本当はわかってたんだ。手の届かない人だって事は。
あの人の心には最初から入り込む隙間なんてなかったんだ。
急に降り出した雨が僕の身体を濡らしてゆく。
雨は好きだ。すべて流してくれるから。
だからこのやり場のない想いも流してくれるはず。

あの人には自由が似合う。
何者にも捕らわれず気高い精神を持った人。
唯一のつながりだった目的をなくしてしまった今では、
その存在が遠く感じる。
あの人も力の大半を失ったけれど、
きっとあの人はガラスの翼だろうと力強く羽ばたけるのだろう。
強き人…。

雨がいつしか止むように、
僕の想いもいつか薄らいでゆくときが来るのだろうか。
今はまだわからない。
だけどあの人が幸せであるようにと願う。
となりにいるのが自分でなくても。
雨上がりの空に虹がかかるように、
僕の心にもいつか虹がかかるんだろう。
あの人が心休まる場所を見つける事が出来たのなら
僕の想いも報われる。
降り止まない雨などないのだから…
きっといつか僕の心の雨も止むはず。


この背後にはルシセツがあると思われます。
せ…せつな…。
イメソンはLUNA SEAの「gravity」
アナザヘヴン…?
2001.9.1 UP