登録馬で、今年になってから準オープンを卒業した馬はマチカネメニモミヨ(上賀茂S1着)のみ。
 一方で、前走を勝っているという見方もできる。
 そちらは、エドモンダンテス(KBC杯)、パーソナルラッシュ(ダイオライト記念)、ハードクリスタル(マリーンS)、ワンダーハヤブサ(噴火湾特別)と4頭いることになる。

 ■ ヨコに見る

 今年からの改革の一環として、重賞の賞金切り下げがある。
 ダート戦はG1フェブラリーSとJCダートを除いて全戦該当してしまうのだが、 その中で「非国際化、グレード別定、古馬G3」で見ると、サンプルは平安Sしかない。

 その平安Sは当日の9Rと10Rの施行順を入れ替えている。
着順、馬名 前走 備考
1着 ヒシアトラス 師走S 1着 出走取消戦 根岸S 2着同枠
同枠 ホーマンベルウィン 名古屋グランプリ 4着  
2着 ブラックコンドル 春待月S 1着 菊花賞1着同枠
同枠 ジェイケイガバナー 師走S 4着 直前加算 花園S 10R→9R

 連対枠入りした4頭はすべて、前走は据置戦かつ当日変更のないレースを走っていた。
 これに該当する馬は、ちょっと無理な形になるが、交流重賞組のパーソナルラッシュとシルバーサーベルしかいない。
 しかし、平安Sにカク地の出走はない点が今回との違いになるだろう。

 ■ 結論

 3連単2年目ということで、タテ・ヨコでは出さなかったが、札幌の2重賞、クイーンS、札幌記念を振り返りたい。
 ともに5歳牝馬ヘヴンリーロマンスが連対したが、2年目初戦のクイーンSで22回ローズS勝ちのレクレドールが勝ったことに注目したい。

 レクレドール、ヘヴンリーロマンスともに、3連単発売後の重賞勝ちがあった。
 今回の出走馬でこれを満たすのは、連覇を狙うパーソナルラッシュのみ。
 この馬を◎としたい。
 
 相手には、「タテに見る」であげたエドモンダンテスと昨年のJCダート2着同枠歴を持つハードクリスタル、条件上がりだが穴でワンダーハヤブサを狙いたい。

【 買い目 】  馬連ボックス 計6点


【 結果 】
1着 ◎ 07 パーソナルラッシュ 2着 -- 10 ジンクライシス 3着 -- 03 カイトヒルウインド
( ○ 08 エドモンダンテス 8着、▲ 02 ハードクリスタル 5着 )

【 再考 】
 結論までは、無印評価に近かったパーソナルラッシュを「3連単馬券2年目の北海道重賞」の流れから◎とした。
 登録していたサカラートが回避したことも、この馬には大きな影響を及ぼしていると考えたい。

 あとは、1回札幌開催へ移行したあとの勝ち馬はすべて前走が非北海道戦という点もふれておきたい。
 
 一方の2着馬ジンクライシス。
 この馬で考えられるのは、古馬重賞出走が全戦3連単発売戦だったことだが、これだけなら▲ハードクリスタルにもいえること。
 影響として考えられるのは同枠配置された3歳馬ドンクールの存在しかちょっと思い浮かばない。
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