●第29回 エリザベス女王杯(G1)●
     11月14日京都11R 芝2200m、牝、国際、定量、指定

     11月13日更新
     変更点 3連単発売
17 エルノヴァ 56 ペリエ 06 レクレドール 54 渡辺
07 スイープトウショウ 54 池添 15 スティルインラブ 56 幸
12 アドマイヤグルーヴ 56 武豊 -- --

【 過去3年経歴 】
年、日程、条件 変更点 当日変更 1着馬名
01年 5京4芝22、牝、国、定、指   8R⇔10R、9R⇔12R トゥザヴィクトリー
02年 5京4芝22、牝、国、定、指 馬単・3連複発売   ファインモーション
03年 5京4芝22、牝、国、定、指   9R⇔10R アドマイヤグルーヴ
04年 5京4芝22、牝、国、定、指 3連単発売    

【 考察 】
 
 この秋のG1では、3連単導入後のレースのオープン特別や重賞で勝った馬は1頭も連対枠に入っていない。導入後のレース数が少ないといわれたらそれまでなのだが、いわゆるG1トライアルといわれたレースで勝った馬なども連をはずすことがあり、今回はこの点を気にしながら予想を進めたい。

 そして、3枠と4枠に3歳馬で、8枠に古馬でそれぞれ3連単発売前の古馬重賞の出走歴を持っていない馬が同居したことが気になる。昨年も3歳馬のみで組んだ枠が連対枠となったのだが、今年は新馬券の導入前と後とで、きちんとした線引きを行ってくるとみたい。
 
 そこで今回であるが、その「3連単導入」までに古馬重賞を走っていない3つの枠から、唯一古馬を、しかも3頭枠で揃えてきた8枠に注目し、そこからは、唯一3連単戦で賞金加算を経験したクイーンSの2着馬エルノヴァに期待したい。同枠馬に3連単どころかニッポンの重賞すら知らない外国馬ウォートルベリー、さらには5歳秋で重賞初出走となる1000万下の条件馬ブライアンズレターと同居した点を高く評価してのものである。

 3連単後にしか重賞で連対していない馬は、エルノヴァのほかには枠連万馬券戦ローズS1着馬のレクレドールのみであり、同じ3歳馬のドルチェリモーネと組んだこと、そしてドルチェに3連単前での重賞加算歴がないことからこの馬を○としたい。

 一方、もう1つの枠4枠には秋華賞の1着枠がそのままトレースされた。今回は秋華賞の実績がそのまま持ち込まれるかというのは疑わしいが、この枠には疑いをかけざるを得ないので、そのまま▲の評価としたい。

 スイープの扱いをどうするか迷ったので、今回は更新が遅くなったわけだが、秋華賞の連対馬が2年連続で勝っているから通用するといのは考えづらい。というのは、2年前のファインモーションは秋まではただの重賞未経験の条件馬、アドマイヤグルーヴが勝った去年は前座の施行順序を入れ替えている点と、今年の秋華賞が前走3着馬の2頭でまとめたという結果構図が引っかかるからだ。

 ちなみに今回の出走馬中では前走3着馬は前年の連対馬2頭になる。この2頭でまとめられたらどうしようもないが、押さえとしての評価は必要であろう。どちらをとるかということになると、施行順を入れ替えたマーメイドS1着馬アドマイヤよりも、昨年2着以来どこにも連対していないスティルインラブを上として、ともに△とする。

 あと、気になる枠は牡馬混合の重賞で賞金加算実績のある5枠2頭だが、別定戦ではないので、今回は軽視したい。

【 買い目 】 馬連 6.7.17ボックス、12.15.17ボックスの計6点
 

【 結果 】
1着 △ 12アドマイヤグルーヴ 2着 -- 04オースミハルカ 3着 ◎ 17エルノヴァ
( ○ 06レクレドール 7着 )

【 再考 】
 騎手は4連覇、馬は2連覇で終わり、完全にあさっての方向を向いた予想だったが、2着馬を見て今年の大まかな傾向がつかめてきたような気もした。G1はずっと外れているくせに何を言ってるのか、というであろうが、根本的な分析が反対を向いており、南極で氷を売っていたことがわかったためである。

馬番
馬名 重賞連対歴 直前加算歴 ( )は変更点など
03
グローリアスデイズ 3歳 フローラS 2着
ローズS 2着(枠連万馬券)
ローズS 2着(枠連万馬券)
04
オースミハルカ 4歳 03チューリップ賞(定量→馬齢)
03クイーンS(11R最終戦)
クイーンS(設計11R→9R)
府中牝馬S(6R⇔8R)
府中牝馬S 1着(6R⇔8R)
11
シンコールビー 4歳 03フローラS(混合化、定量→馬齢、単勝万馬券) (過去1年加算歴なし、1600万在籍)
12
アドマイヤグルーヴ 4歳 03ローズS(定量→馬齢)
03エリザベス女王杯(9R⇔10R)
マーメイドS(9R⇔10R)
03秋華賞 2着(定量→馬齢)
マーメイドS 1着(9R⇔10R)

 というのは、上に今回連対枠入りした馬の重賞加算実績と直前加算歴をまとめたが、△アドマイヤであれ2着馬オースミハルカであれ、直前加算が当日のレースの施行順を入れ替えたレースでのものであり、さらには同枠馬までのこういった形の馬を用意している。エリザベス女王杯のように、前年から施行内容を据え置いたレースではこういった形での決着を検討すらしていなかったのが大きな敗因なのだが、この秋のG1は新参者を排除して、同じような馬でまとめあげ、空洞化することが狙いであるということが見えつつあるような気がする。

 こういう書き方をすると、2つの疑問点が沸いてくるかもしれない。

 1つは、菊花賞勝ちのデルタブルースは初重賞制覇だったではないかということだが、菊花賞には本来いるはずの皐月賞馬、ダービー馬が登録すらしていなかったことと、デルタが勝った条件戦を見て欲しい。7頭立ての500万下と10Rから9Rに変更して施行した1000万九十九里特別を勝った馬だ。新設500万下売布特別→8頭立て1000万野分特別勝ちから馬単発売初年の菊花賞に挑んだヒシミラクルと似たようなところも見て取れるであろう。

 あとは、多くの人が疑問に思うであろう(もちろん私もだが)、1番人気で沈んだ▲スイープトウショウについてである。
 同枠馬ヤマニンアラバスタまで秋華賞と同じ、3連単発売以外は据置戦という意味合いは今回と同じだが、直前加算のレースが変わっている。秋華賞の時には、いわゆる揃い目開催(66回)の前年戦オークス2着が直前加算、さらにはローズS3着(賞金加算歴のない優先権)できていたが、今回は、直前加算は据置施行の秋華賞で賞金加算されたカク地TR1着という定義で来ている点で秋華賞とは違いが生じていると受け取りたいし、またこれは、50周年記念の天皇賞秋(古馬重賞で加算歴のない3歳馬枠が2着)と同じわけにはいかないということの証明でもあろう。

 これらがわかったことが現在の収穫として受け取りたい。

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