●第129回 天皇賞春(G1)●
     5月2日京都11R 芝3200m、牡牝、定量、指定

     4月29日更新 5月1日一部修正
     変更点 なし
16 ゼンノロブロイ 58 オリヴァ 11 ネオユニヴァース 58 デムーロ
14 リンカーン 58 武豊 01 ザッツザプレンティ 58 安藤

【 考察 】
 馬齢重量を超えた定量58Kの重量制度のもと、古馬No.1を決める淀の2マイルも2年連続のフルゲートとなった。
 まずは、ワイド発売後の天皇賞連対馬をまとめてみる。
変更点など   上1着馬名、年齢
下2着馬名、年齢
特徴
12年 ワイド発売 1着 テイエムオペラオー 4歳  
同枠 ジョーヤマト  初G1
2着 ラスカルスズカ 4歳  
13年 祝日施行 1着 テイエムオペラオー 5歳 58KG1勝ちあり
2着 メイショウドトウ 5歳 58KG1連対あり
同枠 セイウンスカイ 長期休養明け
14年   1着 マンハッタンカフェ 4歳  
2着 ジャングルポケット 4歳 唯一の58K加算歴あり
同枠 アクティブバイオ  
15年 馬単発売 1着 ヒシミラクル 4歳 唯一の馬単発売後G1勝ちあり
同枠 ダイタクバートラム 5歳 初G1
2着 サンライズジェガー 5歳 初G1
同枠 エリモシャルマン 4歳 初G1
同枠 マイネルプレーリー 4歳 初G1

 次に、「公営馬トライアル」として扱われている3レースと天皇賞をまとめてみる。

レース名 1着馬名 天皇賞成績
(天皇賞欄は前走)
変更点等
12年
ワイド発売
天皇賞春 テイエムオペラオー 阪神大賞典1着  
阪神大賞典 テイエムオペラオー 1着  
日経賞 レオリュウホウ 着外 単勝万馬券
大阪杯 メイショウオウドウ 不出走 44回
 
13年
現馬齢表記に変更
天皇賞春 テイエムオペラオー 大阪杯4着 祝日施行
阪神大賞典 ナリタトップロード 3着  
日経賞 メイショウドトウ 2着 2日→1日
大阪杯 トーホウドリーム 不出走 別定規定変更
 
14年
非馬単最終
天皇賞春 マンハッタンカフェ 日経賞6着  
阪神大賞典 ナリタトップロード 3着 国際化
日経賞 アクティブバイオ 2着同枠 8頭、国際化
大阪杯 サンライズペガサス 着外  
 
15年
馬単発売
天皇賞春 ヒシミラクル 大阪杯7着
(阪神大賞典12着)
 
阪神大賞典 ダイタクバートラム 1着同枠  
日経賞 イングランディーレ 着外   
大阪杯 タガノマイバッハ 着外 国際化
 
16年
非3連単最終
天皇賞春  
阪神大賞典 リンカーン 別定規定変更
日経賞 ウインジェネラーレ 別定規定変更
大阪杯 ネオユニヴァース 別定規定変更

 ワイド発売以降は、本体(天皇賞)が据置条件(前年と変更なし)で施行され、 トライアルが全変更された時代はない。となれば、昨年のようなG1未出走馬が連対枠入りする形での決着はないであろう。さらに、トライアル扱いの3レースで勝った馬がすべて連対枠からもれたこともない。

 また、馬単発売後に同じような形で行われたレースを探すと、当日の施行順の変更があってやや無理はあるが、昨年のエリザベス女王杯が直近のレースとなる。
レース名 1着馬名 天皇賞成績
(天皇賞欄は前走)
変更点
15年 エリザベス女王杯 アドマイヤグルーヴ 秋華賞2着 (9R⇔10R)
秋華賞 スティルインラブ 2着 定量→馬齢
府中牝馬S レディパステル 着外 中山→東京

 最近のレースなのでご存知であろうが、連対枠の馬がすべて3歳馬で占められ、そのうちの連対馬がその年のクラシック出走歴あり、重賞連対歴あり、かつ同枠馬がそれぞれ秋になってから初めてG1に出てきたことがあげられよう。
 
