●JRA創立50周年記念 第130回 天皇賞(秋)(G1)● 10月31日東京11R 芝2000m、牡牝、定量、指定 10月26日第1回更新、10月27日第2回更新、10月30日第3回更新 変更点 50周年記念、3連単発売、11R→10R(10月13日発表)10R→11R(10月27日発表)
【 考察 】 サブタイトルに50周年記念とついているので、まずはこれまでの50周年記念競走をまとめたい。
当初は、10R化の予定であったが再度11R施行に変更された。 サンプルレースをどうするかですべてが変わってしまうので、ここをどうとるかに着目しなければいけないが、天皇賞は基本重量58Kの定量戦。となれば、これまでの定量戦であるG1宝塚記念、スプリンターズSがサンプルとなるであろう。 その宝塚記念は、「50周年」サブタイトルを付与された金鯱賞を勝ったタップダンスシチーが、「3連単発売前年戦」をまとめる格好で勝ち、スプリンターズSは、同枠に外国馬を配され、前走で「非3連単」のカク地TRアイビスSD1着歴を持つカルストンライトオが勝ち、その一方で、同様にカク地優先権設定競走の趣旨を持ちながら、別定規定を変更した3連単発売戦セントウルSの勝ち馬ゴールデンキャストはあっさりと否定された。 「50周年」の古馬G1を勝ったタップダンスシチー、カルストンライトオの2頭に共通することは、前走を勝っていることであるが、これに当てはまる馬は、サクラプレジデント(中山記念)、ナリタセンチュリー(京都大賞典)、テレグノシス(毎日王冠)、トーセンダンディ(オールカマー)と4頭いる。 その中では、中山記念が取消戦で、京都大賞典、毎日王冠、オールカマーは同条件で施行された(グレード別定戦、国際、指定)。しかし、秋番組の3レースは同じ方向へ重量規定が変更されたが、毎日王冠だけは当日の施行順序も変更されている。 トライアル扱いの秋番組3レースからは、すべての勝ち馬が出走を許されたにもかかわらず、そのうちの1つだけが当日の施行順を変更されている。同じ方向へ変化したはずなのに、1つだけがさらに別方向への変化も起こし、そのレースの勝ち馬が出走できる、ということに今回は何か意味のあることだと考えたい。 そのため、今回は一人だけサンプルから逸脱したはずのテレグノシスに◎、3連単戦未出走のサクラプレジデントに▲を入れたい。 そして、個人的には登録だけだろうと思っていた3歳牝馬ダンスインザムードが今回出走する。 2年前の馬単発売初戦の天皇賞秋で3歳馬シンボリクリスエスが勝ったが、当時のシンボリと今回のダンスはともに、対古馬戦未出走の3歳馬の身で出走する。シンボリが馬単発売前で10R施行の東京優駿で2着歴を持つように、ダンスも3連単発売前の外国産馬に一部開放された桜花賞1着歴を有してここへ参戦する。 これが、何らかの意義をなすこと、そして同枠に古馬重賞加算歴のない3歳外国産馬シェルゲームが配置されたことの意義を考えると、ここで連対することがあっても、さらには一気に勝ち上がってもなんらおかしくはないので、ダンスインザムードを○にすえる。 また、天皇賞は負担重量での連対実績を強く求めているレースでもある。
今年の出走馬では、負担重量での勝ちクラを持っているのは、◎テレグノシスと○ダンスインザムード(54K)、ツルマルボーイの3頭。そのため、ツルマルボーイを△とする。 あと、気になる馬としては今回と同じ「50周年記念」の宝塚記念、札幌記念で連対したシルクフェイマス、バランスオブゲームがおり、それぞれ△としたい。 【 買い目 】 馬連流し 計5点 【 結果 】 1着 -- 13ゼンノロブロイ 2着 ○ 04ダンスインザムード 3着 -- 08アドマイヤグルーヴ ( ◎ 02テレグノシス 11着 ) 【 再考 】 いろいろと能書きを書いて惨敗すると、反動も大きいものであるが、結果をよく見てみると十二分にありうることであった。 まず、勝ったゼンノロブロイの無印については、過去1年間に58Kを背負って出走したにもかかわらず、一度も勝てなかったことがある。さらに当サイトの分析は、直近一年間を基礎としていますが、1着での賞金加算歴がなく、2着加算3回(日経賞、天皇賞春、京都大賞典)しかなかった点が、あまりにも昨年の2着馬ツルマルボーイと似た形(直近1年間の1着歴なし、2着歴が金鯱賞、宝塚記念(ともに58K))であったことを嫌ったためです。 それだけならば、ヴィータローザや△シルクフェイマスと一緒ではないか、さらには毎日杯2着のシェルゲームも負担重量(3歳56K)のOP戦は2着までではないかという方も見えるであろうから、あえて補足をさせていただきたい。 まずシルクに関しては、50周年記念の宝塚記念2着を評価したものであり、事実関係としてはただそれだけで、もし2着でなければ無印直行というレベルで解釈していました。2頭めのヴィータローザは、58Kの賞金加算歴が馬齢重量よりも軽い設定の3歳馬に勝たれた2着歴であり、なおかつその2着歴はグレードや5000万ごとでの増量歴ではなく、ただ単に賞金を稼いだだけの増量戦となる朝日CCでの2着歴であり、天皇賞の立場から見れば、同枠配置程度までの馬であろうとの判断をしたためです。最後の(外)シェルゲームについては、この馬がOP馬としての地位を確保したのは巴賞1着。その前に賞金を加算したカメハメハ大王の2着に食い込んだ毎日杯についてはそれほど重視してはいません。というのは毎日杯2着後の賞金は1600万。そのため巴賞負けならば、ただの○外:準オープン馬であり、巴賞も51Kという極軽の斤量での勝ちでもあったので、大きな評価をすることはできなかったのです。 ただ、この1着枠となった7枠だけが、過去1年間に勝ちクラのない馬でつくられた唯一の枠であったことが大きな影響を及ぼしたと考えたいです。同枠馬ヒシミラクルが1年以上の長期休養明けので出走で、これが2年前の2着同枠馬アグネスフライト(1年7ヶ月休養)と同じで、新馬券戦には忘れられてる馬が鍵を握るという同じ傾向であったことも付け加えておきます。 2着馬の○ダンスインザムードに関しては本文中でものべたとおり、「古馬重賞経験なし」の唯一のキャラクター・そして同枠シェルゲームと3歳馬で同枠を組んだことが、2着枠入りに大きく影響を及ぼしたとみたいです。「古馬重賞経験なし」は一昨年のシンボリと同じですしね。 ですから、ある意味で今年は「休養明け」のヒシミラクルと「古馬対戦なし」の3歳馬ダンスインザムードとの戦い、これが3連単発売初戦に天皇賞が求めた結果だったのかもしれません。 |