 同じような形として、6枠と8枠に4歳馬のみの枠が見られる。
 その中では、今回は、前走で全馬連対馬が同居した8枠を上位に取り、その中から本命馬をゼンノロブロイとする。 というのは、昨年のエリザベス女王杯1着馬アドマイヤグルーヴはG1勝ちがなく、かつ公営馬でいう優先権(秋華賞2着)を持って女王杯に出走した。同じ形の馬は6枠と8枠の5頭からはゼンノロブロイしかいない。

参考 6枠、8枠馬の前走と過去の重賞連対歴
馬番 馬名 前走 重賞連対歴
6 11 ネオユニヴァース 大阪杯1着 東京優駿、皐月賞、スプリングS、きさらぎ賞
12 マーブルチーフ 日経賞12着 京都新聞杯、日経新春杯2着
8 16 ゼンノロブロイ 日経賞2着 神戸新聞杯、青葉賞、東京優駿2着、日経賞2着
17 ヴィータローザ 大ハC1着 セントライト記念、ラジオたんぱ賞
18 アマノブレイブリー 大ハC2着 なし

 対抗には、女王杯で変更戦でありながら連対したスティルインラブが2着に来たように、3連単発売前は一括化することもあり、あまり気はのらないが、国際化した大阪杯を勝ちあがったネオユニヴァースをあげる。

 後の馬では、同枠馬が新設G3ダイヤモンドS勝ちのナムラサンクスや54回朝日CC(午後施行順変更あり)勝ちのカンファーベストといったところが気にはなるが、G1ではアドマイヤグルーヴと同じ2着歴しかもたないリンカーン、ただ1回の「馬齢施行、非3連単」菊花賞勝ちがひっかかるが、今年になってから58Kで唯一の賞金加算歴を持つザッツザプレンティの両4歳馬をあげたい。

 穴として人気になるであろうウインジェネラーレ、シルクフェイマスはG1連対歴がないことを嫌って無印としたい。配当的には妙味は全くないが、能力も上位評価されるであろう4頭で決まってしまうとみたい。

 なお、出走取消等があっても、印の順位を変えるのみで、新たに付け加える馬はいないことを付記しておきたい。

【 買い目 】 馬連ボックス 計6点(馬券の妙味は◎からの馬単であろう)


【 結果 】
1着 -- 06イングランディーレ 2着 ◎ 16ゼンノロブロイ 3着 -- 08シルクフェイマス

【 再考 】 5月3日更新
 ◎ゼンノロブロイの連対は本文中の通りと考えていただければいいであろう。ある意味でアドマイヤグルーヴであったともいえる。しかし、最大の相違点は2着どまりで勝てなかったことであるが、これは負担重量での連対なしが大きく影響したのではないだろうか。(根本的に58K未経験もあるだろう)
 勝ったイングランディーレだが、騎乗論から言えば、横山典がうまく乗った、有力馬の他の3人がヘタな手をうったということしか出てこないし、深い京都の芝(14〜18cm)が追い込みには不利だったなどというのも出るだろうが、そんなことは京都を知った3人には通用しないのではないか。

 ちなみに、番組論から振り返ると、同枠の前年2着馬サンライズジェガーとともにOPクラス以上での58K賞金加算歴を共有していた。
馬名 58K加算歴
5 サンライズジェガー 天皇賞春2着
6 イングランディーレ 白山大賞典1着
 
 その他の馬は、前走の阪神大賞典2着のザッツザプレンティのみ。58K歴を重視すれば、この3頭を狙い打つ戦略がとれたのだが、いかんせん昨年(◎ツルマルボーイ、○トーホウシデンで撃沈)のことが頭から離れなかったため、この枠を狙えなかったこともある。
 前年1着馬ヒシミラクルが不在の以上、2着馬サンライズジェガーに馬単期の連対枠をすべて任せるという考えがあってもよかったかもしれない。
 とはいえ、イングランディーレは1年以上前の「中山」ダイヤモンドSの1着馬、かつ祝日の交流重賞白山大賞典勝ちということにこだわってしまい、買えなかった(手がでなかった)ことも事実。
 4歳馬にこだわりすぎたのかもしれない。

 ただ、TR勝ち馬が全滅するとは思っていなかった。
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